2022/09/15

子どものはじめての英語に最適な「英検」、「英検ジュニア」をご紹介!

この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

英検と英検ジュニアのどちらが子どもにとって最適なのか、悩んでいる保護者の方は多いのではないでしょうか。

昨今のグローバル化に伴い、学校や社会での英語の必要性は日々増しています。

幼少期から英語を学び、英語能力を伸ばしてあげたいと思う親御さんは多いはずです。

そこで英検と英検ジュニアの試験を、子供の英語学習に活用しましょう。

今回は、小・中学生が英検や英検ジュニアを受験する大きなメリットを紹介しています。

まず、結論から言うと、小学校高学年~中学生なら英検、小学校低学年なら英検ジュニアの受験がおすすめです。

また、受験する級に悩んでいたら、この記事を参考にしてみてください。

目次

英検とは?

「英検」とは「実用英語技能検定」の試験の略です。

英検は学生の中でもっとも一般的な英語能力を測る公的な資格と言われており、誰しも一度は聞いたことがあるくらい日本での知名度は抜群です。

また、客観的な英語能力の指標がわかる試験となっております。

上位の級に合格ができれば保有資格として中学、高校や大学受験・就職にも活用することができます。 

受験対策としても有効で、内申点や入試の点数への加点対象となる上に、就職では履歴書へ記載することができ、高校・大学受験や就活でも通用する資格となっています。

英検は基本的に6月・10月・1月の年3回の日程で試験が実施されています。

さらに近年は上記の試験回に限らず、CBT形式と呼ばれ会場でコンピューターを使った試験があり、より柔軟な日程で試験を受けることができるようにもなっています。

英検試験日程の詳細はこちらからご覧ください。

では、英検は実際どのような試験なのでしょうか。

英検は級ごとにレベルが分かれています。

級が下の順から5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級のレベルがあり、合計で7つに分かれています。

一番下の5級で中学生の初級レベルの英語から、最上級レベルの英検1級では大学上級、難解な英語を使って仕事ができるくらいの英語力が求められるようになります。

3級の一次・二次試験を例に、表で解説していきます。

一次試験

  • ●測定技能と検定形式
  • ●筆記(25分)/リスニング(約20分)
技能測定 形式・課題 形式・課題詳細 問題数 問題文の種類 解答形式
リーディング 短文の語句 空所補充 文脈に合う適切な語句を補う。 15 短文 会話文 選択形式
会話文の空所補充 会話文の空所に適切な文や語句を補う。 5 会話文
日本文付き短文の語句整序 日本文を読み、その意味に合うように与えられた語句を並べ替える 5 短文
リスニング 会話の応答文選択 会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う。(放送回数2回、補助イラスト付き) 10 会話文 3択を選択
会話の内容 一致選択 会話の内容に関する質問に答える。(放送回数2) 5 4択を選択
イラストの内容一致選択 短文を聞いて、イラストの動作や状況を表すものを選ぶ。(放送回数2) 10 短文 3択を選択
主な場面・題材
場面・状況 家庭、学校、地域(各種店舗・公共施設を含む)、電話など
話題 家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告など

二次試験

  • 測定技能と検定形式
  • ●スピーキングテスト(約3分)
測定技能 形式・課題 形式・課題詳細 問題数 解答形式
スピーキング 音読 20語程度のパッセージを読む 1 録音型面接
パッセージについての質問 音読したパッセージの内容についての質問に答える 2
受験者自身のことなど 日常生活の身近な事柄についての質問に答える(カードのトピックに直接関連しない内容も含む) 1
出典元:日本英語検定協会ホームページ 「5級の試験内容」より

英検の詳しい試験内容については、以下のページで解説しています。

英検ジュニアとは

一方、英検にはさらにいくつか種類がありますが、英検ジュニアと呼ばれるテストがあります。

これは小学生以下を対象としたテストです。

子供に英語に楽しく親しんでもらうことを目的とした試験で、オンラインでも手軽に受けることができます。

正答率で点数は出ますが英検のように合否判定はありません。

また、受験後に公式の成績証明書を受け取ることができます。

英検ジュニアの試験自体はすべて小学生レベルを対象としていますが、下から順に「Bronze」「Silver」「Gold」の3グレードでレベル分けされています。

どのランクからでも誰でも受験をすることはできるので、下のランクに合格していないと上のランクに進めないということはありません。

英検ジュニアは勉強期間の目安が公式で示されていますが、一番下のレベルではリスニングのみです。

まだ文字を書いたり読んだりできない未就学児でも受験可能ですが、小学校での英語活動の場合の学習期間の目安は1年半以上とされています。

Silverは小学校、または中学年からなので3〜4年生以上が目安です。

アルファベットなどの文字に関連した問題も多少出題されるようになっていきます。

Goldになると、英語の長い会話で内容を理解する必要があり、レベルアップした英語力と一緒に集中力も求められるものとなります。

英検ジュニアでの出題形式は、絵を見たり、流れてくる音声を聴き、答えを入力していくのが基本です。

受験対象の学年の目安はありますが、特に受験制限もないのでどのランクを受けるのか、子供の現状の英語力と英語学習経験を考慮して受験するランクを選ぶ必要があります。

試験時間はランクにより多少の違いがあり、Bronzeで30分、Silverで35分、Goldで45分となります。

ペーパー式とオンライン形式があり、基本的には自宅でオンライン形式の試験を受けることになるでしょう。

ペーパー式は塾や学校での団体受験であれば申し込み可能となっております。

英検ジュニアについてさらに詳しくは以下のページで解説しています

英検ジュニアオンラインとは?

英検ジュニアを学校や塾などの会場で団体による申し込みでなく個人で受験する場合は、自宅でオンラインのテストを受けることになります。

英検ジュニアのオンライン版は、子供に英語の楽しさを浸透させることがコンセプトで、手軽に自宅で英語を聞き楽しみながら、英語能力を伸ばすことが期待されます。

英検ジュニアオンラインの大きなメリットは、子供が自宅にいながら受験ができることです。

試験を受けるのがはじめてで不慣れな場合も、試験を開始するまでは保護者が操作などサポートをして近くにいながら安心してテストを受けることができます。
オンライン版では、練習問題がついたラーニング+テストのセット、ラーニングとテストそれぞれの単体からコースを選ぶことができ、料金も変わります。

1ヶ月~3ヶ月のコースがありますが、有効期限内であれば自宅で好きな日程で受験をすることができます。

ペーパー版と出題問題は全く同じではありませんが、内容やレベルは同じになるように設定されています。

オンラインでは、パソコンやタブレットで音を聞いてイラストから選択するなど、ゲーム感覚で楽しく英語学習ができるように工夫されています。

オンライン版で練習問題をこなし操作方法とテスト形式の英語にも慣れてから、本番のテストを受けさせるのが良いでしょう。

英検と英検ジュニアの違い

英検と英検ジュニアは目的から形式やレベルまで大きく違うことが分かったと思います。

以下表にして両方の比較をしてみました。

 英検英検ジュニア
目的実用的な英語力をテスト英語に慣れ親しむ
受験者層小学生~大人まで小学生以下
対象年齢中学1年生(5級)
中学2年生(4級)
中学終了(3級)
高校中級程度(準2級)
高校卒業程度(2級)
大学中級程度(準1級)
大学上級レベル(1級)
小学校低学年(Bronze)
小学校中学年(Silver)
小学校高学年(Gold)
級数7種類
5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級
3種類(Bronze・Silver・Gold
受験料5級:3,900円
4級:4,500円
3級:6,400円
準2級:7,900円
2級:8,400円
準1級:9,800円
1級:11,800円
※本会場で受験の場合
ペーパー試験
Bronze:2,500円
Silver:2,700円
Gold:2900円
オンライン試験

Bronze:2,300円
Silver:2,500円
Gold:2,700円
試験項目リスニング・リーディング・スピーキング・ライティング
※5級と4級についてはスピーキングとライティングなし
リスニング
※Goldのみ、リスニングとリーディング  
試験時間45分間~100分間30分間~45分間
合否ありなし

子どもが英検・英検ジュニアを受験するメリット

では、子供が英検や英検ジュニアを受験することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

主に、子供の英語力の向上を期待でき、さらに英語力の向上は大きなメリットに繋がります。

また、英語力を劇的に上げるとまではいかなくとも、早い段階で英語に慣れ親しむことで、英語への苦手意識がなくなる効果が期待できます。

小学校の教育では、3・4年生から「外国語活動」として英語で簡単に話したり聞いたりする授業が始まり、5・6年生の高学年から英語の授業が必修となりました。

また、中学入学までにアルファベットや、簡単な英作文を書けるようになることや表現することが求められるようになるなど、英語教育で変化が起こっています。

これは、グローバル人材を育成することを意図したものでもあります。

求められる簡単な英作文とは、動詞の現在形、過去形、代名詞(it,my、等)疑問視(what、等)といった内容も含まれます。

小学校の英語授業では中学で習う英語に比べ文法の正確さは重視されず、英語で自分のこと、好きなものや嫌いなものを表現したりと、日常の挨拶を聞き取ることが求められます。

英語の得意不得意は学校の成績全般に関わってくることなので、英語が得意であれば成績に有利といえるでしょう。

さらに、英語が得意になることは一生もののメリットとなり得ます。

たとえば、日本英語検定協会のホームページによると、高校入試で英検を利用している学校は、国公立や私立問わず全国で253校にものぼります。

3級や準2級以上を対象として、入試の点数に加点、または内申点に加算された状態で推薦を受けられるようにしています。

英検・英検ジュニアは何歳から受験すべき?

英検・英検ジュニアを受ける年齢の目安はあるのでしょうか。
結論から言うと、英検は12歳~15歳、小学校高学年から受け始めるのがおすすめです。
英検ジュニアは6歳以降、一番下のBronzeランクから順に挑戦していくのが良いでしょう。 

英検の各級と英検ジュニアの各ランクでは目安となるレベルが公式で明記されています。

もちろん、どのレベルから受けなければならないといった決まりはなく好きな級からはじめられ、飛び級で受けることもできます。

はじめての英検受験なら何級がおすすめ?

英検は12歳〜15歳で受験をすることをおすすめします。

この年齢で、3~5級のレベルを受けるようにしていくと良いでしょう。

英検で出題される英語のレベルは、中学生以上の内容となっています。

一番下の5級でも、名詞や形容詞、動詞などの各品詞を理解することが重要です。

各分野の簡単な単語を把握していること、すなわち短文の中に入る適切な語句を正しく選択する必要があります。

会話の流れの中で適切な会話表現を選択する問題もあり、英文を読み取る力も求められるでしょう。

また、英検はどの級からはじめても大丈夫です。

年齢制限もなく小学生のうちに3級を受験することも可能となっています。

しかし、いきなり3級の中学卒業レベルの内容の試験を小学生に受けさせてしまうと、学校の授業内容と受験の難易度が乖離してしまい、うまく解けなくて自信を失くすということになりかねません。

精神的負担を強いることのないように気をつけ、現在の実力とタイミングを見極めて受験をさせるべきでしょう。

下の級から受けさせて徐々に自信をつけさせ、英検の上の級に挑戦といった方法も検討しましょう。

小学生・中学生に受験するのに最適な英検3~5級の詳細は、以下のページで紹介しています

英検・英検ジュニアの難易度とは?

子供が英検や英検ジュニアを受けて合格できるものなのか?と心配する声も少なくないのではないでしょうか。

以下に、それぞれの試験の難易度を解説します。

英検の合格ライン

英検は英検ジュニアと異なり、受験する場合には合否判定がされます。

年齢制限もなくどの級から受けることができ、帰国子女の小学生が3級や2級を取っているという人も中にはいます。

力試しとして受験すれば現状の実力が分かるだけではなく、もし合格すれば資格として今後に活かすことができます。

まず、3~5級の合格率データを見ましょう。

近年の合格率は公式で公表されていないので、参考程度になります。

最後に公表された2015年度の数字では以下の通りとなります。

・5級:81.4%
・4級:69.9%
・3級:52.9%(一次試験)

5級や4級は合格率が毎回7割~8割ほどとなっていたため合格率が高い傾向にあり、3級まで上がると半分程となっているのが分かります。

では、本試験でどれくらいの点数を取れば合格ができるのでしょうか。

級によって問題数と難易度が違うのでバラつきはありますが、一次試験・二次試験ともに正答率60~70%以上で合格となっています。

上位の級は7割近くの得点率が必要となりますが、2級以下の級では全体の6割の得点が目安です。

着実に合格を目指すなら7割、8割を目標にしていきましょう。

また、各技能の点数にバラつきがあっても全体として6割を超えれば合格です。

読むことが苦手であればリスニングで補うといった戦略でも問題ありません。

英検5級であれば、リーディングとリスニング合わせて50問中30問正答できればよいでしょう。

英検4級であれば65問中39問正答が目安となるはずです。

英検のスコアの詳細は以下のページで詳細を紹介しております。

英検ジュニアの合格ライン

英検ジュニアではどのランクでも正答率で結果が出ますが、合格・不合格が設けられておらず合格ラインも存在していません。

目安として全体の正答率80%を超えたら次のレベルに進むことが推奨されています。

英検ジュニアは公式で学習量の目安が示されているので、参考にすると良いでしょう。

英検ジュニア:ブロンズ

参考対象英語習熟度の目安
英検ジュニアの受験初めて受験する児童
塾などでの学習半年~1年程度 (50分のレッスンを週1回受けている場合)
小学校での英語活動1年半~2年程度 (50分のレッスンを週1回受けている場合)
文字の学習学習経験なし
その他家庭で学習している未就学の児童
公益財団法人日本英語検定協会 英検Jr. 「テスト内容」より

英検ジュニア:シルバー

参考対象英語習熟度の目安
英検ジュニアの受験BRONZEを受験して80%以上正解した児童
塾などでの学習1年~2年程度 (50分のレッスンを週1回受けている場合)
小学校での英語活動2年~3年半程度 (50分のレッスンを週1回受けている場合)
文字の学習1年〜2年程度
その他
公益財団法人日本英語検定協会 英検Jr. 「テスト内容」より

英検ジュニア:ゴールド

参考対象英語習熟度の目安
英検ジュニアの受験SILVERを受験して80%以上正解した児童
塾などでの学習2年~3年程度 (50分のレッスンを週1回受けている場合)
小学校での英語活動3年半~5年程度 (50分のレッスンを週1回受けている場合)
文字の学習2年~3年程度
その他
公益財団法人日本英語検定協会 英検Jr. 「テスト内容」より

もし不合格だったらどうすればいい?

二次試験のある英検では、一次試験の筆記試験に落ちるとはじめから再受験となります。

二次試験で落ちた場合は、もう一度受験料を払って申し込む必要はありますが、一次試験が免除され二次のスピーキングから受験することができます。

また、英検は年間に数回チャンスがあり、さらにCBT形式だと一年で挑戦できる機会が増えています。

そのため、不合格でもすぐに受験できる機会があるため、不安にならず次回合格を目指しましょう。

まずは、現状の英語力がわかって、目標ができたと考える方がいいです。

不合格でも落ち込まずに、次に備えて学習内容を強化しましょう。

バークレーハウスでは、英検に特化した対策レッスンをおこなっております。

また、無料対策レッスンを受付中ですので、この機会にぜひ、検討してみてください。

40年以上語学教育をしてきた実績と、世界中からの講師の指導で質の高いレッスンを提供します。

英検のライティングから二次試験のスピーキングまで、対策ができます。

まとめ

英検や英検ジュニアの試験を早期に受験をすることは、多くのメリットに繋がります。

しかし受験がメリットになるからといって、子供に受験を強要するようなことは避けましょう。

強要をして子供の負担になれば、逆に英語学習に苦手意識を持つ原因になりかねません。

子供の自発性を尊重しつつ、挑戦したい気持ちがあればサポートをしてあげましょう。

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