2023/05/16

海外大学進学の受験方法は?対策や出願スケジュールも併せて紹介

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

世界的なウイルスが比較的落ち着いてきた今、海外大学への留学を考えている方も多いのではないでしょうか。

海外での大学進学を考えている方々にとって、受験方法や対策、出願スケジュールは重要な情報です。

本記事では、海外大学進学のメリット、出願の流れ、必要な英語力などを詳しく解説します。

海外大学進学を考えている方は、要チェックです!

目次

海外大学へ進学するメリットとは

海外大学へ進学するメリットは語学力だけではありません。

海外大学で身につくスキルや考え方を、一つひとつ解説します。

ネイティブレベルの英語力が身に付く

英語圏の大学へ進学することで、自然に高い英語力を身につけられます。

では、なぜ留学することで語学力が向上するのでしょうか?

海外の大学では、大量のリーディング課題が課されます。

授業の前には自分で論文を入手し、読み込んでからレポートを書くなど、事前の準備が求められます。

また、少人数のクラスでは、クラスメイトとのグループディスカッションも行われることがあります。

海外の大学では、大量かつ高度なリーディングを行い、講義をリスニングし、クラスメイトや教授とディスカッションをし、最終的にはレポートを作成するという学習プロセスが行われます。

これらの要素から、高いレベルの英語の4技能が要求されます。

そのため、多くの日本人学生が劇的に英語力を向上させることができ、なかにはネイティブと区別がつかないほどの英語力を身につける学生もいます。

これだけでも、海外大学進学は英語力を向上させる可能性が高いことがわかります。

ただし、現地で日本人学生とだけ交流していると英語力はあまり伸びないため、その点には注意が必要です。

価値観が広がる

海外経験のない日本人の大部分は、日常生活のなかでほかの国や文化の価値観に触れる機会がほとんどないでしょう。

そういった方たちと切磋琢磨し、ときに助け合い、学び合いながら生活することで、日本を客観的に見る視点が身につきます。

日本の良いところ、反対に悪いところにも気付くようになります。

また、グローバルスタンダードな価値観を身につけて帰国すれば、世界で通用する日本人として、さまざまな場面で活躍できるはずです。

コミュニケーション能力が上がる

留学先で英語を日常的に使用することで、言語能力が向上します。

授業だけではなく、日常生活でも現地の方と交流することで、幅広いコミュニケーション力が身につくでしょう。

また、現地の人々とのコミュニケーションを通じて、語彙力や文法の習得、発音が改善されます。

言語の壁を乗り越えるためには、相手の文化や表現方法を理解する必要があり、それがコミュニケーション能力を高める一因となります。

就職先の選択肢が広がる

高い英語力、多様な価値観、高いコミュニケーション力があれば、就職の選択肢も広がるでしょう。

近年、日本国内でも英語力のある人材が求められています。

さまざまな業種で日本国内のマーケットが縮小するなかで、多くの企業が海外進出や越境ビジネスを視野に入れています。

そのため、海外でも通用する人材が必要になるため、英語力と年収も高くなるでしょう。

また、場合によっては、海外大学から日本へ帰国せずに、海外の企業へ就職することも考えられます。

留学中からインターンシップやボランティア活動など積極的に参加し、人脈を広げつつビジネススキルやリーダーシップも身につけましょう。

海外大学の入試について

では、海外大学へ入学するにはどうすれば良いのでしょうか。

また、日本の大学入試とどう違うのかを具体的に解説します。

書類審査が中心に評価される

海外大学への入試は、大学入試共通テストのような、一斉受験は必要ありません。

国や大学によって入学時期が異なるため、一律の筆記試験が行われないのです。

日本の大学は入学は難しくても卒業は比較的容易といわれていると思います。

しかし海外の大学は、入学は比較的簡単ですが、卒業には多くの課題や積極的な参加が求められます。

また、入学の合否は、主に書類審査で判断されます。

留学生の場合、TOEFLなどの英語試験のスコア、高校の成績証明書、エッセイが必要となります。

具体的な評価対象は、TOEFLスコア(4年制大学では約80点)、高校の評定平均(GPA)を示す英文成績証明書です。

さらに、個性や課外活動の内容にもとづいたエッセイの提出も必要です。

大学ごとにエッセイの内容は異なるため、希望する大学のHPをチェックしましょう!

出願前の対策が必要

出願前の対策として、まず英語力を証明する必要があります。

もっとも一般的な方法はTOEFLです。

入学基準は大学によって異なりますが、入学しやすい大学では65点以上、中堅大学では80点以上、ハイレベルな大学では100点以上のスコアが求められる場合もあります。

受験料も高額なため、しっかりと対策をし、早めに目標スコアに到達するように心掛けましょう。

SAT Subject Testは学生の負担を軽減するため、2021年に廃止されましたが、任意で提出できる大学もあります。

また、今までの課外活動や部活動なども積極的に参加しておくと、エッセイを書く際にアピール材料になります。

高校3年間のうちに何かしらの活動をしておきましょう。

海外大学出願に必要な書類

それでは、大学別に必要書類を確認していきましょう。

大学によって必要な書類が異なるため、志望先が決まっている場合は、大学HPやアドミッションオフィスにメールで問い合わせましょう。

2年制大学(コミュニティカレッジ)

主にアメリカを中心として、2年制大学が多数存在しています。

これらの大学は一般的に「コミカレ」と略して呼ばれることが多いです。

日本の高校を卒業した学生が直接留学する場合、一部の方々は2年制大学で学ぶことを選ぶこともあります。

また、英語力がまだ伸びていない方は、4年制大学への編入を狙ってコミカレに進学する方もいます。

コミカレ入学に必要とされる主な書類は以下のとおりです。

2年制大学出願に必要な書類

  • 高校の成績証明書(英文)
  • 卒業証明書(英文)
  • 預金残高証明書(英文)
  • TOEFL/IETSのスコア

また、大学によってはエッセイや推薦状も必要になってくるでしょう。

4年制大学

4年制大学に提出する必要書類は以下のとおりです。

4年生大学出願に必要な書類

  • 高校の成績証明書(英文)
  • 卒業証明書(英文)
  • 預金残高証明書(英文)
  • TOEFL/IETSのスコア
  • 英文の推薦状
  • エッセイ
  • SATやACTスコア(任意/難関大学に多い)

前述したとおり、大学によって書類は異なるため、出願前はアドミッションオフィスに必ず相談しましょう。

アメリカ・カナダの大学受験

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ここからは、大学入試の特徴や必要や英語力がどれくらいかを国別に紹介します。

まず初めに、多くの日本人が留学先として考える、アメリカとカナダの大学受験について解説します。

大学制度と入試

アメリカやカナダの大学では、日本と同様に通常4年間で卒業することが一般的です。

学期の開始時期は大学によって異なりますが、9月や5月が一般的です。

日本の学校が3月に卒業するため、9月の入学までに時間的な余裕があります。

この間を「ギャップイヤー」と呼び、多くの方が渡航費を貯めたり、ボランティアに参加したり、早めに渡航してESL(英語学習)コースに参加する方もいます。

大学だけでなく、アメリカの2年制大学にもESLプログラムがあります。

2年制大学を卒業した後、4年制大学に編入するルートもあり、とくにカリフォルニアを中心に人気の留学ルートとなっています。

基本的に、日本の高校を卒業していれば誰でも出願できますが、ハイレベルな大学ではオンラインでの面接なども行われることがあるため、注意が必要です。

必要な英語力

アメリカとカナダの大学入学に必要な英語力は以下のとおりです。

国別必要なスコア
アメリカ2年制大学:TOEFL iBT 61〜80
4年制大学:TOEFL 70〜90
カナダIELTS:6.5 または
TOEFL:80〜90

どちらも英検でいうと準1級〜1級レベルに該当しますが、英検級を保有しているからといって油断していると、良いスコアは取れません。

テストごとに傾向と対策が大きく異なるため、きちんと準備をしましょう。

出願スケジュール

新学期が9月頃のため、出願は入学年の前年の9月〜10月に始まります。

合否結果は出願締切から1〜3か月後にわかります。

日程的には、日本の大学を同時に受験することも可能です。

学費

費用は大学により異なりますが、総じて日本の大学よりも高額です。

また、日本円との為替レートにも注意して、余裕をもって準備しましょう。

アメリカの州立大学に入学すると、1年間の学費は約370万円、私立大学では約520万円必要です。

カナダの大学だと、1年間で250~450万円ほどかかります。

いずれも高額なため、奨学金や日本学生支援機構の海外大学向け貸付奨学金を利用する方も多くいます。

留学で使える奨学金について詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

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イギリス・オセアニアの大学受験

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次に、イギリスとオセアニア(オーストラリア・ニュージーランド)の大学受験について解説します。

大学制度と入試

イギリスは日本の高校を卒業した場合、1年間の大学準備コース(ファウンデーションコース)またはAレベルコース(イギリスのみ)で学んだあとに大学へ進学するのが一般的です。

ファウンデーションコースとAレベルコースの入学審査では、英語力(IELTS)と高校の成績で合否が判定されます。

オーストラリア・ニュージーランドも大学準備コース(ファウンデーションコース)に入学し、コース終了後に大学1年次へ進学します。

オーストラリア・ニュージーランドの大学の新学期は2〜3月、7月、10月です。

その理由は3学期制を引いている大学が多いからです。

日本の学校から進学する場合は、7月入学になるパターンが多いでしょう。

必要な英語力

イギリス・オーストラリア・ニュージランドの大学で必要な英語力は以下のとおりです。

国別必要なスコア
イギリスファウンデーションコース:IELTS 4.5〜5(英検2級程度)
一般の学部:IELTS 6.0(英検準1級)
難関大学:IELTS 7.0(英検1級)
オーストラリアTOEFL iBT:80〜90点以上 または
IELTS:6.0〜6.5以上
ニュージーランドIELTS:6.0以上

TOEFLスコアを活用したい場合には、アメリカやカナダの大学の方が良いでしょう。

出願スケジュール

イギリスの場合

新学期は9月が一般的のため、コース開始の1年〜半年前(9月〜1月)までに、英語力の証明(IELTS)と高校の成績の出願書類を提出する必要があります。

一部の大学は10月中旬を締め切りとしている学部もあるため、各大学のHPを見るか、アドミッションオフィスにメールで問い合わせましょう。

オーストラリア/ニュージーランドの場合

オーストラリアやニュージーランドは、日本の高校を卒業した場合、卒業後にファウンデーションコース附属の英語コースに入学し、7月からのファウンデーションコースに入学する方法が一般的です。

オーストラリアでは大学・カレッジのディプロマコースで1〜2年間受講後、大学2年次に編入するルートもあります。

コース開始の1年〜半年前までに、英語力(TOEFLかIELTS)と高校の成績の出願書類を提出する必要があります。

各大学に早めに問い合わせ、提出期限に間に合うように準備・対策をしましょう!

学費

アメリカやカナダ同様、費用は大学により異なりますが、総じて日本の大学よりも高額です。

イギリスの大学だと、1年間で280~850万円ほどかかる大学もあります。

また、専攻によっても授業料に差が出ます。

理系の専攻の方が施設や研究費などで高額になることが多いです。

オーストラリアの大学であれば、1年間で約200~750万円ほどです。

ニュージーランドの大学だと、1年間で約250~430万円ほどになります。

オセアニアの大学は学費がやや抑えられる傾向にありますが、円安場面ではいずれにせよ出費が大きくなることも計画に入れておきましょう。

国内大学と海外大学の併願はできる?

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ここからは、国内大学と海外大学の併願について紹介します。

結論からいうと、日本の大学と海外大学の併願は可能ですが、いくつか注意点があります。

まず、出願スケジュールと提出書類、また受験対策も全く異なるため、注意しましょう。

とくに年末は、国内では共通テスト対策準備、海外へはエッセイの締切間近とかなり忙しくなる覚悟が必要です。

では、国内大学と海外大学の併願について、以下で詳しく解説します。

TOEFL/IELTS対策をする

国内大学、海外大学の共通対策は、英語力を高めることです。

国内大学は共通テストや二次試験、海外大学へはTOEFLやIELTSの対策が必要です。

TOEFLやIELTSのレベルが高いため、これらのテストに対する準備をしておけば、共通テストの問題は比較的簡単に感じるかもしれません。

英語試験の対策準備は、早く始めることがカギです。

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海外の大学での専攻選びをする

ほとんどの海外の大学では、学生は入学後に専攻を選択できます。

さらに、各大学は一部で有名な専攻をもっていることもあります。

そのような大学では、その専攻の有名な先生や学生が集まるため、教育レベルが高い授業を受けられます。

また、自分の学びたい専攻が大学にないなどのトラブルを避けるためにも、事前に調査しておきましょう。

高校の先生・両親に相談する

国内大学と海外大学を併願する際は、日本の高校の先生や両親に、自分の決意をきちんと伝えましょう。

なにより、両親が留学費を出してくれる場合が多いと考えられるため、自分の意思をしっかりと伝え、応援してもらえるようにしましょう。

また、高校の先生には、英文推薦状をお願いする必要があるため、早めに相談に行きましょう。

海外大学卒業後の進路について

海外大学での学びを終えたあと、卒業生たちはさまざまな進路を選択できます。

留学経験を活かして国内外の企業でキャリアを築く、さらなる研究や学術の道に進むなど、個々の目標や夢に応じた進路が選ばれています。

海外大学卒業後に、どのようなキャリアパスを選択できるのか、具体的な進路の選択肢について紹介します。

就職する

海外大学を卒業後、国内であれば以下のような英語を使う仕事に就職しやすくなるでしょう。

  • 外資系
  • 英語教育系
  • 商社系
  • 観光系

ベンチャーやスタートアップなどの若い企業の社風は、海外大学卒業者にはマッチしやすいともいわれます。

また、自ら起業することも十分可能になるでしょう。

一方、海外で就職する場合には、人脈やスキルを証明する必要があります。

海外企業に就職する場合は、ワーキングビザが必要になるため、就職先と相談しながら進めましょう。

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インターンシップをする

在学中に、就業経験を積むことはとても重要です。

インターンシップでは、業務の専門知識を習得できたり、何よりさらなる英語力の向上が見込めるでしょう。

また、海外の企業はインターンシップに積極的なところも多く、そのまま就職できるケースも少なくありません。

インターンシップをしてみたい方は、留学先の大学のインターナショナルオフィスや友人、地域のコミュニティにまずは相談してみましょう。

以下の記事では、海外インターンシップについてさらに詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

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大学院へ進学する

海外大学卒後後に、大学院へ進学するパターンはもっともポピュラーです。

また、大学院はハーバードやスタンフォードなどの超有名大学でも入学しやすいといわれます。

海外大学院の修士や博士をもっていると、日本国内の大学で講師や教授を目指す際には有利になります。

理由として、近年日本の大学は海外大学経験者を求めているからです。

国際感覚があり、第二言語を運用できる教授や研究者へのニーズは、今後さらに高まると予想されます。

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今回は、海外大学へ進学するための受験情報や、入学する際に必要な英語力などについて解説しました。

海外大学への進学は、誰でもできることではありません。

海外大学での充実した学びと国際的なキャリアを実現するために、積極的な取り組みと努力を重ねる必要があります。

自分自身の信念や目標を固め、準備を進めていきましょう。

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