2022/03/30

海外大学院に留学するまでの流れや方法、準備まとめ!

この記事を書いた人

Y.D
学習院大学文学部卒業
吉田 大輝 Yoshida Daiki
大学卒業後、バークレーハウスでスクールカウンセラーとして勤務。
IELTS対策を中心に、各種試験対策に励む生徒たちをサポートする中で渡英を決意。現在はイギリスのリーズ大学大学院にて翻訳コース、異文化コミュニケーションを専攻。

より実践的なスキルや専門知識を身に付けるため、また将来のキャリア・スキルアップのため、大学院留学を希望している方は多いのではないでしょうか。

本記事では、海外の大学院に留学をするメリットとデメリット、出願方法や留学準備、また大学院留学に人気な国などを、現在リーズ大学に留学中の吉田さんに詳しく紹介していただきます!

吉田さんについては下記の詳細記事をご覧ください!

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目次

大学院留学をするメリット、デメリット

私はまだイギリスの大学院に留学中ですが、これまでに感じた海外の大学院に留学するメリットとデメリットについて解説します。

メリット

海外の大学院に留学することで得られる最大のメリットは、その後のキャリアに大きく役立つ点です。

大学院では、実践的な専門知識を習得することができます。

またコースによっては、インターンシップや就労経験が必須になっている場合もあります。

学び・働くことを通じ、キャリアアップに必要なスキルを身に付けることが可能です。

また卒業後、留学先の国で現地就職するチャンスがあることも、メリットとして挙げられます。

オーストラリアをはじめ、近年ではイギリスでも卒業生に就労ビザを発給するようになりました。将来、海外でのお仕事を希望している方にとって、これは大きなメリットになるでしょう。

海外の大学院は、世界中から留学生を受け入れているので、多様な価値観や文化に触れることができます。

様々なバックグラウンドを持った人と交流することで、国際感覚を養うことが可能です。

デメリット

次に、大学院留学のデメリットについて説明します。

まず費用の高さが挙げられます。

大学の学費をはじめ、現地での生活費、渡航前のビザ申請代、航空券や海外保険等の費用を合計すると、全体の留学費用が数百万円を超えることは珍しくありません。
大学院留学は高額なので、留学前は出来る限り給付型の奨学金に応募することを強くお勧めします。

次に授業スタイルの違いが挙げられます。

また、課題や宿題の量が多く、日本の大学院と比較して卒業が難しいと言われており、成績は基本的に試験一回やエッセイのみで評価されます。

留学時は常日頃から勉強に対するプレッシャーを感じるでしょう。

語学力の問題もあります。大学院留学は、語学の勉強ではなく、その国の言語を使って専攻内容を学びます

授業や研究がその国の言語で行われるため、語学力ない場合は、大変な苦労をすることになります。

留学中の研究を満足に行うには、留学前から高い言語力を培う必要があります。

大学院留学に必要な学力・語学力

海外の大学院に留学するためには、どのくらいの学力・語学力などが必要なのか解説します。

語学力

イギリスやアメリカなどの英語圏の大学院に留学をする場合は、IELTSやTOEFLのスコアが求められます。

大学院のレベルや専攻内容によって、求められるスコアの基準は変わりますが、一般的にTOEFLであれば120点満中70~100点、IELTSであれば9.0中6.5~7.5が必要になります。

私の場合、リーズ大学に留学するにはIELTS Overall 6.5 (各セクション 6.0) 以上が必要でした。

IELTSはリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能からなる資格試験です。

リーディングやリスニングは、日本人にも馴染み深い一般的な試験形式です。

が、ライティングやスピーキングは、実際に英語を使って自分の考えを表現する試験内容になります。

短期間でスコアを伸ばすことは難しいので、早めに対策をする事が大切です。

私は、IELTS対策学校で試験形式のコツを学んだ後、過去問題集をたくさん解いて、ひたすら実践練習を重ねました。

またIELTSでは時間配分が重要で、学習中でも常に試験時間を意識するようにしていました。

学歴

前提として、大学院に出願するためには、学士号を取得している必要があります。

また大学院のコースによっては、就労経験や特定の技能を設けている場合もあります。

大学院のコースによって、独自の出願基準があるため、出願の際は、希望のコースがどのような基準を設定しているのか、きちんと把握しましょう。

基準を1つでも満たしていない場合、入学審査自体されないので注意してください。

大学の成績

海外の大学院に出願をする場合は、日本の大学の成績を提出する必要があります。

大学院によって、出願に必要な成績は異なってきますが、一般的にGPA3.0以上が求められます。
GPA(Grade Point Average)とは、大学の成績の平均を表すもので、大学院の合否を決める際に最も重視されるものです。

私は日本の大学でGPA3.5を取得していたので、無事にリーズ大学院に合格をする事ができました。

またGPAとは別に、個々の科目の成績も考慮されます。

大学院の専攻分野と関係のある科目は優先的に評価されますが、関係のない科目は評価されない場合があります。

書類

大学院の出願で必要になる書類は、英語スコア、大学の成績証明書、志望動機書、CV (社会人の方のみ)、大学の担当教授や職場の上司等からの推薦状、そしてGREやGMATといった学力試験のスコアです。

私がイギリスの大学院に出願をした際は、大学の成績証明書、志望動機書、また担当教授からの推薦状2通を提出しました。

イギリスの大学院に出願をする際は、英語力の証明書は必要ありません。詳しい情報については、下記の「3. イギリス」にて解説しています。

海外大学院の入学試験ってどんな感じ?

海外の大学院に留学をする場合は、前述したとおり、出願書類の審査と場合によっては面接による入学審査が必要になります。

日本のように、大学院ごとに筆記試験を受験することは求められませんが、大学によってはGRE・GMATといった学力テストの結果が必要になる場合があります。

志望動機書では、なぜ自分がこの大学のコースに進みたいのか、今までの活動実績や卒業後のキャリアプランを説明します。

また留学生の場合、面接は一般的にオンラインで行われます。

人柄や志望動機の他に、その国の言語を理解し、流暢に話せるのかといったことが審査されます。

志望動機書は、入学審査の中で最も重要な審査対象になるため、私は3か月かけて執筆しました。

自分が他の志願者とどのように違うのか、ユニークさをアピールすることが大切です。

大学院留学で人気の国

大学院留学の行き先として、人気な英語圏の国を紹介します。

1. アメリカ

アメリカ大学院の特徴は、多岐にわたるプログラムが開講されていることが挙げられます。

日本の場合、大学院課程を開講している教育機関の数は約600カ所となっていますが、アメリカの場合、その数は約2,800カ所と非常に多くなっており、幅広い選択肢が用意されています。

アメリカ大学院の他の特徴として、柔軟な留学形式が認められていることが挙げられます。

アメリカの大学院は単位制になっているため、プログラムの途中から編入をする事が可能です。

また、コース修了に必要な単位数を満たすことで卒業できる為、卒業までの期間をある程度自由に調整することも可能です。

アメリカの大学院は、インターンシップを必修科目として課しているプログラムが多く、地元の企業で実習経験を積む機会があります。

アメリカの学生ビザでは、就労は認められていないので、インターンシップによる就労は貴重な経験となります。

一般的な大学院 (修士課程) に通う他に、サーティフィケートプログラムを開講している大学院もあります。

アメリカ大学院のプログラムは基本的に2年間となっていますが、サーティフィケートプログラムは、1年間で修了証を取得することができ、実践的でキャリアに活かせる専門知識を身に付けることが可能です。

その為、社会人に特に人気なコースとなっています。

2. オーストラリア

オーストラリアの大学院は、一般的に1年半から2年間の期間となっており、正規の入学時期は2月となっています。

また留学中においても、アルバイトが週20時間まで認められていることもあり、働きながら大学院に通うことも可能です。

加えて、大学院で2年間以上勉強をした場合、卒業後に現地で就職する事が出来るビザを取得することが可能です。

3. イギリス

イギリス大学院の大きな特徴は修士号を1年間で取得出来る事であり、短い期間で集中的に学ぶことが出来ます。

また、イギリスの大学院は単位制ではなく、進級制度を採用しています。

したがって、自由にスケジュールや時間割を調整できる柔軟性はなく、原則的には指定された授業を履修していくことになります。

オーストラリアと同様に、留学生は週に20時間までのアルバイトが認められています。

さらに、2021年よりイギリスの大学を卒業した留学生向けに、最長2年間の滞在と現地就職が可能になるGraduate Routeの制度が始まりました。

大学院のコース終了後、現地で就活をする事が可能になるので、国際的な環境で働きたい方にとって、貴重な機会になるでしょう。

その他の特徴として、イギリスの大学院は、一般的に条件付き合格と無条件合格の二種類の合格を用意しています。

条件付き合格とは、大学が求めているIELTSのスコアを満たせていない合格を指します。

一方で、無条件合格とは、IELTSの指定スコアを満たしている合格を指します。

イギリスの大学院は、出願時に必要なIELTSのスコアを持っていない場合でも合格をすることができ、その後指定スコアを達成すれば、入学を認められる制度になっています。

まとめ

本記事は、現在イギリスの大学院に留学中の私が、メリットとデメリット、そして出願のために必要な準備等を説明しました。

海外の大学院に留学を希望している方は、志望校がどのような入学基準を設けているのかを確認し、早めに準備をしておくことが大切です。

また本記事で紹介した、大学院留学に人気な国は、いずれも教育水準が高く、国際帝に評価の高い学位を取得することが出来ます。

現在海外の大学院留学を考えている方は、参考にしてください。

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