2022/07/21

英検は高校受験で有利になる?優遇制度や、学習方法を解説

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

高校受験で英検が有利になると聞いたけれど本当なの?

実際のところ、本当に有利なのか、気になりますよね。

英検は高校入試の内申点や受験の得点に加点することが認められています。

私立高校だけでなく公立高校でも、英検取得者への優遇措置を取っている学校がたくさんあります。

英検は受験者数が年間300万人を超える国内でもっとも人気の英語資格です。

取得しておくと将来のさまざまな場面で役に立つので、この機会にぜひ挑戦してみてください。

本記事では、英検で高校入試の優遇措置を取っている学校や、加点の内容から何級を取るといいのかなど英検について必要な情報を詳しく解説しています。

入試に必要な英検の学習方法も紹介しているので、英検は何級を勉強したらいいかわからないという方はぜひ最後までお読みください。

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目次

英検は高校受験に有利になるって本当?

英検を取得していると、高校受験において優遇措置を得られる場合があります。

具体的には「内申点」への反映、学力試験の点数に「加点」などです。

反映の方法や、加点の細かい規定は、地域や学校によって異なります。

首都圏にある学校で、英検優遇措置を入学条項に過去記載していた具体例のご紹介です。

首都圏の学校

東京都

都立高校英検の優遇措置はありません。
推薦の個人面接でアピールできる場合があります。
私立 一般入試● 愛国高等学校:3級以上は内申点に1点加算
●大森学園高等学校:準2級は50点、2級以上は80点を、筆記試験の得点に加算
私立 推薦入試● 駿台学園高等学校:3級1次以上は内申点に1点加算
● 愛国高等学校:3級以上は内申点に1点加算

神奈川県

公立高校英検の優遇措置はありません。
私立 一般入試● 関東学院六浦高等学校:準2級以上は内申点に1点加算
● 聖ヨゼフ学苑高等学校 総合進学コース:準2級以上は内申点に1点加算
私立 推薦入試● 鎌倉学園高等学校:2級以上は内申点に1点加算
● 橘学苑高等学校:3級1点、準2級以上を2点として加算

埼玉県

公立高校● 岩槻江東学校:3級以上は内申点に30点加算
● 越谷北高等学校:準2級以上は内申点に20点加算
私立 一般入試● 獨協埼玉高等学校:準2級は10点、2級以上は20点を得点に加算
● 開智高等学校 Dコース:準2級でDコースの基準に足りない場合10点加算
私立 推薦入試● 武蔵越生高等学校 選抜、S特進:4級以上は内申点に1点加算
● 東野高等学校 特進コースI・Sクラス:準2級以上は内申点に1点加算

日本英語検定協会のホームページから英検で優遇措置を設けている学校が検索できますので、高校受験の参考としてください。

下記のリンクからご覧ください。

内申点に英検が加点される

内申点(調査書点ともいわれる)とは、教科の成績を数値化したものです。

高校受験は入試の結果だけでなく、内申点も合否判定に重要な役割があります。

とくに内申点は国公立・私立高校の推薦試験における書類審査の基準になりますが、一般試験においても内申点を考慮する学校もあります。

内申点には学校の成績だけでなく、欠席日数や学校生活の様子などが記載されます。

高校によっては、「英検〇級以上は内申点に加点する」というような制度を設けている場合があり、英検を取得すればその分内申点が上がります。

内申点が大きく影響する受験のひとつに東京都の「併願優遇制度」があります。

第一志望の公立高校が不合格の場合、必ず入学することを条件に私立高校が優遇してくれる制度です。
併願優遇制度を利用するには、私立高校の内申点の基準をクリアする必要があります。

得点がわずかに足りなくて受験できない場合、英検の加点はとても有効です。

入試の結果に加点される

高校の一般入試の英語の試験で、取得している級に応じて加点する制度を設けている場合があります。

上記の1都2県の学校の例でわかるように、「3級は10点、準2級以上は20点の加点とする」などが入試結果に加算されます。

入試は1日勝負で、その日のテストで得点を取らなければいけません。

しかし英検は前もって何度でも受けられます。

1点の差で合否がわかれる入試において、あらかじめ加点の約束をされている英検は、合格を勝ち取る強いサポートとなってくれるでしょう。

加点制度については、高校によって制度内容が異なるため、受験する学校の入試要項をよく確認してください。

中学生の英検3級の取得率は30%弱

日本英語検定協会によると中学校卒業までの英検の目安は3級とされています。

英検の合格率は2015年までしか発表されていませんので、2015年のデータを参考にしてみます。

2015年、全体の合格率

5級81.4%
4級69.9%
3級52.9%

上記の合格率は現在もそれほど大きな変化はないと見られており、3級では受験者の半数が合格しているのがわかります。

英検は1年に3度実施されています。

中学生になったら早期から英検対策をはじめ、受かるまで何度か挑戦してみてください。

令和3年に文部省が実施した調査によると、中学生の英検3級相当以上を取得している割合は27.2%です。

以下の画像を見ると、英検を取得していないけれど、その実力はあると教師が判断した生徒が19.8%いることもわかっています。

英検を取得することで内申点や入試に加点されるのですから、ぜひ受験することをおすすめします。

高校受験が有利になる級は3級から

高校受験の際に英検で加点してもらえるのは3級~2級が多めです。

4級、5級でも加点してもらえる学校もありますので、英検はできるだけ取得した方がいいでしょう。

5~4級は筆記試験のみですが、3~2級になると筆記試験合格後に、面接があります。

出題範囲は「中学~高校で習う英語の勉強内容」の中からです。

各級の内容は以下の表で確認ください。

英検の出題範囲

出題範囲
2級高校3年生まで
準2級高校1~2年生まで
3級中学3年生まで
4級中学2年生まで
5級中学1年生まで

国公立と私立ではどちらが有利になりやすい?

国公立・私立ともに、英検に関する優遇制度を設けている高校はたくさんあります。

ただし東京都立や神奈川県の公立などは英検の優遇措置を設けていません。

どちらかといえば私立高校のほうが優遇措置を取っている学校が多いです。

推薦試験の内申点を優遇してくれるか、また一般入試の点数に加点できるかどうかは高校が設けている試験制度により異なります。

内申点と加点ともに優遇してくれる高校もあれば、どちらかの制度を設けている・どちらの制度も設けていない場合もあるので、受験校の最新の入試要項を確認してください。

英検で優遇措置を受けるならいつまでに受験すべき?

英検は受験から結果発表までにはタイムラグがあるため、計画的に学習・受験する必要があります。

私立高校の出願書類提出は12月中旬から1月末が多いです。

それまでに間に合うよう、英検に合格しておかなければなりません。

英検は受験方法の違いで2種類あります。

従来型1次試験ペーパーテスト
2次試験面接
5級から1級まで年3回実施
S-CBT方式コンピューターで受験
面接ではなくマイクを使ってPCに録音
3級から準1級まで原則としては毎週土曜日に実施

内申点に間に合うためには、以下の時期までに受験するといいでしょう。

● 従来型:中学3年生の第2回(1次試験10月、2次試験11月)の受験
● S-CBT方式:受験結果が約1ヶ月後のため、11月はじめまでに受験

文部科学省は中学卒業段階の英語力の達成目標として英検3級を掲げていますが、

高校受験で英検の恩恵を受けるのならば中学3年までに2級合格を目指すのがおすすめです。

高校入試に使うなら中学1年生から英検対策を始めるべき

中学3年生の秋までに2級が受けられるよう、それまでに5級~3級を計画的に受けるといいでしょう。

英検2級を目指すには、高校3年生の高いレベルの勉強が必要です。

中学1年生で5級と4級をとり、中学2年生で3級をとっておくと、とりあえず高校入試で使える資格となります。

あとはすこしでも受験が有利になるよう中学3年生で余裕があれば準2級、2級の勉強をするといいでしょう。

英検は受験とは違い何度でも挑戦できるので、1年生のうちからコツコツと受けて級を伸ばすことをおすすめします。

英検に合格するための勉強方法

英語_勉強法

入試・受験に有利になる、英検2級や3級ですと、一次試験で出題されるリーディング・ライティング・リスニングテストとそれぞれの対策が必要です。

英検を勉強するとき最初は過去問を解くのがおすすめです。

過去問で英検の出題傾向がわかり、試験内容がよりイメージしやすくなります。

また過去問を解くことにより、自分が今どのくらいのレベルなのかわかるでしょう。

過去問を解きながら、各セクションの対策をしていきます。

詳しい対策方法については、以下の記事を参考にしてください。

また本格的に勉強や対策を検討している方は、語学スクールに通うこともおすすめです。

語学スクールでは英検の級に応じた対策を行っており、講師も英語・英検に精通しているため、短期間で効率的に勉強できます。

バークレーハウスでは英検対策レッスンを受付中です。

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英検の勉強は一般入試の勉強にも役立つ?

英検の問題は文部科学省の学習指導内容と深く関係があります。

「3級までの文法は中学校学習指導要領に示された文型(文構造)を参考にして作成し、3級のスピーキングは中学校教科書に出ているすべての語彙をデータベース化し、問題作成時に参照」

単語の暗記やリーディング・ライティング・リスニングテスト対策の一環として、英検の勉強をするのは入試の役に立ちます。

しかし「英検の出題内容=高校の一般入試の出題内容」ではないので、注意してください。

英検対策に力を注ぎすぎて、学校のテストや受験高校の試験対策を疎かにしてしまうのは避けたいところです。

とくに中学3年は英検よりも、一般入試や中学校のテスト対策に集中した方がいいでしょう。

もし英検の優遇制度を活用したいなら、受験が本格化する前(中学1年~2年くらい)に英検を受けるのがおすすめです。

一般入試では試験結果だけでなく、学校の内申点も採点対象に含まれます。

英検の優遇措置で内申点に1点、2点の加点があると合格点ギリギリのとき有利になります。

中学3年の秋までに英検合格を目指す!

今回は高校入試の英検の優遇措置について紹介しました。

英検の級に応じて、入試の優遇制度を設けている高校はたくさんあります。

3級から2級をとると内申点や入試の得点に加点され、合格の可能性が高くなります。

優遇制度の内容は高校によって異なるため、まずは受験する高校の入試要項の確認をしてみましょう。

注意点として、高校によっては英検ではなくIELTSやTOEFLなど別の試験を採用している学校もあります。

したがって志望する高校が「どの英語試験を採用しているか」を事前に調べておくのも大切なことです。

英検の資格に有効期限はありません。

高校受験で使わなくても大学受験や就職で英検が役に立つこともあるので、英検は取れるうちにとっておくといいでしょう。   

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