イギリスへの留学はすでに決めているという方でも、留学の手続きや準備、現地での生活についてなど、もっと具体的な情報が知りたい、という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、イギリスへの留学を考えている方に向けて、イギリス留学の魅力やコース選び、留学費用、そして留学前に準備しておくべきことについて解説します。
同じ経験をした先輩や留学経験者からのアドバイスや体験談も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
イギリス留学の魅力
まずは、イギリス留学のメリットに注目してみましょう。
イギリス留学では、専門分野を学びやすく、自分の専攻に集中できることが魅力的なポイントです。
また、ヨーロッパ諸国に近いため、週末などの空いた時間にLCCや鉄道を利用して気軽に旅行ができます。
ヨーロッパ各国からの留学生も多く集まり、国際的な環境が整っている点もイギリスの特徴です。
さらに、比較的治安の良い国であるため、安心して学業に専念できるでしょう。
各種専門分野を学びやすい
イギリスの大学は少人数制のスタイルが特徴で、日本の大学とは違って一般教養課程がないため、自分の専門分野を集中して学べます。
ほとんどの専攻科目は3年間で修了するように設計されており、入学後すぐに専門課程の勉強が始まります。
そのため、3年間で卒業できるところもイギリス大学留学の魅力の一つといえるでしょう。
ヨーロッパの国々と近い
ヨーロッパ各国へのアクセスが良いことも、イギリスの魅力です。
飛行機や特急列車で数時間移動すれば、フランスやドイツ、アイルランド、スペインなどの国々を訪れることが可能です。
近郊の国であれば時差がほとんどないため、週末に気軽に旅行をする方も珍しくありません。
ヨーロッパには多くの世界遺産があり、旅行や歴史好きの方には理想的な環境といえます。
また、イギリスにはアメリカやオーストラリアに比べて、地理的に近いことから、多くのヨーロッパ圏の学生が集まっています。
ヨーロッパ圏内の方であれば、飛行機で1〜4時間程度でイギリスに到着します。
そして、イギリスは日本を含む世界各国の留学生から人気の留学先であり、HESAの調査によると、約68万人の留学生がいます。
ヨーロッパ圏内の学生とそれ以外の学生の比率は2:8で、多くの国から留学生が集まっていることがわかります。
とくにロンドンでは移民が多く、国際交流が盛んです。
さまざまな文化に触れ、多様な価値観を学ぶことで、留学後の進路にも大きな影響を与えるでしょう。
治安の良さ
地域によって異なりますが、イギリスは比較的治安が良いといわれています。
そのため、留学先では安心して勉強に集中できるでしょう。
また、銃や大麻が違法であることも安心材料の一つかもしれません。
ただし、夜に1人で歩くことは避けるべきです。
自分が気をつけることで、留学先でトラブルに巻き込まれる可能性を減らせるはずです。
しかし、スマートフォンや財布を盗まれるなどの軽犯罪は頻発しています。
見知らぬ人に声をかけられても、貴重品から目を離さないようにし、スマートフォンはカバンのなかに入れておく、歩きスマホはしないなど、持ち物の管理には十分注意しましょう。
留学コースの選び方
イギリスには、語学留学だけでなく、ワーキングホリデ-(YMS)、専門留学、大学・大学院留学、おけいこ留学など、さまざまな選択肢があります。
そのため、自分の留学目的に応じて、最適な留学方法を選べる点が大きなメリットです。
最先端の研究や文化が発展しているイギリスで、専門分野を極めるのもよい選択です。
留学コースを決める際は、「自分はなぜ留学したいのか?」と、留学の目的を考えてみることがおすすめです。
専門分野を学びたいという方は大学留学、英語初心者だから英語力を伸ばしたい、または本場のイギリス英語を学びたいという方は語学留学がおすすめです。
現地で働く経験をしたい、収入を得ながら滞在したいという方はワーキングホリデーという選択肢もあります。
自分の興味に合わせて、学校やプランを選んでみましょう!
短期留学
私立の語学学校は、1週間から留学が可能です。
一般英語コースのほかに、中高生向けや30歳以上のビジネスマン向け、50歳以上向けのコースなど、幅広い年齢層や目的に対応したコースを開講しています。
名門大学が多いイギリスでは、大学付属の英語集中コースも人気があり、4週間から受講が可能です。
短期留学は、夏休みや春休みなどの長期休暇などを利用して渡航できるため、大学を休む必要がなく、比較的気軽に留学できる方法といえます。
長期留学
長期留学では、大学への留学が一般的で、学部課程は基本的に3年間です。
一般教養課程がないため、専攻は入学時に決めておく必要があります。
日本の高校を卒業してすぐに進学する場合は、ファウンデーションコースという1年間の入学準備コースを経て入学することが一般的です。
長期留学は、海外での長期生活や英語での単位習得を目指すため、日本での就職活動においてアピールポイントとなります。
ワーキングホリデー
ワーキングホリデーは、18〜30歳の方が応募できるビザ制度です。
英語力に関係なくビザを申請・取得できるため、海外で長期間生活してみたい方や、海外で働いてみたいという方におすすめの留学方法です。
イギリスのワーキングホリデービザ(YMSビザ)では、最大2年間イギリスに滞在でき、滞在中は語学学校に通ったり、現地企業で働いたりと、自由に生活ができます。
YMSは、2024年度から抽選式ではなく先着順になったため、以前よりもイギリスへ行きやすくなりました!
大学留学への準備
イギリスの大学は、日本の高校を卒業後すぐに入学できるものではありません。
イギリスでは、義務教育の最後の2年間で A-Level または IB(国際バカロレア)の資格を取得する必要があります。
上記の資格のどちらかがないと、大学には入学することができません。
しかし、イギリス以外の国からの留学生向けに、ファウンデーションコースという大学進学準備コースが用意されています。
以下では、大学入学に必要になるIBやファウンデーションコースについて解説します。
IB(国際バカロレア)の取得
IB(国際バカロレア)とは、国際的に認められている大学入学資格のことです。
IBは、グローバルな視野をもった人材を育成するためのカリキュラムが組まれています。
IB資格を取得すると、IBを認定している世界中の大学に入学できる可能性が高まります。
とくにイギリスの大学では、IBをもっている学生が優遇される傾向にあり、一部の難関大学では、IB資格が必須となっている場合もあります。
入学の可能性を高めたい方は、難易度は高いですが、IBの取得を検討してみてください。
ファウンデーションコース
日本の高校を卒業後、イギリスの大学に直接進学するには、ファウンデーションコースの受講が必須です。
英語力に自信のない方は、カレッジ卒業後にファウンデーションコースを履修することをおすすめします。
ファウンデーションコースは、約1年間で英語学習のほか、レポートの書き方やディスカッションの方法など、大学の授業についていくためのスキルを学びます。
ファウンデーションコースの最後には英語力を試すテストがあり、その成績によって大学に進学できるかが決まります。
ただし、ファウンデーションコースを受講したからといって、かならず進学できるわけではありません。
希望の大学に進学できるよう、ファウンデーションコースを受講しながらしっかりと勉強しましょう。
\ ファウンデーションコースの進学条件とは?/イギリスの大学への提出物
イギリスの大学には、日本のような一斉の入学試験はなく、すべて書類審査で決まります。
イギリスの大学に入学するために必要なものは、以下の6つです。
イギリスの大学への提出書類
- UCAS
- 高校の成績書
- 推薦状
- 志望動機
- IELTSスコア
- IB (国際バカロレア)またはA-Levelの資格、ファウンデーションコースの受講歴
大学進学前に、かならずチェックしておきましょう!
ビザ申請の手順
イギリスの教育機関に留学するには、留学の種類や期間に応じて、事前にビザを取得する必要があります。
また、コースの期間や年齢によって申請するビザが異なります。
そのため、UK Visas and Immigration(英国国境局)のウェブサイトや英国ビザ関連のサービスを提供する機関VFS グローバルのウェブサイトで最新の情報を確認しましょう。
語学レベルの底上げ
イギリスの大学に入学するために必要な英語のスコアは、一般的に IELTSで6.0〜6.5程度です。
語学力を向上させるためには、大学進学準備過程のファウンデーションコースの修了が必要となります。
ファウンデーションコースでは、英語を学ぶだけでなく、基本的な科目も履修します。
さらに、大学によっては特定の科目の取得が入学条件とされている場合もあるため、これらを考慮して科目の選択をおこないましょう。
なお、大学留学でない場合でも、渡航前に英語のレベルを上げておくことで、留学生活をより充実したものにできます。
留学費用について
イギリス留学の費用はほかの国と比べて高くなりやすい傾向があります。
まずは、イギリス留学に必要な費用がどれくらいなのかをみていきましょう。
イギリスへ大学留学する際は、学費だけでなく居住費や生活費、交通費なども含まれます。
また、地域によって物価も異なるため、住む場所も重要です。
地下鉄や外食はほかの国と比べると高く感じるかもしれませんが、食料品は量も多いため、比較的安く済ませられます。
そのため、イギリス留学中は、基本的に自炊することをおすすめします。
また、奨学金や支援制度の利用を検討してみるのもいいでしょう。
必要となる留学費用の概算
イギリスの大学へ留学した場合の費用の目安は、以下のとおりです。
期間 | 費用 |
6か月 | 約140〜440万円 |
1年 | 約280〜850万円 |
2年 | 約550〜1,700万円 |
3年 | 約830〜2,600万円 |
イギリス大学留学にかかる費用の目安は、1年で約280〜850万円です。
イギリスにはおよそ150の大学があり、その多くは公立大学です。
学費は平均すると1年で10,000ポンド(約180万円)が目安ですが、イギリスの大学は3年間で卒業できる学校が多いです。
そのため、3年間で卒業すれば、その分かかる費用も抑えられます。
また、イギリス留学にかかる滞在費は、半年で40〜90万円が目安です。
イギリス留学で真っ先に思い浮かぶ滞在先といえば首都のロンドンですが、ロンドンは世界屈指の物価の高さでも有名です。
ロンドンではほとんどがシェアハウスですが、1人暮らしの物件を探す場合、1か月あたりの居住費は最低でも15万円を基準に考える必要があります。
首都圏での滞在費を抑えるなら、シェアハウスで1人あたりの家賃負担を減らす方法がおすすめです。
また、ホームステイであれば、食費と滞在費がセットになっているため、予算も立てやすいです。
費用を賄うための奨学金や支援制度
イギリスの大学留学では、主に2つのタイプの奨学金が用意されています。
1つは、政府や民間団体が提供している奨学金で、もう1つは多数のイギリス大学や大学院が提供している奨学金です。
奨学金は、各大学によって条件が異なる場合があります。
奨学金を活用できれば、留学費用を大幅に減らすことも可能なため、ぜひ検討してみましょう。
\ 海外で利用できる奨学金はどれ?/留学前に準備しておくべきこと
イギリス留学を成功させるために、事前に準備するべきことをまとめました。
予防接種や保険、お土産まで、留学先の下調べは万全にしておくことが大切です。
予防接種と保険
20歳以下でイギリスに長期滞在する方は、細菌性髄膜炎のワクチン接種が推奨されています。
外務省の公式ホームページでは、イギリスの医療状況に関する情報が提供されているため、事前に確認してください。
また、現地の最新情報については学校に問い合わせると確実です。
また、イギリスへ6か月以上の長期留学をする場合には、NHS(National Health Service)と呼ばれる健康保険へ加入する必要があります。
NHSに加入しておくことで、病気やケガの際にイギリス国民と同じ医療サービスを受けることが可能です。
ただし、NHSは、歯科での検診や事故・盗難などは、保険の対象外となっている項目もあるため、別途保険に入っておくと安心です。
6か月未満の留学の場合は、保険への加入は義務付けられていませんが、個人で海外旅行保険や留学保険に加入することをおすすめします。
\ 現役留学生が解説!/お土産
イギリス留学でホームステイやシェアハウスでの滞在を予定している方は、日本からのお土産について気になるのではないでしょうか。
イギリス人へのお土産で喜ばれるものとしては、コンビニやスーパーで売っているお菓子(チョコレートやビスケット、キャンディなど)が挙げられます。
とくに、キットカットやポッキーなどは、人気のお土産です。
また、日本の観光名所や漢字などがプリントされたパッケージのお菓子も、日本らしさがあって良いかもしれません。
一方、和菓子はイギリス人のなかでも好みが分かれることがあるため、反応に期待しすぎないようにしましょう。
さらに、日本の文房具もおすすめです。
振ると芯が出てくるシャープペンや消しゴムで消えるインクのマーカーなど、機能性が高く世界的に評価されている日本の文房具は、イギリス人に喜ばれることが多いです。
留学先の下調べをしておく
日本の北海道と沖縄のように、イギリスでも地方によって気候や文化に大きな違いがあります。
渡航先の情報は、SNSや検索サイトなどで活用して事前に調べておくことが重要です。
また、安全に関する情報もつねに入手しておくようにしてください。
イギリスの冬は日照時間が短く、雨や曇りの日が長く続くため、精神的な健康に影響することがあります。
また、イギリスの天候は変わりやすく、予測が難しいです。
夏でも寒い日があるため、調整可能な服装を用意しておくといいでしょう。
留学経験者からのアドバイス
留学前に英語力を向上させることが重要です!
とくに、単語の知識を増やすと効果的で、留学前にある程度英語力をつけておくことで、留学中の英語を聞き取る能力や読解力が飛躍的に向上します。
あとは、日本に関する質問に備えて、日本の特徴や文化などについて説明できるようにしておくといいです。
留学初期は複雑な質問に対して答えることは難しいかもしれませんが、あらかじめ定型文を用意しておくことで、スムーズに答えられますよ!
まとめ
イギリス留学の手続きや準備、現地での生活について、具体的なイメージが浮かんできたでしょうか。
改めてイギリス留学の魅力を考え、自分に合った留学コースを選び、留学費用なども参考にしながら、大学留学への準備を進めていきましょう。
また、留学前に準備しておくべきことについても、できることから始めてみるのがいいでしょう。
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