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2020/5/14

IELTS得点アップ対策 ライティング編 第2回

英作文をする女性

この記事を書いた人

バークレーハウスIELTS講師
竹林 駿 Suguru Takebayashi
米国ミネソタ州立大学大学院修了。専門はライティング。大学院在籍時は英語で詩を執筆し、米国の文芸雑誌に応募していた。勉強の傍ら、Diversity Councilにてファシリテーターとしてボランティア活動にも従事し、米国の中学高校などで人種差別などをテーマにしたセミナーに「留学生(=外国人)」として自ら登壇した。帰国後は英検、TOEIC、大学受験などの英語指導に携わったほか、2019年度から都内の私立大学でも教鞭を取る。IELTSでは、4技能(L, R, S, W)全てのセクションで8.0以上を取得。英検1級、TOEFL iBT109点。

竹林先生

皆さん、こんにちは。今回のテーマは、ライティング Task 1とTask 2の書き方、主に構成(段落分け)の攻略法を徹底伝授します。

段落分けがきちんとしている事は、バンドスコア「5点台以上」を目指すにはとても重要ですから、受験前に必読です!

目次

IELTS ライティング 概要

竹林先生

まず、IELTSのライティングがどんなテストで構成されているかを、サラッと確認します。
  • Task 1(1問)= 150語以上
  • Task 2(1問)= 250語以上
  • 制限時間:計60分

竹林先生

Task 1がグラフなどの「ビジュアル」情報の内容を文章でまとめる(箇条書きはNG)、Task 2が「自分の意見」を述べる形式ですから、言ってみればTask 1がジャーナリズム的、Task 2がエッセイ、といった分け方です。

竹林先生

ペーパー受験でもコンピューター受験でも、Task 1と2は同時に渡されるので、どちらから始めても構いません。

Task 1の概要、およびライティングの4つの採点項目については、以前の記事でお伝えしているので、そちらをご参照ください↓↓

IELTS ライティング Task 1 – 段落分け攻略法

Task 1 – グラフ、表、地図問題の段落分け

では先生、Task 1でベストな段落分けって、どんな感じですか?

竹林先生

Task 1は、グラフ、表、地図などの「ビジュアル」情報の内容を、文章として書き起こしていくスタイルなわけですが、段落分けは以下の様な型がお勧めです。
1.イントロ(グラフが何を表すか、および全体像)
2.本論①(共通した動きを見せた項目)
3.本論②(本論①とは異なる動きを見せた例外的な項目)

「共通した動き」とは何ですか。

竹林先生

例えば、折れ線グラフの場合、たいてい数値が上がっている項目と、下がっている項目が出てきます。この場合、「共通した」とは、上がったか下がったかで分類分けできます。1つ目の本論で「AとBとCが上がっている」などと述べ、2つ目で「それとは対照的に、Dは下落した」などと述べると、読み手に一番読み易い段落分けとなります。もちろん、それぞれ具体的数値も、文字数の許す限り入れていきます。

地図の問題でも、このような分け方ですか?

竹林先生

はい。地図の問題も、例えば過去と今の比較の場合、「改築された箇所」と「変更点の無い箇所」が出てくるので、本論①で改築した点、本論②で変わっていない点について書く、という分け方が一番読み手にとって読み易いのでお勧めです。

Task 1では、まとめ(結論)の段落は無くても良いのですか?

竹林先生

イントロでグラフ全体のまとめを簡潔に述べておけば、あらためて最後に結論の段落を入れなくて結構です。Task 1は150語しかないので、結論を入れると本論の内容が薄くなる危険性があります。ただ、「Task 2」では結論の段落は必須なので、ここんとこお間違いの無いように。

では、本論ではこのように対照的な点(上がった数値 vs.下がった数値とか)を基準に段落分けをすればいいのですね。

竹林先生

基本的にそうですね。そのようにしなくてはいけない訳では無いですが、読み手にとっては、この型が一番読み易いと思います。ただ、1つ例外なのが、「工程表タイプ」の問題です。以下で説明します。

Task 1 – 工程表(プロセス)問題の段落分け

Task 1の中でもなかなか特殊なタイプの問題ですね。工程表(プロセス)っていうと、何か製品の作り方などを説明する問題のことですよね。

竹林先生

そうです。このタイプの問題では「対照的な」点があるわけではないので、普通に「まず〇〇が起きて、次に××になって・・」とつらつら書いていけば大丈夫です。

段落は分けなくて良いのでしょうか。

竹林先生

分ける義務は無くなりますが、本論がでっかい1つの段落になるのはバランスが悪いので、おおよそ真ん中、区切りの良いところで改行するのが無難でしょうね。または、ご丁寧に図に「Step 1」「Step 2」・・などと区分けされていれば、そのstep毎に段落を分けるのがベストでしょう。

Task 1の段落構成のイメージが湧いてきました。

IELTS ライティング Task 2 – 段落分け攻略法

IELTSの英作文の練習中の模様

では次に、「Task 2」の段落分けの攻略法を見ていきましょう。

竹林先生

Task 2は「自分の意見を述べる」問題になりますが、まずどんな問題形式があるのか見ていきましょう。大きく分けて3つあります。
・タイプ①:「Aという考えにあなたはどの程度賛成か反対か」
・タイプ②:「AとBという考えがある、両方の論点を論じ、且つ自分の意見を述べよ」
・タイプ③: あるトピックに対し、2つの問いがなされる形式

Task 2 – 問題タイプ①の段落分け

竹林先生

タイプ①「Aという考えにあなたはどの程度賛成か反対か」という問題ではどんな段落分けが適切か。段落構成を見る前に、どんな質問が出るかの例を見ていきましょう。

It is said that it’s important to protect the tradition. To what extent do you agree or disagree with this opinion?(訳:伝統を守ることが大切だと言われている。どの程度あなたはこの意見に賛成か反対か?)

竹林先生

という感じです。まずは「何を問われているか」を見定める必要があります。

見定めるもなにも、質問の通りじゃないですか?

竹林先生

はい、そうです(笑) でもここで気を付けるのは、「To what extent(どの程度)」と聞かれている点です。つまり、「I completely agree(私は完全に賛成だ」とかでも良いし、「I agree with this idea to some extent, although it also has some disadvantages.(良くない点もあるとはいえ、私はこの意見にある程度賛成だ)」という解答だって良いわけです。

そのような解答でもいいんですか?「必ずどちら派かハッキリ決めて意見を書け」と学校の作文で習いましたが。

竹林先生

IELTSのライティングは、賛成派か反対派か、という状況において、片方の意見だけ述べるのではなく、両サイドの意見を見つめ、その上で自分の意見にたどり着くような形式が比較的好まれます。

つまり、自分が「賛成派」だからといって、「賛成派」のことばかり書かない方が良い、ということですか?

竹林先生

そうです。賛成派のことばかり書いても、ものすごく大きな減点になるわけでもありませんが、反対派の意見も入れた方が、単純に文字数稼げるのでお勧めです。

さきほど「私はこの意見に完全に賛成だ」という解答もアリだ、とおっしゃいましたが、その場合でも反対派のことも書くのですか?

竹林先生

自分が完全に100%賛成派であれば、賛成である理由、この場合「伝統を守る良いポイント」を2~3個、本論の段落でただひたすら書いて、反対派には触れないというのも良いと思います。でもこの方式で書く場合、伝統を守ることの良さを、具体例などを複数挙げながら、かなり踏み込んで書かないと250語届かないと思うので、初心者には正直お勧めしません。

なるほど。では、段落分けを教えてください。

竹林先生

上記のことを踏まえ、以下の形がだんとつお勧めです(この例では、「伝統を守るの賛成派」で書いてあります)。
1.イントロ(問題提起と、自分がどっち派か)
2.本論①(伝統より現在未来の方が重要だと人もいます、なぜなら~)
3.本論②(しかし、私は伝統を守る方が重要だと思います、なぜなら~)
4.結論(本論で述べた事を1~2文で簡潔に)

本論①と②で出す理由は、それぞれ何個ずつ出した方が良いですか?

竹林先生

多くてそれぞれ1個か2個ずつがベストでしょうか。1つの段落に理由3つだと多いと思います。ただ、それぞれ理由が1つずつの場合は、その理由を、具体例を挙げながら話を広げていかないと文字数が足りません。

わかりました。この「To what extent do you agree?」系の問題は、初心者の方はこの段落分けで練習すると良さそうですね。

Task 2 – 問題タイプ②の段落分け

IELTSライティング試験をパソコンを使って学習中の様子

竹林先生

では、Task 2の2つ目の問題パターン「AとBという考えがある、両方の論点を論じ、且つ自分の意見を述べよ」という問題の概要を見ていきましょう。

例えば、こんな問題が出たとします。

Some people say it’s important to protect the tradition. Others say it’s more important to focus on the future. Discuss both these views and give your own opinion.(訳:伝統を守る事が重要だと言う人もいる。将来に焦点を当てる方が重要だと言う人もいる。両方の論点を論じ、且つ自分の意見を述べよ)

竹林先生

こちらも、先ほどの「どの程度賛成か」という問題と基本的にやる事は同じです。「伝統を守るのが良い派」と、「将来に目を向けるのが良い派」の両サイドの意見を論じていきます。ただ、ここで気を付けるのは、この手の問題では↓↓
  • ・伝統を守るのが良い派の理由を述べよ
  • ・将来の方が大事である理由を述べよ
  • ・そして自分の意見を述べよ

竹林先生

と、「3つ」のことが問われている、という点です。つまり、イントロと結論の段落以外では、「本論の段落は3つ」必要、ということです。なので、以下の様な段落分けがお勧めです。
1.イントロ(2つの意見の提起と、自分がどっち派か)
2.本論①(伝統を守る方が重要と言う人もいます、なぜなら~)
3.本論②(しかし、将来の方が大事と言う人もいます、なぜなら~)
4.本論③(この2つの意見を踏まえ、私は○○派です、なぜなら~)
5.結論(自分の意見を1~2文で簡潔に。本論①と②のまとめを入れるのも可)

例えば、自分の意見が「本論①」で述べたことに近い場合は、本論①で出した理由・具体例を本論③で「再利用」してもいいのですか?

竹林先生

まったく同じはさすがに避けた方が良いでしょう。異なる理由、つまり自分なりの理由・具体例を新たに本論③で出すのがもちろん理想ですが、思いつかなくて本論①と同じ内容を繰り返す場合は、せめて言い回しを変えたり、さらにもう1歩踏み込んで論を深めたりした方が良いですね。

同じ内容を同じ文で、段落をまたいで使うのはさすがにイエローカードですね。

Task 2 – 問題タイプ③の段落分け

では最後に、3つ目の「あるトピックに対し、2つの問いがなされる形式」の段落攻略法です。問題例で言うと、こんな感じです。

In many countries, there is an increasing number of young people committing crime.

Why is this the case?

What can governments do to prevent young people from doing illegal things?

(訳:多くの国で、犯罪を犯す若者が増えている。なぜこうなっているのか? 若者の犯罪を食い止めるために、政府に何が出来るか?)

竹林先生

このように、いわゆる「5W1H」で始まる様な質問が2つ(極まれに1つ)来るタイプです。このような問題では、純粋にこれらの質問に、それぞれ1つずつ本論の段落を使って答えていけば良いので、段落分けは自ずとこんな感じになるでしょう↓↓
1.イントロ(問題文「犯罪を犯す若者が増えている」を自分で言い換えた英文)
2.本論①(1つ目の質問に対する自分の答え)
3.本論②(2つ目の質問に対する自分の答え)
4.結論(本論で述べた事を1~2文で簡潔に)

「質問が1つだけの時も極まれにある」とおっしゃいましたが、そういう時の段落分けはどうしたら良いですか?

竹林先生

例えば、過去のTask 2にこんな問題が出た事があります。

Some people say it’s important to think about the future rather than the present. How important is it to focus on the future?(訳:現在よりも将来のことを考える方が大事と言う人がいる。将来に焦点を当てることはどれくらい重要か?)

竹林先生

このような問いでは、「How important(どれくらい重要か)」と聞いていますから、「重要か」「否か」のどっちかに完全に偏るのでなく、「将来の事を第一に考えるのが重要だと言う人もいる、なぜなら~」と1つ目の本論の段落で書き、「その一方でそれはあまり重要でないと言う人もいる、なぜなら~」と2つ目に書けば良いでしょう。

自分はどっち派か、は書いた方が良いですか?

竹林先生

書いても書かなくてもいいと思います。質問文には「あなたの考えを述べよ」という文言が無いのですから。文字数が足りなそうだったら、自分はどっち派か述べる段落を3つ目の本論の段落として入れるのも、当然アリだと思います。

Task 2の段落分けも、イメージ湧いてきました。

意外と知らない「Task 2の方が重要」

最後に、IELTSのライティングでは Task 1とTask 2があるわけですが、どっちから始めた方がいい、というのはありますか?

竹林先生

初心者はTask 2からやる方をお勧めしています。ご存知ない方も多いのですが、Task 1とTask 2では、Task 2の方が文字数が多い分、スコアが2倍の重さがあります。

スコアに2倍も差があるんですか? すごいですね。

竹林先生

例えば、以下の様な2つのケースがあったとします。
  • ・Task 1はちゃんと書けたが、Task 2は途中で終わってしまった
  • ・Task 2はちゃんと書けたが、Task 1は途中で終わってしまった

竹林先生

するとバンドスコアには、例えばこんな差が出ます。
  • ・Task 1 = 6.0 / Task 2 = 5.5 → 6.0+5.5+5.5÷3 = 5.66 → バンドスコア 5.5
  • ・Task 1 = 5.5 / Task 2 = 6.0 → 5.5+6.0+6.0÷3 = 5.83 → バンドスコア 6.0

どっちも片方が「5.5」で、片方が「6.0」なので、本来は差は無いはずなのに、Task 2の方が高い時の方が、バンドスコアに0.5の差が出るんですね。

竹林先生

0.5の差って結構大きいですよね。そのため、時間内(60分)で2つとも終わらせる自信の無い方は、Task 2から始め、とりあえずTask 2だけはしっかり終わらせる方が得になると思います。60分で2つとも終わらせられる上級者の方は、どちらから始めてもOKです。

まとめ

IELTSライティング Task 1とTask 2のオススメ段落構成

■ Task 1
グラフ、表、地図などの問題:
 1.イントロ(グラフが何を表すか、および全体像)
 2.本論①(共通の動きを見せた項目)
 3.本論②(本論①とは異なる動きを見せた例外的項目)

工程表の問題:
 1.イントロ(工程表が何を表すか、および全体像)
 2.本論①(工程表の前半部分の描写)
 3.本論②(工程表の後半部分の描写)

■ Task 2
 Aという考えにあなたはどの程度賛成か反対か、の問題:
 1.イントロ(問題提起と自分がどっち派か)
 2.本論①(問題の賛成or反対派の意見およびその理由)
 3.本論②(本論①と逆の意見&自分の意見、およびその理由)
 4.結論(本論で述べた事を1~2文で簡潔に) 

 AとBという考えがある、両方の論点を論じ且つ自分の意見を述べよ、の問題:
 1.イントロ(2つの意見の提起と、自分がどっち派か)
 2.本論①(問題の賛成or反対派の意見およびその理由)
 3.本論②(本論①と逆の意見およびその理由)
 4.本論③(自分の意見が①と②どちらに近いか、およびその理由)
 5.結論(自分の意見を1~2文で簡潔に。本論①と②のまとめを入れるのも可)

 あるトピックに対し、2つの問いがなされる形式:
 1.イントロ(問題文を言い換えた英文など)
 2.本論①(1つ目の質問に対する自分の答え)
 3.本論②(2つ目の質問に対する自分の答え)
 4.結論(本論で述べた事を1~2文で簡潔に) 

初心者アドバイス→ Task 1より、Task 2の方がスコアが重いため、時間内に終わらせる自信の無い方は、Task 2から始めてTask 2を着実に完成させる方がオススメ。

竹林先生

IELTSのライティングには「絶対に正しい型」は無いのですが、上記の段落分けが一番王道かと思います! 初受験の方はぜひ真似てみて下さい。

竹林先生、ありがとうございました。

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