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TOEICを受験するとき、事前に対策や勉強をする人がほとんどかと思います。
しかしスコアアップするためにどれくらいの勉強時間が必要なのか、効果的な学習法はなにか、わからない方も多いのではないでしょうか。
とくにTOEICを初受験する方や就活や受験などで期限が決まっている方は、効率的な学習計画を立てたいですよね。
そこで今回は、TOEIC対策に必要な勉強時間やスコア別の効率的な勉強法、短期間でスコアアップするコツを紹介します。
TOEICの勉強時間の目安は何時間?
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TOEICスコアを100点アップするためには、200〜300時間の勉強時間を確保する必要があるといわれています。
1日2時間勉強したとして、100点アップするためには3〜5ヵ月ほど続けなければならないということになります。
あくまでも目安のため、学習スタート時点でのレベルや目標スコアによっても必要な勉強時間は変わってきます。
個人のレベルにあわせた学習計画が必要ですが、効率良い勉強法を実施することで、短期間でスコアアップが目指せるでしょう。
【目標スコア別】勉強時間と学習法
勉強を始める前に、まずは必要な勉強時間がどれくらいかを確認しましょう。
自分の現在のスコアから目標スコアへ到達する際に必要とされている勉強時間の目安が以下の表でわかります。
目標スコア | |||||||
現在のスコア | 350点 | 450点 | 550点 | 650点 | 750点 | 850点 | 950点 |
250点 | 200時間 | 425時間 | 700時間 | 950時間 | 1,150時間 | 1,450時間 | 1,750時間 |
350点 | − | 225時間 | 450時間 | 700時間 | 950時間 | 1,225時間 | 1,550時間 |
450点 | − | − | 225時間 | 450時間 | 700時間 | 975時間 | 1,330時間 |
550点 | − | − | − | 225時間 | 450時間 | 725時間 | 1,050時間 |
650点 | − | − | − | − | 225時間 | 500時間 | 825時間 |
750点 | − | − | − | − | − | 275時間 | 600時間 |
850点 | − | − | − | − | − | − | 325時間 |
たとえば650点の方が850点のスコアを取りたい場合、合計500時間が必要な勉強時間の目安となります。
ここからは現在のスコアを450点として、550点・650点・750点・850点・950点とスコアアップをするために効率的な勉強方法を点数別にみていきましょう。
550点を目指す場合
450点レベルの方が550点を目指す場合に必要な勉強時間は225時間です。
550点に到達するために効果的な学習法は、まず中学英語の内容を復習することです。
中学レベルの文法や単語はTOEICを受験する際に、最低限必要な基礎の部分となります。
基礎を忘れていたり、あやふやな箇所を復習し、確実に自分のものにしましょう。
次に、比較的点数がとりやすいとPart1,2とPart5,6を優先的に対策します。
対策していくなかで頻出する単語を中心に覚え、TOEICの出題傾向を把握しましょう。
650点を目指す場合
450点レベルの方が650点のスコアを目指す場合、勉強時間は450時間必要です。
550点を目指す場合同様、まずは中学英語のおさらいをしましょう。
また、通勤や通学時などのスキマ時間を利用して勉強をすることがおすすめです。
単語帳を使って語彙力を増やし、リスニングパートを繰り返し聞くなどの勉強をしてみましょう。
750点を目指す場合
450点から750点のスコアを目標とする方は、700時間の勉強時間を確保する必要があります。
700点台は受験者の割合のなかでも上位3割に入ります。
750点のレベルを目指すには、高校の英文法をマスターしておくことが必須です。
単語帳で頻出単語を覚える際は、例文までまとめて覚えましょう。
単語の意味だけでなく、その単語の使い方や文法構造まで覚えることができるため効率的です。
また750点台を目標とする場合は、単語を覚えるなかで「形容詞・助詞・接続詞」といった品詞の使い方もおさらいしましょう。
850点を目指す場合
850点を取るためには、合計1,250時間の勉強時間を確保する必要があります。
中学・高校の基礎文法を完璧に理解し、文法問題を解くスピードをアップさせることが重要です。
この対策をすることで、800点以上が取れる上級者になれます。
短期間でスコアアップしやすいリスニングパートは、シャドーイングとディクテーションを取り入れてみましょう。
シャドーイングをする際、スマートフォンなどで録音をすれば自分の発音の間違いや単語の抜けなどのチェックができます。
ディクテーションも同様、聞き取れた部分と聞き取れなかった部分が明確になり、弱点がはっきりとわかります。
シャドーイング・ディクテーションのいずれも初めから長文に挑戦するのではなく、Part1やPart2の短文から始めるのがおすすめです。
シャドーイングは、英語の音声を自分の口で発音して追いかける学習法です。ディクテーションは、耳から聞いた英語を書き取っていく学習法です。
950点を目指す場合
950点を目指す場合に必要な勉強時間は1,550時間以上です。
前述してきた学習法をもとに、苦手分野をなくすことに集中しましょう。
リーディングパートでは、短時間でどこまで精読できるのかを時間を測りながらチェックしていきます。
スピードを速めていくとともに、問題の解答スピードも上げていく練習が必要です。
そしてリスニングパートでは、英文を日本文に翻訳することなく英語のまま理解できるように訓練していきましょう。
勉強時間を確保するコツ
忙しい時間のなかで学生や社会人がどのように勉強時間を確保すれば良いのかを解説します。
スキマ時間の活用
社会人も学生も仕事や学校以外の時間を勉強に充てるのは大変かもしれません。
しかし、通勤・通学時間や休憩時間、帰宅したあとのスキマ時間に勉強ができます。
スキマ時間の勉強は、リスニングや単語アプリなどを使って気軽に勉強できるようなものがおすすめです。
勉強を予定として入れる
先ほど紹介したスコア別の必要勉強時間を参考に、受験日から逆算して1日何時間勉強時間を確保すれば良いのか計算してみましょう。
たとえば受験日が5ヵ月後で450点のスコアから650点まで上げたい場合、1日2時間半ほどの勉強時間が目安になります。
この期間はプライベートの約束をなるべくしないよう心がけることが必要です。
どうしても外せないプライベートな予定が入っている場合、あらかじめ考慮して学習計画を立てておきましょう。
そうすることで、時間が取れるときに長めに勉強するといった計画が立てられ、ある程度プライベート時間も確保することができます。
コーチングスクールの利用
独学でTOEICに挑戦する方もいますが、モチベーションを保つ意味でもコーチングスクールの利用が効果的でしょう。
コーチングスクールを利用すると、TOEICや英語学習のプロがサポートしてくれます。
勉強の進捗状況を確認してもらえたり、いつでも質問ができる環境は理想的です。
疑問があるときにすぐ解消でき、苦手分野を客観的に分析してくれるため、自分の弱点がわかりやすいです。
そのため、対策の方針が立てやすいという利点があります。
勉強を始める前に注意すること
TOEICの勉強を始める際の注意点を紹介します。
とくに初心者の方は参考にしてみてください。
問題集をたくさん買わない
問題集は同じものを何度も解くことが大切です。
同じ問題を何度か間違えると、それが自分の弱点であると気付くことができます。
弱点に気付けるだけではなく、間違えた問題が頭に残りやすくなります。
1冊のテキストが終わったからといってすぐに新しいテキストを買うことは控えましょう。
リスニングは同じ内容を何度も聞くことで耳が慣れていきます。
最初は聞き取れなかった単語や音節がだんだん聞き取れるようになります。
リーディングも、全部の文章が完璧に日本語訳なしでも理解することができるまで使い込みましょう。
TOEICの対策で使用するテキストは1〜2冊程度、単語帳も1冊を目安にしましょう。
とにかく同じテキストを何度もやりこむことが大切です。
自分のレベルにあった問題集を買う
TOEIC対策で使用するテキストは、自分のレベルに合ったものにしましょう。
TOEICのベースとなる文法は中学英語レベルです。
初心者の方は、中学英語のおさらいをして忘れていた部分を取り戻す作業をしましょう。
問題集や参考書は、まず600点を目指すテキストがおすすめです。
自分のレベルに合わない難易度の高い問題集や参考書を買ってしまうと、はじめからつまずいてしまいます。
問題集や参考書選びは慎重にしましょう。
計画を立てて勉強を進める
TOEICを受験するうえで重要なのは、自分の生活習慣に合った学習計画を立てることです。
ダラダラと勉強するのではなく、メリハリをつけて集中する時間を確保するようにプランニングしましょう。
たとえば「1日2時間は絶対に勉強をする」「今日のスキマ時間はこのパートだけ対策する」などです。
日々小さな目標を立てていくことで達成感を感じられ、学習が続けやすくなります。
短時間でスコアアップするポイント
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前述したように、100点スコアアップするために必要な勉強時間の目安は200時間〜300時間です。
ただ、急にTOEICスコアが必要になる場合、それだけの学習時間を短期間で確保するのは難しいです。
受験日まである程度時間があったとしても、できるだけ効率的に勉強したいですよね。
以下では、短期間でスコアアップを目指すためのコツを紹介します。
苦手分野を集中的に対策する
どんなに高いスコアを保持している方でも、苦手なパートは必ずあります。
逆にTOEIC600点未満の方はどの分野にも伸びしろがあるため、短期間でスコアを伸ばせる可能性が高いです。
苦手分野がある方は、苦手な箇所を集中的に対策すると短期間でスコアアップが目指せます。
苦手分野を集中的に対策していくと、苦手パートのなかでもさらに細かく苦手な箇所が出てきます。
自分がどの問題に弱点を持っているのかを分析し、それに合った対策をすることが短期間ハイスコアへの近道となるでしょう。
解き方のテクニックをおさえる
TOEICは、ほかの外国語資格試験と同様にあらゆるテクニックが存在しています。
たとえば多くの方が苦手意識のあるPart7では、長文を全て読んでしまい解答時間が足りなくなる事態に陥りがちです。
それを防ぐために、初めに設問を読み、何を聞かれるのかあらかじめ頭に入れて本文を読むというものもテクニックの一つです。
ただし、解き方のテクニックは基礎的な英文法の知識がなければ意味がありません。
参考書やインターネット上にもこのようなテクニックは載っています。
そのため、あくまでも補助的な情報として目を通す程度にしましょう。
実際に英語の基礎力をつけながら、テクニックを取り入れていくのをおすすめします。
1ヵ月は英語漬けの生活を送る
海外に行かなくても生活のなかで自分を英語漬けにする方法はたくさんあります。
TOEICの受験が決まったら、最低でも1ヵ月間は英語漬けの生活を送ってみましょう。
音楽・テレビ・映画鑑賞もすべて英語にしてみたり、簡単な英語の本を読むこともおすすめです。
英語力を上げるだけではなく、映画を字幕なしで観れるようになりたいなどといったモチベーションの向上にもつながるでしょう。
TOEIC対策におすすめの参考書
【単語帳】TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ
金のフレーズシリーズは、目標スコア別に単語が集約されているのが特徴です。
音声はアプリで収録されており、聞くだけでリスニング力を鍛えることができるでしょう。
また、TOEICの頻出単語が網羅されているため、一冊で語彙対策を完結できます。
【単語帳】キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE 600
「聞いて覚える」をコンセプトとした、600点取得を目指す方のための単語帳です。
単語を覚える流れがとても実用的で、以下のような構成になっています。
- 単語を覚えるその単語を使ったフレーズを覚える
- その単語を使ったセンテンスを覚える
フレーズやセンテンスとともに覚えることで頭のなかに語彙のイメージが残りやすいという点もこの単語帳の利点の一つでしょう。
【参考書】はじめて受けるTOEIC L&Rテスト 全パート完全攻略
TOEIC対策を何から初めて良いのかわからないという初心者向けの参考書です。
TOEICだけでなく基礎的な英語力アップに役立つ学習方法が紹介されています。
英語に慣れ親しみ、苦手意識を克服する第一歩としても最適な一冊です。
模擬テストもついているため、英語力チェックとして利用したり、腕試しとして利用するのも良いでしょう。
【問題集】TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+
計4回の模試と600問の問題すべてに解説動画がついているのが特徴です。
1,500人のテストモニターによる正答率と、不正解の選択肢を選んだ割合がわかるようになっています。
それぞれの問題の難易度がわかるだけではなく、なぜ不正解が多いのかもわかるため、客観的な視点で対策ができるのもポイントです。
【問題集】公式TOEIC Listening & Reading 問題集10
TOEIC公式問題集は、試験日2週間前までに必ず解いておきたい一冊です。
TOEICのテスト開発機関であるETSが本番のテストと同じプロセスで作成した問題集です。
そのため、実際の受験時と近い内容で模擬試験を受けられます。
一度問題集を解いてみて間違っているところをチェックし、間違えた箇所を解き直すことで効率的に学習を進めることができるでしょう。
問題集10は、2023年10月に発売されたばかりの最新刊です。
テスト2回分(計400問)が収録されており、最新の傾向をテスト直前におさらいするのにおすすめの問題集です。
勉強の進め方に困ったらコーチングスクール
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独学で勉強をしても思うように進められなかったり、モチベーションが上がらず挫折してしまう方もいるかもしれません。
そんな方におすすめなのが、コーチングスクールの利用です。
TOEICに特化したコーチングを利用すれば、自分に合った学習計画を立ててくれます。
学習時の疑問や悩みについて相談ができたり、学習に対するモチベーションを保つのにも役立ちます。
以下で、TOEICのスコアアップに最適なコーチングスクールを3つ紹介します。
TORAIZ
TORAIZには、2ヵ月間という短期間でTOEIC対策をしてくれるコースがあります。
苦手分野の分析をしてくれたり、生徒一人ひとりに最適なカリキュラムを組んでくれます。
そのため何を勉強すれば良いかが明確になり、スムーズに学習を始めることができます。
また、スクールで定めているスコアに達成しなかった場合、無料で受講期間を1ヵ月延長できるサービスがあるのも特徴です。
\無料カウンセリング実施中!/PROGRIT
PROGRITも短期間でスコアアップしたい方向けのコースが用意されています。
2ヵ月〜12ヵ月まで自分の受験日に合わせたコースを選ぶことができます。
シャドーイングの添削を毎日受けられ、間違っている部分の指摘やアドバイスがもらえるという部分も魅力の一つです。
また、受講前後にTOEIC IPテストを無料で受けられるため、どのくらいスコアが伸びたのかが確認できます。
実際に平均150点アップの実績があり、最短でスコアアップができる学習計画を立てたい方にピッタリです。
\まずは無料カウンセリングを受けてモチベアップ!/RIZAP ENGLISH
RIZAP ENGLISHは点数保証のサービスが用意されています。
TOEICを始めて受けるけれど、どこまでスコアアップができるか自信がない方にもおすすめです。
点数保証サービスは、期間内に目標スコアを達成できなければ無償でセッションとIPテストが受けられるサービスです。
TOEICだけでなく英語力を総合的に伸ばせるような工夫がされています。
また、日々の学習計画も専属のトレーナーがカウンセリングしながら個々に合わせて立ててくれます。
そのため、仕事で忙しい社会人であっても挫折しにくくなっています。
\無料カウンセリングはオンラインでも実施可能/まとめ
今回はTOEICのスコア別勉強時間の目安や勉強方法を紹介しました。
忙しい日々のなかで、まとまった勉強時間を確保するのはとても大変です。
しかし、スキマ時間の活用やコーチングスクールの利用などで効率的に進めることは可能です。
学習を進めるうえで、自分のレベルがどこにあるのか、弱点は何かを事前に把握しておくことが重要なポイントとなります。
短期間でスコアアップを目指すのであれば、ただやみくもに勉強するのではなく、効果的な学習法を実践するのがおすすめです。
自分のレベルにあった勉強時間・勉強法を試し、着実に目標のスコアへ到達することを目指しましょう。