2022/09/08

学校で習う英語のあいさつや質問は失礼?注意すべきフレーズと言い換え表現を紹介

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この記事を書いた人

山下 恵理子 Eriko Yamashita
英語学、米文学を専攻後、白百合女子大学大学院にて英語圏の児童文学を研究中。大手学習塾で教材作成に携わった経験もあり、現在は複数の私立大学で非常勤講師として活躍。 仕事の合間に、趣味として未訳の児童文学、アメリカン・コミックスを翻訳するのが生きがい。

外国語を習得するときに、最初に習うフレーズは「あいさつ」がほとんどだと思います。

また、「こんにちは」や「ありがとう」などの表現の違いに、面白さを感じる方も多いのではないでしょうか。

しかし、日本の英語教育でよく耳にするフレーズでも、英語圏では失礼にあたる言い回しもあります。

この記事では、ネイティブとの会話で使い方・表現に気を付けるべきフレーズについて紹介します。

目次

初対面でよく使ってしまうフレーズ

まず、日本の英語教育でよく耳にする簡単なあいさつや、初対面の人に聞いてしまいがちな質問フレーズを紹介します。

「このフレーズって初対面で使うと失礼な表現なんだ…」と思うものもあるかもしれません。

以下では、さまざまなフレーズを紹介していきます。

What’s your name?

英会話で誰もが通るフレーズの一つで、相手に名前を尋ねるときに使う表現です。

しかし、初対面の状態では、あいさつもなしに名前を尋ねるのは失礼にあたります。

まずは「はじめまして」などのあいさつを済ませてから、より物腰柔らかな表現に変えていきましょう。

山下先生
山下先生

言い換え表現については、以下の記事をチェックしてみてください!

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Who are you?

こちらも「あなたは誰?」と相手に尋ねるようなあいさつです。

 “What’s your name?” と同様に、英会話の勉強ではお馴染みのフレーズだと思います。

しかし、英語圏では初対面の方に対してのあいさつとしては失礼にあたります。

とくにネイティブの方が受けるニュアンスとしては、“What’s your name?” よりも相手に対して上から目線でモノを言っている状態になります。

また、不信感を抱いているようなときに使われる表現でもあるため、基本的に使うのを控えるべきフレーズです。

もし相手の名前を聞きたい場合は、より相手に失礼のない尋ね方に言い換えましょう。

Can I ask your name?

名前聞いてもいい?

May I have your name, please?

お名前を伺ってもよろしいでしょうか?

前者がカジュアルな表現、後者がフォーマルな表現になっています。

また、簡単なあいさつとして以下のようなフレーズもよく使われます。

I’m ~~, and you?

私は~~といいます。あなたは?

最後の表現は、~~の部分に下の名前(ファーストネーム)を入れれば、カジュアルなシーンで使用できます。

山下先生
山下先生

苗字(ラストネーム)を入れればビジネスシーンで使うことができる万能フレーズです!

How old are you?

聞き馴染みのあるフレーズで、相手に年齢を尋ねる質問です。

ある程度仲のよい相手には聞いても問題ないですが、基本的にはあまりよい印象をもたれません。

大きな理由として、英語圏では上下関係を考えるうえで「年齢」を意識することがほとんどないことがあげられます。

どうしても相手の年齢を聞かなくてはならないときは、以下のフレーズを使うことをおすすめします。

If you don’t mind, may I ask how old are you?

もし差支えございませんでしたら、年齢を伺ってもよろしいでしょうか

山下先生
山下先生

意味もなく年齢を聞いてしまうと「なぜ踏み込んだ質問をしてくるのか?」と思われてしまうので注意しましょう。

Where are you from?

「どこに住んでいますか?」や「出身はどちらですか?」といったニュアンスのあいさつです。

初対面の方との話題作りとして、お互いの出身地を尋ねるときなどに使うかもしれません。

しかし、年齢を聞くフレーズと同じく、相手のプライベートに踏み込む質問なのであまり歓迎されません。

以下のようなフレーズだと不快な印象を与えにくいでしょう。

Where are you based?

あなたの生活拠点はどこですか?

山下先生
山下先生

文脈を少し変えて、ビジネスシーンで「あなたの会社の拠点はどこですか?」と聞くこともできます。

What’s your job?

相手に「あなたの仕事はなんですか?」と尋ねるフレーズです。

このフレーズは初対面の人との話題提供として使うこともできます。

しかし、あまり自然な表現ではないため、以下のフレーズがおすすめです。

What do you do?

(お仕事は)何をされてるんですか?

山下先生
山下先生

硬い表情のまま聞くと、職務質問のような圧迫感を与えてしまう可能性があるので、聞き方には注意しましょう。

友達どうしで交わすフレーズ

続いて、友達どうしで交わす可能性が高いフレーズを紹介します。

しかし、一部のフレーズは「プライベートに踏み込む質問」に含まれます。

関係性によって適切でないケースもあるため、相手やシチュエーションには注意してください。

When is your birthday?

「誕生日はいつですか?」と尋ねるフレーズは、相手と仲良くなっている関係性であればまったく問題ありません。

ただし、出会って間もないうちに使ってしまうと「他人のことを詮索する人」という印象を与えるおそれもあります。

What is your blood type?

血液型を尋ねるフレーズは、とくに日本や中国などのアジア圏の若者が聞きがちな質問です。

アジア圏(日本・中国)でよく使われるのは「血液型占い」のように、血液型に性格や傾向が表れるという考え方が浸透しているためです。

しかし、英語圏では「血液型占い」の認知度は低く、自分自身の血液型を知らない人が多いくらいです。

そのため、血液型を尋ねると「なんでそんなことを知りたがるんだろう…」と警戒心を抱かれてしまう可能性もあります。

山下先生
山下先生

英語圏では「星占い(星座)」の方が認知度が高く、会話も盛り上がりやすいでしょう!

その他、カジュアルな間柄でも要注意なフレーズ

文化が違えば、常識やマナーなども大きく異なります。

たとえば日本では一般的に使われるフレーズでも、海外ではあまり話題にすべきでないものがあります。

なかでも、家族構成を尋ねるような質問は、基本的に自分から尋ねるべきではないという価値観があります。

1. 相手の家族構成を聞くフレーズ

How many people are there in your family?

あなたは何人家族ですか?

2. 独身(既婚)であるかを尋ねる質問

Are you single(married)?

あなたは独身ですか?(結婚していますか?)

日本人でも初対面でいきなり聞かれると警戒してしまう質問ですが、英語圏ではより注意すべきフレーズです。

海外ではプライバシーを意識する文化が根強く、相手の心証を害してしまう可能性が高いため、相手から話し始めたとき以外は話題にしない方がよいでしょう。

あいさつや質問をする際のフレーズ選びは慎重に

今回は、使い方や表現に気を付けるべきフレーズを紹介しました。

いずれも教科書や英会話スクールでよく登場するフレーズですが、失礼なフレーズと知らずに使ってしまうと、相手からの評価を下げてしまうおそれもあります。

とくに海外ではプライバシーに関わる話は避けられており、直接的に名前や仕事を尋ねるフレーズも好まれません。

英語圏のマナーを理解したり、丁寧なフレーズに言い換えたりできると、お互い気持ちよく会話を楽しめるでしょう。

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