英検を受けるにあたって、特にリーディングの対策をしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
公益財団法人日本英語検定協会が実施する実用英語技能検定では、ライティング・リーディング・リスニング・スピーキングの4技能が行われます。
そこで今回は、本英検のリーディング問題の内容や、高得点を取るためのコツを紹介します。
英検に向けてリーディングの対策をしたい方は、ぜひ参考にしてください。
英検のリーディング問題の基本構成
リーディング問題の長文の出題内容は、主に下記のとおりです。
級 | 出題形式 |
1級 | 説明文・論説文の空所補充 |
準1級 | 説明文・論説文の空所補充 |
2級 | Eメール・説明文・会話文の空所補充 |
準2級 | Eメール・説明文・会話文の空所補充 |
3級 | 広告・掲示分・案内文の空所補充 |
4級 | 広告・掲示分・案内文の空所補充 |
5級 | 長文問題なし |
リーディング問題は、基本的に次の4つのパートで構成されています。
・短文の空所補充問題 ・会話文の空所補充問題 ・長文の語句空所補充問題 ・長文の内容一致選択問題
そこで、それぞれの問題の構成における特徴について紹介します。
短文の空所補充問題
短文の空所補充問題は、1問1〜2文の文章にある空所に適切なものを、それぞれ4つの選択肢から選ぶものです。
主に短文・会話文が出題され、問題数は級によって異なりますが、全部で20問程度です。
出題内容は動詞・名詞・前置詞などを選ぶ単語問題、2語程度の熟語を選ぶ熟語問題、時制・比較・動名詞などを選ぶ文法問題があります。
会話文の空所補充問題
会話文の空所補充問題は、3回程度のやりとりがある会話文にある空所に適切なものを4つの選択肢から選ぶものです。
会話文の問題数は計5問で、主に1つの会話文に2つ空所があり、それぞれ選択肢から正しいものを選びます。
会話として成り立つようにする必要があり、前後の内容と結びつく文章を選ぶことが重要です。
長文の空所補充問題
長文の空所補充問題は、1つの英文の中に複数の空所があり、それぞれ4つの選択肢から適切なものを選ぶものです。
主に、短い物語文と長い説明文の2通りの問題から出題されます。
問題形式は1つ目の短い文章に2問、2つ目の長い文章に3問出題され、計5問です。
長文の内容一致問題
長文の内容一致問題は、1つの英文の内容から問題が出題され、4つの選択肢の中から適切なものを選択します。
出題形式はEメールの文章と説明文の2通りあり、Eメール文から3問、説明文から4問出題され、計7問です。
長文の内容一致選択の問題文は特に、出題形式が級ごとに異なるため、受験する級に応じた対策が必要です。
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英検のリーディング問題の時間配分
英検のリーディング問題を解く際に、時間配分を決めておくことで、あとから時間がないと焦る必要がなくなります。
- ・短文の空所補充問題・・・あまり時間をかけずに解くことが大切。
- 1問40〜50秒、全体で12分が目安。
- ・会話文の空所補充問題・・・比較的前後の会話の流れで内容をつかめる問題。
- 1問1分前後、全体で5分以内が目安。
- ・長文の空所補充問題・・・文全体をみて意味が通じる内容の文を選択。
- 1問3分前後、全体で15分以内が目安。
- ・長文の内容一致問題・・・文の内容の理解が必要。
- 1問3分前後、全体で20分以内が目安。
リーディング問題全体としては、60〜70分以内で解き、見直しに当てられるようにしましょう。
英検のリーディング問題の配点・合格点は?
英検のリーディング問題の配点・目標得点率は、下記のとおりです。
配点 | 目標得点率 | |
短文の空所補充問題 | 20点 | 45% |
会話文の空所補充問題 | 5点 | 60% |
長文の空所補充問題 | 5点 | 40% |
長文の内容一致問題 | 7点 | 60% |
英検の一次試験は正答率60〜70%以上が合格基準となっています。
各問題60〜70%以下の場合は、不合格になる確率が高くなるので注意しましょう。
実際の英検の配点や合格ラインについては、以下のページで紹介していますので、確認してください。
英検のリーディング問題で高得点を取るためのコツ
リーディング問題で高得点を取るには、1問ごとの解答時間を意識し、1問あたり約1分のうちに解いていくことが重要です。
その他にもパートごとに高得点を取るコツを紹介します。
短文の空所補充問題のコツ
短文の空所補充問題を解く際には、英文を読みイメージをつかむことが重要です。
意味がよくわからない場合でも、消去法で違う選択肢のものから消していき、接続語などから肯定的か否定的かを判断して、1問1問にあまり時間をかけないようにしましょう。
まったくわからないものは、考えても分からない場合が多いので、すぐに次に進むことが大切です。
会話文の空所補充問題のコツ
会話文の空所補充問題を効率よく解くには、英文を読み、会話の内容をイメージすることが重要です。
短文問題と比較すると1問の文章は長いですが、前後の会話の流れをつかめれば解きやすいです。
語彙力が求められる部分なので、熟語を覚えておきましょう。
わからない場合でも離れた文にヒントがあるので、全体を読むことも大切です。
長文の空所補充問題のコツ
長文の空所補充問題を解く際には、タイトルを読み何についての英文かを推測することが重要です。
空所のある英文問題は、その前後の一文ずつを読み空所に入る内容を推測することで、キーセンテンスを見つけられます。
ヒントになるキーワードから順接か逆説かなどを推測して、解答を選びましょう。
前後の文だけでは分からない場合、全体を速読して大まかな内容をつかむことも大切です。
長文の内容一致選択問題のコツ
長文の内容一致選択問題を解く際には、ざっくりと長文を読んで内容を把握することが重要です。
問題文を読み、何について問われているのかを把握し、答えだと思われる文章はマーキングしておきましょう。
基本的に1つのパラグラフに1問あるので、パラグラフごとに解答を見つけられます。
解答にある選択肢と本文とでは、言い換えた言葉で表現されていることがあるので、パラフレーズに注意して解いていくことが大切です。
リーディング問題を対策するポイント
リーディング問題の対策は受験する各級によって異なるため、ここでは英検3級を例に、対策ポイントを紹介します。
英検3級の場合
リーディング問題の対策には、過去問・問題集を解き、問題文を先に読むクセをつけることが重要です。
過去問を繰り返し解くことで、解き方の流れをつかみ、解き終えた後は必ず復習するようにします。
また、単語を覚えるだけでなく、単語を推測する能力を身につける必要があるため、語彙力を高めましょう。
詳しいリーディング対策や、その他の問題の対策については以下のページで紹介しています。
英検のリーディング対策におすすめの参考書3選
英検のリーディング対策をしていくにあたり、単語や熟語の学習、過去の問題を解くことは重要な要素です。
そこで、英検のリーディング対策におすすめの参考書を3つ紹介します。
教材① 旺文社「英検分野別ターゲット リーディング問題 改訂版」
旺文社が出版する「英検分野別ターゲット リーディング問題 改訂版」は、級・パラグラフごとに特化した対策書です。
試験の形式を過去問などから分析して、リーディング問題の解き方や学習法について解説しています。
41問の長文問題を収録しており、重要単語のリストもまとめてあるので、単語力を向上でき、長文理解にも役立ちます。
教材② 旺文社「文で覚える単熟語」
*こちらは英検級ごとに出版されています。
旺文社が出版する「文で覚える単熟語」は、スマートフォンやパソコンで音声をダウンロードして、正しい音声を聞きながら単語学習ができる単語集です。
級ごとにシリーズが出ており、長文の文脈を通じて単語・熟語を学習できるので、読解力も同時に身につけられます。
確認テストを通して、長文ごとの見出し語を覚えられたか、どのくらい学習効果が得られたのか確認できます。
教材③ 旺文社「過去6回全問題集 」
*こちらも同じように、英検級ごとに出版されています。
旺文社が出版する「過去6回全問題集 」には、過去6回分の試験問題が収録されており、英検の出題傾向をつかめる問題集です。
級ごとのシリーズ展開で、過去問から試験内容や合否の判定方法が解説されているので、問題の形式を詳しく理解するのに役立ちます。
また別冊には、過去の試験内容の解答と詳しい解説が載っているので、模範例・解答のポイントを理解でき、試験の流れも把握できます。
まとめ
英検のリーディングは、4つのパートにわかれており、それぞれに単語・熟語・読解力などの適切な対策方法があります。
またリーディング問題を解く際は、速さも意識しなければ、すべての問題を解くことができません。
リーディング問題の勉強の際は、問題を解く時間も意識してみましょう。
過去問をできるだけ多く解いて、実際の試験の流れをつかんでおくことが重要です。
単語・熟語・読解力を高めて、できるだけ時間をかけずに解けるようにしましょう。
本記事で解説した対策方法を参考に、自分に合った学習方法で、英検のリーディング対策を進めてみてください。