海外留学は、社会人にとってもキャリアアップやスキルアップを図る貴重な機会となります。
この記事では、海外の大学で学ぶことに興味のある社会人に向けて、以下の内容を解説していきます。
- 海外留学の多様なスタイル
- メリット・デメリット
- 留学を成功させるポイント
留学を最高のタイミングではじめるためにも、ぜひ役立ててみてください。
社会人は海外の大学に留学できる?
社会人でも海外の大学に留学できますが、仕事を考えると難しい一面もあります。
大学留学となると、進学や渡航の準備期間や大学の在籍期間を含めて、3~6年必要です。
また、働きながら留学準備を進めるため、人によって準備にかかる期間は異なります。
25~28歳で渡航した方は、帰国時には20代後半から30代となり、再就職先を探すのが難しい場合もあります。
まずは、自分が求める留学スタイルを明確にするために、念入りな情報収集・準備をおこないましょう。
専門的な分野を本格的に学ぶなら大学
専門分野を本格的に学びたい方は、大学進学が向いています。
大学進学には、一定以上の英語力があるのが大前提で、必要レベルに達するための勉強も必要です。
ハードルが高いと考えがちですが、英語で専門的な分野を学ぶことでキャリアアップにつながります。
とくに、STEM分野と呼ばれる「科学・技術・工学・数学」の教育分野は、コロナ禍や社会情勢の変化に関係なく、世界的に人材が不足している分野です。
男女問わず魅力的な分野で、海外での就職にも有利になる可能性があります。
大学院で修士課程修了を目指す方法もある
大学卒業後、海外の大学院で修士課程修了を目指す方法もあります。
キャリアアップならMBA留学!
- 日本人にとくに人気なのが、MBA(Master of Business Administration)留学です。
- MBA留学は、経営学修士の学位を取得する目的で大学院に通い、経営知識を習得できる留学方法です。
キャリアアップやキャリアチェンジを目的に、世界中の学生とマーケティングや政治、経済について学べます。
また、大学院で修士課程を修了すれば海外就職の可能性がアップし、憧れの現地生活も実現できるかもしれません。
語学力や経験を目的とするなら他の選択肢も検討する
大学で専門分野を学ぶのが目的ではなく、語学力の向上や海外生活での経験を目的とする場合は、他の選択肢を検討してみましょう。
以下のように、目的に沿った留学スタイルがあります。
- 語学学校に通う
- 就労経験ができるワーキングホリデー
目的によって自分に合った留学方法は変わるため、十分な情報収集をして選択肢を広げていきましょう。
また、はじめての留学が長期間だと不安な方には、まずは1週間ほどの語学留学をおすすめします。
社会人における留学スタイル別の特徴
社会人の留学スタイルは、その目的によってさまざまです。
次に、大学・大学院留学とは別に、様々な留学スタイルを紹介していきます。
語学留学
語学留学には、滞在期間によって短期と長期の2つのスタイルがあります。
1週間~3ヶ月程の短期であれば、休暇を利用して語学留学は休暇を退職などのリスクを減らし、留学することができるのが特徴です。
ビジネス英語に特化したコースに参加すれば、キャリアアップにつながる語学力を短期間で習得できる可能性があります。
長期留学の前に、休暇を利用して短期滞在をすることで、現地の情報や自分の英語力を知ることもできます。
インターンシップで学ぶ
今まで経験してきた業種・職種でのインターンシッププログラムに参加することも可能です。
海外での就労体験をとおしてスキルアップをしたい方におすすめです。
インターンシップには有給と無給があり、有給のインターンシップであれば費用を抑えられるのがメリットです。
無給の場合は生活費がかかるため、留学前に十分な資金を確保しておく必要があります。
インターンシップは、現在の職場に籍をおきながらの留学が難しい場合もあるため、事前に条件を確認しましょう。
ワーキングホリデーで海外生活を経験する
ワーキングホリデーは、海外で働きながら休暇を楽しめる制度です。
国によって制度を利用する条件は異なりますが、一般的には18~30歳までの年齢制限があります。
海外留学を検討している、30歳以下の方には一つの選択肢としておすすめです。
滞在可能期間を1年間としている国がほとんどで、海外で働く経験や生活を体験できるのがメリットです。
自由度が高く、住む場所を移動したり色んなアルバイトをしたりと、とさまざまな経験が期待できます。
社会人が海外に留学するメリット
海外留学は、語学のレベルアップや個人の成長だけでなく、新たな世界をひらく素晴らしい挑戦です。
異文化交流のなかで、社会人にしか感じられない新たな視点を得られるはずです。
ここからは、社会人が海外に留学するメリットを4つ紹介します。
現地で就職できる可能性がある
学生の場合とは違って、社会人が留学する場合は日本での社会人経験が活かせるメリットがあります。
社会人経験と現地で身につけたスキルを掛け合わせると、現地で就職できる可能性を高められます。
たとえば、日本で働いていた営業の経験が評価され、インターンシップ先から内定をもらうケースもあります。
社会人として積んできた経験を活かしながら、現地で実務経験を積むのは、社会人にしかできないスキルアップの方法です。
キャリアアップに繋がる可能性がある
海外生活で得た語学力や専門知識を転職活動に活かせるのもメリットです。
キャリアアップのポイント
- とくに、外資系企業やホテル業界、海外人事部など海外とのやり取りをおこなう業界では、海外経験を重視する傾向があります。
- また、外資系企業では多様なバックグラウンドを持つ方が働いているため、語学力に加えて、異文化適応能力がさまざまな意見を尊重し調整するのに役に立ちます。
実践的なビジネス英語を身につけられる
留学中は、英語漬けの環境に身を置くことになります。
あらゆるコミュニケーションが英語になるため、効率的に語学力を身につけられます。
現地の人が使っている言葉や表現に日々触れることで、どのような使い方をするのか、学習できるでしょう。
ビジネス英語を学べるコースであれば、社会人経験で得た知識を活かせるため、実践的な英語表現への理解も深まります。
グローバルな人脈作りができる
留学先には、ヨーロッパやアジア圏など世界中から留学生が集まります。
学校やインターンシップ先などで、さまざまなバックグラウンドを持つ方々と知り合えるメリットがあります。
年齢層も幅広く、多様な意見や視点に触れることで、将来のキャリアやライフスタイルに関する視野が広がるでしょう。
さまざまな背景や年齢の方々とグローバルな人脈を作ることは、将来の選択肢を広げる要因となります。
社会人が海外に留学するデメリット
現在のキャリアを一度離れる可能性がある社会人留学では、デメリットを理解しておくのが大切です。
留学後に失敗した後悔しないためにも、どんなデメリットがあるか事前に知っておきましょう。
休職や退職が必要になる
長期で海外留学する場合、休職や退職を検討する必要があります。
一度キャリアを手放すことになるため、帰国後の再就職が保証されているわけではありません。
将来どんなキャリアを手にいれたいかも明確にして、留学プランを立てていきましょう。
また、留学の準備と、退職準備・引継ぎなどの業務を同時におこなわなければならないため、手間と時間がかかります。
現在の職場で働きながら留学準備を進めるのが難しい場合は、留学エージェントに相談してみるのも一つの手段です。
自分のキャリアにブランクができてしまう
留学の目的や期間によっては、履歴書の学歴欄に記入できずブランクができるのもデメリットの一つです。
日本企業のなかには、履歴書の空白期間を好まない企業もあります。
また、面接の際に留学していた理由について聞かれるのが一般的です。
うまく答えられない場合は、就職・転職活動でマイナスに働く可能性もあります。
留学で得たことを次のキャリアに活かせるよう、目的をはっきりさせることが大切です。
社会人になってからの海外留学を成功させるポイント
社会人留学を成功体験にするかどうかは、事前の準備や目的意識にかかっています。
自身の可能性を広げるために、成功させるポイントを抑えていきましょう。
目的・目標を明確にする
まずは、何のために留学するのか、目的・目標を明確に立てましょう。
目的や目標が明確であるほど、留学中の過ごし方も変わってきます。
たとえば、3ヶ月でTOEICのスコアを100点アップという目的を立てます。
目標を立てることで、どのくらいのボリュームを勉強したら良いのか学習プランが立てられます。
費用や時間に限りがある社会人留学では、留学期間を効率的に活用することが大切です。
将来を見据えた計画をたてる
留学プランを考える際は、将来のキャリアやどのような働き方をしたいのか、などを見据えて計画を立てるのが大切です。
海外留学はゴールではなく、将来なりたい理想像を実現するための通過点にすぎません。
留学中に習得したスキルや経験を、その後どう活かしていきたいかまで整理しておきましょう。
人と話した方がより具体的にプランを立てられる場合もあるため、留学カウンセラーに相談するのも一つの方法です。
留学前にできるだけ英語力を身につけておく
海外生活をはじめれば英語力が伸びると考えがちですが、留学前にレベルアップしておけば現地での学習に集中できます。
語学学校の場合は、レベルに合わせてクラス分けされるため、語学力が低いと初心者レベルのクラスに入学する可能性があります。
大学院を目指すなら、最低でもTOEFL 90もしくは、IELTS 6.5以上の英語スコアが必要な目安です。
自分の語学力に自信がないと、異文化交流の場で積極的に交流しづらいため、できるだけ英語力を身につけておきましょう。
語学スクールに通うなど、留学の1~2年前から、計画的に勉強し一定レベルまで英語力を上げることをおすすめします。
まとめ
社会人の留学は、確保できる費用も時間も人によって異なり、さまざまな留学スタイルがあります。
また、目的によっても最適な留学プログラムが変わるため、十分な情報収集が大切です。
学生とは異なり、現在のキャリアを一度離れる可能性もあるため、メリット・デメリットをしっかり把握して留学を検討していきましょう。
留学後になりたい理想の姿を明確にし、将来を見据えたプランが重要です。
以下の記事では、実際に留学中の社会人の方を紹介しています。
まだチェックしていない方は、ぜひご覧ください。