2023/05/10

【高校生向け】海外大学の進学方法は?高校卒業後に留学するメリットを解説

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この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

海外の大学へ進学しようと決めることは、大きな決断かもしれません。

進学の決断までの道のりでは、さまざまな悩みが発生するでしょう。

「英語が好きで海外生活をしてみたい」「海外の大学に行きたい」と考えているが、どのように大学を決めたら良いか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

または、入学までにどのような準備をすればいいかわからない方や、費用面の不安から、なかなか進学に踏み切れない方もいると思います。

今回は、海外大学進学のための基本的な情報や、それぞれの悩みを解決し、進学の決断を後押しするための情報をまとめました。

日本の大学との違いや、海外の大学進学のメリットを知りたいという方も、ぜひ参考にしてください!

目次

海外大学の特徴とメリット

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海外の大学へ進学することのメリットは、具体的にどんなことが考えられるでしょうか。

英語力が伸びたり、世界に通用する人材になれる、ということはよく聞くと思いますが、もっと明確なメリットが知りたい方もいると思います。

海外の大学だからこそ学べること、学習だけではなく人間性として身に付くこと、そして将来の可能性や、視野が広がるということなどのメリットもあります。

以下では、海外大学の特徴を交えながら、進学するメリットを紹介します。

専攻分野の幅が広い

海外の大学に進学することで、日本では学べない分野を専攻できます。

たとえば、アメリカの大学は幅広い学問分野をカバーしており、世界的に有名な研究機関も多数存在しています。

また、イギリスの大学も古くからの伝統的な教育システムに加え、先進的な研究施設を有しています。

日本では、特定の分野に特化した大学が少ないことや、研究費の制約があることが、専攻分野に制約を与えているのかもしれません。

名門大学の多くは、世界中から優秀な学生や教員を集め、高度な研究活動を展開しています。

これらの大学は、優れた教育プログラム、専門知識をもつ教員、充実した施設、豊富なリソースなどを提供しており、学生たちが専門分野での知識や技能を習得するための最適な環境を提供しています。

主体性がつく

海外の大学で学ぶことは、主体性を身に付ける良い機会です。

その理由は、海外の大学が学生に多様な選択肢と責任を与えることが多いためです。

アメリカやイギリスの大学では、自分の意見が求められる授業スタイルのため、授業のなかでディスカッションやプレゼンテーションが行われることが多く、自己主張や表現力を養えます。

さらに、学生たちはキャンパス内外で多様な経験を積めます。

たとえば、大学のクラブ活動やボランティア活動、研究プロジェクトなどに参加することで、自分自身が主体的に行動し、自己成長を促進できるのです。

将来の選択肢が広がる

海外の大学に進学することで、日本での就職に活かせます。

海外の大学院や就職、海外移住など、将来の選択肢も広がります。

日本だけではなく、海外でも暮らせるスキルは、今後さらに必要になるかもしれません。

また、海外の大学で学ぶことで、グローバルな人脈を広げられるというメリットがあります。

大学での交流やインターンシップなどを通じて、海外での就職や起業、留学などの機会が増えるでしょう。

異文化への理解が高まる

留学生活や現地でできた友人を通して、その国の文化や考え方、価値観の広がりを感じるでしょう。

海外の大学で学ぶことで、グローバルな視野を広げ、多様な文化や価値観を理解できるようになります。

海外の大学に進学することで、異文化体験や語学力の向上、国際的な人脈の形成など、自己成長やキャリアアップのためのさまざまな経験を得られるのです。

海外大学と日本の大学の違い

海外の大学と日本の大学には、さまざまな違いがあります。

大きな違いとしては、以下のようなことが挙げられます。

海外大学と国内大学の違い

  • 出願方法や選考基準
  • 入学と卒業時期
  • 学費
  • 専攻の選び方
  • 卒業する難しさ

上記は、留学する際に知っておく必要がある情報です。

それぞれの目的に合わせて、選択する大学や専攻を慎重に選ぶことが重要です。

海外大学と国内大学の違いを、以下で詳しく解説します。

出願方法や選考基準が違う

海外の大学に出願する場合は、試験だけでなく高校の成績証明書や推薦状、エッセイ、面接が重要となります。

また、出願時期や選考基準も日本の大学と異なる場合があります。

海外の大学の多くは、学力や人物像を総合的に判断する傾向があり、成績だけでなく、エッセイや面接での印象も重視されることがあります。

入学と卒業時期が違う

日本の大学の多くは、4月に入学し、3月に卒業しますが、海外の大学の多くは、9月や10月に入学し、5月や6月に卒業することが一般的です。

また、アメリカでは8月から9月に新学期が始まるのが一般的です。

大学によっては、1年間に3回以上の入学時期があることもあります。

自分が行きたいと思っている大学の入学時期をあらかじめ確認しておきましょう!

学費の違いについて

日本の大学に比べて、海外の大学の学費は高額な傾向があります。

とくにアメリカの私立大学は、1年間の学費が数百万円以上になることがあります。

日本の大学生はアルバイトをして、給料を学費や生活費に充てることも可能ですが、海外では一般的ではありません。

そのため、費用面で不安がある方は、奨学金や助成金を利用することを考えてもいいかもしれません。

奨学金や助成金を利用すると、学費の支援が受けられる場合があります。

奨学金については、このあと詳しく解説します。

海外大学の留学に必要な費用が知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

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専攻の選び方の違いについて

日本の大学では、入学時に専攻を決める場合が多いですが、海外の大学では、最初の1年間は幅広い分野を学び、入学後に専攻を変更することが多いです。

また、海外の大学では、ダブルメジャーやマイナーと呼ばれる専攻の取得が一般的です。

ダブルメジャーとは、2つの専攻を同時に履修し、2つの専攻の卒業要件を満たすことで、2つの学位を取得できます。

一方、マイナーは、専攻のなかでさらに深く学びたい分野を選び、必要単位数を取得することで、専攻とは別の分野の知識を習得できます。

上記の専攻方法を加味したうえで、自分に合う専攻方法を選びましょう。

海外大学は卒業が難しい

海外の大学では、課題の量や卒業に必要な単位数が多く、卒業までに時間がかかることがあります。

また、授業や課題がより自己責任で進められる傾向があるため、自主性や主体性のある学習態度が求められます。

そのため、卒業までの道のりが険しい場合もあるかもしれません。

海外進学するために必要な英語力

大学で学ぶためには、高い英語力が必要とされます。

TOEFLやIELTSなどの英語能力テストで、一定以上のスコアを取得する必要がある場合があります。

外国人教授や留学生と交流する機会が多いため、日常会話や授業での議論、レポートや論文の執筆など、高度な英語表現能力が求められます。

また、クラスの進行が非常に速く、語学力が不十分だと授業内容を理解するのが難しくなります。

そのため、高い聴解力や読解力が求められるのです。

以下では、アメリカとイギリスの国ごとに必要な英語力を紹介します。

アメリカの大学の場合

アメリカの場合、各大学が設定する入学要件に応じて、必要なスコアが異なります。

目安としては、以下のとおりです。

アメリカ大学入学に必要なスコア

  • 2年制大学の入学基準:TOEFLテストで45〜61点
  • 4年制大学の場合:61〜80点

TOEFLスコアが満たされていない場合は、付属の英語コースや語学学校などで英語力をつけることも可能です。

イギリスの大学の場合

イギリスの大学に留学するために必要とされる語学力は、以下のとおりです。

イギリス大学入学に必要なスコア

  • IELTS6.0ポイント以上
  • TOEFL80点以上

高い英語力を要求する学校は、アメリカに比べると多いです。

より専門性が高い専攻を希望する場合、さらに高い英語力が必要とされます。

イギリスには、国外からの学生のために大学や語学学校で提供される、大学に進学する準備のためのファウンデーションコースがあります。

日本の高校を卒業しただけでは、イギリスの大学への進学要件を満たせないためです。

留学を希望する学生が、大学で必要な英語力や学問的な基礎能力を身に付けられます。

コース内容は、以下のような内容となっています。

  • 英語のリスニング
  • スピーキング
  • リーディング
  • ライティングやアカデミックライティング
  • 英語でのプレゼンテーションの技術

上記のようなコース内容で、留学に必要な英語力やアカデミックスキルを総合的に学べます。

また、大学の専攻によっては、専門分野に必要な前提知識が不足している場合、その専攻の基礎学習をファウンデーションコースで補うこともできます。

海外の大学進学に必要な成績や試験

海外の大学進学に必要な要件は、日本の受験制度とは異なります。

大学や国、専攻にもよりますが、一般的には高校の成績や英語力、基礎学力の証明が必要です。

また、エッセイや推薦状なども日本の一般入試とは異なる点です。

高校の成績

海外の大願進学には、成績証明書や成績表が必要です。

GPA(Grade Point Average)という、成績の平均値を示す指標があります。

求められるGPAの基準は、大学や専攻によって異なります。

一般的に、アメリカの大学では4.0点満点で評価され、3.0点以上を維持することが期待されます。

イギリスの大学では、GPAの代わりにAレベル試験の成績が重視されることが多いです。

Aレベル試験とは、大学の教育を受ける前の16〜19歳の学生を対象にしている、高校卒業資格および大学入学資格のことです。

課外活活動も、評価の対象となります!

IELTSやTOEFLなどの試験

IELTSやTOEFLなどの英語能力試験でのスコア提出が必要な場合があります。

入学に必要なスコアは前述したとおりです。

アメリカの大学進学においては、SATやACT、イギリスの大学進学においては、GCSEなどのテストの受験が必要な場合があります。

また現地学生も、SATなどのスコアが大学の合格基準や入学試験の合否に影響を与えることがあります。

SATやACTは、学生の負担を減らすためにスコアの提出が廃止されたと数年前に発表されましたが、任意で提出しても良い大学もあります。

エッセイ、推薦状

エッセイのテーマはさまざまで、自己紹介や志望動機、人生での経験や目標などがあります。

エッセイでは、自分の個性や能力、人柄を伝えることが重要です。

また、大学入学申請に際して、教師や指導者などからの推薦状を英文で提出する必要があります。

推薦状では、応募者の学力や人格、社会性やリーダーシップ能力などが評価されます。

推薦者の信頼性や知名度、関係性などが重要な要素です。

海外大学へ進学するまでの流れ

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海外の大学へ留学すると決めたならば、さっそく準備を進めていきましょう。

以下では、学年別で準備するべきことについて紹介します。

留学を成功させるためには、しっかりとした準備が欠かせません。

情報収集から、受験対策、必要書類の用意、入学手続きまで、いつまでに何をするべきかの計画を立ててみてください。

【高校1年生〜2年生】留学の情報収集を始める

学業や課外活動は、入学の合否にも繋がります。

楽しみながら、しっかり取り組みましょう。

また、リーダーなどに立候補してみるのもいいかもしれません。

並行して、留学したい国や学びたいことについて、情報収集する時期にもしましょう。

【高校2年生】受験対策を始める

高校2年生では、大学の志望校をリスト化し、行きたい学校を絞り込んでいく時期です。

また、入学時に必要な試験の勉強とIELTSやTOEFLの受験を始めていきましょう。

バークレーハウスでは、IELTS対策から本番試験の受験までワンストップで実現が可能です。

対策から受験までをワンストップで実現できるのはバークレーハウスだけの強みであり、IELTS対策スクールNo.1を獲得した実績もあります。

IELTSのほかにもTOEICやTOEFLなど、さまざまな資格試験の対策講座を用意しています。

マンツーマンレッスンがしたい方や、レッスンをオンラインで完結したい方にもおすすめです。

無料体験レッスンも実施中のため、IELTSやTOEFLがどんな試験なのかなど、お試しに体験してみるのも良いでしょう。

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【高校3年生】志望校を決定し、必要書類を揃えよう

志望校を決め、出願に向けて必要な書類(願書、エッセイ、推薦状など)の作成を始めましょう。

学校の先生に、推薦状、成績証明書など、必要なものは早めに依頼をしましょう。

必要な試験があれば、受験を済ませておいてください。

【高校3年生秋頃〜】出願する

願書の締め切りは、早い大学で11月上旬、多くの大学は1月頃です。

日本の大学のような一斉入試は、アメリカの大学にはありません。

決められた期日までに必要な書類を揃えて志望大学に提出し、審査結果を待ちます。

【高校3年生冬〜卒業後】合格通知、入学手続き

合否が出るのは3〜5月あたりです。

書類を提出して合否が出るまでの間に、面接を行う大学もあります。

複数の大学に合格した場合は、どの大学に入学をするのかを決めることになります。

入学の意思を示すために、Deposit(初年度学費の一部)を大学に支払います。

Depositは、数百ドル程度となります。

期日までにDepositを支払わなければ、入学の意思がないとされ、合格が取り消されてしまうため、注意しましょう。

Depositを支払い、大学を決めたあとは、渡航に向けた準備を始めます。

まずは、健康診断と予防接種を受けて、学生ビザを申請します。

大学ごとに定められた入寮日は8月中旬〜下旬あたりです。

英語の集中講座に参加する学生は、6〜7月くらいに渡航します。

海外大学進学に使える奨学金

海外の大学へ進学するためには、高額な費用がかかります。

しかし、経済的な理由で夢を諦めてしまうのはもったいないです。

奨学金制度をうまく利用すれば、費用をできるだけおさえて留学をすることが可能です。

以下では、海外大学進学に使える奨学金をいくつか紹介します。

トビタテ!留学JAPAN

「トビタテ!留学JAPAN」プログラムは、官民が協働で取り組む海外留学支援制度です。

この制度では、手厚い奨学金が給付され、返還の必要はありません。

交換留学など単位取得を前提としたアカデミックな留学だけでなく、インターンシップやボランティア、フィールドワークなど、さまざまな活動を支援してくれます。

日本の未来を創る将来のグローバル探究リーダーとして、留学を通じて素養を身に付ける意欲を有する人材が求められています。

JASSO 海外留学支援制度(学部学位取得型)

この制度は、独立行政法人の日本学生支援機構により運営されています。

国費による給付型奨学金です。

学士(Bachelor)の学位取得を目指し、海外の大学に留学する方を対象として奨学金を給付する制度です。

応募時に日本に在住し、高校を卒業後、海外にある大学で学士号を取得する課程に直接進学する方が対象となります。

柳井正財団海外奨学金

「柳井正財団海外奨学金」は、柳井正財団によって、日本と世界の発展のために運営されている給付型奨学金プログラムです。

高い志や情熱をもつ日本人学生が、グローバルな水準で学ぶことを支援し、これからの未来に貢献することを期待しています。

この奨学金プログラムは年2回選考を行なっており、以下2種類の選考があります。

  • 公募制学校推薦海外大学奨学金(予約型)
  • 公募制海外大学奨学金(合格型)

応募条件を満たしていれば、上記2選考どちらにも応募できるため、応募要項を確認してみてください。

グルー・バンクロフト基金

「グルー・バンクロフト基金」は、日米両国の良好な関係を維持推進し、日本と国際社会にとって有益な人材を育成することを目的とした、公益財団法人によって運営されています。

グルー・バンクロフト基金には、返済義務はありません。

日本の高校の卒業生が、4 年間、アメリカ各地にあるリベラルアーツ大学に留学することを支援してくれます。

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海外大学進学にまつわるQ&A

海外の大学への進学については、まだまだ疑問が残るところでしょう。

大まかな流れはつかめたけれど、まだ不安も多い方もいると思います。

以下では、海外の大学への進学を考えている方がもつ疑問や不安について、まとめました。

合格判定の基準は?

日本の大学入学共通テストや個別学力検査にあたる一斉テストはあまり実施されていません。

海外の大学や専門学校の多くは、書類審査で合否が判定されます。

この書類は願書、エッセイ(志望理由書)、先生からの推薦状、高校の成績証明書、高校の卒業証明書、語学力の証明書、財政能力証明書などです。

テストに向けての詰め込みの知識よりも、学校生活での学習態度や活動内容が大切になってきます。

いつ頃から準備するべき?

学校生活での学習態度や活動内容に加えて、出願準備にも時間がかかることや、語学力の向上も必要なため、早めの準備が必要です。

高校3年生からであると、入学審査の基準に達しない場合もあります。

「留学してみたい」などの漠然とした夢がある方でも、高校1年生から動き出すといいでしょう。

志望校はどう決める?

たくさんの情報があるなかで、志望校を決めるのは難しいかもしれません。

しかし、国によっても大学の仕組みや教育のシステムが異なります。

学びたいことや費用だけではなく、その国の治安や住みやすさなど、海外といってもさまざまです。

そのため、ある程度情報を集めてから、目的や自分に合う国や学校を見つけてください。

もし自分だけでは決められないという方は、留学エージェントでプロのカウンセラーに相談するのもおすすめです。

留学のプロがあなたに合ったプログラムを紹介してくれるはずです。

まとめ

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海外の大学に進学することは、高額な学費や生活費、異文化への適応などの課題も伴います。

しかし、海外の教育システムのなかで学ぶことで、自分の新たな可能性やモチベーションを見つけられるかもしれません。

日本にいても自己主張や表現力を養う機会は増やせるため、積極的にディスカッションやプレゼンテーションを行うなどしてみましょう。

バークレーハウスでは、海外大学留学・大学院留学を目指している方向けに、語学対策コースを提供しています。

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