- 留学をしたいけど、何から準備すればいいだろう?
- 留学前の準備はどれくらい前から始めればいいのか?
- 短期留学と長期留学は準備が違うの?
- 留学には何を持っていけばいいかわからない
いざ海外へ留学に行くとなると、何からはじめていいかわからないですよね?
はじめて海外に行く場合や、短期で海外に行ったことはあるけど長期留学ははじめての場合など、わからない事だらけで不安になってしまいます。
この記事では、そんな悩みを抱えた方へ海外留学に向けた準備について解説します。
手続きや必要なものに加えて英語学習のポイントも紹介します。
本記事を参考に、海外留学の準備を進めてみてください。
海外留学の準備はいつからはじめる?
長期留学をする場合、準備期間は1年、少なくとも6ヶ月を目安にしましょう。
高校、大学、大学院への交換留学であれば、国によって学年や学期が始まる1年くらい前から応募を受け付けている場合が多いです。
もちろん、期限を過ぎてしまえば申し込みは受け付けてもらえません。
応募期間には注意しつつ、1年半を目安に準備していきましょう。
語学留学であれば、スタート時期はフレキシブルな場合が多いです。
ご自身の都合に合わせた計画を立てられますが、遅くとも半年は見ておいた方が良いでしょう。
海外留学の準備をする前に決めること
海外留学の準備とひとことで言っても、留学の内容により準備しなければならないことはまったく違います。
ここでは、準備する前の段階で考えるべきことを紹介します。
海外留学の目的を決める
みなさんの留学する目的は、下記のようなことでしょうか。
- 英語力を磨きたい
- 日本では学べないことを勉強したい
- 異文化を体験したい
もしかしたらどこでも良いから海外に住みたい、という人がいるかもしれません。
留学の目的によって、期間や準備することが変わってきます。
留学の目的を明確にし、帰国後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないように、準備をしましょう。
留学先を決める
先述のとおり、留学の目的によって留学先が変わります。
留学先とは、国やエリアのほか学校などの教育機関を含みます。
アメリカ英語、もしくはイギリス英語を勉強したい場合でも国が違いますし、文化や気候も異なります。
同じ国でも地域背景は別ですから、留学に何を求めるかを明確にした上で渡航先を決めましょう。
英語ともう一つ、勉強することを決めよう
- 英語の学習以外に明確な目的がない人は、好きなことを書き出してみましょう。
- 食べ物やファッション、行ってみたい観光地など、国や地域によって体験できる内容はさまざまなので、語学以外のポイントで心に刺さることがあるはずです。
英語を勉強することは言うまでもなく大事ですが、せっかく長期滞在するのであれば、短期の旅行だけでは体験できないことを目的にするのも、長期留学のメリットですね。
留学先の国・地域が決まったら、次は学校の種類を選びましょう。
英語を勉強するのであれば語学学校、日本では学べない専攻科目を勉強するのであれば大学や大学院が選択肢となります。
将来的に大学に正規留学したいが、英語力に不安がある場合は語学学校で半年から1年程度の英語学習をおこない、大学に編入する方法もあります。
自身の希望と現状をよく考えて留学先を選びましょう。
海外留学前の英語学習のポイント
留学中は英語に囲まれた生活をするので英語スキルが自然に上がると思い込み、留学前に英語を勉強を怠ってしまうと、時間を無駄に浪費してしまいます。
留学スタート時にネイティブとまったく話せなければその分、英語の勉強を机に向かって費やす時間が多くなるということです。
せっかく英語に囲まれた生活をするのであれば、インプットよりもアウトプットに充てる時間を増やした方が英語力を高められるでしょう。
また、現地の語学学校や大学で英語の初級クラスに入った場合、日本人の学生がいる可能性が高いです。
日本人ばかり友達になった結果英語をあまり使わず、帰国後にあまり英語力が伸びていない、という事になりかねません。
可能な限り出発前に英語のインプットを増やし、留学後はアウトプットを増やすよう心がけましょう。
海外留学の準備に必要なもの
留学の目的と留学先が決まったら、準備に取りかかります。
次に、留学に必要なアイテムや手続きを紹介します。
パスポート
海外留学の第一歩は、パスポート作成の申請からです。
多くの国で、入国・滞在の条件としてパスポートの提示・携帯を求められ、海外では身分証明するための唯一の手段とも言える重要な書類です。
パスポートがなければ、留学先への入国はおろか日本からの出国もできず、留学どころか海外旅行にも行けません。
すでにパスポートを持っている人でも、入国時にパスポートの有効期限が6ヶ月以上ないと入国できない国もあります。
事前に有効期限を確認し、残り少なければ更新の手続きをしましょう。
パスポートの取得には、平均で10日ほどかかります。
出発直前に気づいて慌ただしく申請した場合、出発までにパスポートが間に合わない可能性もあります。
余裕をもって手続きを進めましょう。
有効期間が1年未満であれば、切り替え申請が可能です。
1年以上の留学を予定している人は「まだ有効期間がある」と思わずに、切り替え申請をオススメします。
申請手続きは都道府県ごとに設けられているパスポートセンターで受け付けてくれますが、令和5年3月からマイナンバーカードをもっていればオンライン申請が可能になりました。
18歳未満の方がオンライン申請する場合は親権者の同意書が必要であることに注意してください。
航空券
ビザなしで留学する場合往復航空券が必要となり、片道航空券では留学先に入国出来ません。
学生ビザ、ワーホリビザで留学する場合は片道航空券でも入国可能です。
ただし国際線の場合は、LCCを除いて片道で購入するよりも往復で購入した方が安い場合が多いです。
長期で留学する場合は、帰りの便を日程変更できるオープンチケットを購入するか、片道よりも安い往復の格安チケットを購入し帰りの便は改めて購入し直すという方法もあります。
せっかく長期で海外に滞在するのであれば、帰りは別の国を旅行して帰国したくなる場合もあるでしょうから、選択肢をできるだけ持った購入方法を考えましょう。
電子渡航認証について
国 | アメリカ | カナダ | オーストラリア | ニュージーランド |
電子渡航認証 | ESTA | eTA | ETA | NZeTA |
申請方法 | ESTAモバイルアプリから または オンライン申請可能 | オンライン申請可能 | オーストラリア ETAアプリから | NZeTAアプリから または オンライン申請可能 |
申請時期 | 出発72時間前 | 出発72時間前 | 出発72時間前 | 出発72時間前 |
申請料金 | 自分で申請する場合はUS$21 | 自分で申請する場合はCA$7 | 自分で申請する場合はAU$20 | アプリ:NZ$17 ウェブサイト:NZ$23 国際観光税:NZ$35 |
有効期限 | 2年間 | 5年間 | 1年間 | 2年間 |
ビザなしでの 滞在可能期間 | 90日以内 | 6ヶ月以内 | 3ヵ月以内 | 3ヵ月以内 |
ビザ
留学先の国や留学期間によりビザが必要になる場合があります。
参考までに、アメリカでは90日以内の滞在であればビザ無しで入国できます。
しかし、週18時間以上就学する場合は、学生ビザが必要となります。
目的や期間、渡航先が決まったら、どのビザが必要かを確認しましょう。
国によってはビザの発行まで数ヶ月必要ですので、なるべく早めに手続きをしてください。
ビザの種類は、下記の3つになります。
- 観光ビザ
- 学生ビザ
- ワーキングホリデービザ
留学中に何をしたいかによって、必要なビザが異なりますので詳細に確認して、手続きを進めましょう。
海外留学保険
海外では日本の保険が使えず、病気やけがで病院にかかる際に高額の医療費を請求されてびっくりする、という事例は珍しくありません。
留学先の学校でも保険の加入を必須としているところは多いので、下記いずれかの保険に加入しておきましょう。
留学保険
留学前に日本で手続きをする保険です。
費用は北米へ1年間留学するケースで20〜30万円が目安です。
一見高額ですが、通院する際の通訳サービス手配が含まれている場合が多く、海外生活に慣れないうちは英語で症状を伝えることすら難しいでしょうから、万が一の際には安心です。
学校が手配する現地の保険
上記の日本で加入する保険とは異なり、保険でのカバー範囲が健康保険に限られている場合が多いです。
そのため通院時は英語で症状を伝える必要があり、慣れないうちは対応が難しいかもしれません。
クレジットカード付帯の保険
多くのクレジットカードには海外保険が付帯されているケースがあります。
3ヶ月未満の短期留学であればクレジットカード付帯の保険を利用してもいいかもしれません。
ただし、渡航費用などを該当クレジットカードで支払った場合にのみ保険が適用される、などクレジット会社やカードの種類によって制限がありますので、事前に適用内容をかならず確認してください。
保険を利用する際は現地で治療費を支払ったあと、帰国後に請求する、といった流れが一般的です。
虫歯の治療
一般的に、海外保険では虫歯は保険対象外となるケースがほとんどで、国によっては歯科を受診した際は治療費を数万円〜数十万円請求される場合があります。
1年間留学を予定している人は、緊急歯科治療特約を含めておけば安心して治療できます。
留学期間が6ヶ月未満の人は、今は痛みがなくても、出発までに歯科を受診しておきましょう。
国際運転免許証
長期留学になると運転の必要に迫られるシーンが増え、国際運転免許証が必要になります。
とくに郊外や地方に留学を考えている人は、公共の交通機関が発達していないため、毎日運転が必要になるでしょう。
国内で免許を持っているひとは、運転免許センターで国際運転免許証を取得できます。
まだ免許を持っていない人は現地の自動車教習所に通うことを検討してもいいでしょう。
アメリカでは数十ドル、数日で免許を取得できる州があり、1日の講習で運転できるところもあります。
日本のように何十万円も掛かる訳ではないので、留学期間中の運転のみ、と割り切って現地で免許を取得するのもいい経験かもしれません。
クレジットカード
少なくとも1枚、できれば違うカードブランドのカードを2,3枚用意しておきましょう。
日本では現金決済が根強く残っていますが、クレジットカード決済が中心の国もあるからです。
年会費無料のクレジットカードを2,3種類もっておけば、万が一盗難や紛失してしまったときに安心です。
また若い人はクレジットカードの使用上限額があまり高くないので、1枚のカードが上限額に達しても別のカードで支払いできます。
クレジットカードを複数持つことで、身分証の代わりになる場合もあることを覚えておいてください。
パソコン・スマートフォン
大学やカレッジに留学する場合、パソコンは必需品と考えた方が良いでしょう。
リサーチや課題の提出など、パソコンを使う機会は毎日あります。
現地で購入することはもちろん可能ですが、できれば使い慣れたパソコンを使った方が効率よく作業できます。
スマートフォンはSIMフリー端末やSIMロックできる機器がおすすめです。
現地で格安SIMのプリペイドプランを利用すれば、日本で使っているスマーフォンを現地でも使えます。
現地で使用するSIMカードを出発前に買っておけば、到着後すぐに家族と話すこともできるので、万が一の場合も安心です。
コンセント変換プラグ
国によってコンセントの形や電圧が異なることを覚えておきましょう
そのため日本で使っている家電がそのままでは海外で使えないので、変換プラグを持っていく必要があります。
国ごとのコンセント形状を調べておき、変換プラグを持っていきましょう。
変圧器が内蔵されている家電であれば、コンセント変換プラグのみ用意すればいいですが、変圧器が内蔵されていなければ変換プラグに合わせて変圧器も購入する必要があります。
持っていく予定の家電の仕様をよく調べてから、購入するようにしてください。
洋服
学校はシャツやジーンズなどのカジュアルな服装でかまいません。
大学やカレッジであれば、学校のオリジナルシャツやスウェットを販売しているので、記念に購入し普段着などで着用するといいかもしれません。
一方で、高級ブランドの洋服を身に着けていると、スリや強盗のターゲットになりやすいので、身の安全のためブランドものは避けたほうがよいです。
しかし、高級レストランなどでは、ドレスコードが必須の場合もあります。
高級ブランドでなくてもいいので、ジャケットなど少しフォーマルな服装は1セット持っていくとパーティに招待された際に便利です。
服装についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
日用品
タオルやハンカチなどの日用品は使い慣れたものを用意しましょう。
現地での購入はもちろん可能ですが、日本で買う製品と品質が違うこともあるので、生活に慣れない最初のうちは使いなれたものを持っていく方が無難です。
歯ブラシのような洗面用具も必要です。
とくに歯みがき粉など、現地で売られているものは日本とは味が違います。
小さなことですが、長期の海外生活ではストレスを溜めがちなので、最初のうちは少しでもストレスを減らすことが重要です。
できるだけ使い慣れている製品を使って、ストレスの少ない海外生活をスタートしましょう。
常備薬
常備薬がある人は、必要な薬を準備しておきましょう。
海外の市販薬は現地の人に合わせて処方されているので、日本人の体質に合わないことがあります。
日本でかかりつけの医者がいれば多めに薬をだしてもらうか、英語の処方箋を書いてもらってください。
大量の薬を持ち込むと入国の際に怪しまれるおそれがありますが、英語の処方箋をもっていれば説明しやすく安心です。
勉強用具
日本の筆記用具は品質や機能性が高く、海外で同じクオリティの製品を求めることは難しいかもしれません。
普段から使い慣れている筆記用具であれば、少し多めに用意するといいでしょう。
また、日本では当たり前に使っている3色ボールペンは、海外で見かけることは少ないです。
安いもので構わないのでお土産として大量にもっていき、クラスメートなどにプレゼントすると大変喜ばれ、会話するきっかけ作りに役立ちます。
荷物のパッキングなどについてはこちらの記事も参考にしてみてください。
【その他】海外留学前の準備
ここまでは海外留学に向けて準備することを紹介してきました。
しかし、必要不可欠な手続きもたくさんあります。
次に、代表的な手続きを紹介します。
休学・退職などの手続き
日本国内の大学を休学して海外の大学へ留学する場合は、提出期限までに休学願を提出する必要があります。
提出するタイミングによって、休学中の授業料が1年間免除されるケースや、1部しか免除されないケースなどさまざまですので、大学のルールをよく確認しましょう。
すでに社会人として働いている場合、企業は会社に退職届を提出します。
民法上は退職の2週間前に提出すれば問題ありませんが、引き継ぎの期間を考慮して1ヶ月前に提出するケースが多いようです。
詳細は勤め先の就業規則を確認し、周りに迷惑をかけないよう注意しましょう。
住民税・国民年金などの手続き
1年以上の長期留学の場合、役所に海外転出届を提出すれば、国民年金や健康保険の支払い義務を免除されます。
書類の提出は出発の2週間前から可能です。
転出届を提出すると、帰国後に転入届をだすまで支払いの義務がありませんので、忘れずに手続きをしましょう。
通信プランの見直し
留学中は出発前に使っていたスマホ料金の支払いを止め、番号やメールアドレスを保管するサービスがあります。
完全に解約してもいいですが、帰国後に家族や友達と連絡をとる際不便でしょうから、保管サービスを利用することも視野に入れましょう。
docomo、Softbank、auであれば保管サービスを利用できますが、格安SIMは保管サービスを提供していないので注意してください。
docomo | SoftBank | au | |
最大保管期間 | 3年 | 5年 | 5年 |
事務手数料 | 1,000円 | 2,000円 | 3,000円 |
月額 | 電話番号:400円 メールアドレス:100円 | 電話番号:372円 | 電話番号:390円 |
まとめ
今回は海外留学にむけた準備について、手続きや必要なものに加えて英語学習のポイントを紹介しました。
留学の準備は、留学の目的や国によって内容はさまざまです。
自分にあった準備ができているのか、不安になるかもしれません。
本記事を参考に、しっかりと準備を整え留学に備えましょう。