英語が好きで、海外の文化に興味がある中高生のなかには、アメリカの高校へ留学したいと思っている方も多いのではないでしょうか。
高校時代にアメリカへ留学することは、英語力が身につきやすく、多様な文化に触れられたり、自立心がつくなど、多くのメリットがあります。
本記事では、アメリカの高校に留学を検討している方に向けて、アメリカの高校の教育システムや留学の種類、メリットなどを解説します。
留学時期の目安や準備の流れ、人気の都市も併せて紹介します。
アメリカの高校への留学計画に役立ててください!
アメリカの高校の教育システムと特徴
アメリカの教育システムでは、小学校から高校までの12年間が義務教育です。
日本では、小中学校の9年間が義務教育ですが、アメリカでは高校も義務教育に含まれます。
日本では小学校から高校までは、「6年・3年・3年」と分けられるのが一般的ですが、アメリカの場合、州や学校によって学年の割り振りが異なるのが特徴です。
たとえば「6年・2年・4年」と分けられているところもあれば、「5年・3年・4年」「8年・4年」と分けられているところもあります。
学期に関しては、日本は3学期制が多いのに対し、アメリカは2学期制が多いです。
日本の場合、年度は4月に始まりますが、アメリカでは通常9月頃に始まり、5月頃に終わります。
また、アメリカの高校は単位制で、大学のように必修科目以外は自分で選択が可能です。
アメリカで12年制を修了すると、ハイスクールディプロマという卒業証書が授与されます!
高校生のアメリカ留学の種類
高校生がアメリカに留学するには、主に3つの留学方法があります。
高校生がアメリカへ留学する方法
- 交換留学
- 私費留学
- 短期留学
それぞれの留学スタイルの期間や特徴について、詳しく解説します。
異文化交流を目的とする「交換留学」
交換留学は、アメリカの公立高校へ主に異文化交流、国際交流を目的として通う、1年間までの正規留学プログラムです。
アメリカの文化・習慣を学ぶと同時に、日本の文化・習慣を現地の方に伝える「親善大使」のような役割が期待されます。
その役割にふさわしいと判断された高校生のみが参加できるため、申し込むには、英語力や学校の成績など、一定の条件を満たす必要があります。
また、交換留学では、アメリカの家庭にホームステイしながら現地の公立高校に通うのが一般的です。
日本を出発する時期は、高校1年か2年の7月〜9月になるケースが多いでしょう。
自由にカスタマイズしやすい「私費留学」
私費留学とは、外国人留学生を受け入れているアメリカの私立高校に通う留学方法です。
授業料や滞在費は自費で支払う必要がありますが、その分、滞在する都市や出発時期、滞在期間など、目的によって自由にカスタマイズしやすいというメリットがあります。
私費留学では、アメリカの高校卒業を目指す方が多いですが、約5か月間のセメスター留学も可能です。
滞在方法はホームステイのほか、寄宿制の高校に通うという選択肢もあります。
私立高校に留学する場合は、入学前に適性テストを受けなければなりません。
多くの学校で使用されている入学テストは、以下の2つです。
- SSAT(Secondary School Admission Test)
- ISEE(Independent School Entrance Examination)
また、英語力を証明するため、TOEFLなどの英語試験のスコアが必要になります。
学校によっては、エッセイや成績証、推薦状が必要であったり、インタビューが行われる場合もあるでしょう。
長期休暇を利用した「短期留学」
短期留学とは夏休みや春休み、冬休みなど、日本の学校の長期休暇を利用して行く留学スタイルになります。
ホームステイをしながら、現地で語学学校に通うケースが一般的です。
短期留学は、1人で渡航する場合もありますが、添乗員が同行してグループで行くプログラムもあります。
限られた期間で、アメリカの生活や文化が体験できるような内容のものが多いです。
短期留学を希望する方のなかには、アメリカ大学留学を視野に入れ、その準備として参加するという方も多いでしょう。
現地での生活や大学の雰囲気を味わってみたいという方に、とくにおすすめです!
高校生がアメリカへ留学するメリット
高校生がアメリカへ留学することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
10代後半という時期だからこそ得られるメリットや、魅力について詳しく解説します。
英語力の上達スピードが早い
高校生のアメリカ留学の大きなメリットは、若さゆえに英語上達のスピードが早いことです。
一般的に、年齢が若いほうが単語の暗記力や語学の吸収力に優れているといわれています。
留学中、周りの方の英会話を聞くことで、自然に英語を英語のまま理解するリスニング力が身につくでしょう。
日常的に英語を話す機会をもつことで、英語を話すことにも慣れ、徐々に英語で会話ができるようになっていきます。
語学の成長スピードが早い高校生のうちにアメリカに留学することは、英語学習の面において、非常に高い効果が期待できるといえるでしょう。
さまざまな文化に触れられる
高校生という精神面の成長が大きい時期に、アメリカのさまざまな文化に触れられるのもメリットの一つです。
アメリカには世界中から移民や留学生、各分野のトップレベルを目指す方たちが集まっています。
日本とは比べものにならないほど、多様な文化、価値観に触れられる国です。
また、留学期間中は、自分のなかで常識だと思っていたことが、相手に通用しないことも多くあるでしょう。
そのような環境のなか、相手と良好な関係を築くためには、しっかりとコミュニケーションをとり、相手の価値観を受け入れ、自分のことも理解してもらえるよう努力する必要があります。
高校生という10代後半の多感な時期に、さまざまな文化に触れることは、視野を大きく広げ、人間的な成長を遂げることに繋がるでしょう。
コミュニケーション力・プレゼン力が身につく
アメリカの高校に留学すると、コミュニケーション力やプレゼンテーション能力が身につくことが期待できます。
日本の高校とは異なり、アメリカの高校の授業はディスカッションが中心です。
ディスカッションでは、自分なりの考えをもち、しっかりと自分の意見がいえるということが大切とされています。
授業中、「英語を間違えてしまうのでは」と心配になるかもしれませんが、失敗を恐れず、積極的に発言しましょう。
そうすることで、やる気のある生徒とみなされ、先生やクラスメートからのサポートも得られやすくなります。
アメリカ現地の生徒と一緒に、積極的に授業に参加することで、相手に自分の意見を伝えるコミュニケーション力やプレゼンテーション力が着実に身につくでしょう。
進路の幅が広がる
高校生のうちにアメリカ留学を経験することで、高校卒業後の進路の幅が大きく広がるのもメリットといえます。
アメリカの高校に留学した方は、高校卒業後、留学で得た英語力を活かして、海外の大学へ進学する方が多いです。
大学卒業後の就職においても、外資系企業や海外企業も選択肢に入れた、幅広い就職活動が可能になります。
海外転勤の可能性がある日系グローバル企業への就職においても有利になるでしょう。
高校でのアメリカ留学は、その後の進学や就職において可能性を広げるという意味で、大きなアドバンテージとなります。
行動力や自立心が身につく
アメリカの高校に留学すると、行動力や自立心が身につくのも大きな魅力です。
留学中は、自分で考えて動かなければならない場面の連続といえます。
日本にいれば、家族や友人が自然にサポートしてくれることも多いですが、留学中は自分一人でさまざまな物事に対応しなければなりません。
何か困ったことが起こったとしても、自ら考えて行動したり、周りの方に自分から助けを求めたりしない限り、解決は難しいでしょう。
アメリカ留学で培う行動力と自立心は、その後の学生生活や社会人生活においても役立つことでしょう!
高校生がアメリカ留学する時期の目安は?
アメリカの高校では9月入学がほとんどのため、留学する際は、それに合わせて渡航するのが一般的です。
出願書類の提出期限は学校によって異なりますが、大体1月〜2月初めに設定されています。
留学を望む場合は、前の年の2学期終わりまでに出願校を決定し、必要な書類を準備しておくことが望ましいでしょう。
出願書類を提出したあとは、合否が出る前に面接が行われることもあります。
留学生の場合、ZoomやSkypeなど、オンライン面接になるケースが多いでしょう。
最終的に留学受け入れの合否がわかるのは、大体3月頃になります。
アメリカ高校留学の準備・流れ
アメリカの高校に留学したい場合、どのような手順で準備を進めていけばいいのでしょうか。
情報収集から入学手続きまでの具体的な流れについて、順番に解説します。
志望校を選択する
アメリカの高校に留学したいと思ったら、まず滞在先や志望校を選択する必要があります。
志望校を絞り込むためには、リサーチが欠かせません。
インターネットでもかなりの情報が得られるため、できるだけ多くの学校の情報を集めてください。
リサーチする際は、その情報が客観的なものであることが大切です。
個人の感想だけを参考にしたり、特定の留学エージェントの提携校に情報が偏らないよう注意しましょう。
留学期間を決める
志望校を決めたあとは、具体的な留学期間を決めます。
短期留学は、日本で通っている学校の夏休みや春休みなど、長期休暇を利用して行くのが一般的です。
1年以上の長期留学の場合は、現在通っている学校をどうするのかという点も踏まえながら検討する必要があります。
どのような留学スタイルを希望しているのか、留学にかけられる予算なども考慮し、留学期間を決定すると良いでしょう。
説明会に参加する
次に、留学エージェントなどが行っている留学説明会に参加しましょう。
最近は対面だけでなく、オンラインの留学説明会も定期的に開催されているため、全国各地どこからでも参加しやすくなりました。
アメリカの高校留学に特化している留学エージェントも多くあります。
アメリカの高校に詳しいスタッフの方から学校や現地の情報を聞くことで、留学について具体的なイメージがもてるようになるでしょう。
また、多くの説明会では無料カウンセリングも同時に行われています。
留学のスタイルについて、具体的な希望がない場合でも、経験豊富なカウンセラーと相談することで、自分に最適な留学プランを提案してもらえるでしょう。
バークレーハウスでは、留学に関する相談を無料で受け付けています。
詳細な留学プランが決まっていなくても大丈夫です。
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必要書類を揃える
具体的な留学プランが決まったら、出願するために必要な書類の準備を始めます。
まずは、申し込みや出願のスケジュール、必要な書類をチェックしましょう。
出願には、入学申込書のほか、成績証明書・英語力を示す証明書などが求められます。
また、英語力を証明するTOEFLなどは、できるだけ前もって受験しておくと良いでしょう。
入学申込書には保護者が記載しなければならない項目もあります。
そのため、できるだけ早く出願書類の準備を進めるようにすることをおすすめします。
面接対策をする
出願書類を提出すると、書類審査に加えて面接が行われます。
面接でよく聞かれる内容は、在籍している学校のことや、好きな教科・苦手な教科・性格の長所と短所・留学の志望動機などがよく聞かれます。
「留学したい」という思いをしっかり相手に伝えられるよう、事前に準備しておきましょう。
面接は主に留学する生徒に対して行われますが、私立高校では、保護者に対しても面接が行われる場合があります。
また、アメリカの私立高校は、全寮制であることがほとんどです。
留学する方が全寮制の生活を問題なく送れそうかどうか、保護者との面接からも判断されていると考えておきましょう。
入学手続きをする
合格通知が届いたら、いよいよ入学準備を進めていきましょう。
合格通知は郵便で送られてくることが多いですが、メールや電話で連絡を受けるケースもあります。
メールや電話の通知を見落とすことがないよう、定期的にチェックするようにしてください。
合格通知には入学手続きの詳細や、授業料の支払い方法など、重要項目が含まれます。
必要な手続きに漏れがないよう、一つひとつ確認するようにしましょう!
高校留学に必要なビザの種類
高校生がアメリカ留学をするために必要なビザは、以下の3種類のビザのうち、いずれかになります。
高校留学に必要なビザの種類
- F-1ビザ
- M-1ビザ
- J-1ビザ
留学スタイルの違いによって、取得するべきビザが異なるため、注意してください。
それぞれのビザがどのような留学の際に必要になるのか、以下で詳しく紹介します。
F-1ビザ
F-1ビザは、もっとも一般的な学生ビザです。
アメリカの大学・大学院や私立高校に留学する場合や、語学学校で認可された英語プログラムに参加する場合に必要になります。
認定教育機関で週18時間以上の特定のカリキュラムを受ける場合も、F-1ビザが必要です。
M-1ビザ
アメリカの専門学校などで、職業的な教育や研修をうける場合には、M-1ビザが必要となります。
M-1ビザは職業訓練ビザとも呼ばれ、最長1年間のアメリカ滞在が許可されるケースが多いです。
M-1ビザの取得には、週20時間以上の専門学校または専門機関での教育プログラムの受講が条件となります。
J-1ビザ
J-1ビザは、文化交流訪問者用のビザです。
J-1ビザには、学術交流から企業でのインターンシップ、ボランティアまで、さまざまなカテゴリがありますが、そのなかの一つがアメリカの高校への交換留学になります。
アメリカ滞在が可能な期間は、交流プログラム主催者が発行する許可書に記載されている、交流期間の開始30日前から終了30日後までです。
アメリカ高校留学で人気の場所は?
アメリカには個性豊かで魅力的な街がたくさんあります。
国土が広いため、地域・都市によって街の雰囲気や気候などが大きく変わるのが特徴です。
アメリカの都市のなかで、高校留学に人気の4つの都市を紹介します。
ボストン
ボストンはアメリカ北東部に位置する、マサチューセッツ州の州都です。
ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などの名門大学があり、アメリカ有数の学術都市として知られています。
ボストンはアメリカでもっとも歴史がある街で、中世ヨーロッパのような古く美しい街並みが今なお残っています。
世界中から学習意欲が高い方が集まるボストンは、高校留学先としても非常に魅力的な街といえるでしょう。
シアトル
シアトルはアメリカ北西部にある、ワシントン州でもっとも大きい都市です。
アメリカ本土のなかでは日本に一番近い都市で、日本からの直行便もあります。
Microsoft や Amazon、Starbucks など、世界的大企業の本拠地がある、アメリカ屈指のビジネス街です。
その一方で、郊外は山も海もある自然豊かな街であることから「エメラルド・シティ」の愛称でも親しまれています。
治安も良いため、初めて留学する日本人高校生にも人気です。
サンフランシスコ
サンフランシスコはアメリカ西海岸、カリフォルニア州の北部に位置する街です。
アジアからの移民も多く、国際色豊かな街として知られています。
街のサイズがコンパクトで、電車やバス、ケーブルカーなどの公共交通機関も充実しており、車がなくても生活に困りません。
急な坂道をケーブルカーが走る様子は、サンフランシスコならではといえるでしょう。
年間を通して気候がよく、一年中過ごしやすいのも人気の理由です。
ニューヨーク
ニューヨークはアメリカ北東部に位置する、世界経済・金融・エンターテイメントの中心地です。
ビジネスからアート、ファッション、スポーツまで、あらゆる分野のトップを目指す方達がニューヨークに集まります。
コロンビア大学やニューヨーク大学などの名門大学もあり、学生にとっても憧れの街です。
大都市ニューヨークでは、公共交通機関が非常に発達しています。
地下鉄は年中無休で24時間運行されているため、日常生活で移動に困ることはないでしょう。
留学で英語力を劇的に向上させよう
今回は、アメリカの教育のシステムやアメリカの高校に留学するメリット、留学準備の流れなどについて解説しました。
若いうちにアメリカに留学することは、英語力を飛躍的にアップさせられる、将来の進学や就職の選択肢が広がるなど、非常に大きなメリットがあります。
また、多様な文化に触れることで視野が広がり、行動力、自立心も身につくなど、精神面でも大きな成長が期待できるでしょう。
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