2022/04/26

TOEFLは留学に必要?目指すべきレベルの目安と足りない場合の対策を紹介!

この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

「留学にTOEFLが必要と聞いたけれど、どのくらいスコアが必要なのか気になる」

「TOEFLでの目標スコアが取得できない」

このようにお悩みの方もいるのではないでしょうか。

今回はTOEFLについて、留学での必要性や、スコアアップの方法を解説します。

あわせてTOEFL以外で留学に活用できるテストについても紹介しています。

これから留学に向けてTOEFLを勉強しようと考えている方や、既に勉強中でスコアが伸び悩んでいる方は、参考にしてみてください。

目次

TOEFLは留学に必要?

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アメリカ留学には、TOEFLスコアが必要です。

ここではTOEFLの概要や、スコアの目安を解説します。

TOEFLとは

TOEFLとは、Test of English as a Foreign Languageの略で、直訳すると「外国語としての英語のテスト」という意味になります。

つまり、英語を母国語としない人々の英語力を測る試験です。

アメリカの非営利教育団体である、ETS(Educational Testing Service)が実施しています。

費用は一回約2万7,000円、年間で計80回以上実施されています。

TOEFLでは、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの4つの技能が測定されます。

これらは、海外の大学で学ぶ上で必要となる英語スキルです。

TOEFLにはTOEFL PBT(Paper-Based Testing)というペーパーテスト形式のものと、TOEFL iBT(Internet-Based Testing)というパソコン上で受ける形式のもの、そしてTOEFL ITP(Institutional Test Program)という団体受験向けのものの3種類があります。

留学のために受けることになるのはTOEFL iBTです。

紙媒体のTOEFL PBTは、インターネットが行き届いていない地域を対象としており、現在日本では実施されていません。

TOEFL ITPは、あくまで模擬試験として扱われており、教育機関内でのみ有効とされています。

TOEFLはアメリカの大学留学に必要

TOEFLは世界中で、英語能力の証明や入学基準として利用されています。

特にアメリカの大学では入学審査の基準としてTOEFLが重視されているため、基本的にアメリカ留学の際にはTOEFLのスコアが必要となります。

ただし、近年ではTOEFL以外のテストスコアも受け付けているアメリカの大学も増えています。

アメリカの大学入学に必要なスコアの目安

アメリカの大学への進学を希望する場合、TOEIC iBTなら満点120点中で最低60点以上、できれば80点以上を取得することが望ましいと、一般的にはいわれています。

TOEFL iBT60点〜70点はアメリカの4年制大学出願の最低ラインとされています。学校の選択肢を増やしたい場合には、70点以上が必要とされます。
TOEFL iBT70点〜80点はアメリカの4年制大学出願の一般的なラインとされています。

この範囲でのスコアを、入学基準として設けている大学が多いです。

よりハイレベルな大学進学を目指す場合は、さらに高い点数が必要となります。

アイビーリーグなどのトップレベルの大学なら、TOEFL iBT100点以上が要求されることもあります。

出願のためのスコア基準は大学によって異なるため、まずは希望進学先の募集要項を確認することが大切です。

TOEFLでスコアアップする方法

TOEFLでスコアアップするための方法を3つ解説します。

方法1.公式問題集で傾向を把握する

TOEFLには、ETS作成の公式問題集があります。

公式問題集を解くことで試験の傾向や流れが把握でき、慣れておくことができます。

自分の苦手セクションも見つけられるため、次に勉強すべき項目もわかります。

公式問題集を解く際には、本番の試験と同じ環境を揃えることで、その時点での実力を把握できます。

目標との距離を正確に理解することは、的確で効率的な学習のために不可欠です。

また公式問題集の中でも、DVD-ROMが付属していて、パソコン上でテスト問題を受けられるものが販売されています。

パソコン上での解答は、初めてだと慣れずに難しく感じられることがあります。

試験本番でも実力を発揮できるように、普段の学習からパソコン操作に慣れておくことをおすすめします。

方法2.アメリカ英語の聞き取りに慣れる

たとえばアメリカ英語とイギリス英語では、同じ単語でも大きく発音が異なる場合があります。

慣れていない訛りの英語は聞き取りづらく、試験で初めて耳にすると戸惑う可能性があります。

TOEFL iBT実施団体のETSはアメリカの組織なので、出題も基本的にはアメリカ英語を中心に行われます。

そのため、TOEFL iBTのリスニングセクションでよいスコアをとるためには、アメリカ英語の聞き取りに慣れておく必要があります。

ただし、リスニングにおいては北アメリカのアクセントだけでなく、イギリス、ニュージーランド及びオーストラリアのアクセントも使われる可能性があることは、留意しておかなくてはなりません。

方法3.よく使う定型文を覚える

TOEFL iBTでは、ライティングやスピーキングといった、アウトプットの側面が強いセクションが存在します。

これはそれぞれ総合スコアの4分の1を占めるため、良いスコアをとるためには避けて通れません。

とはいえ、限られた時間で英作文・英語スピーチを一から組み立てるのは至難の業です。

指定の時間内できっちりと、正確で意味の通る英語を完成させるためには、よく使う定型文を覚えておくことが有効です。

定型文に沿って英語を組み立てることで、書き出し・話し出しがスムーズになります。

TOEFLだけじゃない!留学に役立つテスト

TOEFLの他に、海外の大学での入学基準として頻繁に利用されるのがIELTSです。

IELTS(International English Language Testing System)とは、ケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュ・カウンシル(英国文化振興会)、IDP Educationによって協同で運営されている、イギリス・オーストラリア開発の英語試験です。
費用は1回2万5,380円、日本の16の都市でほぼ毎週実施されています。

TOEFLと同じく、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4つのスキルが測定されます。

IELTSにはアカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールの2種類があります。

アカデミック・モジュールは大学・大学院進学などで利用されています。

ジェネラル・トレーニング・モジュールは英語圏での就職や移住を希望する際の、ビザ申請のために利用されます。

世界的に見ると受験者数がTOEFLより多く、数多の国で進学・移住に利用できます。

アメリカでも徐々に浸透率が上がってきており、大学によっては英語能力証明のためのスコアとしてIELTSを認めています。

また、イギリス留学の際のビザ申請においては、TOEFLを含むETS開催のテストスコアが利用できないため、IELTSを受験することになります。

TOEFLとIELTSとの違い

TOEFLとIELTSについて、試験時間、テストの回答方式、採点方式の3つの違いを解説します。

違い1.試験時間

TOEFL、IELTSともに約3時間の試験ですが、それぞれ時間配分が異なります。

TOEFLはリスニング54~72分、リーディング41~57分、ライティング50分、スピーキング17分となっています。

IELTSではライティング60分、リスニング40分、リーディング60分、スピーキング11〜14分です。

TOEFLでは会場に到着した人から順次試験を開始します。

そのため、同じ試験会場内でもそれぞれの進度が異なり、終了した人から退室していきます。

IELTSでは一般的なテストによくあるように、試験が一斉に開始されます。

違い2.テストの回答方式

TOEFLでの回答方式は基本的にパソコン上でのマークシート形式ですが、IELTSではペーパーテストでの記述式です。

記述式の回答では、スペルミスに気をつけなくてはなりません。

・リーディング
TOEFLでは画面上の英文を見ることになり、書き込みなどができないのに対し、IELTSなら問題用紙に線を引き、印をつけるなど、英文が読みやすくなる工夫ができます。

・リスニング
TOEFLは音声を聞いた後に初めて試験問題を目にすることができます。

そのため、聞き取り力だけでなく、ノートテイキング能力や、問題を予測するスキルも必要となります。

音声はヘッドセットから聞くため、各自で最適な音量に調整できます。

また、出題はアメリカ英語が中心です。

IELTSなら音声を聞きながら問題を回答していくため、純粋に聞き取り力を鍛えることでスコアも上がります。出題は基本的にイギリス英語です。

・ライティング
TOEFLはパソコン上のタイピングによって解答を行います。そのため、ある程度のタイピングスキルも必要となります。

・スピーキング
TOEFLはマイク吹き込みによる解答の録音が行われます。

IELTSでは、対面での面接です。

そのため、聞き取れなかった箇所を聞きなおすことができ、また録音と比べて自然に話しやすい一方、人によっては緊張しやすくなる側面もあります。

違い3.採点方式

TOEFLは各セクションがそれぞれ0~30のスコアで評価され、それらを加算したものが総合的なスコアになります。

IELTSでは4つのスキルがそれぞれ1(最低)から9(最高)の段階評価で示され、総合評価は0.5刻みで示されます。

アメリカの大学はTOEFL重視

今回は、留学におけるTOEFLの必要性や、目指すべきスコアの目安、そしてスコアアップの方法をお伝えしました。

アメリカの大学では、入学基準としてTOEFLスコアが重視されています。

スコアアップのためには、公式問題集の活用や、アメリカ英語への慣れ、そして定型文のストックが大切です。

TOEFLの他に、留学でよく利用されるテストとしてはIELTSがあります。

TOEFLと比較すると、回答方式や採点方式に違いがあります。

どちらの試験も世界的に広く受け入れられ、受験者も多いテストです。

希望留学先や試験の特徴などで、どちらのテストを受けるべきか検討しましょう。

TOEFLに関心がある方、現在勉強中の方は参考にしてください。

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