2025/07/01

留学にIELTSスコアは必要?大学生が取るべきスコアを解説!

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

海外の大学や大学院への留学を目指すうえで、IELTSのスコアは重要な指標となります。

  • どのくらいのスコアが必要なの?
  • 国や大学によって条件は変わるの?
  • スコアを上げるにはどうすればいい?

と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、留学の目的別・国別・大学別に求められるIELTSスコアの目安をわかりやすく解説します。

さらに、スコアが足りなかった場合の対処法や、スコアアップのための勉強法・スケジュール管理のポイントまで、網羅的に紹介します。

目次

留学を目指す大学生はIELTSを取るべき?

海外の大学や大学院に進学するには、一定以上の英語力を証明するスコアが必要です。

その中でも、世界中の教育機関で広く採用されているのがIELTSです。

なぜ大学生がIELTSを取得すべきなのか、TOEFLとの違いについて詳しく解説します。

留学の際にIELTSのスコアが必要な理由

IELTSは、アカデミックな環境での英語運用能力を評価するために設計された試験です。

そのため、英語圏の大学や大学院では、英語力の証明書としてIELTSスコアの提出を求められることが一般的です。

学部留学・交換留学・大学院進学に加え、奨学金の申請やビザ取得の際にもIELTSスコアが必要になるケースが多く、留学を目指す学生にとって欠かせない試験と言えるでしょう。

一部の大学ではTOEFLスコアでも出願が可能ですが、IELTSは世界140カ国以上の教育機関で採用されているため、よりグローバルに通用する試験として知られています。

留学を目指している大学生は、早い段階でIELTSの受験を検討し、目標スコアの取得を目指すことが重要です。

現役大学生の平均スコア

大学生のIELTS平均スコア

  • 日本人大学生のIELTS平均スコアはおおよそ4.5〜5.0とされています。

これは、英語圏の大学が求めるスコア(一般的に6.0〜7.0)に対してやや低めであり、とくに難関大学や大学院を目指す場合には、さらなるスコアアップが必要になります。

ELTSとTOEFLはどちらを選ぶべき?

スコアの提出先によってはIELTSとTOEFLを指定されている場合があるので、まずは出願先の要件を確認しましょう。

近年では多くの大学が両試験を受け入れているため、自身の得意な試験形式を選択することが重要となります。

IELTSとTOEFLは、どちらも4技能の英語力を測定する国際的な試験ですが、形式や評価基準に違いがあります。

ペーパー版とコンピューター版が選べ、スピーキングは対面式で実施されます。

  • IELTS:イギリスで発祥の試験で、イギリスをはじめ、イギリスと関係の深い国々(カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど)で広く採用されています。
  • TOEFL:アメリカ発祥の試験で、アメリカの大学でおもに採用されています。完全にコンピューター形式で実施されます。

IELTSはペーパー試験があるのでパソコンが苦手な人におすすめです。

さらに、対面で話す方が得意ならIELTSを選ぶとよいでしょう。

まずは模試や練習問題を活用して現在のスコアを客観的に把握し、目標スコアと実力の差を明確にすることが第一歩です。

留学に必要なIELTSスコアとは?国・大学別の目安

必要となるIELTSスコアは、進学先の国や大学、さらには学部やコースの種類によっても異なります。

続いては、学部・大学院・交換留学といった目的別、さらには国別・大学別に、求められるIELTSスコアの目安をわかりやすく解説します。

国内入試に必要なIELTSスコアの目安について詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。

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学部留学・大学院留学・交換留学で必要なスコアの目安

留学の種類によって求められるIELTSスコアは異なります。

それぞれ必要となるIELTSスコアは異なる

  • 一般的に、学部留学では6.0〜7.0、大学院留学では6.5〜7.5のスコアが必要とされ、MBAや専門職大学院では7.0以上が求められることが多いです。
  • 交換留学の場合は、提携先大学の要件により異なりますが、5.5〜6.5程度が目安です。
  • また、学部やコースによっては、各セクション(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)に最低スコアが設定されている場合もあるため、志望校の要件を事前に確認しておきましょう。

留学先の国ごとのIELTSスコア目安

留学先の国によって、求められるIELTSスコアは異なります。

  • アメリカ:大学進学で6.5〜7.0、大学院で7.0〜7.5が一般的です。
  • イギリス:大学では6.0〜6.5、大学院では6.5〜7.5が目安です。
  • カナダ:大学で6.0〜6.5、大学院で6.5〜7.0。カレッジでは5.5〜でも入学可能な場合があります。
  • オーストラリア・ニュージーランド:大学で6.0〜6.5、大学院で6.5〜7.0が一般的です。
  • アジア(シンガポール・香港などの英語圏):大学で5.5〜6.5、大学院で6.5〜7.0が目安です。

これらのスコアはあくまで目安ですので、志望校の公式情報を確認することが重要です。

世界ランキング上位の大学で求められるIELTSスコア目安

世界的に評価の高い大学では、より高いIELTSスコアが求められる傾向があります。

たとえば、以下のような大学では7.5以上が必要となる場合が多いです。

  • アメリカ:ハーバード大学、スタンフォード大学、MIT
  • イギリス:オックスフォード大学、ケンブリッジ大学
  • カナダ:トロント大学、ブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)
  • アジア:シンガポール国立大学、香港大学

さらに、法学や医学、教育などの専門的な学部では、より高いスコアが求められることがあります。

そのため、志望校と志望学部それぞれの要件を確認したうえで、具体的な目標スコアを設定することが重要です。

留学でIELTSスコアを活用するための注意点

留学に向けてIELTSスコアを取得する際には、余裕を持って準備をする必要があります。

試験の種類の選択や受験タイミング、スコア達成までの学習計画など、押さえておくべきポイントを詳しく解説します。

アカデミックモジュールを受験する

IELTSには、アカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールの2種類があります。

留学を目的とする場合は、必ずアカデミックモジュールを受験する必要があります。

アカデミックモジュールは、大学や大学院で求められる学術的な英語力を評価する内容となっており、リーディングやライティングもアカデミックな題材が中心です。

一方、ジェネラルトレーニングモジュールは、英語圏での移住や職業訓練などを目的としたもので、日常的な英語力が試されます。

目的に合ったモジュールを選ばないと、スコアが活用できなくなる可能性もあるため、受験の際は必ずアカデミックモジュールを選ぶよう注意しましょう。

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いつまでにIELTSスコアを取得すべき?

IELTSスコアは2年間の有効期限があるため、出願の時点でスコアが有効である必要があります。

また、ビザ申請のタイミングや出願締切を踏まえて、余裕をもってスコアを取得することが重要です。

とくに初回で目標スコアに届かない可能性も考慮し、遅くとも出願の6か月前には取得を目指しましょう。

余裕を持って準備すれば、必要に応じて再受験する時間も確保できます。

目標スコアを達成するためのスケジュール管理

目標スコアを達成するためには、計画的なスケジュール管理が不可欠です。

まず、現在の英語力と目標スコアとの差を把握したうえで、セクションごとの対策ポイントを明確にしましょう。


そのうえで、以下のような学習スケジュールを立てることがおすすめです。

  • 準備開始は受験の6か月前が目安
  • 週ごとの学習時間と内容を決める
  • 定期的に模試を実施して進捗を確認する
  • 苦手分野には重点的に時間を配分する

無理なく継続できる学習計画を立て、進捗に応じて柔軟に見直していきましょう。

IELTSスコア以外に求められる留学条件

IELTSスコアは留学申請において重要な要素ですが、それだけで合格が決まるわけではありません。

多くの大学では、以下のような追加書類の提出が求められます。

  • 学業成績(GPA)
  • 推薦状(教授・指導教員などから)
  • 志望動機書・エッセイ
  • ポートフォリオ(芸術系の学部など)

これらは大学や国によって要件が異なるため、志望校の出願要項を早めに確認し、必要な準備を計画的に進めることが重要です。

IELTSスコアが足りない場合のスコアアップ法

  • 志望校のIELTSスコアに届かない…
  • あと0.5ポイントがどうしても上がらない…

そんな悩みを抱える受験者は少なくありません。

続いては、スコアアップを目指す場合におすすめの学習法を紹介します。

単語力を上げる

まず取り組むべきは、語彙力の強化です。語彙力が上がることで、英文の理解がスムーズになり、焦らずに解答できるようになります。

Point

  • おすすめの方法は、市販のIELTS用単語帳を使って”毎日50語ずつ”など、明確な目標を立てて繰り返し学習すること
  • 覚えられなかった単語にはチェックを入れて、後日再確認しましょう。

反復を重ねることで記憶に定着しやすくなります。

読解力を上げる

リーディングのスコアアップには、問題を解くだけでなく精読音読による復習が重要です。

問題を解いた後は、次の手順で読み込んでみましょう↓

  • 知らない単語を調べ、辞書にチェック
  • 各段落の主張(Thesis Statement)と具体例(Examples)を特定
  • 正解の根拠がどこにあるかを説明できるようにする
  • 最後に、英文を音読して理解のスピードを高める

このプロセスを繰り返すことで、読解力が格段に向上します。

また、問題を解く際は、本番の試験と同じく時間を計って取り組むようにしましょう。

40問中25問以上を確実に取れるようになることを目標にするとよいでしょう。

ネイティブの話す英語に慣れる

リスニング対策には、ネイティブの音に日常的に触れることが不可欠です。

とくにIELTSではイギリス英語が使われることが多いため、日本の学習環境で慣れているアメリカ英語との差に戸惑うこともあります。

問題集に取り組むのはもちろん、動画サイトを活用した学習法もおすすめです:

  • 通常通り問題を解いて答え合わせをする
  • 英語字幕を表示して聞き直して、聞き逃しを視覚的に把握する
  • 聞き取れなかった箇所の単語・フレーズを確認する

これにより、音声と文字の両方から情報を吸収でき、リスニング力が効率よく伸びていきます。

リスニング力をアップさせるには数ヶ月程度の時間がかかるため、はやめに対策をすることが大切です。

添削をしてもらう

ライティング対策には、自己採点だけでなく添削を受けることが効果的です。

自分では気づきにくい文法ミスや構成の弱点を、第三者からのフィードバックで明確にできます。

また、IELTSでは論理的な構成が求められるため、接続詞を使いこなせるようになることも重要です。

  • Therefore(したがって)
  • Accordingly(その結果)
  • Nevertheless(にもかかわらず)

このような論理的なつなぎ表現を使いながら、自分の意見を明確に展開する力を養いましょう。

採点基準を熟知する

スピーキングのスコアアップには、まず採点基準の理解が欠かせません。

IELTSのスピーキングは、以下の4項目で評価されます:

  • 流暢さ(Fluency)
  • 語彙力(Lexical Resource)
  • 文法の正確性(Grammar Range & Accuracy)
  • 発音(Pronunciation)

スコアを伸ばすには、パラフレーズ(言い換え)や論理的な構成を意識した話し方を身につけましょう。

たとえば、” 結論 → 理由 → 具体例 “という順番で答える練習を繰り返すと、説得力のある発言ができるようになります。

ネイティブ講師や留学生と話す機会を持つのも有効で、発音や自然な表現の習得にもつながります。

もっとIELTSスコア別の勉強方法を詳しく知りたい方はこちらから!

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必要なスコアに到達できなかった場合の選択肢

IELTSのスコアが目標に届かず、志望校の出願条件を満たせなかった場合でも、留学を諦める必要はありません。

語学学校や大学附属の英語コースに通う語学留学や、スコアが不足している学生向けに仮合格を出す条件付き入学など、代替手段はいくつも用意されています。

ここでは、必要スコアが取れなかった場合に検討できる、代表的な2つの選択肢を紹介します。

語学学校や大学付属英語コース(ESL)を受講する

スコア不足の場合、語学学校や大学付属の英語コース(ESL)を受講するのは、英語力アップを目指すうえで非常に有効な選択肢といえます。

とくに大学付属のESLでは、進学を前提としたアカデミック英語を中心に学ぶことができ、実際の大学の授業についていくための基礎力を身につけることができます。

また、多くの大学ではESLを修了することで、IELTSのスコア提出が免除され、一定の成績を収めれば英語スコアの提出なしで正規入学できるケースもあります。

現地で英語力を強化しながら、文化や学習環境にも慣れることができるため、IELTSのスコアに不安がある方にとっては、安心して進学準備ができる点も魅力です。

条件付き入学・プリセッショナルコースで入学する

もう一つの選択肢が条件付き入学(Conditional Offer)です。

これは、英語力以外の出願要件を満たしている学生に対し、英語条件付きで仮合格を出す制度です。

多くの場合、入学前にプリセッショナルコースと呼ばれる短期集中の英語研修を受講し、修了することで正規入学が認められます。

このコースでは、IELTS対策に加えて、現地の大学で必要となるアカデミックスキル(レポート作成・プレゼン・ディスカッションなど)も学ぶことができます。

とくにイギリスの大学では広く導入されており、IELTSスコアがやや不足している学生を柔軟に受け入れています。

どうしても希望の大学に行きたい、再受験の時間が足りない、という方にとって現実的な進学ルートとなるでしょう。

目標のIELTSスコアを取得して、留学の夢を実現しよう!

留学を実現するには、IELTSスコアの取得が重要なステップです。

目標スコアに到達するためには、早めの準備と正確な情報収集、自分に合った学習スタイルの継続が重要となります。

本記事で紹介したように、必要なスコアは” 国・大学・専攻 “によって異なるため、まずは進路先の要件をしっかり調べ、その基準に合わせて学習計画を立てましょう。

ぜひ、目標スコアを達成し、理想の留学生活への第一歩を踏み出してください。

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