2023/12/14

英検3級のライティングのコツは?主な内容や採点基準について解説

eiken-g3-writing_thumbnail

この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

英検は、3級からライティング問題が新たに加わります。

5級・4級とステップアップしてきた方は、どのように対策すれば良いかわからない方が多いのではないでしょうか。

英検3級のライティング問題は、質問された内容に対する答えを英文で的確に書かなくてはならないため、語彙力や正確な文法力などが求められます。

そのため、受験前にしっかりと対策することが重要です。

本記事では、英検3級のライティングの概要から採点基準、最短で合格点に到達するためのコツなどを解説します。

目次

英検3級のライティングの概要

eiken-g3-writing-3

英検3級のライティング問題は、一次試験で1問のみ出題されます。

出題される1問だけで一定以上の点数を取らなければ、合格には届きません。

ライティングの1問が一次試験の3分の1を占めていることを考えると、英検3級取得には対策が必須といえるでしょう。

出題内容は、与えられた英語の質問に対して自分の考えと2つの理由を25~35語程度で書く、というものです。

質問内容は、スポーツやレジャー、旅行など、受験者にとって身近な話題が多く出題されます。

ライティング問題のテーマ

英検3級のライティングは、2017年から始まったばかりのため、テーマの出題傾向については、特定のものがあるわけではありません。

ただ、これまでの傾向から考えると、身近な出来事からテーマが出題されることが多く見受けられます。

具体的には、以下のような日常生活に関わる内容が多く出題されています。

  • 食事
  • 買い物
  • 旅行
  • お出かけ
  • 夏休みに行きたい場所
  • 休暇の過ごし方
  • 訪れてみたい都市や街

また、「水泳とスキーのどちらが好きか」といった、2つのテーマを比較して、どちらが好きかを答える問題が出題されることもあります。

ライティングの問題例と解答例

それでは、英検3級のライティング問題がどのようなものなのか、一例ではありますが、問題例と解答例をみてみましょう。

【問題例】
あなたは、外国人の友達から以下のQUESTIONをされました。
QUESTIONについて、あなたの考えとその理由を2つ英文で書きなさい。
語数の目安は25語〜35語です。
解答は、解答用紙のB面にあるライティング解答欄に書きなさい。
なお、解答欄の外に書かれたものは採点されません。
解答がQUESTIONに対応していないと判断された場合は、0点と採点されることがあります。
QUESTIONをよく読んでから答えてください。

Do you want to study in another country in the future?

出典:https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/kakomon/2023-2-1ji-3kyu.pdf

解答例

I want to study in the UK in the future.
First, I like a British accent, and I want to learn it.
Also, I am interested in pop culture there such as films and music. (35 words)

ライティングの採点基準

ライティングの採点は、以下4つの観点から採点されます。

ライティングの4つの観点

  • 内容
  • 構成
  • 語彙
  • 文法

それぞれ0~4点で評価され、満点は16点であり、CSEスコアの満点は550点です。

3級の一次試験に合格するには、ライティングで10点程度が必要です。

以下では、ライティングの採点基準の観点をそれぞれ解説します。

1. 内容

課題に対して、自分の考えとその理由が2つ含まれているかが問われます。

英検の公式サイトには、「解答のなかにQUESTIONとはまったく関係のない内容が含まれている場合には、減点の対象となります。」と記載されています。

構成や文法、語彙など、ほかの項目が正確でも、内容を間違えていれば不正解となってしまいます。

質問の趣旨を正確に理解して、書き出す内容を整理してから英語で書くことが重要です。

QUESTIONで問われていることと関係のない文章を書くと、英文が正しくても大幅に減点され、場合によっては0点になることもあるため注意しましょう。

そのため、問題文とQUESTIONを落ち着いて読み込むことが重要です。

また、2つの理由を述べる際は、「楽しいから」や「好きだから」という理由だけでなく、具体的な説明を交えることで論理的な文章になります。

2. 構成

ライティングでは、英作文の構成がわかりやすく論理的かどうかが求められます。

そのため、自分の意見と2つの理由を「意見」「理由1」「理由2」の順番でわかりやすく論理的に書かなければなりません。

伝えたい内容を接続詞を使って書き、文章全体の構成がわかりやすくなるよう配慮しましょう。

その際、自分の意見と矛盾する内容は書かないようにしてください。

文章がわかりやすく、かつ論理的であることは採点基準の1つであるため、最初に述べた意見と一貫性をもたせましょう。

かならずしも本当の自分の意見を書く必要はなく、理由が説明しやすい意見を選択すると文章が書きやすいです。

また、余計な情報を加えると、文章全体の流れがわかりにくくなるケースがあるため、必要な情報は必要な範囲で記述するよう心がけましょう。

3. 語彙

語彙の観点では、単語が正しいスペルで書けているか、正しい意味で使えているかがチェックされます。

難しい単語を使っても、スペルが間違っていると減点対象となります。

簡単な単語でも、正しい意味で使用すれば減点にはなりません。

そのため、単語に不安を感じた場合は、自信をもって使える単語に置き換える練習をしましょう。

また、文章を書いたあとは、単語と単語の間にスペースがあるか、文頭の単語や固有名詞の1文字目が大文字になっているかなどを確認します。

日本独特の表現や英語以外の言語を使用する際は、その言語がわからない方でも理解できるよう、説明を入れましょう。

4. 文法

正しい文法で使えているかを注意しましょう。

とくに、動詞が主語や時制に対応して、正しく書けているかを確認することが大切です。

意味の区切りにはカンマ、文章の終わりにはピリオドなど、英文として正しいか確認が必要です。

三人称単数の “s” がなかったり、“a/an/the” などの冠詞を忘れるミスもありがちのため、気をつけましょう。

出典:https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/2017scoring_3w_info.html

英検3級のライティングのコツ

英検3級のライティングの採点基準がわかったところで、英文を作る際のコツを3つ紹介します。

解答の形式をテンプレート化しておく

回答では、意見に対してなぜそう考えるのか2つの理由を書きます。

理由が2つあるとわかるよう、2つの文章に分けて書くと良いでしょう。

2つの理由が書いてあっても、似たような理由では減点されかねないため、2つの違った視点から理由を書けば、理由が2つ書いてあることがわかりやすくなります。

模範的とされる解答の形式は、ある程度決まっています。

解答形式が決まっているということは、形式をテンプレート化して身につけることが可能です。

具体的な模範解答の構成の流れは以下のとおりです。

テンプレート

  • 主張・結論(一文程度で自分の考えを書く)
  • 理由1(主張・結論にいたった理由の一つ目を書く)
  • 理由2(主張・結論にいたった理由の二つ目を書く)
  • 具体例を書く

ライティングの勉強をする際は、テンプレートを繰り返し使用し、ライティングをおこないましょう。

さらに、“because(なぜならば)” や “also(また)” といった理由を述べる、理由を並列させるといった接続詞も一緒に使えば、主張→理由→理由という順番の定型表現が使えるようになります。

自分の主張や価値観をはっきりさせる

質問に対して、“Yes” もしくは “No” で答えて立場を明確にできる問題はそのように回答します。

“What” や “Where” など、疑問詞で聞かれた質問には、まず質問に答えることが重要です。

答えを書かずに理由だけを書くと、内容を理解しているのか明確ではないため、減点対象となるかもしれないからです。

たとえば、“Which season do you like the best?”の質問に、夏が好きであれば “I like summer the best” と書かずに “I like to swim in the ocean. Also, I love summer fruits like watermelon.” と書いたとします。

理由のみ書いてありますが、「夏が好き」という記載が最初にないため、答えが明確ではありません。

質問の内容に対する答えを最初に書いて、立場を明確にするよう徹底しましょう。

指定の語数を満たしている

問題文には、語数の目安は25~35語と記載されています。

35語を多少超える分には問題ありませんが、枠からはみ出るほどは書かないようにしましょう。

一方で、解答が極端に短く25語に満たない場合は、0点にはならないものの減点となるため注意が必要です。

25語に足りない際は、「誰と」「いつ」「どこで」などの情報を肉付けして、語数を増やすと良いです。

ライティングの勉強法

eiken-g3-writing-2

ライティングスキルを向上させるためには、効果的な勉強が必要不可欠です。

文章の表現力を飛躍的に向上させるために、試験で使えるテクニックを紹介します。

英作文の基本的な構成を覚える

前述したとおり、英作文には「意見」「理由1」「理由2」の順番で書く、基本的な構成があります。

日本語のように「理由」を書いてから「意見」を書く構成とは違うため、注意してください。

英作文の構成は、準2級以降も語数は増えても基本は変わらないため、語数を調整しながら書けるように練習を積みましょう。

内容を日本語で書き出す

英作文に慣れないうちは、問題を読んでそのまま英語で書き始めるのはオススメしません。

英語でどのように表現すれば良いかわからなくなったり、何を書こうとしているか不明になり、論理的な構成ではなくなってしまうからです。

QUESTIONを読んだあとは、まず日本語で簡単に答えを書き、それを英語に書き換えます。

理由を英語で書けないケースもあるため、3つ以上考えておくと良いでしょう。

添削してもらう

自分なりに文章を書いたら、スペルのミスがないか、目安の25~35語に収まっているか、冠詞や複数形を間違っていないかを確認します。

可能であれば、確認した文章は、第三者にチェックしてもらいましょう。

第三者に見てもらうことで、自分では気づけないミスがみつかることもあります。

とくに、ライティングの添削は、プロの講師にチェックしてもらうと確実です。

バークレーハウスでは、英検対策講座のサービスを提供しています。

無料体験レッスンもあるため、ぜひお気軽にお試しください。

\ 対面orオンラインで体験可能!/

本番でのライティングの攻略法

練習でいくら勉強しても、本番では緊張して思うように書けないケースもあります。

以下の攻略法を参考にして、本番でパニックにならないようにしましょう。

知っている単語で書く

日本語で文章を考えて、英語に訳す際に単語がわからないことがあります。

たとえば「将来何になりたい?」という問題で、「小児科医になりたい」と答えるとします。

「小児科医」は “Pediatrician” ですが、3級受験者で単語を知っている方は少ないかもしれません。

単語がわからない場合、似た意味で知っている単語を考えます。

上記のケースであれば、“doctor” や “doctor for children” と書けば良いでしょう。

難しい単語を書いても得点にはつながりませんが、スペルを間違うと減点の対象です。

自信をもって言い換えられる単語を探しましょう。

勉強時から、知らない単語を調べる前に言い換えられないか考えると良いです。

「いつ・どこで・だれと」で語数を調整する

ライティングの文章を書き終えたのち、かならず語数やスペル、文法に問題がないかを確認しましょう。

数えて25~35語という目安に足りない場合は、「いつ・どこで・だれと」の表現を加えて調整すれば問題ありません。

ライティングの学習におすすめの参考書

英検3級のライティング試験は、文で4〜5文、単語で25~35語程の文章を書く必要があります。

対策さえ、しっかりおこなえばこなせる量のため、すこしずつ訓練して身につけましょう。

以下では、英検3級のライティング学習におすすめの参考書を紹介します。

例文で覚える中学英単語・熟語1800

「例文で覚える中学英単語・熟語1800(学研)」は、厳密にいえばライティング力をきたえる教材ではありません。

単語や熟語を単体で覚えるのではなく、例文で覚える単熟語集です。

英語の例文を単熟語で覚えておけば、ライティングにも応用でき、引き出しも増えます。

実際、この教材でもライティング力アップのために、英文の引き出しを増やすことを推奨しています。

英検3級ライティング大特訓

「英検3級ライティング大特訓(アスク)」は、ライティングの基本を身につけ、試験対策に必要な語彙や文法力をマスターできる問題集です。

英検のライティング問題は、普段どれだけ自分で英文を書いているかが合否を左右します。

難しい文を書く必要はないため、基本の単語を増やし、文書の構文を身につければ、だれでも書けるようになります。

英検3級 過去6回全問題集

「英検3級 過去6回全問題集(旺文社)」は、過去6回分の過去問を収録しています。

実際に試験で出題された問題で対策できるため、合格に役立つ問題集です。

英検3級に合格したいなら、ぜひ持っておきたい一冊といえるでしょう。

どのような試験であっても、過去問を利用して出題傾向や内容をつかみ、解答スピードを上げることはとても大切です。

まとめ

eiken-g3-writing-1

今回は、英検3級ライティングの概要や採点基準、勉強法や本番の対策を紹介しました。

3級に限らず、英検対策のなかでもライティングは、独学だけでは自分の間違いに気づきにくいです。

最短でスコアアップを狙いたいと考えている方は、プロの添削を検討してみてはいかがでしょうか?

バークレーハウスでは、一人ひとりにあった目標や現状レベル、学習のお悩みなどをしっかりヒアリングのうえ、最適なレッスンプランを提案します。

専門のカウンセラーがあなたのレベルに合ったクラスを選び、英検合格を実現するためにサポートします。

無料体験レッスンも実施しているため、ぜひお気軽にお申し込みください。

https://berkeleyhouse.co.jp/wp-content/uploads/2023/10/eiken-tips-2310_cta.jpg
Page
top