2022/04/19

イギリスの食べ物はまずい?意外と多い、おいしい食べ物TOP10!

この記事を書いた人

Y.D
学習院大学文学部卒業
吉田 大輝 Yoshida Daiki
大学卒業後、バークレーハウスでスクールカウンセラーとして勤務。
IELTS対策を中心に、各種試験対策に励む生徒たちをサポートする中で渡英を決意。現在はイギリスのリーズ大学大学院にて翻訳コース、異文化コミュニケーションを専攻。

イギリスと聞いて、ビックベンや紅茶、英国王室などのいわゆるイギリスらしい華やかなイメージを想像する一方で、イギリスの食事はまずいと思っている方も多いのではないでしょうか。

旅行などの短期間ならまだしも、留学などの長期期間となれば、現地の食事事情は大いに気になります。

イギリスに留学中は、あまりおいしくない食べ物しか食べられないのではないかと、心配になる方もいらっしゃるかもしれません。

安心してください、イギリスにもおいしい食べ物は存在します!

本記事では、現在イギリスの大学院に留学中の私が、イギリスの美味しい伝統料理をTop 10・ランキング形式でご紹介します。

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目次

イギリスの食べ物はまずい?その理由とは?

イギリスの食べ物は世界的に見てもまずいといわれています。

イギリス人が自らネタとして言及することも多いようです。

何故、このようにイギリスの食べ物はまずいのでしょうか?

イギリスの食べ物がまずいといわれる理由

イギリスの食べ物がまずいといわれる理由のひとつは、産業革命によってイギリスの食文化が変化したからだといわれています。

産業革命によって、イギリスの労働階級の労働環境や生活環境は過酷なものになりました。

産業革命下では、家庭における母親や子どもまでもが重労働に従事することになりました。

このことにより、イギリスでは調理にあまり手間をかけられなくなりました。

また、当時は衛生面において劣悪で、食材も鮮度の低いものが多かったため、疫病予防のためとにかく加熱して殺菌する調理法が普及しました。

イギリスにおける料理の特徴

上記の理由により、イギリスにおける料理の特徴は、味より効率・実用性重視であるということがあげられます。

基本的に薄味であり、ほとんど味がつけられていないこともあるようです。

また、食材が過剰に加熱されており、つけ合わせの野菜の歯応えが残っていないことも多いです。

産業革命下では、料理は美味しいことよりも、安くて栄養価があり、満腹になることが重視されていました。

それが現在のイギリスの料理の特徴となっているのです。

イギリスの有名な食べ物ランキング

イギリスの食べ物は基本的にシンプルで薄味のものが多いため、我々日本人からすると、「美味しくない」といった印象を受けるかと思います。

イギリス料理がまずいといわれるのは、労働環境が劣悪であった頃の名残りであるといえます。

しかし、現在では新鮮な食材が使用され、また調理法も改善されているので、「イギリスの食べ物はまずい」というイメージを払拭しつつあります。

ここで、イギリス人に聞いた、イギリスの有名で美味しい食べ物をご紹介します。

第1位:フィッシュ&チップス

イギリス料理の代名詞です。

白身の魚を揚げ、フライドポテトを添えたものです。

フィッシュアンドチップスは、効率的に調理・提供ができるうえ、安くて腹持ちもよいことから、産業革命時にイギリス食文化の定番になりました。

しかし、下味をつけず、臭みを取らないまま魚を揚げていたものが普及したため、イギリスのまずい料理としても有名になりました。

現在でも、街中にたくさんのフィッシュアンドチップスのお店がありますが、味はピンキリです。

イギリス人の友人曰く、美味しいフィッシュアンドチップスを提供しているお店の見分け方は、
"新鮮な魚を使用し、注文が入ってからフライを揚げ始めて、ポテトもマクドナルドのような細い形状ではなく、厚みのあるポテトを提供しているお店"
とのことです。

きちんとしたお店を選ぶことで、美味しいフィッシュアンドチップスを楽しむことができます。

第2位:フル・イングリッシュ・ブレックファスト

イギリス料理において、一番美味しいのは、「朝食」であるといったジョークまで存在するほど、イギリスの朝食は充実していることで有名です。

こちらは、以前私がカフェで注文したフル・イングリッシュ・ブレックファストです。

full_english_breakfast

目玉焼き、ソーセージ、ベーコン、ブラッド・プディング、ベイクドビーンズ、トマト、マッシュルームが盛り付けられたプレートとトースト、コーヒーもしくは紅茶が一緒に提供されます。

イギリス人の間では、フル・イングリッシュ・ブレックファストは、一度にたくさんの食材を楽しむことができる、豪華な朝食といった位置付けだそうです。

パブなどでは、フル・イングリッシュ・ブレックファストは朝食時だけでなく、1日中提供されているところもあります。

第3位:ローストビーフ

日本でも人気があり、食べる機会も多いローストビーフは、実は伝統的なイギリス料理です。

イギリスでは、ローストビーフ単体で食べることはなく、ヨークシャープディングやジャガイモなどの野菜と一緒に、グレイビーソースをかけて食べます。

写真は、以前私がパブで注文したサンデーロースト (伝統的な日曜日の昼食)です。

roast_beef

今でも、パブやレストランで定番のメニューとなっており、日曜日には多くのお客さんがサンデーローストを注文します。

第4位:チキンティッカマサラ

かつて、イギリスがインドを植民地支配していた歴史からカレーは国民食と言われるほど、イギリスでもよく食べられています。

チキンティッカマサラは、バーミンガム発祥のカレーで、マサラとはヒンディー語で料理用のスパイスを意味します。

トマトとクリームがベースのカレーソースに、チキンティッカと呼ばれるグリルされたチキンを、組み合わせたものです。

イギリスのスーパーなどで、安く買うことができるカレーソースです。

第5位:シェパードパイ

シェパードパイは、イギリスで定番の家庭料理です。

ラム肉のミンチ、みじん切りしたニンジンと玉ねぎ、また豆を一緒に炒めて、ビーフストックで味付けをし、容器に入れます。

そしてその生地の上に、マッシュポテトを被せてオーブンでじっくり焼き上げることによって、外はカリカリ、中はフワフワのミートパイが出来上がります。

シェパードパイは羊飼いのパイという意味で、伝統的にラム肉を使用していましたが、現在は牛肉なども代用されています。

食材の廃棄を少なくするため、残り物の野菜や肉などと、安価であったジャガイモを使ってパイを焼き始めたのが、発祥と言われています。

第6位:ジャケットポテト

ジャガイモをオーブンで焼き、切れ目を入れ、お好みのトッピングを乗せた料理です。

トッピングには、バターやチーズ、ベイクドビーンズ、ツナやマヨネーズなどをジャガイモの上にのせます。

ジャケットポテトのジャケットは、イギリス英語で焼かれたジャガイモの皮を意味します。

アメリカ英語では、同料理を単純にベイクドポテトと呼んでいます。

第7位:パスティ

パスティは、かつて鉱業が盛んだったイギリスのコーンウォールで、鉱員が昼食として食べていたものが発祥で、現在では全国のイギリス人に人気の料理です。

牛肉のミンチ、ポテト、ニンジン、グリーンピース、玉ねぎのフィリングをコショウで味をつけ、ペストリー生地で包み、焼いたもので、外見は、餃子に似ています。

持ち運びが容易で、汚れた手でも食べやすく、とてもボリューミーな食べ物です。

第8位:スコーン

スコーンは、スコットランド発祥のイギリス菓子の王道です。

小さなパンのようなもので、アフタヌーンティーの際に、よく一緒に食べられています。

スコーンは、ほんのりと甘い味付けになっており、ジャムやクリームをつけて食べます。

スコーンと紅茶の組み合わせは、クリームティーと呼ばれ、イギリス人にも人気です。

一方、日本でよく知られているアフタヌーンティーは、このクリームティーに、サンドウィッチやマカロン、ミニケーキを足したものです。

写真は、ヨークにある有名なカフェ「Bettys Café」で注文したクリームティーです。

フワフワの生地がとても美味しく、紅茶によく合いました。

第9位:ミンスパイ

ミンスパイは、クリスマスの季節に食べる一口サイズの甘いパイで、中にはドライフルーツやレーズンをシナモンやプランデーで味付けをしたフィリングが入っています。

ミンスとは、肉を挽くという意味で、その名の通り元々はひき肉もフィリングに加えて調理されていました。

しかし、イギリスが植民地を持ち、砂糖や果物、ナッツの調達ができるようになると、次第に現在のような甘いスイーツに変化していきました。

第10位:スコッチエッグ

スコッチエッグは、ゆで卵を味付けしたひき肉で包み、パン粉をつけて揚げた料理です。

またオーブンで焼く場合もあります。

冷めた状態で食べることが想定されているため、基本的に卵は固茹でに調理されることが多いスコッチエッグですが、イギリス人曰く、黄身を半熟のまま調理するほうが格段に美味しくなるそうです。

イギリスの伝統的なスナックであり、また持ち運びがしやすいことから、ピクニックの定番メニューともなっています。

スコッチと名がついていることから、スコットランド発祥の軽食だとイメージしますが、起源はまだ明らかになっていません。

イギリスで食事するときの注意点

イギリス料理はその歴史から、まずいと評されてきました。

しかし、それは産業革命時の過酷な労働条件によるものです。

現在では食材の面、調理法の面から、イギリスの食事情は大幅に改善されています。

また、まずいといわれる理由のひとつに、イギリス料理は味付けが比較的薄いという特徴があげられます。

これは、イギリスでは伝統的に、料理の味付けは個人が各自の好みで行うという習慣があるためです。

イギリスの飲食店では、一般的に塩胡椒やソースがセルフサービスで提供されています。

このことを知らないと、イギリス料理が薄味に感じられ、結果的にまずく感じられます。

このようなイギリスの食事情を把握し、また食材や調理法のしっかりしたお店を選べば、イギリスでもおいしい食事を楽しむことができます。

まとめ

本記事では、イギリス料理がまずいといわれてきた理由や、現在のイギリスの食事情をご紹介しました。

昔のイギリスでは、食事において味よりも効率性が重視されてきました。

そのため、イギリス料理はまずかったのですが、現在ではそれは改善され、おいしい食事を提供する店も増えました。

今回は、イギリスで有名な食べものについてもご紹介しましたが、イギリスには伝統的な食事が数多くあります。

昔はまずいといわれていた料理でも、現代ではおいしく作られています。

イギリスの食事情について知り、しっかりお店を選べば、留学中でもおいしい食事を楽しむことができます。

イギリスへの留学を考えている方は、参考にしてください。

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