TOEICは、英検のように合格・不合格が出る試験ではありません。
10点から990点までの間で5点刻みのスコアを測るテストです。
TOEICは就職や転職に有利になるといわれていますが、何点から履歴書に書いてよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、就職活動や転職活動でアピールになるTOEICスコア、履歴書にTOEICスコアを書く際の注意点について解説します。
これから就活や転活を控えている人は、履歴書を書く際の参考にしてみてください。
TOEICは何点から履歴書に書ける?
TOEICスコアを何点以上から履歴書に書いてよいかを決めるルールはありません。
しかし、低いスコアを書いてしまうとほとんどアピールにつながらないばかりか、英語力がないと判断されてしまう可能性もあります。
そのため、志望する業界や職種によってアピールになるかを見極めて、書くべきかどうかを判断することが大切です。
業務に英語を使用しない場合、600点以上から履歴書に書けます。
TOEICの平均点が590点程度のため、600点未満のスコアはあまりアピールにならないでしょう。
また、英語を使用する企業や職種では、800点程度が求められます。
履歴書に書くとアピールになるTOEICスコア
企業にアピールできるスコアの目安は、以下のとおりです。
ただし、企業によっては具体的なTOEICスコアを提示しているケースもあります。
また、最近ではTOEFL・IELTSなどの4技能試験をもとに評価している企業もあるため、事前に調べておくことが重要です。
TOEICスコアがアピールにつながりやすい企業
就職活動や転職活動において、TOEICのスコアをもっていると有利になります。
しかし、企業によってTOEICスコアがどれくらいアピールにつながるかは異なります。
TOEICスコアがアピールになるのは、海外とのコミュニケーションが多い企業です。
たとえば、外資系企業や国際商社は海外との取引や出張が多いため、TOEICスコアがアピール材料となりやすい傾向があります。
ただし、それだけ求められるレベルも高く、800点以上の高スコアでないとアピールは難しいでしょう。
また、スピーキングやライティングなどのアウトプットを重視している場合、TOEICスコアではなくTOEFLやIELTSの方が評価されやすくなります。
反対にTOEICを重視していない企業には、TOEIC以外の資格・免許などでアピールすることが大切です!
履歴書に記載するときの注意点
TOEICスコアを履歴書に記載する際には、注意すべきポイントがいくつかあります。
以下では、履歴書に記載するときの注意点について解説します。
免許・資格の欄に記入する
履歴書にTOEICのスコアを記入する際は、「免許・資格」の欄に書きます。
受験年月、試験の種類、スコアをあわせて記載します。
以下は、履歴書にTOEICスコアを記載する際の記入例です。
TOEICには大きく分けて3つの種類があります。
- TOEIC Listening & Reading Test
- TOEIC Speaking & Writing Tests
- TOEIC Speaking Test
もっとも一般的なものはリスニングとリーディングのスキルを測る “TOEIC Listening & Reading Tests” です。
また、TOEIC L&R Testsには個人で受験する「公開テスト」、団体で受験する「IPテスト」があります。
そのため、試験の種類を記載しておくのがポイントです。
免許や資格を記載することで、企業への大きなアピールポイントになります
TOEICスコアの嘘や水増しは厳禁
大前提として虚偽の申告は厳禁です。
たとえば、公開テストのスコアが590点だったとき、あと10点で600点だからと履歴書に600点と書きたくなるかもしれません。
しかし、多くの企業ではTOEICスコアを証明する書類として、スコアレポートの提出を求めています。
虚偽の申告をしてしまうと、最悪の場合は内定取り消しにもなりかねません。
直近2年以内のTOEICスコアを記載
認定証の再発行ができる期間が2年となっているため、取得から2年を経過するとスコアが無効であると誤認している方もいますが、TOEICスコアに有効期限はありません。
ただし、何年も前のスコアを書いても現在の英語力がわからないため、基本的には2年以内のスコアを履歴書に書くようにしましょう。
3年以上前のスコアをもっている方は、再度受験してから提出するのがおすすめです!
英検と併記すべきかは級による
履歴書の「免許・資格」欄には、TOEICと英検のスコアを併記できます。
ただし、英検の取得級によっては逆効果になる場合もあります。
たとえば英検5級は中学初級レベルのため、履歴書に書いてしまうと逆効果です。
一般的に英検で履歴書に書けるレベルは2級以上とされています。
TOEICスコアに見合わない英検を併記してもアピールにはつながらないため、準2級以下の場合は記載しなくてもよいでしょう。
ただし英検は、TOEICでは測定されないスピーキング・ライティングも含めた英語力を判定するため、2級以上をもっていれば書くべきです。
履歴書に書くときは「英検」ではなく、正式名称の「実用英語技能検定」と書きましょう。
TOEIC IPテストは履歴書に書ける?
TOEIC IPテストというと聞いたことがない人も多いかもしれません。
IPテストというのは団体受験のことです。
TOEICは個人で受験するものと、団体で受験するものと形態を選択することができます。
IPテストと公開テストには大きな違いがあり、IPテストのスコアは認められないケースがあります。
違いとして、以下が挙げられます。
- IPテストの場合は写真入りの公式認定証がもらえない。
- IPテストは学校や企業がテストの運営を行い、問題も公開テストの過去問が使用される
これらの理由から、IPテストのスコアは認められない場合も出てきます。
基本的にはTOEICスコアに変わりはないため、基準点を満たしていれば履歴書には書けます。
しかしTOEICのスコアを重要視している企業であれば、公開テストを受けておいたほうが良いです。
TOEICは英語力以外のアピールにもなる?
TOEICでアピールできるのは英語力だけではありません。
2時間で膨大な問題数を解く必要があるため、集中力やタイムマネジメントの能力もアピールできます。
また、目標に向けて努力した過程が評価されるケースもあります。
自己PRとして、TOEICスコア取得に向けた計画や努力に焦点をあてるのもよいでしょう。
まずはスコアアップから
今回はTOEICスコアが履歴書に記載できるのかについて紹介しました。
就職活動や転職活動において、英語を使った仕事を志望する際は、TOEICスコアを履歴書に書くのは重要なアピールにつながります。
履歴書に書けるスコアが600点からのため、600点以下のスコアの人はまずはスコアアップが必須となります。
企業にアピールできるようなスコアを履歴書に記載できるよう、まずはTOEIC対策からしていきましょう!