「TOEICを受けてみたいけど、どこから勉強に手をつけていいかわからない。」
そんな悩みを大学生や社会人の方からよく聞きます。
そこでおすすめするのがTOEIC模試です。
TOEIC模試を受けるには、Webサイト、アプリ、問題集と、さまざまな選択肢があります。
この記事では、TOEIC模試を受ける方法、TOEIC対策におすすめの教材、模試を活用した学習法について解説します。
いろいろな方法がある中で自身に合った方法を探すことがもっとも大切です!
おすすめ教材は、レベルや学習法によって選んでいますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
TOEIC模試を受ける3つの方法
TOEIC模試を受ける方法は、主に問題集、アプリ、Webサイトの3種類です。
以下では、それぞれの方法について詳しく解説します。
模試形式の問題集
もっとも一般的な方法が模試形式の問題集を解いてみることです。
書店に行けば多くの模試形式問題集があります。
Web上でレビューをみて決める方法もありますが、できれば手にとって模試の回数や解説の詳しさなどを確認してみることをおすすめします。
注意するポイントとしては、書籍によって極端に難しい問題が並んでいたり、解説がほとんどなかったりするものもあります。
現在のスコアや勉強のしかたに合わせて書籍を選びましょう!
TOEIC模試アプリ
最近ではアプリを使用した英語学習もかなり一般的になってきました。
中でも、スタディサプリなどは模試と講座の両方に対応しており、質の高いアプリとして知られています。
簡易的なものであれば無料で模試を受けられるアプリもあるので、はじめてTOEICを受けるという方は無料のアプリで問題形式や現状のレベルを確認するのもいいかもしれません。
とくに解説動画や講座を視聴できる点はアプリならではのメリットです。
スクールに通っても同じようなサービスは受けられますが、アプリの方が格段にリーズナブルです。
途中で中断してスキマ時間に再開できたり、苦手な分野を特定してくれたりと、アプリならではの機能がついている場合も多く、うまく活用すれば効率よく学習できます!
TOEIC対策サイト
それほど多くはありませんが、Webサイト上でTOEICの語彙力をチェックしたり、TOEICスコアを予測したりできるサービスもあります。
問題集やアプリに比べるとクオリティの面では劣る部分もあるものの、もっとも手軽に利用できるため、うまく活用しましょう。
問題の質が高くないサイトもあるので、日常的な学習では問題集やアプリの使用をおすすめします!
TOEIC模試ができる問題集のおすすめ3選
まずは、TOEIC対策の定番でもある問題集です。
問題集は著名な専門家が書いているケースが多いため、質の低いものは少ないですが、種類が多すぎてどれを選んでいいか迷ってしまう方もいるでしょう。
以下では、おすすめの問題集について特徴やメリット、デメリットを解説します。
公式TOEIC Listening & Reading問題集10
TOEICを運営しているETSが出版している公式問題集は、1冊目の問題集におすすめです。
運営団体が作成しているため、本番の試験にもっとも近い問題です。
2023年10月現在、1~10までのナンバリングで販売されていますが、最新版である10を購入しましょう。
TOEICは2016年5月に出題形式の大きな変更があり、1~10までの公式問題集はいずれも新形式に対応していますが、出題傾向は少しずつ変化しています。
10を解き終わった後に9、8と進んでいく分には問題ありませんが、まずは最新の出題形式を反映している10から挑戦すべきでしょう。
公式問題集10には、本試験2回分の模試が収録されています。
はじめてTOEICを受験する方には少し難易度が高い場合もあるので、心配であれば初心者向けの問題集で基礎を固めてから挑戦するのもアリです!
はじめて受けるTOEIC L&Rテスト全パート完全攻略
はじめて受ける方やTOEICスコアが500~700点ぐらいの方におすすめのテキストです。
内容は、パート別攻略法と1回分完全模試の2パートに分かれています。
ドリル形式のパート別攻略法で問題形式や解答法に慣れてから模試を受ける構成になっているので、TOEICに慣れるうえでは最適なテキストです。
TOEICの標準的な問題を扱っているため、難易度はそれほど高くなく、800~900点以上を目指す方にはものたりないかもしれません。
模試は1回分しかついていないため、問題をたくさん解きたい方はほかの方法で補いましょう!
TOEIC L&Rテスト究極の模試600問+
4回分の模試が収録されており、ボリューム満点の問題集です。
TOEIC対策の基本の学習はできていて、とにかく問題をたくさん解けるテキストを探している方におすすめです。
また、以下のような3つの特徴があります。
- 解説が詳しい
- 分析がしやすい
- 復習模試がついている
問題ごとの正答率や発音のなまりがどの国かなど、詳しい解説が掲載されているほか、600問すべてに解説動画がついています。
また、問題形式ごとの正答率をチェックしたり、パソコンで解答結果を入力して予測スコアを算出したりもできます。
さらに4回目の模試は、1~3回目の模試の中から問題を選んで再編成しているため、4回の模試を解くと自然に復習できるよう工夫がされています。
600問すべてに解説動画がついている点には本当に驚きました!
解説の充実度をとるなら『究極の模試』1択です。
TOEIC模試ができるおすすめアプリ2選
問題集はボリュームがある一方で、普段から持ち歩くには少し重い点がデメリットです。
その点、アプリはスマートフォンさえあればどこでも手軽に学習できます。
以下では、おすすめのアプリについて特徴やメリット、デメリットを解説します。
レシピー
レシピーは、スキマ時間にスマホを使って簡単に英語学習ができるアプリです。
世界中の英語のニュース記事を読んだり、音声を聞いたりしながら英語学習が気軽にできます。
TOEIC対策の教材が用意されているため、TOEIC対策にも最適です。
TOEIC対策以外にも、英会話初心者の方に役立つコンテンツも含まれています。
パート別に対策ができる
レシピーのTOEIC対策では、各パートの模擬問題やレベル別に分けられた単語・熟語・表現なども学習できます。
各パートの模擬試験もついているため、パート別にしっかりと対策できます。
しかし、Part6は含まれていないため注意してください。
基礎から英文法が学べる
レシピーには、日本人が苦手とする英文法の基礎が学べる教材も用意されています。
英語学習を始めたばかりの方や、英語初心者の方におすすめです。
TOEICのリーディングパートを苦手とする人は、まず英文法の基礎から学ぶのが良いでしょう。
そんなレシピーは以下の方におすすめです。
- スキマ時間を効率よく使いたい
- 自分で学習計画を立てるのが苦手
- 自分のレベルに合ったカリキュラムで学びたい
- リーディングが苦手
スタディサプリ
スタディサプリは、トップクラスの知名度と実績をもつ英語学習アプリです。
TOEIC学習する場合は、スタディサプリEnglishのTOEIC対策コースを利用します。
スタディサプリには3つの特徴があります。
- 豊富なコンテンツ
- 継続をサポートする学習履歴
- 動画講義の質の高さ
以下では、それぞれの点について詳しく解説します。
豊富なコンテンツで学習がマンネリ化しない
スタディサプリでは、問題演習ができる実践問題、頻出単語を覚えるTEPPAN英単語、プロ講師の動画授業が受けられるパーフェクト講義、単語やフレーズを中心とした1分クイズなど、さまざまなコンテンツがあります。
英語学習が続けられない方の中には、同じ学習の繰り返しに飽きてしまう方も多いはずです。
スタディサプリでは、学習者が飽きないための工夫が凝らされています。
学習記録でモチベーションを維持できる
学習の継続が難しい理由は、マンネリ化だけではありません。
日々の学習の中で学習の成果がわかりづらいことも原因の1つです。
スタディサプリでは、学習した時間や連続学習日数を自動で計算してくれます。
毎日、少しずつ学習記録が積み重なっていくのを確認できるため、モチベーションのアップにつながるでしょう。
さらに、スタディサプリ以外の教材も登録すれば学習時間を記録できます。
動画講義の質が高い
看板講師の関正生さんをはじめ、全体的に動画講義のレベルが高く、長年英語教育に携わっている私からみても納得できる講義が多いです。
単純な文法や問題の講義だけではなく、単語の学習法や英語レベルごとの学習法の動画などもあるので、非常に参考になるでしょう。
しかし、こちらも無料で受講できる講座はあまり多くないため、本格的に活用するのであれば有料プランも検討しましょう。
月額料金は3,700円ですが、7日間のトライアル期間中は無料ですべての機能を利用できます!
TOEIC模試ができるおすすめサイト4選
問題集やアプリのほか、Webサイトを利用する方法もあります。
以下では、おすすめのサイトについて特徴やメリット、デメリットを解説します。
e-test
e-testは、月額2,200円(税込)で3000問の問題からランダムに出される模試を受けられるWebサイトです。
たった30分で英語レベルを測定し、TOEICの予想スコアを算出してくれます。
アプリはありませんがスマートフォンからも受けられるので、スキマ時間の活用にも役立ちます。
問題は、Level 1~3の3つのコースに分かれており、それぞれ90%以上の正答率で合格となります。
それぞれのレベルの目安は、TOEICスコアで以下のとおりです。
- Level 1:600点
- Level 2:730点
- Level 3:990点
本試験と完全に同じ問題形式ではありませんが、短い時間でTOEICの問題形式に慣れるのには非常に適しています。
また、段階的にレベルを上げながら学習したい方にも向いています。
しかし、細部をみると実際のテストとは形式が異なる部分もあります。
たとえば、下記のような点です。
- リスニングの問題文を読むインターバルがない
- 文法問題に旧形式の誤文訂正が入っている
- 長文の問題はほとんどなく短文読解が多い
実際のTOEICテストとは一部形式が異なる点もあるので、公式問題集などで本番の模試に近いものも受けてみましょう!
TOEIC公式練習問題
TOEIC運営団体のETSが公開している公式サンプル問題です。
公式問題集と同様に、TOEICの本試験に問題の形式・レベルが合わせられています。
サンプルのため、問題数は少ないですが、TOEICの問題形式をひと通り網羅しています。
はじめてTOEICを受験される方は、必ずチェックしておきましょう!
TOEIC特急シリーズ
TOEIC対策本として有名な「特急シリーズ」の音声をすべて無料でダウンロードできます。
音声はリスニング問題だけではなく、リーディング問題の音声もそろっているので、リピーティングやシャドーイングの練習もできます。
無料音声だけでも学習できるものもありますが、本格的にTOEIC対策をしたい場合は書籍を購入して活用しましょう。
特急シリーズの書籍には、以下のような特徴があります。
- 種類やレベル設定が非常に豊富
- テキストの厚さや大きさもちょうどいい
- 近年の出題傾向を反映している
以下では、それぞれの点について解説します。
種類やレベル設定が非常に豊富で使いやすい
すべてのパートが解ける模試やパートごとに分かれた模試、単語など、問題の種類がとても豊富です。
また、さまざまなレベルごとに分かれていて、自分にあったものを見つけやすいでしょう。
コンパクトなボリュームで持ち運びやすい
1冊あたりのページ数も200~300ページとコンパクトに収められているうえ、大きさもポケットサイズで持ち運びやすいです。
学校や会社にも手軽に持っていけるため、学習の習慣をつけるには最適でしょう。
とくに、集中力が続かない方や1冊のテキストを集中して終わらせたい方に向いています。
TOEICの最近の傾向も反映している
特急シリーズの著者は、全員がTOEIC満点取得しているうえ、毎回受験しています。
したがって特急シリーズに収録されている問題は最新の問題傾向を反映しています。
試験対策において問題傾向の把握は、スコアを向上させるうえで非常に効果的です。
種類が豊富すぎて迷ってしまう場合は、すべてのジャンルが網羅されている問題集でレベルと苦手分野を把握してから選びましょう!
Weblio語彙力診断テスト
Web辞書で有名なWeblioが運営する語彙力診断テストです。
語彙力からTOEICスコアを算出してくれます。
私も診断してみましたが、860点レベル(25問中23問正解)でした。
25問のテストで算出するため、実際のスコアとの誤差はある程度仕方ないかもしれません。
また、5つのスコア(470点・600点・730点・860点・950点)を突破するための診断や対策をする機能もあります。
そのほかに、TOEICにかぎらず、一般的な英単語力の診断もできます。
Level 1~30までの区分で語彙力レベルを診断してくれます。
私も診断してみたところ、ちょうど真ん中のレベル16、単語数にして10,000語程度でした。
参考書や問題集ばかりだと退屈してしまう方は、Weblio語彙力診断テストのようなツールも使って、楽しく学習をしていくことが大切です!
模試を活用した学習法
ここまで問題集やアプリ、Webサイトを紹介してきましたが、ただ模試を解くだけではスコアは上がりません。
正しい解き方や復習の方法で学習することが重要です。
以下では、模試を活用した学習法について解説します。
パートごとに細切れで解いて復習する
TOEICの模試を1回分解くには約2時間かかります。
しかし、まとまった時間をとることは、なかなか難しいかもしれません。
そんな方は、模試をパートごとに区切って解いていくのがおすすめです。
たとえば、今日はPart 1、明日はPart 2と、細切れにして解いていく方法もあります。
細切れにすることで集中力を保って学習できるうえ、毎日継続する習慣も身につきます。
また、学習効率を考えても、1週間に1度だけ机に向かって2時間の模試を解くよりも、毎日20分ずつ学習する方がよいでしょう。
スキマ時間を活用できるアプリで模試を解くのがおすすめです!
時間を測って模試を1つ解いてみる
細切れで解くことにメリットがある一方、まとまった時間をとって1回分の模試を解いてみるのも重要です。
時間を測って1回分の模試を解くことは、本試験でどれくらいのペースで解けばいいのか、感覚をつかむ練習になります。
TOEICは問題数が多く、時間制限が厳しいテストです。
Partごとに何分かけるのかを確認し、その時間内で解答が終わるように練習しなければ、スコアはなかなかあがりません。
また、リーディングについては、900点以上レベルに達するまではすべて解き終わらないのが当たり前です。
そのため、どの問題に時間をかけるのか、かけないかを考えるのも大切です。
本番までにしっかりと戦略を立てて試験にのぞみましょう!
同じ問題を繰り返し解いて、復習・音読もする
1冊の問題集を解き終えると、新たな問題集に手を出したくなりますが、同じ問題を繰り返し解くことも重要です。
1冊の問題集について、すべての問題に正解できるくらいまで練習をしましょう。
日にちを空けて何度も解くことで苦手な部分や定着した問題を確認できます。
もちろん復習も毎回行い、すべての選択肢がなぜ正解なのか、不正解なのかを説明できるようにしましょう。
また、復習方法として、音声を聞いて音読・リピート・シャドーイングをしたりすることも効果的です。
声に出して練習することには、以下のようなメリットがあります。
- リスニング対策になる
- 考えなくても解ける問題が増える
まず、読めない英語や発声できない英語は、どんなにリスニングの練習をしても聞きとれるようにはなりません。
ネイティブと同じように発声して読みあげることで、自分の耳を鍛えることにもつながります。
また、TOEICの上級者はすべて理屈や理論で問題を解いているわけではありません。
何度も繰り返した単語やフレーズが脳内にインプットされていて、選択肢の中から答えをぱっと選べる問題もあります。
思考を要さない問題が増えれば増えるほど、問題を処理できるスピードも上がります。
レベルや学習スタイルに合った教材を選ぼう
今回は、TOEICの模試を受けられる問題集やアプリ、Webサイトを紹介しましたが、すべてを試す必要はありません。
大切なのは、自分のレベルや学習スタイルに合った教材を選び、何度も繰り返し学習することです。
たとえば、紙の方が記憶に定着するのであれば紙の問題集を選び、スキマ時間を活用したいのであればアプリを活用するとよいでしょう。
自分に合った教材で学習を進め、苦手分野の分析やスコアアップに役立てましょう。