2023/02/15

TOEFLリーディング対策!読解力をつけるコツとは?

toefl_リーディング対策

この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

この記事では、TOEFLリーディング対策の勉強法、傾向と対策についてお伝えします。

TOEFLリーディング初心者の方から、スコアが伸び悩んでいる方にも必見です!

また、レベル別の効果的な勉強法や参考書も紹介しますので、ぜひ最後までみてください。

\オンラインでも受講可能!/
目次

TOEFLリーディングとは

TOEFLのリーディングセクションは、TOEFL試験全体の一番はじめにおこなわれるリーディング測定になります。

読むスキルの測定が目的

読むスキルの測定とは、海外の大学で課される膨大なリーディングの宿題に対する忍耐力があるのかを測定する試験です。

海外大学では、日本の大学と異なり、論文や本を事前に読み込むことを前提としています。

高度な内容を素早く、正確に読み取ることが求められるのです。

配点の仕組みとスコア換算について

スコアは、他のセクション同様に、30点満点になります。

単に一問1点という配点ではなく、難易度ごとに調整されて合計スコアが算出されます。

大問の最後の問題は、長文の重要ポイントをまとめる形式の問題が多く、特に配点が大きくなるようです。

短時間で要点をきちんと把握するリーディング力が求められます。

TOEFLリーディングの出題傾向と分析

それでは、リーディングセクションの出題傾向をみて、分析をしていきましょう。

出題傾向1:トピックについて

リーディングセクションでもっとも頻出のトピックは、歴史です。

次に、動物学、地理、生物、地質学と続きます。

当然ながら、内容について知っている方が有利になりますから、頻出トピックの長文や語彙を中心に対策しましょう。

出題傾向2:過去問を中心に学習しよう

リーディングの難易度、設問の傾向を把握するには、まずは過去問に取り組むことが重要です。

リーディングセクションの設問は、語彙の類義語を選ぶ問題から、筆者の意図を問う問題、全体の構成を問う問題など、およそ10種類の問題が出題されます。

過去問をしっかりと読み込み、瞬時に問題のタイプがわかるようにしておきましょう。

出題傾向3:4択問題

TOEFLの他のセクション同様に、ほとんどが4択問題になります。

語彙問題は、読まなくても選べるように語彙力を増やすようにしましょう。

また、他の検定試験と同様に、先に選択肢を見て該当箇所を探しながら読み進める方法がおすすめです。

TOEFLの長文は難しいです。

内容を頭の中で整理しながら読むこと、複数の情報を探しながら読み進めるのはあまりおすすめしません。

設問を先見してから、読み進めましょう。

TOEFLリーディング対策を解説

それでは、具体的な対策方法を解説していきます。

アカデミックな語彙を覚える

先述しましたが、語彙の意味を問う問題が出題されます。

この問題は、読まなくても答えられるように語彙力を鍛えましょう。

TOEFLはその試験の性質上、アカデミック語彙(大学講義や論文の中で使用される語彙)が数多く登場します。

後述しますが、専門の単語帳がかならず必要になるでしょう。

代名詞置き換え問題

文中の代名詞が何を指すかを問う問題も頻出です。

“it”、“they”、”them”、などが指し示す意味を答える必要があります。

日常のリーディングトレーニングの際に、常に代名詞を立ち止まって確認する習慣をつけましょう。

文章挿入問題

TOEFL独特の問題です。

抜き出された英文を、本文中のどこに戻すのが一番適切か、その場所を選ぶ問題です。

Look at the four squares [■] that indicate where the following sentence can be added to the passage.

Some companies in the power industry are aware of this wider possibility and are planning sizable wind-farm projects in states other than California.

Where would the sentence best fit?

Since 1980, the use of wind to produce electricity has been growing rapidly. Some companies in the power industry are aware of this wider possibility and are planning sizable wind-farm projects in states other than California. In 1994 there were nearly 20,000 wind turbines worldwide, most grouped in clusters called wind farms that collectively produced 3,000 megawatts of electricity. [■] Most were in Denmark (which got 3 percent of its electricity from wind turbines) and California (where 17,000 machines produced 1 percent of the state's electricity, enough to meet the residential needs of a city as large as San Francisco). [■] In principle, all the power needs of the United States could be provided by exploiting the wind potential of just three states – North Dakota, South Dakota, and Texas. [■]
Large wind farms can be built in six months to a year and then easily expanded as needed. With a moderate to fairly high net energy yield, these systems emit no heat-trapping carbon dioxide or other air pollutants and need no water for cooling; manufacturing them produces little water pollution. The land under wind turbines can be used for grazing cattle and other purposes, and leasing land for wind turbines can provide extra income for farmers and ranchers.

文中の[■]のいずれかに文を挿入し、どの場所がもっとも適切かを判断します。

この場合は、一番はじめの[■]になります。

まずは、英語のパラグラフ構造をきちんと理解しましょう。

基本は以下の構造となっています。

  • 結論
  • 理由
  • 具体例

日頃のリーディングで、読んでいる英語の1文が文章の中でどういった意味を持っているのかを確認しながら読むことを心がけましょう。

一文要約の問題

一文要約の問題では、指示文が以下のようになります。

“An introductory sentence for a brief summary of the passage is provided below. Complete the summary by selecting the THREE answer choices that express the most important ideas in the passage. Some sentences do not belong in the summary because they express ideas that are not presented in the passage or are minor ideas in the passage. This question is worth 2 points.”

この指示文を読んでいる時間はありませんので、この英文が来たら「一文要約の問題だな」と思ってください。

次に、選択肢を3つ選ぶ際の注意点です。

この問題の狙いは、「要約を選ぶ」ことですから、詳細を述べている分は自然と消去できます。

以下の選択肢の例を見てみましょう。

For over a century, biologists have been trying to understand and define the mechanisms for speciation.

a. The definition of species is a group of organisms that have the capacity to interbreed.

b. Scientists have organized the mechanisms for speciation into two categories: allopatric and sympatric.

c. In his On the Origin of Species, Darwin theorized that the speciation process was a branching event.

d. The formation of a new branch of a river is an example of an event that leads to allopatric speciation.

e. Certain species, like flying species, can carry-on multiple gene pools as they travel between populations.

f. The second category of speciation mechanisms states that speciation can occur when individuals live and breed in the same location.

正解はb,c,f,となります。

たとえば、”a”と”e”の選択肢は、語彙の定義と具体例になりますので、要約文とは異なります
ので、自然と消去できます。

そして長文を読んで、”b”、”c”、”d”、”f”の中から3つを選ぶことになります。

長文を読むときは、各パラグラフの最初や最後、つまりトピックセンテンスを読んで、選択肢と比較します。

この時も、あくまで要約文を選ぶのであって、重要な文を選ぶわけではないことを注意してください。

重要事項ではありますが、要約文としては適切ではない“ d ”が消えます。

このように、本文を読み返さなくてもある程度は正解を絞ることができます。

事実正誤の選択問題

このタイプの設問は、国内の英語試験でもよく見かけるものです。

正しいものを選ぶ、もしくは一つだけ書かれていない(あるいは正しくない)ものを選ぶ形式です。

出題は以下のような表現になります。

正しい英文を選ぶ場合

  • According to the paragraph
  • Paragraph X answers which of the following

一つだけある誤った文を選ぶ場合

  • According to the paragraph, which of the following is NOT true?
  • The author mentions all of the following EXCEPT

上記のようになります。

設問に該当する部分を素早く見つけ、正解を選べるようにしましょう。

パッセージのどこに書かれているかを素早く見つけるには、設問に含まれる疑問詞(”Why”,”How”など)と、その名詞(主語や目的語)に着目してください。

誤った文(あるいは書かれていない内容の文)を選ぶ問題は、少し時間をかけて回答しましょう。

本文にはっきりと書かれているものを「削除していく」、つまり消去法が有効です。

しっかりと該当箇所をパッセージから見つけだし、照らし合わせて消去していきましょう。

推論問題

推論問題は、筆者の意図を問われる問題です。

ここでは、設問の例を列挙します。

  • In paragraph 1, why does the author mention X?
  • Why does the author include a description of Y?
  • Which of the following best explains the way paragraph 2 is organized?
  • The author mentions X for which of the following reasons?

本文の内容を直接問うわけではなく、なぜ筆者がその内容を英文に入れたのかを読み取らなければなりません。

先述のように、日頃から英文の構造、短文のパラグラフの中での役割を意識して読む習慣をつける必要があります。

また、パラグラフライティングの際にも、無駄な文は入れない、この文は主張、この文は理由などと、自分で明確に目的を持って書くようにしましょう。

リーディングスコアアップのコツと解法

ここではスコアアップのためのコツと解法をいくつか紹介します。

まずは問題文の理解から

先述のように、TOEFLリーディングにはパターンがあります。

そのパターンを瞬時に理解できるように過去問に繰り返し取り組みましょう。

指示文をじっくり読む時間はありませんので、きちんと問題傾向を把握し、慣れ親しんでおきましょう。

解答時間を計測しよう

TOEFLリーディングセクションでは、3〜4のパッセージが出題され、それぞれ10問の設問があります。

時間は54〜72分です。

計算すると、一問あたり1分程度で解いていく必要があります。

先述のように、語彙問題は10秒以内で解けるように語彙力を強化しましょう。

そして配点の大きい要約問題などは、必ず正解できるようにじっくり時間を使いましょう。

時間配分はリーディングに大きく影響しますので、自宅でのトレーニングの際には時間を計測しながら対策をおこなってください。

ダミー問題に注意しよう

TOEFLでは、リスニングとリーディングのいずれかでダミー問題(点数に反映されない問題)が出題されます。

その理由は、ETSがリサーチや今後の問題作成の参考にするためと言われています。

リーディングの大問が4つある場合は、そのいずれかがダミー問題ということになりますが、当然ながら受験生にはダミー問題がどれであるかは分かりません。

気を抜かずに全ての問題に真剣に取り組む必要があります。

反対にリーディングでダミーが出題されなかった場合は、リスニングにダミー問題が入ってくる可能性がありますので、集中力維持を心がけましょう。

集中力を鍛えよう

TOEFLのリーディングは約1時間、リスニング、休憩、スピーキング、ライティングとつづき、合計3時間以上の長丁場になります。

ここで、集中力維持のためのポイントを紹介します。

  • 自宅で時間を測って、1時間以上はまとめて過去問の学習をしよう
  • できるだけ、静かな環境で学習すること
  • 試験会場は近い場所を選び、移動距離を短くしよう
  • 午前中にリーディングの学習をしておくこと
  • 休憩時間に、栄養バーなどの簡単な軽食と水分補給をする

他のセクションでスコアアップするには

ここでは、他のセクションの学習方法を簡単に紹介します。

リスニングの勉強方法とコツ

リスニングの勉強方法とコツは以下の通りです。

  • ナチュラルスピードの音声を1日30分以上は聞く
  • 聞きながら英語でメモを取る
  • 繰り返し聞き、メモを充実させる
  • スクリプトを読みながら聞き、音の崩れや難語などをチェック
  • オーバーラッピング、シャドウイングをおこなう

スピーキングの勉強方法とコツ

スピーキングの勉強方法とコツは以下の通りです。

  • 問題のパターンを理解する
  • 答え方、表現方法で、自分が鉄板で使いたい表現を確立してリスト化
  • ボイスレコーダーに録音し、ETS公式HPにあるモデル解答や、ネイティブレベルのスピーキングと比較し、流暢さ、イントネーション、意味の切れ目、個々の発音を改善する

ライティングの勉強方法とコツ

  • タイピングスピードを上げる。
  • ライティングの出題傾向を理解する。
  • 書き方、表現方法で、自分が鉄板で使いたい表現を確立してリスト化しておく。
  • 過去問などにあるモデルエッセイと、自分のエッセイをよく比較する。

スピーキングとライティングに関しては、自分1人では学習しにくい側面があります。

その場合は、バークレーハウスのTOEFL対策講座を利用しましょう。

経験豊富な専任講師が、手厚く指導してくれます。

TOEFLおすすめの勉強法、レベル・セクション別解説

ここでは、レベル別・セクション別のおすすめ勉強法を簡単にご紹介します。

初級:初心者向け

TOEFLを受験する前に、まずは英検2級レベルの英語力があるか確認しましょう。

英検2級の単語を知らないと、TOEFLの問題はかなり苦しくなります。

下準備として、英検2級を取得する、あるいは同程度の英語力を身につけましょう。

TOEFLへの下準備が整ったら、まずは過去問のリーディングから取り組みましょう。

じっくり精読し、意味が理解できるかを確認しながら、時に辞書を使いながら読んでください。

また、TOEFL専用の語彙対策が必要ですので、TOEFL対策の単語帳を購入しましょう。

中級:スコアが伸び悩んでいる方向け

スコアにばらつきがある場合は、苦手なセクションの対策をきちんとおこないましょう。

リーディングとリスニングは、スコアが伸びるまで時間がかかります。

毎日単語の復習を忘れず、リーディング大問1つ以上、リスニング15分以上、音読やオーバーラッピングを繰り返してください。

教材は過去問をやり込みましょう。

反対に、スピーキングとライティングは、一度パターンが理解できると高スコアが出しやすいです。

パターンを理解できていない人は、バークレーハウスのTOEFL対策講座の無料体験を申し込んでみてください。

上級:満点を目指す人向け

満点や110点以上を目指す方は、海外の難関大学を目指す方でしょう。

TOEFLの過去問と並行して、SAT対策やエッセイなども必要になってきます。

TOEFLへの時間の使い方と、バランスを取って留学準備しましょう。

TOEFL110点以上になると、まさに骨太な、ネイティブ並の英語力が必要になってくると考えましょう。

TOEFLやSATの過去問対策だけでなく英字新聞や洋書を読んで要約、あるいは英語のラジオニュースを聞いて口頭で言ってみるなどのトレーニングを日常的にする必要があります。

早く正確に読む力もかなり重要です。

学習の基本は多読・多聴になりますので、ネイティブの書き下ろしたレベルの高い英文をたくさん読む、英語のニュースやポッドキャストを日常的に聴く習慣をつけましょう。

また、語彙力もネイティブの大学生レベルを目指すわけですから、難易度の高い単語帳を学習していく必要があります。

1日少なくとも2時間以上、英語漬けになる時間を作ってください。

セクション別で適切な目標スコアを設定しよう

目標合計スコア、各セクションの目標スコアを設定しましょう。

一度受験してみる、あるいは過去問を時間計測して取り組んでみると、自分の得意・不得意なセクションがわかります。

当然、個人差がありますが、不得意セクションでも20点以上確保できるようにしましょう。

日本人が得意なセクションは、リーディングと言われています。

自分のペースで読み進めることができる、学校教育で身につけた英語基礎力がある、消去法などのテスト対策が有効であることなどが挙げられます。

反対に、スコアが伸び悩むのが、リスニングやスピーキングです。

また、ライティングもパターンを理解していないと伸び悩むかもしれません。

「最短でスコアを伸ばしたい!」「効率的な学習がしたい!」とお考えの場合は、まずは弊社BHにお問い合わせください。

リーディング対策におすすめの参考書やアプリとは?

ここでは、おすすめ参考書やアプリを紹介します。

TOEFLテストリーディング問題270 4訂版

初心者向けのリーディング教材です。

短めのパッセージで、様々なトピックに関する英文を読むことができます。

日本語の解説もついていますので、「いきなり洋書はちょっと…」という方におすすめです。

iBT対応 TOEFLテスト完全攻略リーディング

こちらも取り組みやすいテキストになっています。

上記の270と合わせて、初心者〜中級者の方に多読教材として使っていただける内容です。

リーディングストラテジーの解説も入っています。

The Official Guide to the TOEFL iBT Test

初心者の方、中級者以上(TOEFL80点〜)の方、満点を目指す方、すべてに対応しているのは、過去問を含んだ公式ブックです。

この本なくして、TOEFL対策は不可能!と言っても過言ではありません。

内容は英語で統一されていますので、余計な日本語に邪魔をされたくないという上級者の方は、時間計測しながら取り組んでみましょう。

アプリ レシピー(POLYGLOTS)

レシピーでは、AIが語学レベルを判定し、学習を最適化してくれます。

また、英語学習を継続する仕掛けがたくさん含まれており、続けるのが苦手な人におすすめの学習アプリです。

使いやすさも評判が良く、レベル網羅されていますので、初心者から上級者まで対応しています。

リーディングも短い時間で読めるものがたくさんありますので、スキマ時間を活用して毎日コツコツ学習できるようになっています。

無料プランでは、リーディングと単語表現が一部利用可能となっています。

詳しい内容は、こちらのバークレーハウス講師によるレシピー体験記事をご確認ください。

関連記事
英語学習アプリのレシピー(POLYGLOTS)の評判を調査!1か月体験した感想も紹介

英語学習アプリのレシピー(POLYGLOTS)の評判を調査!1か月体験した感想も紹介

続きを読む

まとめ

TOEFLは留学を目指す上では、避けては通れない試験です。

特にリーディングスキルは、留学先でもとても重要なスキルですので、TOEFL対策を通して、きちんと留学準備をしておきましょう。

最後に、リーディング対策のまとめです。

・初心者は、まずは英検2級レベルの基礎力を身につける
・最初は時間を気にせず、精読する
・問題形式に合わせた時間配分をしよう
・語彙力強化をしっかりおこなおう
・問題形式に慣れ、指示文を読まなくてもすぐに回答できるようにしよう
・配点の大きい要約問題には、たくさん時間を使って解答しよう
・ダミー問題がある場合も、集中力を維持しよう

リーディングに限らず、英語の学習は毎日の積み重ねです。

集中できる環境を整え、きちんと学習すれば目標に到達できます。

学習が継続しない、伸び悩んでいる方は、1人で悩まずバークレーハウスのTOEFL対策講座も検討してみてください。

バークレーハウスTOEFL対策講座の詳細は、以下のリンクから確認できます。

Page
top