2023/02/16

TOEICは大学受験で使えるって本当?スコアの偏差値や難易度も紹介

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この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

これから新しい学期が始まるとともに、大学受験をしようと考えている方もいると思います。

大学受験を考えている方のなかには、以下のような疑問をもっている方もいるのではないでしょうか。

  • 「TOEICは大学受験で使える?」
  • 「TOEICスコアをもっていると大学受験に有利?」

TOEICは日本ではとても有名な英語の試験です。

しかし、TOEICスコアが大学受験にどう影響するのかわからない方も多いと思います。

今回は、大学受験にTOEICは必要なのか、TOEICの勉強や対策におすすめの参考書について紹介します。

目次

TOEICとは

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TOEICは、国際ビジネスコミュニケーション協会が運営している英語力を測る試験です。

合否ではなくスコアで評価するテストのため、受験者はスコアで結果を受け取ります。

日本だけでなく世界各国で実施されており、グローバルスタンダードとして活用されているテストです。

以下で、TOEICの試験内容と高校生・大学生の平均点を紹介します。

試験の内容

TOEICというと、一般的にはL&Rを指すことが多いです。

L&Rは、英語のリスニング能力とリーディング能力を問われるテストです。

試験はパート1〜7まであり、リスニング100問とリーディング100問で構成されています。

リスニング、リーディングそれぞれで495点ずつの合計990点満点のテストです。

試験時間は、リスニングが約45分間でリーディング75分間の合計120分の試験となっています。

高校生・大学生の平均点

高校生と大学生のTOEIC平均スコアを紹介します。

初めてTOEICを受ける場合は、以下の点数を一つの目標として受験しましょう。

 リスニングリーディング合計
高校生304点245点549点
大学生350点294点644点
出典:https://21606703.fs1.hubspotusercontent-na1.net/hubfs/21606703/Worldwide2021.pdf

TOEICと英検の違い

TOEICと英検にはさまざまな違いがあります。

それぞれの違いについて、以下で詳しく紹介します。

試験内容が異なる

まずは、TOEICと英検では試験内容が異なります。

主な違いは以下です。

TOEIC L&R英検
リスニング・写真の状況を答える問題
・対話文から当てはまる選択肢を選ぶ問題
会話の内容に合う返答を選ぶ問題など
(※出題形式は級ごとに異なる)
リーディング・文法の語句の穴埋め問題
・読解問題
・空所補充と読解
・英作文問題
(一次試験)
スピーキング英語で自分の考えを述べる問題など
(二次試験)

TOEIC L&Rと英検の試験内容でもっとも違うのは、TOEICがリスニングとリーディングに特化しているのに対して、英検はスピーキングやライティングの試験があるということです。

また、英検は合否で判定されるのに対し、TOEICはスコアで評価されるテストとなります。

受験目的が違

TOEICと英検は、受験目的も異なります。

下記でTOEICと英検の受験目的の違いについて紹介します。

TOEIC英検
ビジネス系の問題内容日常のシーンに近い出題内容が多い
学生〜社会人の年代が多く受験小学生〜社会人まで幅広い年代が受験
英語レベルに限らず、受験者全員が同じ問題を受験学校の学年と英検の級が連動。
各学年で習ったことが習得できているかを測る目的で受験可能
TOEICスコアを大学入試で活用している大学がある大学受験(とくに私大)で英語の外部検定利用として利用されている
留学や将来的に海外赴任・海外出張を考えている方におすすめ大学入試を考えている方や自分の英語力を測りたい方におすすめ

TOEICは、大学受験や会社での昇給・海外出向などに多く利用されています。

対する英検は、小学生〜社会人まで自分の英語力を測る目的で利用していることが多いです。

試験内容もTOEICの方がよりビジネス寄りの問題が出題され、英検の方が日常に近い問題が出題されることが多いです。

スコア比較

TOEICの各スコアが英検の何級に当たるかを以下の表で紹介します。

TOEICと英検は試験内容が異なるため、正確な比較表ではありませんが、一つの指標として参考にしてみてください。

TOEIC英検
970〜990点
870〜970点1級
820〜870点
740〜820点準1級
600〜740点
550〜600点2級
500〜550点
450〜490点準2級
300〜440点
291〜299点3級
270〜290点
260〜269点4級
100〜259点5級

上記の通り、英検は1級までしかレベルが測れないのに対して、TOEICは990点まで細かく英語レベルを測ることができます。

TOEICスコアは大学受験に活用できる

近年は、TOEICを入試制度として取り入れている大学もあります。

しかし、TOEICを入試として採用している大学は大学ごとに異なるため、事前に確認するのがおすすめです。

大学の編入試験では、英語の試験としてTOEICスコアを利用できる大学が多いです。

TOEICスコアを入学資格としている大学

TOEICスコアを入学資格としている大学をいくつか紹介します。

大学学部・学科スコア
筑波大学国際総合学類L&R/S&R→合計1,560点
(判定優遇・合否参考)
北海道大学工学部L&R→550点
(出願資格)
青山学院大学英米文学科L&R→730点
S&W→S:130点, W:140点
(出願資格)
出典:https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/univ_research.html

そのほかにもTOEICを利用できる大学が増えてきています。

自分が志望する大学がTOEICを採用しているかどうか、あらかじめ確認してみましょう。

大学受験するならTOEICを受けるべき?

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大学受験をする高校生は、TOEICを受けたほうが良いです。

とくに以下のような大学受験生は、積極的に受験することをおすすめします。

TOEICを受けるべき人

  • 志望大学が入学資格としてTOEICを採用している
  • 志望学部が英語系である
  • 留学やホームステイを考えている
  • 将来的に英語を活かす仕事をしたい

志望大学が入学資格としてTOEICを採用している

志望大学でTOEICを採用している場合、受験することをおすすめします。

入学資格としているTOEICスコアがどれくらいなのか、大学のHPで事前に確認しておきましょう。

また、スコアが足りない場合は、目標スコアに届くように勉強しておきましょう。

記事の最後に、TOEICにおすすめの勉強方法とおすすめの参考書を紹介します。

志望学部が英語系である

英語系の学部を志望する場合、TOEICの勉強が役立ちます。

TOEICの学習で身に着けた英語力は、入学後の授業や試験でも活用できます。

学校によっては、TOEICスコアで単位認定されることもあります。

英語系や国際系の学部を志望している方は、大学受験前にTOEICを受験しておきましょう。

留学やホームステイを考えている

大学在学中に留学やホームステイを検討している場合、TOEICを受験しておくことがおすすめです。

TOEICで学んだ英語力は、留学時にも活かせます。

また、TOEICスコアによって留学できる大学の幅が狭まってしまう場合もあります。

海外の提携大学に行きたい学生が多いと、TOEICスコアや英語力が高い方から優先的に留学できる場合もあります。

そのため、留学を考えている方は高スコアを目指しましょう。

将来的に英語を活かす仕事をしたい

将来的に英語を活かす仕事をしたい方も、TOEICを受験しておきましょう。

TOEICスコアは、就職活動時に聞かれることが多いです。

TOEIC 600点以上あれば、履歴書に記載することもでき、就職時のアピールにもなります。

また、グローバル企業であれば就職後に昇進や海外出向のタイミングでTOEICを受験する必要があります。

TOEICのスコアが低くて昇進できない場合もあるため、若いときからTOEICの勉強をして試験に慣れておくことをおすすめします。

TOEICの偏差値と難易度

TOEICの偏差値と難易度について、スコア別に紹介します。

以下で、TOEICスコアの偏差値と難易度を紹介します。

TOEIC 600点の偏差値と難易度

TOEIC 600点の偏差値は51程度です。

偏差値51を大学入試に置き換えると、日東駒専レベルとなります。

TOEIC 600点の難易度としては、中学・高校英語をマスターできるレベルです。

TOEICの平均点よりもすこし高いスコアで、600点を取得するにはTOEICに特化した対策をする必要があります。

TOEIC  600点を昇進や海外出向の一つの基準としている会社も多くあります。

TOEIC 700点の偏差値と難易度

TOEIC 700点の偏差値は57程度です。

偏差値57を大学入試に置き換えると、成蹊大学、明治大学、獨協大学などと同レベルとなります。

難易度としては、難しい文法の知識や長文読解力がないと到達できないレベルです。

700点を超える受験者は全体の27%で、700点を取得していると一般的にはTOEIC高得点者となります。

TOEIC 800点の偏差値と難易度

TOEIC 800点の偏差値は63程度です。

大学入試に置き換えるとMARCHレベルです。

800点の難易度は、英語でのコミュニケーションが不自由なくできなければ到達できないレベルです。

800点を超える受験者は全体の13%で、英検では準1級レベルに相当します。

TOEIC 900点の偏差値と難易度

TOEIC 900点の偏差値は、68程度です。

大学入試に置き換えると、東大・京大をはじめとする旧帝大や早慶上智に匹敵するレベルです。

難易度は、日常英会話程度であれば不自由なくこなせるレベルです。

TOEIC受験者のわずか3%で、英検では1級レベルに相当します。

TOEICのおすすめの勉強法とは

TOEICのおすすめ勉強法について紹介します。

おすすめの勉強法

  • 単語を覚える
  • スキマ時間を活用する
  • 解説を読みこむ

単語を覚える

まずは、単語帳やアプリを使って英単語を覚えましょう。

文章全体がわからなくても、ところどころの単語を理解できれば意味がわかる可能性があります。

また、TOEICリーディングの前半パートでは、英単語や文法がわかっていないと解けない問題がほとんどです。

多くの単語を何度も見たり、聞いたりするのがおすすめです。

最近は、YouTubeなどで単語を聞き流すだけの動画なども出ているため、有効活用しましょう。

また、記事の最後におすすめの単語帳やアプリを紹介しているため、参考にしてみてください。

スキマ時間を活用する

忙しい方は、スキマ時間の活用も検討しましょう。

通学時や学校の休み時間など、空いた時間を活用して勉強するのがおすすめです。

スキマ時間であれば毎日継続して勉強しやすく、英語学習の習慣が身に付きます。

英語学習の習慣が身につくことで、TOEIC受験のための勉強が終わったあとも、英語力レベルアップの勉強を継続することができます。

TOEIC対策アプリや、持ち運びやすい単語帳などを使って勉強することが効率的です。

解説を読みこ

参考書や問題集の解説を読みこむこともおすすめです。

問題を解いて、ただ正解か不正解かを確認するだけでは勉強したとはいえません。

1問ずつ解説を読み、読み方を理解することで、次に同じ問題が出た際に解くことができます。

とくに、不正解だった箇所や意味がわからない箇所の解説を重点的に読みましょう。

また、間違えた箇所やよくわからなかった箇所に付箋などを貼っておくと、あとから見直すこともできます。

TOEIC対策におすすめの参考書・アプリ・スクール

最後に、TOEIC対策におすすめの参考書やアプリ・スクールについてご紹介します。

【アプリ】スタディサプリENGLISH

スタディサプリENGLISHにはTOEIC対策コースがあるため、利用してみましょう。

1日3分から学習できるため、学校や仕事で忙しい方でも無理なく継続することができます。

また、AIを活用して英語力をランク判定してくれ、自分に合ったレベルの問題を出題してくれます。

短時間でもコツコツ続けて英語学習を習慣化したい方にとっては、おすすめのTOEIC対策アプリとなります。

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【アプリ】レシピー

レシピーは、主に英会話学習メインのアプリですが、TOEIC学習ができる機能もついています。

各パートの模擬問題、レベル別に分けられた単語・熟語・表現なども学習できます。

日本人が苦手とする英文法の勉強もレシピーで実施することができます。

スマホのアプリのため、家でなくてもネット環境があれば、いつでもどこでも学習できます。

忙しい方でも、通学や通勤などのスキマ時間を有効活用してTOEICの勉強ができます。

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【単語帳】TOEIC TEST 英単語 出るとこだけ!

まずは600点を目指したい初心者の方におすすめの一冊です。

基本的な単語280単語と重要な630単語が収録されています。

高得点につながる単語だけを覚えながら、単語がどのような形で出題されるかを確認することができます。

前述しましたが、単語を覚えることはTOEIC対策のためにもっとも重要な要素の一つです。

単語帳を有効活用して、コツコツわかる単語を増やしていきましょう。

【問題集】はじめて受けるTOEIC L&Rテスト 全パート完全攻略

本書は、amazonや紀伊国屋書店でもTOEIC対策本売れ筋ランキング1位を取ったことのある人気の参考書です。

問題構成や各パートの攻略法を丁寧に解説してくれています。

初心者向けに単語・文法・読解と基礎的な内容がすべて網羅されています。

730点突破を目指す方向けの問題も収録されているため、700点超えを目指すことも可能です。

問題集の付属品として、別冊模試がついています。

問題集を一通り解いたあとに、模試を解いてみることで自分の実力がどの程度か測ることもできます。

【問題集】TOEIC L&Rテスト 究極の模試600+

TOEIC L&Rテスト 究極の模試600+は、本番そっくりな模試3回分と復習用模試が収録されています。

全600問に関する解説動画を視聴することもできます。

リスニング音声はダウンロードも可能なため、ダウンロードした音声を家以外の場所で聞くことも可能です。

また、Test1〜3の解説を電子書籍でも確認することができます。

電子書籍上で問題の音声を聞くことができるのも、本書の特徴です。

【スクール】PROGRIT

PROGRITは、最短2か月で結果を出すコーチングスクールです。

生徒それぞれに合わせたサポートをしてくれるため、効率的に英語力を伸ばすことが可能です。

独自開発した専用アプリを使用して、日々の学習に取り組みます。

シャドーイングの添削を毎日受けることができるため、自分の問題がはっきりわかり、すぐに改善に繋げられます。

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まとめ

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今回はTOEICが大学受験に使えるのかどうか、またTOEICの効果的な勉強法などを紹介しました。

結論として、TOEICは大学受験に使えます。

大学入試として採用している大学もあれば、大学入試としては採用していない大学もあります。

しかし、大学入学後や社会人になってからTOEICスコアが必要となる可能性が高いです。

そのため、大学受験前にTOEICを受験しておくのがおすすめです。

TOEICは、世界各国で利用されている英語試験であり、とくに日本で生活するうえでは必要となる場面が多くなっています。

若いときからTOEICに慣れておくことで、大学受験後も役に立つ可能性がとても高いです。

ぜひ、今からでもTOEICを受験しておきましょう。

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