英語4技能を測り総合的に英語力を評価することで知られている英語試験のTOEFLには、テストの種類がいくつかありますが、一般的にTOEFLというとTOEFL iBTを指します。
TOEFL iBTは個人で申し込みをして、インターネットを利用してパソコンで受験するTOEFLの一種で、現在日本を含め多くの国々で実施されています。
ここでは、TOEFL iBTの難易度について解説します。
IELTSと英検との比較やTOEFLが難しい理由と対策などを紹介しますので、TOEFLの難易度について知りたい方はぜひ参考にしてください。
TOEFLのスコア範囲別の難易度は?
TOEFLのレベルとスコア範囲別の難易度
TOEFLは「リーディング」、「リスニング」、「スピーキング」、「ライティング」の英語4技能のスキルを測るテストとして知られています。
各技能のスコアは30点満点、4技能で合計120点満点です。
以下に、技能ごとにTOEFL運営のETSがリリースしている「TOEFL iBTのパフォーマンスの説明」に基づき上級~初級などのレベルと各レベルの「習熟度」を紹介しますので、スコア範囲別の難易度の参考にしてください。
【リーディング】
レベル | スコア範囲 | パフォーマンスの説明 |
---|---|---|
上級レベル | 24~30 |
上級レベルでリーディングセクションのスコアを取得した受験者は、大学入門レベルのアカデミックな英語の文章を理解しています。これらのアカデミックな文章には命題や情報が密集していて、難しい語彙や長い複雑な文章が含まれています。また、抽象的で微妙なニュアンスの表現も使われています。 上級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・さまざまなアカデミックな語彙やあまり使われない語彙、一般的ではない単語の意味を理解できる。 ・情報間の関係を明確に理解し、概念的な表現を含んだ複雑な言葉が使われている文章を適切に推論することができる。 ・文章に概念的な表現が含まれていて、特定の情報を得るための目的が明記されていない場合でも、文章中に含まれる特定の情報を導くために役立つ説明内容を認識できる。 ・憶測や必要事項、反証、微妙な修辞的な表現を含む段落の内容が理解できる。 ・複雑な言葉で概念的な表現が多用されている文章から情報を統合できる。 |
上中級レベル | 18~23 |
上中級レベルでリーディングセクションのスコアを取得した受験者は、大学入門レベルのアカデミックな英語の文章で、主要なアイデアと重要な情報は理解していますが、部分的に完全かつ正確に理解できない場合があります。特に、文章中に命題や情報が密集していて、アイデアや情報が複雑な内容になると理解が困難になります。 上中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・一般的なアカデミック用語を理解しているが、あまり使われない語彙や一般的でない単語の理解が困難な場合がある。 ・情報間の関係を理解し、適切な推論はできるが、あまり使われない語彙や修辞的で概念的な表現を多く含んだ文章になると難しい場合がある。 ・重要なアイデアとそれほど重要でないアイデアを区別できる。 ・往々にして、文章中に特定の情報を得るための情報が明記されていない場合でも、説明内容と特定の情報の目的を認識できる。 ・文章中の情報を統合することはできるが、文章に概念的な表現の密度が高く、複雑で修辞的かつ抽象的な表現が含まれる場合は統合が困難になる可能性がある。 |
中級レベル | 4~17 |
中級レベルでリーディングセクションのスコアを取得した受験者は、アカデミックな英語の文章の中で、いくつかの主要なアイデアと重要な情報を理解していますが、全体的な理解度は限られています。主張の後に裏付けとなる例が続くなど、関係が明確で単純な場合、2つ以上の文にまたがるつながりを理解することができます。ただし、より密度が高く、より複雑な情報を追跡するのは困難になります。 中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・基本的な文法からなる、ある程度まとまった文章を理解することはできるが、複雑な文法構造が入る文章に対しては理解に一貫性がない。 ・良く使われるアカデミック用語は理解できるが、あまり使われない単語では理解が難しい場合がある。 ・単語を照らし合わせて、良く使われる語彙に依存することによって、文章内の情報を見つけられるが、言い換えを認識する能力が限られているため、アイデアと情報のつながりを完全に理解できない。 ・著者の目的が明確に述べられている場合や文脈から簡単に推測できる場合は、著者の目的を特定できる。 ・情報が明確に提示されている、記憶に残る、または例によって示されている場合は、一節の主要なアイデアを認識できるが、文章がより難しくなる場合は、理解が困難になる。 |
初級レベル | 0~3 | 初級レベルのリーディングセクションのスコアが4未満の受験者は、中級レベルの習熟度まで達していません。 |
【リスニング】
レベル | スコア範囲 | パフォーマンスの説明 |
---|---|---|
上級レベル | 22~30 |
上級レベルでリスニングセクションのスコアを取得した受験者は、アカデミックな環境における会話や講義を理解しています。会話や講義には、難しい語彙や抽象的で複雑なアイデア、複雑な文章構造、イントネーションのさまざまな使用法、複雑な方法で編成された可能性がある大量の情報が含まれる場合があります。 上級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・手を借りることなく、主要なアイデアや明確に述べられた重要な詳細を理解できる。 ・重要なアイデアと重要性の低い事柄を区別できる。 ・概念的に複雑で、時と場合によってさまざまな情報が含まれる講義のみならず、講義を離れた場面にわたる情報も把握できる。 ・情報や例がどのように使用されているか(例えば、主張の賛成または反対の証拠を示すため、比較や対比するため、意見や価値判断を表現するため)、情報の断片がどのように接続されているか(例えば、情報の断片が因果関係でつながっている)を理解できる。 ・話し手が情報を与える以外の目的で言語を使用するさまざまな方法を理解できる(例えば、感情を表現する、要点を強調する、賛成・反対を伝える、意図を伝える)。 ・情報が順番に示されていない場合でも、情報を統合し、その情報に基づいて適切な推論ができる。 |
上中級レベル | 17~21 |
上中級レベルでリスニングセクションのスコアを取得した受験者は、アカデミックな環境における会話や講義の主要なアイデアや重要な詳細を理解しています。会話や講義には、難しい語彙や抽象的で複雑なアイデア、複雑な文章構造、イントネーションのさまざまな使用法、一連の発話にわたって把握する必要のある情報が含まれる場合があり、情報が密集している講義や会話は、サポートがないと困難になる可能性があります。 上中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・繰り返し、言い換え、間接的な表現などのサポートがあれば、主要なアイデアや明確に述べられた重要な詳細を理解できる。 ・主要なアイデアをほかの情報と区別することができる。 ・情報が豊富な講義や会話の延長線上にわたって情報を追って、把握することができる。複数の矛盾点についてもおそらく認識することができる。 ・情報や例がどのように使用されているか(例えば、クレームの対応をするため)、情報の断片がどのように接続されているか(例えば、物語の説明、比較と対照の関係、因果関係の連鎖)を理解できる。 ・一貫していないが、話し手が情報を与える以外の目的で言葉を使用する方法(例えば、要点を強調する、賛成・反対を表明する、意見を表明する、間接的に意図を伝える)を、特にその目的がイントネーションによってサポートされている場合に理解できる。 ・講義や会話の関連性がある部分から情報を統合し、その情報に基づいて適切な推論はできるが、講義や会話から分離された部分からの情報を統合することは困難になる可能性がある。 |
中級レベル | 9~16 |
中級レベルでリスニングセクションのスコアを取得した受験者は、アカデミックな環境における会話や講義の主要なアイデアやいくつかの重要な詳細を理解しています。 これらの会話や講義には、基本的なアカデミック用語と、特に助言がある抽象的で複雑なアイデア、複雑な文の構造、イントネーションの特定の使用法、繰り返された関連性のあるサポートによる大量の情報が含まれます。 中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・複雑な議論であっても、アイデアが繰り返し参照されたり、広範囲にわたって詳しく説明されたり、複数の例で示されたりする場合は、主要なアイデアを理解することができる。 ・明確に述べられた重要な詳細は理解できるが、詳細に繰り返しや例を使うなどのサポートがない場合や重要として示されていない場合、異なる話者間で複数のやり取りで伝えられている場合には、理解するのが難しい可能性がある。 ・特に、意見や態度がテーマの核心に関連している場合、重要であると明確に示されている場合、イントネーションによってサポートされている場合に、話し手が意見や態度を表現するために言語を使用するいくつかの方法(例えば、同意、意見の不一致、驚き)を理解できる。 ・特に、アイデアがテーマの核心に関連している場合や繰り返されている場合は、重要なアイデア間のつながりが理解でき、特にその情報に役に立つ情報が付加されていれば、1つまたは2つの文で表現された情報から適切な推論ができる。 |
初級レベル | 0~8 | 初級レベルのリスニングセクションのスコアが9未満の受験者は、中級レベルの習熟度まで達していません。 |
【スピーキング】
レベル | スコア範囲 | パフォーマンスの説明 |
---|---|---|
上級レベル | 25~30 |
上級レベルでスピーキングセクションのスコアを取得した受験者は、流暢かつ効果的に幅広いトピックについてコミュニケーションを図ることができます。 上級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・明確に、イントネーションを使用して意味をサポートし、全般的にわかりやすく話すことができる。小さなミスをして、話している意味を曖昧にすることはない。 ・日常などの一般的な場面からアカデミックな場面まで、さまざまなトピックについて適切な範囲の文法構造と語彙を使って比較的容易に話すことができる。小さなエラーはあるかもしれないが、話している意味を曖昧にすることはない。 ・具体的・抽象的の双方の情報を含め、十分に裏付けされているうえ、全般的にきちんと整理し、まとめて要約、説明、意見を伝えることができる。多少のミスをする可能性はあるが、話していることを理解するうえで、全体的に影響を与えることはほとんどない。 |
上中級レベル | 20~24 |
上中級レベルでスピーキングセクションのスコアを取得した受験者は、一般的で良く知られているトピックでは、効果的にコミュニケーションを図ることができます。複雑でアカデミックに関連するトピックについてはディスカッションで対応することができます。 上中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・一般的で身近なトピックについては、全体的にわかりやすく、躊躇することなく、明確に話すことができる。より高い質が求められる場合には、言葉に詰まったり、話すのをためらったりするケースが見受けられ、発音やイントネーションの間違えはたまにあるが、聞き手にとって気に障るまでは至らない。 ・たまに精度が下がり、話す意味が曖昧になる場合があるが、いくつかの複雑な構造や一定範囲の語彙を駆使して話すことができる。 ・ほぼ完全な要約、説明、意見を述べるのに十分な情報を伝えることができるが、本来伝えたいアイデアを述べることができなかったり、詳細が不足したりする可能性がある。 |
中級レベル | 16~19 |
中級レベルでスピーキングセクションのスコアを取得した受験者は、一般的なことや馴染みのあるトピックについては、比較的容易に話すことができます。 中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・一般的で身近なトピックについては、多少躊躇することはあるが、明確に話すことができる。より複雑でアカデミックなトピックについて話す場合は、長い間無言になるケースが見受けられ、誤った発音により意味が曖昧になるときがある。 ・基本的な文法構造を用いて「and」、「because」、「so」などの言葉をつなげる単語を使って短い話をすることができる。より複雑な文法構造を必要とし、より長い話をする場合は、間違える可能性があり、文法を考えて発話が停止することがある。一般的で身近なトピックについて話し合うのには十分な語彙力であるが、自身の語彙力の範囲によって表現が曖昧になったり、不明確になったりすることがある。 ・要点やそのほかの関連情報を伝えることができるが、要約や説明、意見を述べる際は不完全で不正確になり、詳細が不足する場合がある。長い複雑な説明には一貫性が欠ける場合がある。 |
初級レベル | 10~15 |
初級レベルでスピーキングセクションのスコアを取得した受験者は、限定された身近な日常のトピックであればコミュニケーションを図ることができます。 初級レベルの受験生は、通常、以下のことができます。 ・ゆっくりと慎重に自分自身で理解ができるように話すが、母国語の影響で英語の発音に訛りが強くなる可能性があるため聞き手には理解されないこともある。また、言い直しや無言になることが頻繁になるため、誤って理解されることがある。 ・ほとんどの場合、「and」などの簡単な文章をつなげる単語を使って、自分自身で理解できる短い話をすることができる。使用する文法と語彙は限られ、発話する単語を考えているときに無言になることが頻繁に起こる可能性がある。 ・身近なトピックに関する情報は限定的に伝えることができる。全般的に情報をサポートするポイントや詳細を伝えることは不十分である。また、主要なアイデアが欠落していて、不明確で矛盾している可能性がある。 |
基礎レベル | 0~9 | 基礎レベルのスピーキングセクションのスコアが10未満の受験者は、初級レベルの習熟度まで達していません。 |
【ライティング】
レベル | スコア範囲 | パフォーマンスの説明 |
---|---|---|
上級レベル | 24~30 |
上級レベルでライティングセクションのスコアを取得した受験者は、アカデミックから学術的なこと以外の一般的なことまで幅広いトピックについて自信を持って、明確に英語で書くことができます。 上級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・明確で、うまく構成され、よくまとまめられた文章を書くことができる。英語が不明瞭なことはほどんどなく、文法や慣用句の使い間違えもまれである。 ・物議を醸す問題について意見を表明し、多様な語彙と文法構造を駆使して、その意見をサポートする適切な詳細と説明でその意見を書くことができる。 ・複数のソースから重要な情報を選択して統合し、明確で一貫性のある文章を書くことができる。ただし、情報源の要約には、時折わずかな不正確さがでることがある。 |
上中級レベル | 17~23 |
上中級レベルでライティングセクションのスコアを取得した受験者は、一般的で身近なトピックについては英語で上手に書くことができます。複雑でアカデミックなトピックに関するアイデアについて書くときは、ほとんどの場合、主要となるアイデアは伝えることができます。 上中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・主要なアイデアが含まれた複数の情報源からサマリーを書くことができる。情報源からの重要なアイデアが欠落し、不明確で正確さに欠ける場合がある。 ・課題に対して明確に意見を記述することができる。いくつかのアイデアや説明は上手に構成されていない可能性があり、文章の結束性が、アイデアの明確さに影響を与える場合がある。 ・ある程度のスキルを使って書くことができる。文法上の間違いや曖昧で間違った単語を使用して、文章を書く可能性があるため、読み手にとっての理解が難しい場合がある。 |
中級レベル | 13~16 |
中級レベルでライティングセクションのスコアを取得した受験者は、一般的で身近なトピックに関しては、シンプルな英語のライティングができます。 中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。 ・課題に対していくつかのアイデアを表現する簡単な文章を書くことができるが、詳細な説明が不十分かつ不適切なため、アイデアを構成するうえで制限される。 ・複数の情報源から、いくつかの関連情報を要約することはできるが、重要なアイデアが抜ける場合がある。特に、複雑で使われる頻度が低い語彙を必要とする場合は、著しく誤って伝えてしまうことがある。 ・ライティングスキルが限られているため、使用する言葉の間違えにより、アイデアを記述するうえで、重要な部分のつながりや意味が曖昧になる場合がある。 |
初級レベル | 7~12 |
初級レベルでライティングセクションのスコアを取得した受験者は、英語のライティングにおいて、ごく基本的なコミュニケーションをとることができます。 初級レベルの受験生は、通常、以下のことができます。 ・トピックに関連する文章を書くことができるが、詳細がほとんど記述されず、整理されていない。 ・情報源からの情報や課題に対するアイデアをある程度書くことができるが、文法上の誤りや不明瞭な表現、乏しい文章力が原因で、よく理解できない。 |
基礎レベル | 0~6 | 基礎レベルのライティングセクションのスコアが7未満の受験者は、初級レベルの習熟度まで達していません。 |
TOEFLとIELTSのスコアと英検との比較
TOEFLは合格・不合格で判定されるのではなく、スコアで評価されます。
先にも述べたように「リーディング」「リスニング」「スピーキング」「ライティング」各技能のセクションの点数が30点満点で、合計120点満点です。
母国語が英語ではない方が英語圏の大学や大学院への留学をする際に受験する英語試験としてTOEFLと同じく知られているのがIELTSです。
IELTSも4技能を測り、各技能をスコアによって評価します。
IELTSのスコアは、満点である9.0から非受験者である0までを0.5刻みで表します。
TOEFLは総合点として、各技能の点数を合計して出されますが、IELTSの場合は、OA(オーバーオール)スコアとして独自の評価基準により0.5点刻みの9.0点満点の総合スコアが成績表に示されます。
日本人にとって馴染みのある英語試験としては、実用英語技能検定があげられます。
実用英語技能検定は合格・不合格で判定されますが、国際標準規格CEFRに対応した独自の「英検CSEスコア」でも評価されるのが特徴です。
以下に、TOEFLの合計スコアとIELTS OAスコア、実用英語技能検定をCEFRレベルと比較を紹介します。
CEFR | TOEFL iBT | IELTS | 実用英語技能検定 | |
---|---|---|---|---|
英検CSEスコア | 級 | |||
C2 | – | 8.5~9.0 | – | – |
C1 | 95~120 | 7.0~8.0 | 2,600~3,299 | 1級 |
B2 | 72~94 | 5.5~6.5 | 2,300~2,599 | 1級~準1級 |
B1 | 42~71 | 4.0~5.0 | 1,950~2,299 | 準1級~2級 |
A2 | – | – | 1,700~1,949 | 2級~準2級 |
A1 | – | – | 1,400~1,699 | 準2級~3級 |
国際標準規格CEFRの各レベルは以下の英語力が備わっているとされています。
各CEFRレベルとTOEFL、IELTS、実用英語技能検定のスコアや級を照らし合わせて参考にしてみてください。
段階 | CEFR | 能力レベル別に「何ができるか」を示した熟達度一覧 |
---|---|---|
熟達した言語使用者 | C2 | 聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築できる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。 |
C1 |
いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、 また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができる。 |
|
自立した言語使用者 | B2 | 自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。 |
B1 | 仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。 | |
基礎段階の言語使用者 | A2 | ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる。 |
A1 | 具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。自分や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりすることができる。もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助けが得られるならば、簡単なやり取りをすることができる。 |
TOEFLとIELTSのスコアの比較を詳しく見てみよう
アメリカの団体機関が運営しているTOEFLとイギリスとオーストラリアの団体機関が運営しているIELTS。
アメリカの大学や大学院の留学はTOEFLでイギリスやオーストラリアはIELTSを受験しなければならないと思われている方がいるかもしれませんが、実は、アメリカ・イギリス・オーストラリアなどの英語圏の大学や大学院のほとんどが、TOEFLとIELTSの両方の英語試験を採用しているのです。
それぞれが英語4技能を評価するテストで、英語を母国語としない方の英語力を判断する試験として、世界的に認められています。
試験形式は、TOEFLの場合、リーディングとリスニングは選択形式の解答ですが、IELTSは選択問題のほか記述形式の解答を求められます。
そのほか異なる点としては、スピーキングの試験です。
IELTSは試験官との対面形式のため質問などを聞き直すことができますが、TOEFLはパソコンで行うことから課題や質問を聞き直すことはできず、スピーキングは録音により解答します。
以下がTOEFLの各技能別のスコアをIELTSスコアと比較した表です。
IELTS | TOEFL iBT Reading | TOEFL iBT Listening | TOEFL iBT Speaking |
TOEFL iBT Writing |
TOEFL iBT Total |
---|---|---|---|---|---|
9 | 30 | 30 | 30 | 30 | 118~120 |
8.5 | 29 | 29 | 28~29 | 30 | 115~117 |
8 | 29 | 28 | 26~27 | 30 | 110~114 |
7.5 | 27~28 | 27 | 24~25 | 29 | 102~109 |
7 | 24~26 | 24~26 | 23 | 27~28 | 94~101 |
6.5 | 19~23 | 20~23 | 20~22 | 24~26 | 79~93 |
6 | 13~18 | 12~19 | 18~19 | 21~23 | 60~78 |
5.5 | 8~12 | 7~11 | 16~17 | 18~20 | 46~59 |
5 | 4~7 | 4~6 | 14~15 | 14~17 | 35~45 |
4.5 | 3 | 3 | 12~13 | 12~13 | 32~34 |
0~4 | 0~2 | 0~2 | 0~11 | 0~11 | 0~31 |
TOEFLとIELTSの違いについて、もっと詳しく知りたい方は、こちらのIELTSとTOEFLの違いを徹底比較!どちらを受けるべき?でわかりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。
TOEFLの世界平均点は?日本人の平均は何点くらい?
ここでは、TOEFLの試験において、日本人の平均スコアは100ヶ国以上の国や地域の世界平均点と比べてどれくらいなのかを見てみましょう。
世界/日本人 | Reading | Listening | Speaking | Writing | Total |
---|---|---|---|---|---|
世界平均点 | 20 | 22 | 22 | 21 | 85 |
日本人平均点 | 18 | 18 | 17 | 18 | 72 |
残念ながら、すべての技能において、世界平均点を下回っています。
合計点の平均も10点以上の差があり、CEFRではいずれもB2レベルです。
72点でどの程度の大学へ進学できるかというと、例えば、アメリカの大学への留学には、合計で61点に達していれば、アリゾナ州立大学やサウスカロライナ州立大学など入学できる学校はあるものの多くはありません。
しかし、79~80点を取得していれば、大学の選択肢は広がります。
また、ハーバード大学やスタンフォード大学、コロンビア大学、イェール大学などよく耳にする名門大学に入学するとなると100点が必要です。
志望する大学の受け入れ条件となるTOEFLスコアを獲得するためには、学校の英語の授業だけではなく、TOEFLに特化した試験対策を行うことが大切と言えるでしょう。
TOEFLが難しい理由は?
TOEFLは英語を母国語としない学生が、英語圏の大学や大学院での講義やキャンパスライフにおいて、英語でのコミュニケーションが不自由なく図れることを証明するために受験する英語試験です。
そのため、大学や大学院で使用されるアカデミックな語彙や表現、場面が多く出題されます。
TOEFLの難しさは、日常的な英語だけではなく、アカデミックな英語も必要とされることにあると言えるでしょう。
ここでは、「リーディング」「リスニング」「スピーキング」「ライティング」の各技能別に難易度のポイントを解説します。
【リーディング】
単語の選択問題では、一般的な表現からアカデミックな場面で使用する語彙まで、さまざまな単語や熟語を理解しなければなりません。
また、長文読解問題では、難しいアカデミックな内容を1問に対して、2分も満たないペースで解答しなければならないため、速読を身に付ける必要があります。
同時に、正確に解答するためには、一般的には使われないアカデミックな単語や熟語に注目しながら、文章の内容を理解することが求められるため難易度は極めて高いでしょう。
速く読む力と正確に理解する力の双方を習得することが大事です。
【リスニング】
リスニングも映画やドラマのような日常的な会話ではなく、アカデミックな大学の講義を聞いて解答する問題も出題されるため、高い難易度になります。
アカデミックな専門用語も見て読めるだけでなく、聞いても理解できるように発音やイントネーションもチェックして覚えましょう。
【スピーキング】
スピーキングは問題が提示されてから、15秒の準備時間が与えられ、45秒で解答するタスクがあります。
短い時間で考えをまとめて、英語で話す必要があるため、一般的にスピーキングが得意とされない日本人にとっては、かなり難易度は高いと言えます。
また、リスニングとリーディングのスキルも同時に求められるタスクも与えられます。
対面形式のスピーキングとは異なり、リスニングの質問を聞き直すことができないため、特にリスニング能力も十分に備わっていなければなりません。
【ライティング】
ライティングでも、自分の意見や考えを書くタスクに加え、リスニングやリーディングの技能も必要とする課題が与えられます。
自身の考えをまとめて書く力と聞く力・読む力も必要とされ、英語の総合的なスキルが求められるため、簡単にはいかず、難しいタスクと言えます。
TOEFL対策でやるべきことは?
TOEFLのスコアアップを図るためにやるべき重要な点は「TOEFLテストに慣れること」です。
そのためには、ETS公式ガイドブックの過去問で十分に練習して、TOEFL公式模擬試験を何度も受けることをおすすめします。
また、ここで紹介したインターネット版のTOEFLはパソコンを使用して受験するため、マウスの扱いやタイピングスキルも高めておくと良いでしょう。
TOEFLの対策として過去問を解いて、解答をチェックしながら独自で行う学習でもなんとかなりますが、独学では限界があるのも事実です。
TOEFL対策を専門に行っているスクールで、徹底的にTOEFLの試験対策を行うことがスコアアップの近道になり得ます。
バークレーハウス語学センターでは、TOEFL120点満点の講師をはじめ、TOEFLに精通した講師陣によるTOEFLの目標スコアによって対策を行うことができます。
バークレーハウス語学センターのTOEFL対策に関する詳しい情報は、こちらのTOEFL対策でバークレーハウスが選ばれる理由でご覧いただけます。