2019/12/03

IELTS得点アップ対策 スピーキング編 第1回

この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

今回はスピーキングの回の初回ですので、IELTS スピーキングセクションの概要を説明します。

目次

IELTS スピーキングセクションの概要

まず構成ですが、IELTSのスピーキングは名前などの簡単なID確認から始まります。

この部分は30秒もかかりません。

その後は3つのパートからなっています。

スピーキングの3パート
 1.Part1 自分の故郷や趣味などジェネラルな質問があるパート
 2.Part2 スピーチのパート
 3.Part3 質疑応答のパート

各パート4分前後ですので、全体でかかる時間は11分から長くても20分程度と、他のセクションと比べ一番短いセクションです。

TOEFLなどと異なり、IELTSはいい意味で昔ながらの方式をとっていて、人間の試験官と1対1の面談となります。

試験官はネイティブスピーカーが担当します。

このスピーキングが人間相手というのがIELTSの最大の売りかつ特徴の1つです。

この点はペーパー受験でもコンピューター受験でも全く変わりません。

Part1 自分の故郷や趣味などジェネラルな質問があるパート

Part1が最も一般的なパートとなり、自分の故郷や趣味など、比較的ジェネラルなクエスチョンがきます。

聞かれる問題数はその時により異なりますが、4問前後のイメージです。

ウォームアップのパートの印象もありますが、しっかり採点はされていますので、気は抜けません。

Part2 スピーチのパート

Part2は若干特徴的なパートとなり、スピーチのパートです。

問題(通常あるトピックに関し4問)が書かれたカードを1分間見せられます。

例:あなたが最近購入して後悔している物について語って下さい
・それは何でしたか?
・いつ購入しましたか?
・誰何の目的で購入しましたか?
・なぜ後悔していますか?

その1分間でメモを取りながら自分の解答を用意します。

1分たったら問題のカードと自分のメモをみて、1分から2分のスピーチとして発表します。

基本的に自分だけが喋るセクションですので、試験官は一切話しませんが、スピーチが終わった後はそのスピーチ内容に関連した質問を2、3聞いてきます。

Part3 質疑応答のパート

最終のPart3にそのままテストは移ります。

Part3はPart1と同じく、質疑応答のパートですので、試験官の質問に対してそのまま答えます。

質問内容はパート2と少しは関連している内容が来ることが多いです。

形式が同じPart1との決定的な差は問題自体のトピックの難易度です。

難しい例では 「最近の消費主義は行き過ぎているという意見もあるが、どう思いますか?」 や「多くの物を所有していることが将来も成功者の証しだと認識されると思いますか?」 など、かなりつっこんだ、抽象的な内容を聞かれます。

問題数は自分の答えの長さにも大きく左右されますが、5問前後のイメージです。

IELTS スピーキングセクションの採点基準

続いて採点基準ですが、大きく分けて4つあります。

採点基準
 1.fluency & coherence 
 2.lexical resource
 3.grammatical range
 4.pronunciation

fluency & coherence

最初のfluency & coherenceはいかに滑らかに理論的な構成で内容を伝えられるかが問われています。

ようはいかに話している事が理解し易いか、とも言えます。

lexical resource

2番目のlexical resourceは要するに単語力です。

grammatical range

3番目grammatical rangeは、前述の単語力と似ていますが、こちらは文法力です。

この2項目はいかに幅広いレンジの単語や文法を正確に使えるかが問われています。

「幅広いレンジ」がキーですので、例えば現在形と過去形だけで答えを固めて、終始使い方にミスがなければ高得点が出る、というものではありません。

pronunciation

最後のpronunciationはそのまま文字通り発音です。ネイティヴと遜色ない発音という所までは求められていませんが、容易に理解可能な発音を目指す必要はあります。

最後に、どの採点基準に関しても重要なのは、これはIELTSの場合は他セクションにも言える事ですが、IELTSはいかに「ネイティヴから見て自然な英語か」という事にフォーカスが置かれています。

例えば非常に高度な文法を使い、難しい単語を一生懸命覚えてスピーキングで連発しても、残念ながら9.0は出ません。

かと言って、あくまでもアカデミックな試験ですので、日常会話でネイティヴが好んで使うイディオムとスラングを連発すれば9.0になるわけでもありません。

その辺りの「何が自然か」というさじ加減や「英語圏出身者が分かり易い・理論的だ」と感じるロジックを身に着けていく必要も出てきます。

まとめ

まとめ
・スピーキングの所要時間は15分前後と、全セクションの中で最短。
・出題構成は簡単な質疑応答をするPart1、スピーチのPart2、より難しいトピックに関する意見を求められるPart3の3部構成。
・求められる方向性としては、ライティングがフォーマルな英語であるのに対し、スピーキングはより普段の英会話の再現にフォーカスしている。
・ペーパー受験、コンピューター受験に関わらず、試験は必ず人間の試験官と1対1の面接形式。
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