IELTSを受験したいという方から以下のような悩みをよく伺います。
・どこから勉強をスタートして良いかわからない。
・どのテキストを使ったら良いですか。
・どうやったら勉強が続けられますか。
そこで、今回はそんなお悩みにお答えして、
「どんなテキストから勉強を始めればよいか。」
「セクションごとの、おすすめテキスト・勉強法」
についてお伝えします。
絶対に外せない。まずはこのテキストから学習を始めよう‼!
まずは、IELTSのテスト形式・全体像がわかるテキストを紹介します。
Cambridge IELTS Student’s Book
Cambridge IELTS Student’s book
Cambridge University pressが発行しているIELTSの公式問題集です。
公式問題集なので、実際のIELTSのテストに一番近いレベルと問題の質で練習ができます。
これ以外にも沢山の洋書の参考書がありますが、問題形式が本番のテストと違うので参考にならない部分もあります。
初めて受ける方もある程度点数をお持ちの方もまずはこのテキストから勉強をスタートしましょう。
15が一番新しいですが、新しいものでなければいけないということはありません。
IELTSの特徴としてずっとテスト形式が変わっていないということがあります。
ですから、10などの古いものでも問題形式は同じなので、本番に近い形式で学習ができます。
注意点は、2点です。 ①11以降は、AcademicとGeneralでテキストが別です。ご自身に該当するテキストを必ず選びましょう。 ②このテキストには解説がありません。日本語による解説が欲しいという方は他のテキストもご検討ください。
また、講師による詳しい解説が欲しいという方は、Cambridge IELTS Student’s bookを徹底解説するオンラインサロンも開催しております。
ご興味あるかたは、下記リンクをチェックしてください。
ブリティッシュ・カウンシル公認、本番形式問題3回分
旺文社が発刊しているブリティッシュ・カウンシル公認の問題集です。
公認なので、本番の問題にとても近い形式の問題になっています。
すべての問題に日本語の解説がついているので、日本語の解説が欲しい方にはとてもおすすめです。
IELTS攻略法の部分では。試験の概要、解答のコツ、学習法など全てを説明してあります。
IELTS未受験の方、まだよくわからない方にはとても役に立つ情報です。
またスコアが伸びずに悩んでいる方についても再確認として購読するのもおすすめです。
Complete IELTS Bands Student’s Book
レベル別で対策したい方向け!
Complete IELTS Bands Student’s Book
IELTSには色々なテキストが出版されていますが、レベル別で対策できるテキストは実は少ないです。そんな中でもレベル別で対策できるのが、
Complete IELTS Bands のシリーズです。
・Bands 4-5
・Bands 5-6.5
・Bands 6.5-7.5
この3レベルに分かれているので、ご自身にあったレベルのテキストが選択できます。段階的にレベルをあげていくのも良いでしょう
英語や表現がレベルにあったものに調整されているので、公式問題集だと少し難しいという方にも向いています。
また構成も問題を小分けにして段階的に進めていくというアプローチをとっているので、本番と同じ形式だと問題量に圧倒されてしまう、少しづつ継続して学習を進めたいという方に使いやすいテキストです。
単語学習・文法学習はどうすればいいの?
単語や文法学習で悩んでる方も多いのではないでしょうか。
ここからは、単語と文法学習についてお話します。
単語学習の進め方
単語学習は、特別な単語集などはまず買っていただく必要はありません。
高校生や大学生の方は、ターゲット1900やシステム英単語など大学受験で使う単語集を繰り返し全て覚えれば十分に対応可能です。
また、公式問題集や公認問題集を解いて覚えていない単語を覚える方法も効果的です。
IELTSはイギリスで誕生した英語テストなので「きっとイギリス英語が出題されるだろう」と考える方も少なくありません。
ですが、IELTSのテストはアメリカ英語やイギリス英語という区分にかかわらないグローバルな英語が出題されます。
したがって、IELTSの受験を検討する際は「IELTSのテストだけで出題される英単語はない」、「IELTSに向けて特別な英単語を覚える必要はない」という点頭にいれておきましょう。
実践IELTS英単語3500
どうしても、IELTS向けの単語集で学習したという方は、実践IELTS英単語3500をおすすめします。
- ・初心者にも上級者にも役立つ単語帳
- ・効率良く英語の語彙力を高められる単語帳
ということで、おすすめです。
スコア別の学習ポイントは、 ・オーバーオール5.0までの目標の方 基本語1000までの単語を覚えましょう。 ・オーバーオール7.5までの目標の方 重要語2500までを覚えましょう。レベル1~5までに分かれています。ご自身の目標レベルに合わせて必要なレベルまで覚えましょう。
音声・類義語・反意語・例文なども掲載されていますので効率的に単語を学習することができます。
文法学習の進め方
IELTSには、文法単独で問われるような問題はありません。ですので、文法の問題集を解くような勉強はあまり必要ではありません。
リーディングで文法を理解して文章が読めるか、ライティングで正しい文法で英文がかけるかといったより実用的な文法が必要になります。
IELTSに特化した文法のテキストはあまりありませんが、下記のテキストは参考になると思います。
Cambridge Grammar for IELTS Student’s Book
Cambridge Grammar for IELTS Student’s Book
このテキストはIELTSの試験を作成しているCambridgeから出ている所がポイントです。
文法のレベルや幅がスコアアップに重要なのは受験者の大半が知っていますが、ではその「高度な文法」というのは何を指しているのか?もしくはそれら項目を「どの様に」披露する事が求められているのか?最もヒントになる参考書と言えます。
ただ単に文法問題を解くだけではなく、Listening・Reading・Writingの練習が入っているので実際にどのように文法が使われるのか確認しながら学習ができます。
1点注意が必要なのが、日本語の解説はないためもあり少し難易度が高いです。
難易度が高い場合は下記の日本語の文法参考書なども参照しながら解き進めましょう。
・総合英語 Evergreen
・表現のための実践ロイヤル英文法
・一億人の英文法
4技能それぞれの学習の仕方は?
公式問題集などを解いてご自身の得意分野や苦手分野を理解したら、4技能別の対策に取り組みましょう。
ここからは、Reading・Listening・Writing・Speakingそれぞれの学習法・おすすめのテキストをご紹介します。
Readingのオススメ教材・勉強法
リーディング関しては実はリーディングに特化した特別な教材は必要ありません。最初にご紹介した、公式問題集Cambridge IELTS Academic Student’s Bookのリーディングを解き、音読しましょう。
この学習法をおすすめする理由は2点です。
① IELTSのReadingの問題形式になれるため
IELTSのReadingの問題形式は、
・True / FALSE / Not Given 問題
・ヘッディング問題
など独特な問題があります。その問題形式になれるためにも、公式問題集を解きましょう。
②本番と同じレベルの文章を解いて音読できる
公式問題集は、単語レベルや文章のレベルも本番試験のレベルと同じです。本番と同じレベルの単語・文章に触れる貴重な機会になります。音読の効果は、日本語でも外国語でもそうですが、人間が文章を目で読む時は、脳の中で無意識に音読していると言われています。
そのため、どう発音するか分からない単語が文中にあると、そこで一瞬読むのが止まってしまう。だから、文中の単語の発音が分かる&それらを声に出して読むことに慣れている事で、目で読む速度も上げる事が出来ます。
↓リーディングの対策法についてはこちらの記事も参考にしてください。↓
Listeningのオススメ教材・勉強法
リスニングについても公式問題集を解くことはとても有効です。その上で、自分がリスニングで特典が取れない原因を分析しましょう。
得点が取れない理由は、大きくわけて3点です。
単語の意味を知らない
単語の意味を知らない場合は、何度も繰り返して聞き取りをしたところで、理解が深まることはありません。
その場合は、リスニングの前に、単語力を身につけるべきでしょう。
→まずは、先程ご紹介した実践IELTS英単語3500などで単語量を増やしましょう
発音が聞き取れない
単語の意味は知っているものの、発音が聞き取れない場合は、音源を何度も繰り返して聞くようにします。
聞き取れなかった単語を何度も聞いて、正しい発音を身につけましょう。
英語の理解が追いついていない
単語の意味をすべて理解しており、ゆっくりのスピードで何度も聞けば理解ができるという状態であれば、話すスピードに理解が追いついていないと考えられます。
この場合は、リーディング力を強化するために、まずは音源の再生速度を遅くして、徐々にスピードを上げていき、スピードに慣れていきましょう。
リスニングに効果的な学習法
①ディクテーションを行う
ディクテーションは、英語の音声を聞きながら、書き取りを行うトレーニングです。
ディクテーションを行うと、自身が聞き取れていない箇所を明確にすることができるため、効率的に弱点を克服できます。
IELTSの試験では、音声を聞きながら空欄を埋めていったり、メモを取ったりすることができるので、ディクテーションは実際の試験にも役立つスキルと言えます。
ディクテーションでは、数回音源を聞き、内容をそっくりそのまま書き出します。
音源を聞く回数に制限を設けると、集中力を保ちやすくなるのでおすすめです。
また、回数制限があると、聞き取れなかった部分を前後の文から推測する力も身につきます。
この推測する力は実際の試験にも必要なので、身につけると良いでしょう。
以上の手順でディクテーションを繰り返すと、聞き取れない部分を潰すことができ、リスニング力が向上します。
ディクテーションに特化した以下の教材を使うのもオススメです。
・聞いて書き取る英語リスニング
②スピーキングスキルの向上にも繋がるシャドーイングを行う
シャドーイングとは、音声を聴いて、その聴いたセリフをそのまま発話するトレーニングです。
シャドーイングを行うと、自分で上手く発話できる音が、より明瞭に聞き取れることに気付くはずです。また、発話の向上に繋がり、スピーキングスキルのアップも見込めます。
テキストなしで、シャドーイングをしていて難しいと感じる場合は、テキストを見ながら始めるといいと思います。
Listening For IELTS
IELTSに特化したリスニング教材なのでIELTSのリスニングを徹底的に学習したいという方には向いています。
本番テストと同じか少し速く会話スピードが流れます。
スクリプトがきちんと付属であるので、会話内容を確認しながら自分が聞き取れているのか確認することが可能となります。
また、オーストラリア訛りのある英語の音源もあるため数字やスペル書き取りなどのトレーニングになります。
初心者でリスニングが苦手な方にはピッタリ!
フルバージョン5-10分の音源と、設問ごとの2-3分の練習用と分かれているので、シャドーイングも無理なくできます。
リスニングの対策法についてはこちらの記事も参考にしてください。
Writingのオススメ教材・勉強法
Writingの勉強方法としては、まず評価される4つの観点を把握しましょう。
1) 質問に答えているか(Task Achievement)
2) 話の首尾一貫性と文章同士の結束性(Coherence & Cohesion)
3) 語彙 (Lexical Resource)
4) 文法の幅と正確性(Gramatical Range & Accuracy)
把握できたら、各項目を伸ばす着眼点と勉強法です。
1)質問に答えているかは、練習でライティングを書く時も問題に対して的確な解答をしているかを常に確認するようにしましょう。
普段でしたら、質問に対して的確に答えないということは少ないと思います。しかし、限られた試験時間(IELTSのライティングは60分)と緊張の中で何百語も書くというのは至難の技です。
そんな緊張の中では、分かっているつもりでも
「書いているうちに話がずれた」
「聞かれてないことまで書いちゃった」
というのは、実によく起こってしまうものなのです。
2)話の首尾一貫性と文章同士の結束性では、まずは適切な段落分けができるようにしましょう。
いわゆるアカデミック・ライティングでは、初めに最初の段落(イントロ)でこの英作文で書くことの趣旨(=トピックセンテンス)を述べます。
次に2~3個の本論段落(ボディパラグラフ)で、イントロで述べたことへの具体例・理由付けを説明します。
最後に結論の段落(コンクルージョン)を置く、というものです。まずは、普段の学習でも適切な型で書けるようになりましょう。
3)語彙については、1つの言い方をするのに1つの単語に頼らず、同義語や類義語をたくさん覚えておくと、IELTSではとても役に立ちます。
自分の使いこなせる語彙力に幅を持たせることで、英語力の洗練さを見せることができます。
4)文法の幅と正確性では、文法のミスが少ないことはもちろん重要ですがそれだけでは点数を伸ばすことはできません。
分詞構文・従属接続詞・関係詞・現在完了・受動態・仮定法など、文法に幅をもたせて文章を書くことが重要です。
Writingの練習では、必ず、上記の文法から3つほど使って文章を書くようにしましょう。
実践IELTS技能別問題集ライティング
ライティングのオススメのテキストです。
『実践IELTS技能別問題集ライティング』ではTask 1と Task 2の練習問題を用いて文章の組み立て方をまず学ぶことができます。
また、表現ドリルでは、ライティングに使える表現を何度も練習できるので語彙力を伸ばすことができます。
添削サービス
ライティングを独学する場合、自分で間違いに気づきにくいという欠点もあります。そこでプロに自分のライティングを読んで添削してもらえる「添削サービス」を検討するのも良いと思います。
利点は、まず一般的に、授業を受けるより値段が安い事が圧倒的に多いので、気軽に始められますね。自分で気づかないミスも指摘してもらえるので、効率的に勉強できます。書いたライティングはネットを通じて送るだけなので、スクールに通学したり、1回何時間も授業に拘束されたりする事も無く、受講者に負担が少ないのもメリットです。
その一方で、添削しているのが誰か分からない(事が多い)のが難点です。ホームページでは「IELTS対策」と称していても、IELTSのライティングの採点基準をあまり把握していないネイティブが採点していたり、という可能性も否定できません。
バークレーハウスでは、IELTS 9.0の講師が採点するWriting添削講座を実施しています。気になる方は下記リンクより是非ご確認ください。
ライティングの対策法についてはこちらの記事も参考にしてください。
Speakingのオススメ教材・勉強法
Speakingの勉強法としてはまず、評価される4つの観点を把握しましょう。
1) 流暢さと話の一貫性(Fluency and coherence)
2) 語彙力(Lexical Resource)
3) 文法の正確さ(Grammatical Range and Accuracy)
4) 発音(Pronunsiation)
把握できたら、各項目を伸ばす勉強法です。
流暢さを伸ばすためには、高いスコアを目指す人ほど言い直しや沈黙を減らす必要があります。そのためにはまず、幅広いトピックに対してアイディアを持っておくことが重要です。特にパート3では日常では考えたこともないような質問をされることも少なくないので、そもそもアイディアを持っていないことも多いと思います。
その場合は英語の問題ではなく返答内容の問題なので、日本語でまずはブレインストームをしてみましょう。おすすめはニュースを英語で見たり読んだりして、それに対して自分の意見を考えてみることです。1日1トピックでもいいので毎日続けていれば着実にアイディアや表現のストックを貯めていくことができます。
文法はとにかく精度を高め、使う文法の幅を増やすことが重要です。文法であれば、特にまずは、時制をしっかりと精度をもって使用できるようになりたいです。特に現在完了形と過去形の使い分けなどは曖昧な人が多いので要注意です。
また、関係代名詞だけではなく関係副詞の”where”なども使用していけるとベターです。Part1で出身地など場所の話をする時は積極的に使用できるようにしておきましょう。
発音に関しては、自分の会話を録音するのが一番です。しっかりと聞き直してみると発音が不明確になってしまっていたり、誤った発音をしたりしているところに気づくことが出来ると思います。
特にLとRやthとsの発音など、英語特有の発音が苦手な人は、それぞれの発音に対してしっかりとカバーしておいたほうが良いでしょう。発音が原因で試験官の理解を妨げてしまうと、各採点項目の全てに影響してしまいます。発音の練習には、以下のテキストがオススメです。
Speaking For IELTS
スピーキングのテキストとして特にオススメです。
毎年IELTS洋書でのダントツ売上げ1位のベストセラー です。さまざまな語学学校などでもよく使用されているテキストになります。
各章に頻出のトピックがあり、最初~最後まで全頻出テーマを進めていくと、スピーキングをカバーできるようになっています。トピックのアイデアを沢山考える練習に最適です。模擬質問や模範解答など、IELTS受験前には必ず役に立つフレーズ等が各テーマごとに記載されています。
CD音源付きで演習問題等もあるため、この1冊でスピーキング試験対策を全て網羅できます。
スピーキングの対策法についてはこちらの記事も参考にしてください。
今回は多くの、勉強法やテキストを紹介させていただきました。
どのテキストを選ぶかはもちろん重要ですが、それ以上に重要なのは、勉強を継続し1冊をやりきることです。
1日少しで良いので継続して学習しましょう。皆さんが目標点を達成するのを願っています。