- IELTSスピーキングではどんな内容が出題される?
- 高得点を取るには、どのような対策が必要?
- 本番でそのまま使えるフレーズはある?
IELTSスピーキングは、試験官と1対1でおこなわれる面接形式の試験です。
暗記した文章を話す力ではなく英語で自然に、かつ一貫性を持って自分の考えを伝える力が評価されます。
試験の流れや評価基準、各パートごとの出題傾向や答え方を理解していないと、「何から準備すればいいのか分からない」「対策が的外れになってしまう」といった状態に陥りがちです。
本記事では、IELTSスピーキングの特徴や出題内容や試験当日の流れ、採点基準をはじめ、パート別の具体的な対策方法、本番で使えるフレーズ集、模範解答例までを網羅的に解説します。
IELTSのスピーキング試験の特徴

IELTSのスピーキング試験は、試験官と1対1で対話する面接形式の英語試験です。
覚えた文章を暗唱する力ではなく、英語で自然にコミュニケーションを取る力が評価される点が、最大の特徴といえます。
IELTSスピーキングには、おもに次の3つの特徴があります。
- 1つ目は、試験官との対面式で実施される点です。
実際の会話に近い形式のため、質問の意図を理解し、その場で柔軟に答える対応力が求められます。 - 2つ目は、質問の難易度が段階的に上がる構成である点です。
身近な話題からスタートし、後半では意見や理由を述べるなど、より抽象度の高いテーマへと発展していきます。 - 3つ目は、発音・流暢さ・語彙力・文法力が総合的に評価される点です。
いずれか1つが優れていても高得点にはつながりにくく、バランスの取れた英語力が重要になります。
また、スピーキング試験はほかのセクションとは別日に実施されることもあり、比較的リラックスして臨みやすいのも特徴です。
日常的に英語を使っていない人でも、正しい対策をおこなえば十分に高得点を狙える試験といえるでしょう。
IELTSのスピーキング試験の内容
IELTSのスピーキングは、全部で3つのパートに分かれています。
| 内容 | 所要時間 | |
| 挨拶 | パスポート確認・自己紹介 | 1~2分 |
| パート1 | 身近なトピックについて (仕事や勉強、住まい、好み、習慣など) | 4~5分 |
| パート2 | 与えられたお題についてスピーチ | 準備1分 + スピーチ2分 |
| パート3 | パート2に関連したトピックについて (一般的・抽象的な内容) | 4~5分 |
パートごとに質問形式・難易度・求められる答え方が異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで対策することが重要です。
ここでは、各パートの内容と答え方のポイントを詳しく解説します。
パート1:自己紹介と身近な話題(家族・趣味・仕事など)
パート1は、試験官との「ウォームアップ」にあたるパートで、日常的で答えやすい質問が中心です。
このパートでは、内容の難しさよりも自然に会話ができているかが重視されるため、落ち着いて短く、分かりやすく答えることがポイントになります。
質問内容は、出身地、家族構成、趣味、仕事・学校生活、休日の過ごし方など、誰でも答えられるシンプルな話題です。
高得点を狙うためには、
- 一文で終わらせず、理由や具体例を1つ添える
- 難しい単語を無理に使わず、自然な語彙で話す
- 笑顔を意識し、落ち着いた口調で答える
といった点を意識すると効果的です。
たとえば、“I like reading.”だけで終わらせるのではなく、“I like reading because it helps me relax after a busy day.”のように、少しだけ説明を加えることで評価が高まりやすくなります。
パート1はスピーキング全体の第一印象を左右する重要なパートです。「短く・丁寧に・自然に」を意識して臨みましょう。
パート2:与えられたお題についてスピーチ
パート2は、カードに書かれたテーマについて1〜2分間のスピーチをおこなうパートです。
ここでは、即興力そのものよりも、話の構成を考え、内容を広げる力が評価されます。
試験の流れは、「お題カードを受け取る → 1分間でメモを準備 → 1〜2分のスピーチ」という順序です。
テーマは「好きな本」「印象に残っている人」「訪れたい場所」など比較的身近なものが多いですが、説明を膨らませる力が求められます。
対策としては、
- 1分以内に「結論 → 理由 → 具体例 → まとめ」の構成を作る練習
- メモには文章ではなくキーワードのみを書く
- 正確さを意識しすぎず、自然な英語で話すことが重要
また、必ずしも実体験で話す必要はありません。
話す内容が想像でも、論理的に一貫していれば評価に影響はありません。
パート3:パート2に関連したテーマでのディスカッション
パート3は、パート2の内容に関連した、より抽象度の高い質問に答えるディスカッション形式のパートです。
個人的な経験だけでなく、社会的・一般的な視点で説明する力が求められます。
質問例
- なぜ人は読書をすると思いますか?
- 現代社会で伝統文化を守ることは重要ですか?
- 観光地が増えることのメリットとデメリットは?
上記のような、意見や理由を論理的に述べる必要のある質問が増えます。
パート3で高得点を取るためのポイントは、
- 結論を先に述べる(PREP法を意識する)
- 理由を2つ以上述べ、具体例を添える
- 質問の意図を正確に捉えて答える ことです。
試験官はパート1と2では測りきれなかった英語力をパート3で確認するため、予想外の質問が出ることもあります。
普段考えたことのないテーマでも、焦らず話を広げる姿勢が大切です。
自分自身の話というよりも、「一般論を英語で説明する」練習を意識して対策しておきましょう。
IELTSスピーキング試験の当日の流れ

IELTSスピーキング試験はほかのセクションとは別日に実施されることも多く、当日の流れを事前に把握しておくことで緊張を大きく和らげることができます。
結論として、試験の流れはとてもシンプルです。
- 受付
- 本人確認
- 面接室へ移動
- パート1〜3の試験
上記の順番で進みます。
試験当日は、まず受付でパスポートを提示し、受験者番号の確認をおこないます。
そのあと、スタッフの案内に従って面接室へ移動し、試験官と簡単な挨拶を交わして着席します。
ここから約11〜14分間、3つのパートに分かれたスピーキングテストが実施されます。
試験官は評価のため、終始真剣な表情で話を聞いていますが、これはすべての受験者に共通の対応です。
必要以上に緊張せず、落ち着いてはっきりと聞き取りやすい英語で話すことを意識しましょう。
当日の手順をあらかじめ理解しておくことで心に余裕が生まれ、練習してきた力を本番で最大限に発揮しやすくなります。
IELTSスピーキングの採点基準
IELTSスピーキングは、以下の4つの採点基準に基づき、0.0〜9.0のバンドスコアで評価されます。
- 流暢さと話の一貫性(Fluency and Coherence)
- 語彙力(Lexical Resource)
- 文法の幅と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)
- 発音(Pronunciation)
結論として、これら4項目をバランスよく伸ばすことが高得点への近道です。
流暢さと話の一貫性では、言葉に詰まらず滑らかに話せているか、話の流れが論理的につながっているかが評価されます。
単文で終わらせるのではなく、理由や具体例を添えて話を広げることが重要です。
語彙力では、状況や話題に合った語彙を適切に使えているか、言い換え(パラフレーズ)ができているかがポイントになります。
難しい単語を使うことよりも、「自然で的確な表現」を選べているかが重視されます。
文法の幅と正確さでは、文法的に正しい英語を使えているかに加え、時制や構文を適切に使い分けられているかが評価対象です。
多少のミスは問題ありませんが、同じ誤りを繰り返すと評価に影響します。
発音については、アクセントの強さよりも相手に伝わるかどうかが最重要です。
音の明瞭さに加え、強弱やリズム、イントネーションも含めて総合的に判断されます。
これら4つの項目は個別ではなく総合的に評価されるため1つだけを重点的に伸ばすよりも、全体のバランスを意識して対策することがスコアアップにつながります。
IELTS講師が伝授!パート別のスピーキング対策
続いては、IELTS 8.0を取得したバークレーハウスIELTS講師が、パート別のスピーキング対策方法を解説します。
パート1:理由や例を挙げる練習をする
パート1では、身近なトピックについて質問をされます。
通常は1〜2つのトピックが出題され、各トピックにつき3〜4問ほど質問されるのが一般的です。
パート1の対策で意識すべきポイントは、シンプルに1つです。それは、「理由や具体例を加えて、話を広げること」。
パート1は「自己紹介+身近な話題」が中心で難易度は比較的低めです。
しかし回答を短く終わらせてしまうと、流暢さや語彙力を十分にアピールできません。
結論として、短い質問であっても、理由や具体例を添えて答える練習が非常に重要です。
たとえば、“What is your favorite animal?”(あなたの好きな動物は何ですか?) と聞かれた場合、
- NG例:“I like dogs the best.”(私は犬が一番好きです。)
- OK例:“I like dogs the best because they are cute and therapeutic.” (犬が一番好きな理由は、かわいくて癒されるからです。)
NG例の答えでも間違いではありません。
しかし、高得点を狙うのであれば、OK例のように理由を加えて話を広げることが大きな差になります。
どんな質問が来ても自然に話を広げられるよう、日頃から意識して練習しておきましょう。
パート1では、難しい語彙や高度な文法を使う必要はありません。
自然で話しやすい英語を少しだけ広げて答えることが、もっとも効果的な対策です。
「質問 → 結論 → 理由 → 具体例」という流れを習慣化できれば、そのままパート2・パート3にも応用でき、スピーキング全体のスコアアップにつながります。
パート2:2分間カジュアルに話す練習をする
パート2は、与えられたトピックについて1〜2分間、ノンストップで話すパートです。
結論として、完璧な英語を話す必要はなく途切れず話し続けられる構成力と、自然体で話す姿勢が高得点のポイントになります。
パート2で意識すべきポイントは、次の2つです。
まず1つ目は、「トピックカード(問題文)を正確に読むこと」です。
例文
- Describe a famous person you like or admire.(あなたが好き、もしくは尊敬している有名人について説明してください。)
というお題で、有名人ではなく身近な家族や友人について話してしまうと、「問題文を正しく理解できていない」と判断される可能性があります。
パート2では、話す内容以前に、お題の条件を満たしているかが前提になります。
問題文を丁寧に読み、何について話すべきかを正確に把握する練習をしておきましょう。
2つ目のポイントは、「カフェで友達に話す感覚」を意識することです。
パート2は「2分間話し続けなければならない」というプレッシャーから、途中で言葉に詰まったり、言い直しが増えてしまいやすいパートでもあります。
形式上はスピーチですが、プレゼンテーションのように堅く話す必要はありません。
カフェで友達に出来事を話すような感覚で、自然なテンポと口調を意識して練習すると、本番でも話が止まりにくくなります。
パート3:一般論を話す練習をする
パート3は、IELTSスピーキングの中でももっとも抽象度が高いパートです。
個人の体験や感想ではなく、社会的・一般的な視点から意見を述べる力が求められます。
結論として、広い視点で物事を捉え、論理的に説明する習慣を身につけることが高得点につながります。
たとえば、次のような質問が出たとします。
Do you think holidays are an essential part of people’s lives? (休日は、人々の生活に欠かせないものだと思いますか?)
NG例とOK例
- NG例:Yes, I think so. Holidays are essential because I get tired easily and my work efficiency will decrease without holidays. (はい、そう思います。私は疲れやすく、休日がないと仕事の効率が落ちるからです。)
- OK例:Yes, I think so. Holidays are essential because, in general, people get tired easily, and work efficiency tends to decrease without sufficient time off. (はい、そう思います。一般的に、人は疲れやすく、十分な休みがないと仕事の効率が下がる傾向があるからです。)
NG例の回答でも質問に答えてはいますが、「自分の事情」に焦点が当たっており、質問で求められている「人々の生活全体」という視点からはずれてしまっています。
パート3では、あくまでも一般論として話すことが重要です。
OK例のように、「people」「in general」「society」「many people」といった表現を使い、話の主語を広げる練習をしておきましょう。
IELTSスピーキングで使えるフレーズ集
IELTSスピーキングでは、「何を話すか」だけでなく「どう話すか」によって評価が大きく変わります。
ここでは、パート1〜3すべてで使える汎用性の高いフレーズを、目的別に分かりやすく紹介します。
自然な受け答えに使えるフレーズ
IELTSスピーキングでは、機械的に答える英語よりも、自然な会話の流れを作れているかが重視されます。
そのため、質問を受けた直後に使える「ワンクッションのフレーズ」を持っておくと、どんな話題でも落ち着いて話し始めることができます。
たとえば、次のような表現です。
- “That’s an interesting point.”(なるほど、興味深いですね)
- “Give me just a second to think.”(少しだけ考えさせてください)
- “Well, I’d probably say…”(そうですね、どちらかといえば…)
- “I haven’t really thought about it before, but…”(あまり考えたことはありませんが…)
- “It’s not an easy question, but I think…”(簡単な質問ではありませんが、私は…)
- “If I had to answer right now, I’d say…”(今答えるとしたら…)
- “From my perspective,”(私の視点では…)
これらのフレーズは単なる時間稼ぎではなく、会話の入り口を柔らかくし、落ち着いて答えるための助けになります。
また、パート1では「自然さ」がとくに重視されるため、次のような会話的なつなぎ表現を挟むのも効果的です。
- “To be honest,”(正直に言うと…)
- “Actually,”(実は…)
- “In my case,”(私の場合は…)
- “I guess”(〜だと思います)
自然な受け答えは、流暢さ(Fluency)や一貫性(Coherence)の評価に直結します。
難しい表現を増やす前に、まずはこうしたフレーズをストックし、「考えながら話せる状態」を作ることが、スコアアップへの近道です。
説明を広げるためのフレーズ
IELTSスピーキングでは、短い回答そのものが減点されることはありません。
しかし、質問に対して話を広げられない状態が続くと、語彙力や流暢さを十分に示せず、スコアが伸びにくくなります。
そこで重要になるのが、説明を自然につなげる「橋渡しフレーズ」です。
これらを身につけておくことで、話の流れを止めずに内容を展開できます。
理由を述べるときに使えるフレーズ
- “One reason for this is that…”(その理由の一つは…です)
- “This happens because…”(これは…が原因です)
- “I think this is largely due to…”(これは主に…によるものだと思います)
例を挙げて説明するときのフレーズ
- “To give you an example,”(例を挙げると…)
- “A good example of this would be…”(このよい例としては…)
- “This can be seen when…”(これは…の場合に見られます)
話を言い換えたり、補足するときのフレーズ
- “What I’m trying to say is…”(私が言いたいのは…)
- “Put simply,”(簡単に言うと…)
- “I’d also like to mention that…”(加えてお伝えしたいのは…)
これらのフレーズを使うことで、PREP法(結論 → 理由 → 具体例)も自然に組み立てやすくなります。
さらに、パート2では次のような物語的な導入フレーズも効果的です。
- “Let me explain this a bit more.” (もう少し詳しく説明させてください。)
- “What I remember clearly is that…”(はっきり覚えているのは、〜ということです。)
- “It all started when…”(すべては〜のときに始まりました。)
説明を広げるためのフレーズをストックしておくと、話の構成が整理され、会話全体が論理的かつ滑らかになります。
その結果、語彙力・流暢さの両面で評価が高まりやすくなるのです。
意見を述べる際のフレーズ
IELTSスピーキングでは、「自分の意見を明確に述べる力」が重要な評価対象になります。
結論として、意見を一言で示せるフレーズをあらかじめストックしておくことで、本番の緊張に左右されず、安定した回答がしやすくなります。
意見をはっきり示す基本フレーズ
- “I believe that…”(〜だと思っています)
- “In my view,”(私の考えでは)
- “Personally, I feel that…”(個人的には〜と感じています)
- “I would say that…”(私は〜だと言えると思います)
これらは、パート1〜3すべてで使える汎用的な意見提示フレーズです。
また、パート3では抽象的なテーマについて意見を述べるため、断定しすぎない表現も効果的です。
- “It appears to me that…”(私には〜のように思えます)
- “I tend to think that…”(〜だと考える傾向があります)
- “From a broader perspective,”(より広い視点で見ると)
- “In many cases,”(多くの場合)
こうした表現を使うと、冷静で論理的な印象を与えやすくなります。
意見を述べたあとに、理由を補強する際には次のようなフレーズが便利です。
- “One important reason is that…”(重要な理由の一つは〜です)
- “This is mainly because…”(主な理由は〜です)
- “This can be explained by the fact that…”(これは〜という事実で説明できます)
意見提示のフレーズはPREP法(結論 → 理由 → 具体例)との相性が非常によく、論理的で評価されやすい回答につながります。
まずは「結論を述べる一言」を自然に口に出せるようにし、そこから理由や例を広げる習慣をつけていきましょう。
比較するときに使えるフレーズ
パート3では、「2つ以上のものを比べて意見を述べる」質問が頻出します。
そのため、比較表現を自在に使えるかどうかは、中間スコアと高得点を分ける重要なポイントになります。
比較フレーズを使うことで、単なる感想ではなく、分析的で深みのある回答ができ、論理性の評価が大きく高まります。
基本的な比較に使えるフレーズ
- “Compared with A, B is…”(Aと比べると、Bは…です)
- “In comparison, B tends to…”(比較すると、Bは…の傾向があります)
- “While A is…, B is more likely to…”(Aが〜である一方、Bは〜しやすいです)
対比をはっきり示すフレーズ
- “In contrast to A, B…”(Aとは対照的に、Bは…)
- “Unlike A, B often…”(Aとは違って、Bはよく…)
- “A and B differ mainly in terms of…”(AとBの主な違いは…という点です)
共通点と違いをバランスよく述べるフレーズ
- “Both A and B share some similarities, but…”(AとBには共通点もありますが…)
- “They have something in common, however…”(共通する点はありますが…)
- “Each has its own strengths.”(それぞれに強みがあります)
自分の立場を示しながら比較するフレーズ
- “Personally, I would choose A over B because…” (個人的には、〜という理由でBよりAを選びます)
- “From my point of view, A seems more suitable than B.” (私の視点では、BよりAのほうが適しているように思います)
社会的、一般的な視点を加えるフレーズ
比較に広い視点を加えたい場合は、次のような表現を併用すると効果的です。
- “From a wider perspective,” (より広い視点で見ると)
- “In many societies,” (多くの社会では)
- “Generally speaking,” (一般的に言えば)
比較表現を使いこなせるようになると、意見に厚みが出て、IELTSで求められる「議論する力」を強くアピールできます。
パート3対策として、ぜひ積極的に練習しておきたい表現です。
言葉に詰まったときの間つなぎフレーズ(フィラー)
スピーキングでは沈黙を避けたいものの、即興で英語を話す以上、言葉に詰まる瞬間があるのは自然なことです。
そこで役立つのが、フィラー(間つなぎフレーズ)です。
フィラーを上手に使えば、時間を稼ぎながら回答を整えることができ、流暢さを保ちやすくなります。
考える時間を作るためのフィラーワード
- “Let me take a moment to think.”(少し考えさせてください)
- “Give me a second.”(少しだけください)
- “I need a moment to organize my thoughts.”(考えを整理する時間が必要です)
自然に話し始めるためのフィラーワード
- “Well, I’d say…”(そうですね、私は…)
- “I suppose…”(〜だと思います)
- “It seems to me that…”(私には〜のように思えます)
難しい質問に対するクッション表現
- “That’s not an easy one, but…”(簡単な質問ではありませんが…)
- “I haven’t really considered this before, however…” (これまで深く考えたことはありませんが…)
- “It’s a bit tricky to explain, but…”(説明するのは少し難しいですが…)
言い換え・修正するときのフィラーワード
- “Let me rephrase that.”(言い換えますね)
- “What I’m trying to say is…”(私が言いたいのは…)
- “In other words,”(別の言い方をすると)
フィラーを使うことで沈黙を避けられるだけでなく、流暢さ(Fluency)や一貫性(Coherence)の評価向上にもつながります。
ただし、使いすぎると不自然な印象になるため注意が必要です。
適度に挟むことで、「落ち着いて考えながら話せる受験者」という好印象を与えることができ、結果としてスコアアップにつながります。
IELTSスピーキングで高得点を取るための答え方のコツ
IELTSスピーキングでは、「どれだけ英語を知っているか」よりも、その英語をどう使って話すかによってスコアが大きく左右されます。
ここでは、意識を変えるだけで実践できる、高得点につながる答え方のコツを分かりやすく紹介します。
好印象をあたえる話し方を意識する
IELTSスピーキングは、試験官と1対1でおこなわれる会話形式のテストです。
就職面接ほど堅い場ではありませんが、相手にとって聞き取りやすい話し方ができているかは、評価に大きく影響します。
できるだけ本番では「大きな声で・ゆっくり・はっきり」と話すことを意識して練習しましょう。
また、「アイアム ア スチューデント」のようなカタカナ英語は相手に正しく伝わらない可能性が高く、評価を下げる原因になってしまいます。
一方で、日本語訛りが多少残っていても問題ありません。
ネイティブのような発音を無理に真似る必要はなく、英語特有のリズムや抑揚、強弱を意識して話すことのほうが重要です。
話すスピードについても、ネイティブレベルである必要はありません。
日本語でも人によって話す速さが異なるように、英語でもゆっくり話す人、早口な人とさまざまです。
大切なのは、スピーキングテスト全体を通して、一貫したスピードで話すこと。
途中で急に早口になったり、逆に極端に遅くなったりしないよう、自分が一番話しやすいペースを保つことを意識しましょう。
結論→理由→具体例で答える(PREP法)
IELTSスピーキングでもっとも安定して高得点を狙えるのが PREP法(結論→理由→具体例→まとめ) です。
結論として、どんな質問でも論理的に答えられるため、パート1〜3すべてで使える万能テクニックです。
たとえば、 “Do you think people should read more books?” という質問なら、PREP法を使って次のように話せます。
- 結論(Point) “Yes, I think people should read more books.”
- 理由(Reason) “Because reading helps people understand different perspectives.”
- 具体例(Example) “For example, I learned a lot about other cultures through novels.”
- まとめ(Point) “So I believe reading is extremely important today.”
このように構成が整っている回答は「一貫性・論理性」として高く評価されます。
答えが思いつかないときでも、PREPの型に当てはめると自然と話がまとまるため、スピーキング初心者にも非常におすすめです。
短文を避け、話を広げる意識を持つ
IELTSスピーキングでは、短く終わる回答だけでは評価が伸びにくくなります。
その理由は、試験官が見ているのは単なる正誤ではなく語彙力・文法力・話の構成力といった総合的な英語運用能力だからです。
短文だけでは、それらを十分に評価できません。
たとえば、 “I like music.” だけでは情報が少なく、評価は上がりづらいです。
“I like music because it helps me relax after work, and I often listen to jazz at home.”
このように、理由や具体例を一言添えるだけで、伝わる情報量が大きく増え、評価も変わります。
パート1の対策でも触れましたが、IELTSスピーキングでは短すぎる回答を避けることが重要です。
理由・背景・具体例などを加え、自然に話を広げる意識を持ちましょう。
とくに、パート1とパート3の1問1答形式の質問では常に2〜3文で答えることを目標にして、日頃の練習から慣れておくことをおすすめします。
この習慣が身につくと、「語彙力・流暢さ・一貫性」のすべてで安定した評価を得やすくなります。
実体験でなくてもOK
IELTSスピーキングでは、質問に対してすべてを正直に答える必要はありません。
また、冒頭でも触れたとおり評価されるのは「話の内容の素晴らしさ」ではなく、英語をどのように使って話しているかです。
そのため、回答に困った場合は友人のエピソードやドラマや映画の話、想像上の出来事をあたかも自分の経験のように話しても問題ありません。
IELTSスピーキングでは、本当の体験かどうかを確認されることはありません。
結論として、「自分が話しやすい内容に置き換えて話すこと」は許されており、むしろ高得点につながりやすい有効な戦略です。
たとえば、 “Describe a person you admire.” (尊敬している人について説明してください) と聞かれたとき、実際に思い浮かぶ人物がいない場合もあるでしょう。
そのようなときは、想像の人物や映画・小説の登場人物、作り話であっても構いません。重要なのは、内容に一貫性があり、話を広げられているかどうかです。
とくにパート2では、想像で話を作ったほうが2分間話しやすく、理由やエピソードも展開しやすくなります。
IELTSは英語運用能力を測る試験であり、真実性を確認する試験ではありません。
「正しい内容を話さなければならない」と思い込まず、堂々と、話しやすい内容で話し続けることを意識しましょう。
沈黙をなるべく避ける
IELTSスピーキングでは、質問を受けて考え込んだ結果、無言の状態が続いてしまうことがあります。
しかし、この不自然な沈黙は、試験官に「流暢に話せていない」という印象を与え、評価を下げる原因になりやすい点に注意が必要です。
もちろん、アイデアを考えるために一瞬間が空くこと自体は問題ありません。ただし、会話の流れが止まるような長い沈黙は避ける必要があります。
そこで役立つのが、フィラーワード(間つなぎ表現)です。フィラーワードを使えば、考える時間を確保しながら、会話を止めずに続けることができます。
- Let me think… (少し考えさせてください。)
- That’s a difficult question. (それは難しい質問ですね。)
- How should I put this? (どう言えばいいでしょうか。)
- I’ve never thought about this before. (これまで考えたことがありません。)
- I think A… oh, actually, B. (Aだと思います……あ、やっぱりBです。)
アイデアを考えている間や話し始める前、あるいは意見を修正・言い換えるときにも使える便利な表現です。
ただし、フィラーワードは使えば使うほどよいわけではありません。
不自然に多用すると逆効果になるため、状況に応じて適切に使えるように日頃の練習から意識して取り入れておきましょう。
沈黙を避け、自然に間をつなげられるようになることで、流暢さ(Fluency)と一貫性(Coherence)の評価が安定しやすくなります。
IELTS講師が伝授!IELTSスピーキングの例題・模範解答
IELTSで高得点を取るためには、良い答え方の型を知り、それを再現できるようにすることが最短ルートです。
ここでは、バークレーハウスのIELTS講師が実際の指導で用いているテクニックをもとに、すぐに真似できる例題と模範的な答え方を紹介します。
繰り返しと聞き直しテクニック
例題
- A: What job would you like to have ten years from now?
(10年後、あなたはどんな仕事をしていたいですか?) - B: Sorry, what was it? Ten years’ time, was it?
(すみません、何でしたっけ?10年後でしたよね?) - A: Is there anything you never eat?
(あなたが絶対に食べないものはありますか?) - B: Is there anything I never eat…? Well, usually I try something at least once.
(私が絶対に食べないものですか……?そうですね、たいてい一度は試してみます。)
この例では、受験者が質問をそのまま繰り返したり、聞き直したりしています。
これは、目標スコアに関係なく誰でも使える有効なテクニックです。
英語ネイティブであっても質問を聞き逃したり、内容を確認するために聞き返したりすることは珍しくありません。
また、回答を考える時間を確保する目的で、質問を言い換えることもよくおこなわれます。
注意点として、何度も繰り返し聞き直すのは減点につながる可能性がありますが、1回程度であればまったく問題ありません。
最初に聞き取れなかった場合でも、セカンドチャンスは必ずあります。
焦らずに、落ち着いて対処することが重要です。
話を広げるテクニック
次に紹介するのは、「話を広げる」テクニックです。
例題①
- B:What do you do when you’re all together?
(みんなで一緒にいるときは何をしますか?) - A:We usually argue. Aside from arguing, of course, for example, with my dad, I’ll go to a coffee shop, and we enjoy talking about interesting subjects.
(たいていは議論します。もちろん言い争うだけでなく、例えば父とカフェに行って、興味深い話題について話すこともあります。)
例題②
- A:What is the top country you have visited?
(これまで訪れた国の中で一番よかった国はどこですか?) - B:That’s a hard one, but I suppose… maybe Italy. I have close friends in Naples, and I really loved everything about the city.
(難しいですね……たぶんイタリアです。ナポリに親しい友人がいて、その街のすべてが気に入りました。)
これらの回答では、単に質問に答えるだけでなく、ディスコースマーカーやフィラーワードを使って沈黙を避け、補足情報を加えながら2〜3文で答えています。
ディスコースマーカーやフィラーワードは、正しく使えるようになるまで練習が必要ですが、 「話を広げる練習」自体は比較的取り組みやすく、スコアアップに直結しやすいポイントです。
文法面で意識すべきポイント
最後に注目したいのが、評価基準の1つである文法(Grammatical Range and Accuracy)です。
ここで大切なのは、「シンプルな英文」と「やや複雑な文」をバランスよく使うことです。
高得点を狙う受験者ほど、「難しい文法を使わなければ点数が上がらない」と考えてしまいがちですが、これはよくある失敗例のひとつです。
例題
- A:Do you think electronic books will ever completely replace printed books in the future?
(将来、電子書籍が紙の本に完全に取って代わると思いますか?) - B:Ah… No. I think it will become even more popular than today. But I don’t think it will completely replace paper books, because it hurts your eyes. Especially if you work in an office all day, reading on another electronic device can make your eyes even more tired.
(いいえ。電子書籍は今よりさらに普及すると思いますが、紙の本を完全に置き換えることはないと思います。特に一日中オフィスで働いていると、電子機器で読むことは目に負担がかかるからです。)
この回答で使われている単語は非常に基本的で、多くは中学校レベルの語彙です。
一方で、文構造を見ると、シンプルな文と、理由をつなげた少し複雑な文が自然に混ざっていることが分かります。
IELTSスピーキングで高得点を取るには、難しい文法だけに頼らず、基礎的な英文も適切に使い分けることが重要です。
複雑な文ばかりを無理に使おうとすると、かえって評価を下げてしまう可能性があるため注意しましょう。
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