
- IELTSのリスニングの特徴が知りたい
- リスニングの勉強方法がわからない
- リスニング問題を解くコツは?
IELTS対策をするうえで、リスニングセクションに関する悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、IELTSのリスニングの出題傾向や効果的な学習方法、おすすめの教材を解説します。
IELTSリスニングの問題形式

IELTSのリスニングは、英語を聞いて理解する能力を総合的にチェックするセクションです。
ただ英語を聞き取るだけでなく、会話の流れや細やかな情報を正しく理解する能力が試されます。
高スコアを目指すためには、問題の構成や試験時間、コンピューター版とペーパー版の違いを理解し、それぞれの特徴に合わせた対策をすることが重要となります。
また、目標を明確に立てるためにも、正答数ごとのスコア換算の仕組みもおさえておきましょう。
セクションの構成と試験時間
IELTSリスニングテストは4セクションで構成されており、試験時間は約30分です。
問題が終わったあと、解答を記入するための時間がペーパー版では10分、コンピューター版では2分与えられます。
各セクションは問題が進むにつれ難易度が徐々に上がるような設計になっています。
そのため、最初のセクションがもっとも簡単で、最後のセクションがもっとも難しくなります。
また、各セクションの音声は一度しか流れないため、集中もとても大切です。
各セクションの問題内容は以下のとおりです。
各セクションの問題内容
- セクション1:日常生活の会話(例:店の予約や電話での問い合わせ)
- セクション2:説明文(例:観光地のガイドやイベントの案内)
- セクション3:学術的な会話(例:教授と学生のディスカッション)
- セクション4:学術的な講義(例:大学の授業)
上記のとおり、出題内容は日常的な場面から学術的な内容まで幅広いため、試験対策をおこなうなかで、さまざまなシチュエーションに慣れておくことが重要です。
正答数とスコア換算
IELTSリスニングのスコアは、全40問のうち何問正解できたかによって、1.0〜9.0のバンドスコアが0.5刻みで換算されます。
バンドスコアのおおよその目安は以下のとおりです。
バンドスコア
- 正答数39〜40:9.0
- 正答数35〜38:8.0〜8.5
- 正答数30〜34:7.0〜7.5
- 正答数23〜29:6.0〜6.5
- 正答数16〜22:5.0〜5.5
- 正答数10〜15:4.0〜4.5
高スコアを目指す場合は、最低でも30問以上の正解を目指したいところです。
そのためには、リスニングスキルだけでなく、IELTS特有の問題形式に慣れておくことも重要です。
出題形式
IELTSリスニングでは、さまざまな形式の問題が出題されます。
代表的な問題形式は以下のとおりです。
- 選択問題:音声の内容を理解し、複数の選択肢から正しいものを選ぶ
- マッチング問題:人物や場所などの説明を聞き、正しく組み合わせる
- 地図・図表問題:聞こえてくる情報に従い、地図や図表の情報を埋める
- 穴埋め問題:空欄補充形式。会話や講義の要点を聞き取り空欄を埋める
IELTSのリスニングセクションでは、問題の出題パターンが多いため、それぞれの形式に慣れておくことが重要です。
事前に問題形式に慣れておくことで、本番でも落ち着いて対応できるようになります。
コンピュータ版とペーパー版の違い
IELTSには、コンピュータ版とペーパー版の2種類があります。
どちらの形式でも内容は同じですが、回答方法などに違いがあるため、自分に合った形式を選ぶことが重要です。
リスニングセクションでの違いは、おもに以下の3つです。
【ペーパー版】
- 問題終了後に10分間の解答記入時間がある
- 音声はスピーカーから流れるため、会場によっては背景音が気になる場合がある
- 手書きが得意な方向け
【コンピュータ版】
- 解答の確認はすべての問題が終わったあとの2分間のみ
- ヘッドフォンを使用するため、咳やくしゃみなどの余計な音を遮れる
- タイピングが得意な方向け
どちらの受験方法が自分に合っているかわからない場合は、模擬試験を受験して比較してみるのがおすすめです。
\こちらもあわせてチェック!/IELTSリスニング本番で意識すべきコツ
試験本番で高得点を取るためには、英語力を向上させることはもちろん、IELTSの試験に合わせた戦略的なアプローチが重要です。
リスニング試験では、以下の3つのポイントを意識して取り組んでみましょう。
- 設問を先読みしておく
- 聞き逃した場合はすぐに切り替える
- スペルミスや単数・複数形に注意する
設問を先読みしておく
リスニングの音声が流れる前に、設問を先読みしておくことで、必要な情報に集中しやすくなります。
問題文をよく読み、設問のキーワードや空欄の前後にある文脈を確認して、どんな情報が求められているのかを把握しておきましょう。
たとえば、空欄補充問題では「何の情報が抜けているのか(数字・日付・名前・場所など)」を把握しておくことで、必要な部分を効率よく聞き取れます。
また、選択肢問題では、選択肢に含まれるキーワードをチェックしておくと、答えを素早く見つけられます。
聞き逃した場合はすぐに切り替える
リスニング中に一部が聞き取れなかった場合でも、その部分に固執せず、次の問題に集中することが大切です。
試験中に聞き逃してしまうことはよくありますが、リスニングの音声は一度しか流れないため、そこで焦ってしまうと次の問題にまで影響を及ぼしてしまいます。
もし聞き逃した場合は、すぐに次の設問へ意識を切り替え、重要な情報を拾い続けることが大切です。
とくに、後半のセクション3・4では内容が複雑になるため、一つのミスを引きずらないようにしましょう。
スペルミスや単数・複数形に注意する
IELTSのリスニングでは、選択問題のみならず、記述式の問題もあります。
このとき、スペルミスや単数・複数形の間違いがあると減点対象になります。
そのため、解答を記入する際は、スペルと文法に十分に注意しましょう。
また、試験後の見直し時間を活用して、ケアレスミスを防ぐように努めることも大切です。
IELTSリスニングスコアアップのための勉強法

リスニングのスコアを伸ばすためには、自分の弱点をしっかりと把握し、苦手分野を克服するための実践的な学習法を取り入れることが大切です。
これから紹介する5つのポイントを参考に、リスニング対策を進めていきましょう。
英語が聞き取れない理由を分析する
スコアアップを目指すには、まずは自分の弱点を正確に把握することが重要です。
聞き逃すことが多い方は、「なぜ英語が聞き取れないのか」を分析してみましょう。
たとえば、語彙力が不足していると、知らない単語が出てきたときに単語の意味がわからず、全体の内容も掴みにくくなります。
また、英語特有の音のつながり(リエゾン)や弱く発音される単語が聞き取りにくいと、知っている単語でも聞き取れないことがあります。
問題演習をとおして、自分がどのポイントでつまずいているのかを分析し、苦手なポイントを見つけて対策していきましょう。
シャドーイングでリスニング力を鍛える
シャドーイングとは、聞こえた英語をすぐに真似して発音するトレーニングです。
この方法は、リスニング力だけでなく、スピーキング力の向上にも役立ちます。
シャドーイングをおこなうことで、音の連結や英語特有のリズムを自然に身につけることが可能です。
さらに、実際に発音していくことで、記憶にも定着しやすくというメリットもあります。
IELTSのリスニング教材はもちろん、BBCニュース、TED Talksなど、スクリプト付きの英語音声を活用すると、より効果的です。
ディクテーションで聞き取りの精度を上げる
ディクテーションは、聞こえた英語を書き取るトレーニング方法です。
ディクテーションをおこなうことで、細かい音の違いや単語のつながりを正確に聞き取る力が身につきます。
日常的にディクテーションを取り入れることで、リスニングの精度が大幅に向上するでしょう。
とくに、スペルミスや単数・複数形の違いに注意しながら練習すると、IELTS本番でのミスも減らせます。
英語のアクセントに慣れる
IELTSのリスニングでは、イギリス英語、オーストラリア英語、アメリカ英語など、さまざまなアクセントの音声が使用されています。
そのため、試験勉強の段階から特定のアクセントに偏らず、幅広い地域の英語を聞いておくことで本番に対応しやすくなります。
たとえば、BBCやABCニュース、ポッドキャストなどを活用して、日頃からさまざまなアクセントに触れる習慣をつけておくと、試験でも落ち着いて対応できます。
\リスニング対策にピッタリ!/公式問題集や教材を使って問題形式に慣れる
IELTSには、独特の問題形式や出題パターンの傾向があります。
事前に問題形式に慣れておくことで、本番での正答率を高められます。
対策をおこなう際は、公式問題集やIELTS対策に特化した教材を活用しましょう。
公式問題集には、本番と同じ形式の問題が収録されており、実際の試験と同じ流れで練習できます。
また、市販のIELTS対策に特化した教材のなかには、リスニングスクリプトが詳しく掲載されているものもあります。
スクリプトを確認しながらシャドーイングやディクテーションをおこなうことで、リスニング力を効果的に向上させられます。
IELTSリスニングの出題傾向を把握し、問題形式に慣れておくように努めることがスコアアップへの近道です。
IELTSリスニングのおすすめ教材・参考書
効率よくリスニングスキルを伸ばすには、信頼性の高い教材を選ぶことも重要です。
たとえば、IELTS Practice Testsやブリティッシュ・カウンシル公認の問題集は、本番と同じ形式と難易度の問題が収録されており、実践的な練習に最適です。
こういった教材を効果的に活用することで、本番への準備を万全にできます。
信頼できる教材をうまく活用して、効率よくスコアアップを目指しましょう。
IELTS Practice Tests(公式問題集)
「IELTS Practice Tests」は、IELTSの問題を作成している団体のケンブリッジ大学が出版している公式問題集です。
本番と同じ形式の模擬試験が4回分収録されており、実際の試験と同じような環境で練習できることが特徴です。
リスニングの音声も本番と同様のため、試験本番の雰囲気を体感しながらトレーニングしたい方におすすめです。
また、自分の現在のスコアレベルを確認し、弱点を把握するのにも役立ちます。
さらに、本書はアカデミック版とジェネラルトレーニング版の2種類があるため、自分の受験タイプに合わせて選びましょう。
すべて英語で書かれているため、できるだけ英語を使って勉強したい方にも向いています。
IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集
本書は、IELTSの主催機関であるブリティッシュ・カウンシルが監修しています。
リスニングのみならず、リーディング、ライティング、スピーキングを含めた4技能を完全に対策でき、本番と同じ形式の模擬試験も1回分収録されています。
解説はすべて日本語で書かれており、出題形式や試験の流れ、評価基準、攻略法も紹介されています。
これからIELTSの勉強を始める方や、まずは日本語で勉強を進めたい初心者の方にとくにおすすめです。
実践IELTS技能別問題集リスニング
本書は、IELTSのリスニングセクションに特化した問題集です。
IELTSリスニングの問題を6つのタイプに分類し、それぞれの攻略法が解説され、セクションごとに頻出の問題形式を学ぶことが可能です。
さらに、聞き取りに必要な力やリスニング力を底上げするトレーニング方法も丁寧に紹介されており、リスニング対策を系統立てておこなえる点が特徴です。
とくに、リスニングが苦手な方は、本書で基礎力を固めてから公式問題集に取り組むと、より効果的に学習を進められます。
IELTS対策をするならバークレーハウス

今回は、IELTSリスニングの問題形式や勉強法、おすすめ教材を詳しく解説しました。
IELTS対策を独学しているがスコアに伸び悩んでいる方、本格的に対策を進めたい方は、専門的な指導が受けられる語学学校やスクールの活用も効果的です。
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