2021/03/11

IELTSのリスニング(listening)とは?基本情報や対策を詳しく解説

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

IELTSは、英語を母国語としない人を対象とした、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの英語4技能を総合的に評価する、世界的に信頼度が高い国際的な英語の検定試験です。
今回は、リスニングを苦手とする方のために、IELTSのリスニングテストの問題形式や対策方法、注意点を解説します。

目次

IELTSのリスニング(listening)とは?

リスニング勉強中の女性の写真
英語リスニングのトレーニング中
IELTSのリスニングは全部で4つのセクションから構成されています。
問題数は全40問で、リスニングのスコアは、その内何問正解できたかで算出される仕組みとなっています。

IELTSには、イギリスをはじめとする英語圏の国々の大学や、大学院への進学を目指す英語を母国語としない学生を対象とする「アカデミック・モジュール」と、仕事や移住を目的とする人を対象とする「ジェネラル・トレーニング・モジュール」の2種類のテストがあります。

これら2種類のモジュールで、リスニングは同じ問題が出題されます。

IELTSのリスニングの試験問題って?

IETLSのリスニングを勉強中の男性

IELTSのリスニングは先にも述べた通り、4つのセクションから構成されています。

日常的な場面が、1と2のセクションで出題され、学術的な場面が3と4のセクションで出題されます。

各セクションの内容は、稀に例外はありますが、大抵以下の以下のようになっています。

セクション 内容
セクション1 電話での問い合わせや銀行の窓口など日常生活に関連する会話
(2名の話者)
セクション2 美術館のイベント案内や施設に関する説明など日常生活に関連するアナウンスや説明
(2名の話者)
セクション3 大学の個別指導官と学生の会話やグループ課題の話し合いなど学術的な会話
(2~4名の話者)
セクション4 大学での講義や科学のレクチャーなど学術的な講演やアナウンス
(1名の話者)

IELTSリスニングの問題形式は、大まかに6種類に分類されます。

問題形式 概要
①多岐選択問題 基本的に三者一択問題が多くなっています。解答はアルファベットを記入します。
②マッチング問題 列挙されている各項目と選択肢を一致させる問題です。解答はアルファベットを記入します。
③空欄穴埋め問題
(平面図/地図/略図)
平面図や地図、略図の一部の空所を埋める問題です。選択肢から1つ選ぶ形式で、
選択肢の数の方が空所の数より多いので、答えに使わない選択肢があります。
④空欄穴埋め問題:文章 聞き取った内容をもとに、与えられた文章の空欄に適切な語句を記入する問題です。
⑤空欄穴埋め問題
(記入用紙/メモ/表/フローチャート)
記入用紙やメモ、表、フローチャートの一部の空欄を答えのリストから選んで記入する問題と
空欄に該当する語句を聞き取って記入する問題があります。
⑥質問応答 聞き取った内容をもとに、質問文に対しての答えを書く問題です。

④~⑥の記述式問題には、文字制限があります。
IELTSは、正解数に応じて厳密に点数が出るのではなく、スコアに幅を持たせたバンド(BAND)スコアという方式で評価します。
リスニングは、すべての問題が1問1点で、40点満点となっており、実際の点数は、0.5刻みの1.0~9.0のバンドスコアに換算されます。

IELTSリスニングの正解数とバンドスコア

バンドスコア 正解数
9.0 39-40
8.5 37-38
8.0 35-36
7.5 32-34
7.0 30-31
6.5 26-29
6.0 23-25
5.5 18-22
5.0 16-17
4.5 13-15
4.0 10-12
3.5 8-9
3.0 6-7
2.5 4-5
2.0 3

ほかの英語試験のリスニングとは何が違うの?

IETLSを勉強中の女性の写真

ちなみにリスニング試験は、IELTSだけではなく「TOEFL iBT」や「英検」といったほかの英語試験にも存在します。

いずれも、「英語の会話を聞いて問題に解答する」という特徴自体は同一ですが、問題の内容や出題傾向に相違点があります。

例えば、TOEFL iBTのリスニングは、IELTSのように「大学の講義」や「学生同士の会話」などの場面を想定した問題が出題されますが、スコアに加算されない「ダミー」の問題が混じるケースもしばしばです(受験者のデータを収集する目的で出題)。

一方のIELTSにはダミーの問題が出題されることはなく、すべての解答がスコアに影響を及ぼします。

また、英検のリスニングでは、英検のテスト自体が「級位」という形で英語力をはかる試験のため、リスニングの難易度も「級位ごとに差がある」という特徴があります。

4級や3級では、家庭や学校内を想定して趣味、旅行、買い物などの日常的な話題が出題されるのに対し、1級や準1級のように高い級位のテストになると医療、歴史、テクノロジーのような学術的な話題が多く出題されます。

英語試験ごとに体感的な難易度は大きく異なるため、難易度の単純な比較は困難ですが、試験ごとに「リスニング問題の内容に差がある」という点は留意しておきましょう。
なお、問題の内容のみならず、発音や問題数など、このほかにも違いはあります。
詳細は以下のページをご参照ください。

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IELTSのリスニング対策方法を教えて

リスニング力を向上させるには、適切な勉強法でトレーニングを積むことが大切です。

ここでは、リスニング力を上達させる対策を3つ紹介します。

リスニング対策その1:英語が聞き取れない理由を分析する

リスニングの練習をする際は、英語が聞き取れない理由を分析して、自身の弱点を克服することが大切です。

英語が聞き取れない理由は以下の3点です。

単語の意味を知らない

単語の意味を知らない場合は、何度も繰り返して聞き取りをしたところで、理解が深まることはありません。

その場合は、リスニングの練習の前に、単語力を身につけるべきでしょう。

発音が聞き取れない

単語の意味は知っているものの、発音が聞き取れない場合は、音源を何度も繰り返して聞くようにします。

聞き取れなかった単語を何度も聞いて、正しい発音を身につけましょう。

英語の理解が追いついていない

単語の意味をすべて理解しており、ゆっくりのスピードで何度も聞けば理解ができるという状態であれば、話すスピードに理解が追いついていないと考えられます。

この場合は、リーディング力を強化するために、まずは音源の再生速度を遅くして、徐々にスピードを上げていき、スピードに慣れていきましょう。

リスニング対策その2:実際の試験でも役立つディクテーションを行う

ディクテーションは、英語の音声を聞きながら、書き取りを行うトレーニングです。

ディクテーションを行うと、自身が聞き取れていない箇所を明確にすることができるため、効率的に弱点を克服できます。

IELTSの試験では、音声を聞きながら空欄を埋めていったり、メモを取ったりすることができるので、ディクテーションは実際の試験にも役立つスキルと言えます。

ディクテーションでは、数回音源を聞き、内容をそっくりそのまま書き出します。

音源を聞く回数に制限を設けると、集中力を保ちやすくなるのでおすすめです。

また、回数制限があると、聞き取れなかった部分を前後の文から推測する力も身につきます。

この推測する力は実際の試験にも必要なので、身につけると良いでしょう。

以上の手順でディクテーションを繰り返すと、聞き取れない部分を潰すことができ、リスニング力が向上します。

リスニング対策その3:スピーキングスキルの向上にも繋がるシャドーイングを行う

シャドーイングとは、音声を聴いて、その聴いたセリフをそのまま発話するトレーニングです。

シャドーイングを行うと、自分で上手く発話できる音が、より明瞭に聞き取れることに気付くはずです。

また、発話の向上に繋がり、スピーキングスキルのアップも見込めます。

シャドーイングは、神経を使う作業であるため、長い文章だと集中力が持ちません。
特に初心者の方は、途中で発話が追いつかなくなり、挫折してしまうことも少なくはありません。
初めのうちは短い文章でも良いので、完璧に音源についていき、発話ができるまで繰り返し、コツコツとリスニング力を向上させていくことが大切です。

IELTSのリスニングを受ける際の注意点

IELTSは筆記で行うペーパー受験とパソコンで答えを入力するコンピューター受験があります。

受験方法によって、リスニングの時間は異なり、ペーパー受験の場合は、問題を聞く30分に、解答を記入する10分を加えた合計40分です。

コンピューター受験は、問題を聞きながら解く方式のため、30分となります。

ただし、解答を確認する時間が2分与えられるため、正確には32分です。

また、リスニングの方法も異なります。

ペーパー受験は会場のスピーカーから問題を聞く方法で、コンピューター受験はヘッドホンを使用して行います。

パソコン入力に不慣れでなければ、ヘッドホンを使用するため、リスニングの問題文が聞きやすく、テストに集中しやすいという点で、コンピューター受験をおすすめします。

ちなみに、リスニングの音声は一度しか聞くことができません。

イギリス英語が中心ですが、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ・カナダ などのさまざまな国の訛りの英語も使われます。

リスニングとはいえ、スペルが問われる問題もあります。

例えば、名前や地名など、固有名詞の最初のアルファベットが大文字ではない、 複数形の「s」が抜けている、といった単純な表記にミスが1つでもあると不正解となるため、スペルの解答は正確に記述することが重要です。

スペルミスには十分注意しましょう。

また、IELTSのリスニングはリーディングの能力も関係します。
実際に、リスニングが始まる前に、ある程度の 情報をあらかじめ読んで、把握しておくことが高得点を取るために非常に重要ポイントになります。
短期間で、IELTSのリスニングスコアを上げたいと考えている方には、バークレーハウスの「リスニング・リーディング対策」がおすすめです。
日本人講師と共に、リスニング・リーディングに特化してスコアアップを目指します。

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