試験終了から1週間前後で結果発表が行われるTOEFLや、1ヶ月前後の時間を要するTOEIC®のように、結果が分かるまでの時間や日数は、試験ごとに異なります。
IELTSのテストを受けた方の中には「いつテストの結果が分かるんだろう・・・」、「留学にはIELTSのスコアをいつまでに取得すればいい?」、「IELTSには再採点が依頼できるそうだけど、どうすればいいの?」と、IELTSの試験結果について気になっている方も少なくないでしょう。
今回は、IELTSの結果発表がいつ行われるか、どのような形で採点が行われるか、再採点の依頼はどうすれば良いのかを詳しく紹介します。
IELTSの結果っていつごろ分かるの?
IELTSの試験結果(成績証明書)は、受験方法によって発表される時期が異なります。
- ペーパー受験は、試験日の13日後に成績証明書を発行
- コンピューター受験は、試験日から3~5日後に成績証明書を発行
成績証明書の発行後、受験者へ郵送される仕組みです。
この成績証明書は電話やメール、FAXなどは利用されず、郵送のみで送付されます。
受験方法によって、結果が判明する期間に1週間近くも差があるため、「少しでも早く結果を知りたい」という方であれば、コンピューター受験をおススメします。
成績証明書が発行されると、IELTS公式サイト上「Get your IELTS results」にてスコアが公開されるため、結果が郵送される前にこちらで、確認することも可能です。
ちなみに、IELTSの公式テストセンターへ連絡すれば、成績証明書を追加で発行することも出来ます。
「成績証明書を無くしてしまった」、「大学や移民局へ提出する成績証明書の原本が無い!」という方でも、再発行が可能です。
ただし、成績証明書は「IELTSを受験する際に登録した住所」に宛てて送付されるため、引っ越しなど転居後に住所を更新していないと成績証明書を受領できないこともあるので、ご注意ください。
転居などにより、住所変更があった場合には、IELTSオフィシャルページから、マイページにログインし、新しい住所に登録情報を更新しましょう。
IELTSの採点ってどうやって行われるの?
IELTSは、9.0点満点の試験で、0.5点刻みで結果が算出される仕組みです。
英検のように合否で判定せず、TOEFLやTOEICと同じくスコアによって受験者の英語力を測定します。
試験はリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つの技能またはセクションで構成され、採点もそれぞれの技能で計算が行われるのが特徴です。
セクション | 採点基準 |
リスニング | 出題された40問中、何問正解出来たか。合計正解数で算出。 |
リーディング | 出題された40問中、何問正解できたか。合計正解数で算出。 |
ライティング | 「課題の達成度」「一貫性のまとまり」「語彙力」「文法知識と正確さ」などを基準に算出。 |
スピーキング | 「流暢さと一貫性」「語彙力」「発音」「文法力」「正確さ」などを基準に算出。 |
スコアの評価軸は、上記の通りです。
ライティングやスピーキングの技能では、主な採点基準を知っておくことで、具体的なテスト対策を行いやすくなります。
本ブログでも掲載しているので、興味がある方はご覧ください。
4つの技能または、セクションの平均値が個人の英語力をあらわすスコア(バンドスコア)となるのです。
留学生を受け入れるうえで、IELTSを採用している学校では、入学希望者に必要となるIELTSのスコアを公開しています。
目標となるスコアを決めれば、テストの勉強や対策を行うモチベーションも確保しやすくなるので、進学を希望する学校のスコアは事前に確認しておきましょう。
IELTSのスコアはいつまでに取得すればいい?
「海外留学のためにIELTSのスコア取得を目指している!」という方であれば、「スコアの提出期限」についても知っておきましょう。
海外留学は、学校の成績表やエッセイなど必要書類を揃えたうえで学校に出願する必要があります。
分かりやすく言えば、「学校への出願までにIELTSのスコア取得ができていれば良い」わけですが、学校によっては「留学の出願そのものに締切が存在する」ケースがあるので注意しましょう。
留学に必要となるIELTSのスコアや出願の締切は、事前に学校のWebサイトやパンフレットなどを通じて把握しておくことが大切です。
「高校を卒業したら海外の学校で勉強したい!」、「3年以内に海外留学を実現する!」など、留学を行う時期が明確であれば、目標のスコアを取得するために、計画性をもってIELTSの学習を行う必要があります。
一度受験すればIELTSの結果はずっと有効なの?
IELTSのスコアは、「成績証明書の発行日から2年間のみ有効」です。
どんなに高いスコアを記録していたとしても、2年を経過した成績証明書は効力を失い、学校または移民局などへの提出が出来なくなるのでご注意ください。
失効した場合は、IELTSのテストを再度受けて、新しいスコアを取得することが必要となります。
ちなみに、「有効期限が2年」というのは、ほかの英語試験においても設定されています。
TOEFLやTOEICなども、IELTSと同じく証明書の発行日(または試験日)から2年を経過すると効力を失うので、失効後に英語力を証明する場合は、再度試験を受けなければいけません。
「生涯にわたって有効な英語試験を受験したい!」という方であれば、ケンブリッジ英語検定のように、有効期限が存在しない試験を目指すのも手です。
英検については、留学に使用する場合は、合格証明書発行日から数えて2年間と定められているので、注意が必要です。
それ以外の用途においては、特に有効期限の定めなく半永永久的に利用可能です。
IELTSの採点結果に納得がいかない場合は「再採点」を依頼しよう
最後に、IELTSはテストの受験日から6週間以内であれば、「採点結果の再採点をしてもらえる」ということを覚えておきましょう。
IELTSでは、試験の公平性を維持する目的で、再採点を認めています。
再採点は英語で「remark(リマーク)」、再採点を依頼することを「request a remark」といいますが、IELTSの再採点制度の正式名称は「Enquiry on Results」です。
この再採点の制度は、IELTS受験者でスコアに納得がいかない場合、有料にはなりますが誰でも利用できます。
再採点にかかる費用は再採点を希望するセクション数にかかわらず、一律11,000円で、スコアに変更が生じた場合は全額返金されます。
ただし、スコアが変わらなかった場合は返金されません。
再採点を申請できる期間は、受験日から6週間以内とされています。
再採点を行うのは通常、最初の採点をした試験官とは、別の試験官が行います。
総じて、再採点を担当する試験官は、最初の採点をした試験官より採点の経験が豊富な場合がほとんどです。
再採点をする試験官は、偏った評価をしないために、最初の採点結果を確認するようなことはせず、改めて採点を行います。
試験官はスコアを決める判断基準として「採点基準」に基づいて採点をするので、誰が担当してもスコアが変わらないことが原則です。
しかし、採点基準があるものの、採点に試験官の主観が入る場合もあります。
リーディングやリスニングのように、答えが明確な試験の結果にはブレがでることは少ないですが、スピーキングやライティングのようにはっきりした答えがない試験の採点は、担当する試験官の私見で左右されるケースも考えられます。
「予想よりもスコアが低すぎる」、「自分のスコアはもう少し高いはずだ」という方であれば、再採点を検討しても良いでしょう。
再採点の具体的な手続き詳細については、各テストセンターによって異なります。
再採点リクエスト申請の際は受験したテストセンターのWebページからお問い合わせしてみてください。
バークレーハウス公式テストセンターで受験された方は、以下から再採点手続きの詳細がご覧いただけます。
まとめ
今回はIELTSの試験結果について、発表時期や有効期限、再採点について詳しく紹介しました。
たとえ満足の行く試験結果が得られなかったとしても、再採点リクエストを申請することができますし、IELTSはコンピューター受験であればほぼ毎日テストを実施しているので、連続してテストを受験することもできます。
根気よくIELTSに挑み続けることで、目標のスコアを達成することも夢ではありません。
とはいえ、黙っていても英語力は一向に向上しないので、より高いスコアを目指すためには、十分なテスト対策を重ねる必要があるでしょう。
・コンピューター受験は、試験日の3~5営業日で成績証明書が発行される ・IELTSのスコアは、有効期限(2年間)がある ・IELTSの試験結果に不満があるときは再採点を申請できる
目標スコアの達成に向けて「IELTSのテストにはどのような対策方向があるの?」、「対策すべきポイントを知りたい!」という方は、以下のIELTS対策ページをご覧ください。
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