英検2級に合格し、次の準1級の取得を考えている方もいるのではないでしょうか?今回は、主に英検準1級の受検を考えている方に向けて、英検®準1級で求められる単語力のレベルや語彙数、良く登場する単語を動詞、名詞、形容詞、副詞で紹介します。
また、おすすめする単語の勉強方法や単語学習教材も紹介しますので、参考にしてみてください。
英検準1級とは?
英検は、日本英語検定協会が実施する検定試験で正式名称は「実用英語技能検定」です。
英語の「読む」、「書く」、「聞く」、「話す」の4つの技能を測定できるため、大学入試、就職などさまざまな場面で英語力を証明できる資格として活用されています。
試験はやさしいレベルから順に5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の7つのレベルに分かれています。
英検準1級は大学中級程度のレベルとされていて、具体的には「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる」と言われています。
英検準1級の資格を取得していると、大学入試優遇や単位認定、教員採用試験で優遇されます。
また、他にも海外留学の際に、学校の授業や生活で必要とされる英語力を証明するために採用され、多方面で幅広く活用できるのです。
試験は、筆記でおこなううリーディング・ライティングとリスニングの一次試験と面接形式のスピーキングテストの二次試験に分かれています。 また、世界共通の語学のガイドラインCEFR(Common European Framework of Reference for Languages:ヨーロッパ言語共通参照枠)のレベルでは、英検®準1級は「B2」程度に相当します。 2024年度からの大学入試共通テストでは、英語の外部検定試験の導入が予定されていて、このCEFRのレベルが評価の基準になります。
英検準1級の英語力があれば、英語での日常生活には困ることはなく、海外での学校生活やビジネスシーンにおいても、自信を持って英語を使いこなせるというレベルです。
英検®準1級に必要な英単語数はどれくらい?
英検準1級の合格に必要な単語数は、およそ9,000語とされています。2級の語彙力は5,000語程度のため難易度が一気に上がります。
英検2級と英検準1級との間には大きな壁があると言われるのは、この単語数の違いにも理由があるとされています。
また、ライティングに関しては、英作文の文字数が2級は80~100語、準1級は120~150語と40~50語程度増えています。準1級の問題は2級と比べると、英語圏での生活における実践的な試験内容になります。そのため、準1級は海外に留学する方も受検する傾向が見受けられます。
英検®準1級を受検する際は、まずは語彙力アップが不可欠です。スピード重視でどんどん設問を解いていかなくてはならない英検®準1級では、単語を推測する時間にも限りがあるため、語彙力が英検®準1級の合否を左右するといっても過言ではありません。
英検®準1級で頻出する単語の例をチェック
英検®準1級で頻繁に出題される単語は、日常会話で良く耳にしたり使われたりする単語より、社会性の高い話題で使われる専門用語や難易度の高い語彙が中心になってきます。準2級の大学受験レベルに比べると単語の難易度が格段に上がります。以下で、品詞別に英検®準1級に頻出する単語の例を紹介します。
「動詞」の頻出単語
- enforce(施行する)
- alter(変える)
- reckon(思う)
- uphold(支持する)
- stray(はぐれる)
- eliminate:(複雑にする)
- preclude:(妨げる)
- graze:(~食べる、軽く食べる)
- endorse:(裏書きをする、賛成する、支持する)
- lessen:(少なくする、減らす)
- infect:(感染させる)
- inflict:(~与える、負わせる)
- stroll(ぶらつく、散歩する、巡業する)
- magnify(拡大する、大げさに言う)
- summon(召喚する、呼び出す、招集する)
- formulate(明確に述べる、公式化する、考案する)
- facilitate(容易にする、楽にする、促進する)
「名詞」の頻出単語
- revenu(収益)
- persecution(迫害)
- leverage(てこの作用)
- particle(微粒子)
- discomfort(不快)
- captivity(とらわれの状態)
- tariff(関税)
- mockery(あざけり、笑いもの、冷やかし)
- solitude(一人でいること、孤独、独居、荒野)
- correlation(相関性、相互関係)
- contradiction(否認、否定、反対、矛盾)
「形容詞」の頻出単語
- noble(高潔な)
- arrogant(尊大な)
- cynical(懐疑的な)
- straightforward(率直な)
- hypocritical(偽善の)
- docile(従順な)
- conspicuous(目立つ)
- substantial(実体のある、相当な)
- competitive(競争の、他に負けない)
- beneficial(有益な、有利な)
- controversial(論争上の、議論の的になる、物議をかもす)
- nutritious(栄養のある、栄養になる)
- intensive(激しい、徹底的な、集中的な)
- hesitant(躊躇した、ためらいがちな)
- synthetic(総合的な、合成の、人工的な)
- barren(不毛の、味気ない)
- invaluable(非常に貴重な)
「副詞」の頻出単語
- ruthlessl(冷酷に)
- blissfully(至福に)
- definitely(間違いなく、確かに)
- sparsely(まばらに、わずかに)
- densely(密集して、ぎっしりと)
- significantly(著しく)
- invariably(いつも)
- seemingly(どうやら~らしい)
- solely(~だけ、単に、もっぱら)
- ironically(皮肉にも)
- frequently(頻繁に)
英検®準1級レベルの単語の勉強方法とは?
英検®準1級の長文読解では、一般的な社会生活から芸術や文化、歴史、科学、環境、医療、ビジネスなどさまざまなジャンルにかかわる専門的な文章を読んで理解することができるレベルが求められます。そのためにも単語をしっかり覚える必要があります。
単語を1つずつ「丸暗記」するより、例文の中で覚えていくと定着率がよくなります。また、例文と一緒に覚えると単語の意味だけでなく使い方も学ぶことができます。例えば、英語のニュース記事を定期的に読むことで、多くの意味を持つ単語が、「ここでは何の意味で使われているのか」ということが前後の文脈から判断できるようになったり、定型表現的な例文を数多く知っておくと英作文の表現力が豊かになったりするというメリットもあります。
覚える際は例文の場面を頭に描きながら声に出しましょう。イメージが膨らみますし、声に出すことで聴覚も刺激されるので、記憶への定着率がアップします。毎日反復して、最後は暗唱できるレベルにまで持っていけると効果的です。
英検®準1級におすすめの単語学習教材
ここでは、まず英検®準1級の学習教材を選ぶ時のポイントを解説した後に、受験に備えて、おすすめの単語帳2冊を紹介します。英検®準1級の合格を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
英検®準1級の参考書を選ぶ時のポイント
ポイント①:英検®準1級レベルの単語帳を選ぶ
高校の授業やセンター試験レベルでは出題しないような難しい英単語が出題されるので、準1級レベルの単語を効率的に網羅するには、準1級に特化した専用の単語帳がおすすめです。見て意味を把握するだけではなく、発音も正しく身につけるために、音声付きの単語帳を活用しましょう。
ポイント②:準1級の英文が読める力がつく教材を選ぶ
英検®2級レベルや一般の大学受験の長文よりも難易度がかなり高く文章量も多いため、英検®準1級レベルの英文を日常的に読んで英文を抵抗なく読める力をつける必要があります。過去問の長文が紹介された教材や英字新聞などを読んで語彙力を高めます。
ポイント③:スピーキング・ライティングを学べる教材を選ぶ
英検®準1級では、スピーキング・ライティングの試験で求められるレベルが英検®2級よりも格段に上がります。英検®1級のスピーキング・ライティング対策が盛り込まれた教材を活用して、しっかり練習して強化しておくことが大切です。
おすすめの単語帳
おすすめの単語帳①:「英検®準1級英単語大特訓」
収録された単語は過去30年分の英検®問題とコーパスの総合判断で厳選したものばかりなので効率的に学習できます。読解からリスニング、二次試験対策までしっかりできます。また、単語の覚え方の組み合わせを絞り込んで説明しているため、単語習得がしやすい内容となっています。
おすすめの単語帳②:「英検®準1級 でる順パス単」
過去問データ分析に基づく「でる順」(頻度順)に単語が掲載されているので、効率的に学習を進められます。各セクションに2種類のテストが収録されており、覚えたかどうか確認もしっかりできます。英検®準1級の単語を幅広く網羅しており、良く出題される語を「でる度A」「でる度B」「でる度C」の3段階に分類してまとめているので、効率的に学びたい方におすすめです。また、すべての見出し語に例文がついているので、語義を英文の中で深く理解することができます。類義語や反意語、派生語なども掲載されているので語彙力を身につけられます。
単語を覚えることで読解力、ライティング力のアップを目指そう!
英検®準1級の長文読解では、さまざまなジャンルの専門的な文章を読んで理解することができるレベルが求められます。わからない単語が少なくなれば問題を解くスピードも上がります。単語を覚える際には読むだけでなく、発音を聞く・音読する・スペルを書く、すべて行いましょう。単語の意味が良くわからない場合は、インターネットの画像検索で、その単語を調べると、その単語と関連のある画像が表示されるので、視覚的に意味をインプットしやすくなります。
英検®準1級の英作文(ライティング)では、社会性の高い話題のトピックについてエッセイを書けるスキルが必要です。単語をしっかり覚えておくことで、ライティングに活かせる語彙も増えます。ライティング問題では、POINTSから観点を2つ選び、自分の意見の理由を「Introduction(導入)→ Main body(本論)→ Conclusion(結論)」の構成で書きます。課題に合った単語を正しく使えていたり、さまざまな単語を使い分けできていたり、難易度が高い単語を使っていると点数が上がります。同じ語句や表現を何度も繰り返して使うと、語彙力が不十分だと判断されるため、できるだけ同じ語句や表現を避けて別の言い回しや単語を使うように心がけましょう。
英検®準1級では、2級よりも覚えなければならない単語数も増え、語彙の難易度もグッとアップします。特にライティングとスピーキングでは、言いたいことを豊富な語彙を使って表現できることが評価されるため、単語帳やアプリなど自分に合ったツールを使って単語力の幅を広げましょう。
しかし、自主学習だけでは、集中力が続かず、独学では限界があるのも事実です。例えば、英検®準1級の合格を目指す仲間と、スクールの対策コースで、英検®に精通した講師の指導のもと、一緒に勉強をすれば切磋琢磨してモチベーション維持にもつながります。
バークレーハウス語学センターでは、英検®を熟知した指導経験豊富な専門講師が合格へのテクニックから勉強法まで徹底的に指導します。英検®対策コースは1級から5級まで、すべての級に対応しているので、チャレンジする級がどの級でも心配ありません。また、講師陣は日本人とネイティブ講師が在籍しているため、試験対策や勉強法など日本語での解説やネイティブ講師による面接形式のスピーキングのトレーニングも十分に行えます。バークレーハウス語学センターの英検®対策に関する詳しい情報は、こちらの「実用英語技能検定」でご覧いただけます。