2022/11/16

英検準1級のリーディング対策!合格点や解答のポイントを解説

この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

「英検準1級のリーディングパートってどうやって勉強するの?」

「英検準1級の合格ラインはどれくらいなの?」

上記のような、悩みを抱えている方は多いです。

英検準1級受験予定の方もしくは、受験した方で不明な点が多くあると思います。

本記事では、英検準1級のリーディングパートの勉強法や英検準1級の合格ラインについて詳しく解説していきます。

英検準1級合格に必要なポイントを押さえて、高得点を目指しましょう。

目次

英検準1級のリーディングパートの合格ライン

英検準1級のリーディングパートの合格ラインについて紹介します。

英検準1級の一次試験に合格するためには、得点率66%以上が必要となります。

英検準1級の1次試験には、リーディングパート、リスニングパートとライティングパートがあります。

その中で、リーディングパートは得点率66%以上が目標となるので、41点満点中23点以上で合格圏内になります。

英検準1級の問題構成や試験内容については、以下のページで紹介しています。

合格ラインはあくまで目安

上記で紹介した合格ライン66%はあくまで目安の合格ラインです。

2015年度までは提示された合格点以上であれば合格という制度だったのですが、2016年度以降制度が変更となりました。

2016年から現在までは、CSEスコアという指標をもとに合否が判定されるようになり、明確な合格点はわからない制度となっています。

明確な合格点はわからないが、自己採点をするときの目安として知っておくと便利です。

英検準1級リーディングの合格スコア表

英検準1級の各パートの配点と合格ラインは、下記のとおりです。

リーディングリスニングライティング合計点合格ライン
750点750点750点2,250点1,792点

それぞれのパートで750点の配点となっています。

合格ラインは、2,250点中1,792点に設定しております。

3パートの内、1つでも点数が低いと全体の点数に大きく響きますので、バランスよく勉強しましょう。

リーディングパートを勉強するときのポイント

リーディングパートを勉強するときのポイントをご紹介します。

・過去問・問題集を繰り返し解く
・問題テーマを調べる
・単語・熟語を勉強し続ける

過去問・問題集を繰り返し解く

まずは、過去問・問題集を繰り返し解きましょう。

過去問・問題集を繰り返し解き、解答にかける時間配分を身につけることができます。

また、類似問題も多く出題されますので問題の傾向が見えてきます。

各大問でどんな問題が出るのかを事前に把握しておきましょう。

また、解答後はかならず答え合わせをおこない、別冊の解答集に記載された解法も読み込んで次に似た問題が出たときに間違えないようにしましょう。

問題テーマを調べる

過去問・問題集に出題されたテーマを調べましょう。

長文で出てくるメールや長文のテーマは、類似しているケースが多くあります。

事前に似たテーマの問題を解いていると、本文も読みやすく理解度がアップします。

答え合わせをする際にテーマを調べることで、知識として蓄えられ親しみやすくなるというメリットもあります。

どんなテーマが多く出題されているのかを事前に調べておきましょう。

単語・熟語を勉強し続ける

次に、単語・熟語を勉強し続けましょう。

英検で単語と熟語は基礎中の基礎となります。

単語がわからないと、問題の正解率もぐんと下がってしまいます。

過去問や問題集を解いたときに、わからない単語・熟語がある、ということは必須単語・熟語を覚えきれていない可能性があります。

単語と熟語の勉強は最後まで継続しましょう。

試験当日もテスト直前まで単語を覚えることをしておきましょう。

英検準1級は7,500単語~9,000単語覚える必要があります。

1日で何単語覚えるか計画をたてて、英検当日までに7,500単語~9,000単語を覚えきりましょう。

リーディングパート対策におすすめの教材

リーディングパート対策におすすめの教材は下記のとおりです。

英検分野別ターゲット 英検準1級リーディング問題

まずは、旺文社の英検分野別ターゲット英検準1級リーディング問題です。

英検に関する書籍に強い旺文社から出版されている問題集です。

本書は、英検準1級のリーディングに特化した問題集となります。

41問の長文問題が収録されており、問題の解き方、読み方、進め方を詳しく解説してくれています。

また、覚えておきたい単語リストと問題の読み上げ音声をダウンロードすることができます。

流れとしては、まずはリーディングパートの解き方を学んでいきます。

その後に実際に練習問題を解いてみます。

最後に模擬テストを実施して自分の実力を測ります。

41問とボリューム豊富ですので、本書で問題集を繰り返し解いて読解力をアップしましょう。

文で覚える単熟語 準1級

続いても旺文社の分で覚える単熟語準1級です。

本書は、単語を覚えるための参考書です。

特徴としては、長文を読みながら単語を覚えることができる点です。

長文の中で出てくる単語の意味を覚えながら進めていきます。

自然や医療テクノロジーなど各テーマごとに大きく分かれています。

各テーマの長文と単語リストで単語を覚えていくという形です。

最後に確認テストがあるので、どれだけ覚えているかを確認することができます。

英文の音声も収録されておりますので、ダウンロードが可能です。

英語音声は、アメリカ、イギリスの両アクセントで収録されているので、色んなアクセントに慣れるという意味でもおすすめです。

英検準1級過去6回全問題集

3冊目も旺文社の英検準1級過去6回全問題集です。

本書は、名前の通り過去6回分の準1級の過去問題を収録した問題集です。

繰り返し過去問を解くことで、自分の苦手がわかったり問題の傾向が読めたりします。

また、本書の特徴として解説がしっかりと記載されています。

自分がなぜ間違えたのかを明確にすることで、次に類似問題が出題されたときに間違えずに済みます。

リスニング用の音源も収録されていますので、リーディングパートだけではなく、リスニングパートやライティングパートの練習にもなります。

時間を測って過去問題を解いて、本番のテストの進め方を事前に身に着けておきましょう。

ちなみに、Kindle版は少し値段が安めになっているためおすすめです。

リーディングパートでスコアを上げるコツ

リーディングパートのコツについて紹介していきます。

・大問1:短文の語句空所補充
・大問2:長文の語句空所補充
・大問3:長文の内容一致選択

大問1:短文の語句空所補充

大問1では、短文の語句空所補充問題が出題されます。

短文と選択肢4個が用意されているので、短文の空欄に当てはまる語句を選択肢から選ぶ問題です。

下記が2022年度の準1級の試験で出題された問題です。

Jocelyn always reminded her son not to tell lies. She believed it was important to ( ) a strong sense of honesty in him.

1 remodel 2 stumble 3 overlap 4 instill

正解は、4 instillとなります。

instillとは、植え付けるなどの意味があり、今回の問題の選択肢として適切です。

解き方としては、まず英文を読み内容をイメージしましょう。

その後に選択肢を見て、適切な選択肢が見つかればその選択肢を選びましょう。

選択肢を見てもすぐに答えがわからない場合は、正解でない選択肢から除外していき、消去法で解いていきましょう。

大問2:長文の語句空所補充

大問2は、長文の語句空所補充問題です。

長文と選択肢が用意されているので、空欄に入る選択肢を選んで答える問題です。

大問1の文が長くなったイメージです。

下記が2022年度の準1級の試験で実際に出題された問題です。

The Good Roads Movement
Beginning in the late nineteenth century, the Good Roads Movement transformed America’s landscape, helping to create the nation’s system of roads and highways. This movement ( 29 ). While most people today assume that the road system was first developed in response to the needs of automobile drivers, this is a myth. Actually, the demand started mainly with cyclists. The invention of the modern bicycle led to a cycling craze in the 1890s, and millions of Americans wanted better, safer roads to cycle on. Cyclists began pressuring local governments to improve the quality of roads, which were often poorly maintained and dangerous. At first, the movement was resisted by farmers, who did not want their tax dollars to be spent supporting the leisure activities of cyclists from cities. Gradually, however, farmers ( 30 ). One reason for this was an influential pamphlet called The Gospel of Good Roads: A Letter to the American Farmer. It convinced many farmers by emphasizing the benefits of roads, such as making it easier for them to transport their crops to markets. As automobiles became common, the movement quickly gained momentum. ( 31 ), the invention of the Ford Model T in the early 1900s led to many new drivers, who were also eager for better roads. Millions of these affordable cars were sold, and the increase in drivers put pressure on governments to build more roads and improve the quality of existing ones.

(29) 1 was started by car manufacturers 2 had a surprising origin
  3 created disagreement among drivers 4 angered many cyclists
(30) 1 increased their protests 2 started using different roads
  3 began to change their minds 4 turned against cyclists
(31) 1 By contrast 2 In particular 3 Nonetheless 4 Therefore

解き方としては、まずタイトルから内容を推測しましょう。

内容を推測するだけでも読むスピードが変わる場合があります。

次に、本文を空所の前までサラッと読み進めます。

空所の前後では、答えが書かれている場合が多いのでじっくり読みましょう。

英文の前後関係から適切な表現を推測し、選択肢を選びましょう。

空所を解答した後は、引き続き次の空所前まで読み進めます。

同様に空所の前後ではじっくり読んで答えを見つけます。

大問3:長文の内容一致選択

大問3は、長文の内容一致選択問題です。

長文を読んで内容と合っている選択肢を選ぶ問題です。

下記が2022年度の準1級の試験で実際に出題された問題です。

Durians and Giant Fruit Bats
The football­sized durian fruit is well known for its unpleasant smell and creamy, sweet flesh. Known as the “king of fruits,” durians are believed to have originated in Borneo, but they are now cultivated more widely, with over half of all durians consumed worldwide being grown in Thailand. Durians have long been popular throughout Southeast Asia, but their popularity is now spreading to other parts of the world. There are hundreds of kinds of durians, but the Musang King variety, which is grown almost exclusively in Malaysia, is one of the most highly valued. Durians contain high levels of vitamins, so they are often promoted for their health benefits, which has led to rising exports. In fact, experts predict there will be a 50 percent increase in shipments from Malaysia to China alone during the next decade. In order to take advantage of this situation, many Malaysian farmers have stopped producing crops such as palm oil in favor of producing durians. Durian trees are not easy to grow, however. They require regular watering and feeding with fertilizer, and they are highly sensitive to temperature. Furthermore, they do not naturally grow in groves, but rather thrive when grown among other trees and shrubs, so growing them in an orchard as a single crop presents a challenge. Ensuring sufficient pollination of the flowers for the trees to produce a good harvest of fruit is a further difficulty for farmers. One characteristic of durian trees is that their flowers only release pollen at night, so insects such as honeybees that feed during the day do not pollinate them. Animals that are active at night take over the role of pollination, but only about 25 percent of a durian tree’s flowers ever get pollinated naturally. Because of this, many farmers resort to the labor­intensive practice of pollinating by hand. Studies have shown that giant fruit bats are the main natural pollinators of durian flowers. However, these bats are chased away or killed by many farmers, who simply see them as pests because they cause damage and reduce profits by feeding on the fruit. The bats are also threatened as a result of being hunted and sold as food, since there is a belief in some Southeast Asian cultures that eating the bats’ meat helps to cure breathing problems. Without educating people about the benefits of giant fruit bats, the bats’ numbers may decline further, which could have serious consequences for durian farming.

(35) According to the first paragraph, what is true about durian production?
1 Durians are now mainly grown in Malaysia because there is no longer enough land available to cultivate them in other Southeast Asian countries.
2 Although durians have been selling well in places where they were traditionally grown, they have yet to gain popularity in other countries.
3 Premium varieties of durians have been criticized by consumers because they have no more nutritional value than cheaper varieties.
4 Because of the increasing demand for durians, Malaysian farmers are switching from growing other crops to growing durians

(36) One factor that durian farmers need to consider is that
1 although durian trees can be grown in almost any warm climate, they do best in areas where there are few other plants growing.
2 the tendency of durian trees to push out other plants is causing a sharp decline in the number of native plants.
3 durian trees should be grown in a location where they can be easily found by honeybees and other daytime pollinators.
4 if durian trees are left alone to be pollinated naturally, the trees are unlikely to produce a large amount of fruit.

(37) What is one thing the author of the passage says regarding giant fruit bats?
1 Durian production might suffer if awareness is not raised about the important role giant fruit bats play in durian flower pollination.
2 Many people in Southeast Asia have become ill as a result of eating bat meat that was sold illegally at some markets.
3 Some durian farmers deliberately attract giant fruit bats to their orchards so that they can catch them and sell their meat.
4 There has been a significant drop in natural pollinators of durian flowers because many giant fruit bats have died from breathing problems.

大問2より長い問題が出題されます。

全部をじっくり読んでいるとタイムオーバーとなってしまうので、じっくり読むところとそうでないところをわけて読んでいきましょう。

解き方としては、まずタイトルから、内容を推測しましょう。

次に質問文を読み、何について問われているかを把握します。

先に質問文を読んでおくことで本文のどのあたりをじっくり読む必要があるかがなんとなくわかります。

問題文を読み始め、質問文と類似した内容が記載してあるところまで読み進めます。

類似内容が記載されている箇所では、じっくり内容を読み適切な答えを選択します。

とくに重要となりそうな場所にはマークをしておき、全部読み終わったあとにマークした場所に戻って問題を解くことも一つの方法です。

長文問題を解くときは「ディスコースマーカー」に注目

長文問題を解くときは、ディスコースマーカーに注目してみましょう。

ディスコースマーカーとは、英文の中で話の展開を示す目印のようなものです。

たとえば、「しかし」や「~だが」などの逆説のディスコマーカーや「結果として」や「なので」など結果のディスコマーカーがあります。

ディスコースマーカーに着目しながら読めば、難しそうに思える長文でも理解しやすくなる場合があります。

ディスコマーカーの次の内容は、質問の答えが書いてあるケースも多くあります。

ディスコマーカーの後の内容には、とくに気を付けて見ておきましょう。

下記でディスコースマーカーを一部紹介していきます。

逆接のディスコースマーカー

まずは、逆説のディスコースマーカーです。

逆説のディスコースマーカーの後には、前の文と異なる内容が書かれます。

下記の単語が頻出です。

・but:しかし
・however:しかしながら
・yet:しかし、それにもかかわらず
・although:~だが
・though:~だが

対比のディスコースマーカー

つぎに対比のディスコースマーカーです。

対比のディスコースマーカーも、前の文とうしろの分で逆の内容が書かれます。

対比のディスコースマーカーには、下記のような単語があります。

・while:一方で
・whereas:一方で
・meanwhile:一方で
・on the contrary:それどころか、むしろ
・;(セミコロン):一方で

例えのディスコースマーカー

次に、例えのディスコースマーカーです。

具体例を示すときに使われるのが例えのディスコースマーカーです。

下記のような単語がよく使われます。

・for example:たとえば
・for instance:たとえば
・such as:~のような
・including:~を含めて
・:(コロン):~のような

結果のディスコースマーカー

結果のディスコースマーカーは、結論でまとめるときに使われることが多いです。

下記のような単語が結果のディスコースマーカーとして使われます。

・in conclusion:結論として
・consequently:その結果
・as a result:その結果
・therefore:よって
・thus:こうして

言い換えのディスコースマーカー

言い換えのディスコースマーカーは、前の文を要約したり違う表現で伝えるときに使います。

下記が言い換えのディスコースマーカーです。

・in short:要するに
・in other words:言い換えると
・or:すなわち
・namely:つまり

追加のディスコースマーカー

最後に追加のディスコースマーカーです。

追加のディスコースマーカーは、前の文に付け加えるときに使います。

下記が追加のディスコースマーカーの一例です。

・also:~もまた
・besides:加えて
・in addition:さらに
・additionally:さらに
・moreover:さらに
・furthermore:さらに
・what is more:加えて

リーディングパートで点数が取れない原因

リーディングパートで点数が取れない原因について紹介します。

リーディングパートで点数が取れない原因は大きく下記の3点です。

・時間配分に失敗している
・問題のテーマが難しい
・単語・熟語がわからない

時間配分に失敗している

まずは、時間配分に失敗しているという原因です。

1問解答するために、時間をかけすぎてしまって最後の問題が解けなくなってしまうケースがあります。

英検準1級での解答時間の目安は、1問あたり1~2分前後といわれています。

過去問や問題集を解く際に、時間配分を気にしておくことで本番でも自然と時間配分を意識して進めることができます。

まずは、自分の得意パート、苦手パートを見つけて自分のオリジナル時間配分を事前に見つけておきましょう。

問題のテーマが難しい

英検準1級では、長文のテーマが一気に難しくなる印象があります。

長文で取り上げられている題材は、芸術、文化、歴史、教育、科学など、日本語でも馴染みのないテーマが取り上げられることが多くあります。

問題は専門的な内容のため、テーマに対するイメージができない可能性があります。

出てくる単語や表現も専門的になることが多いです。

問題集の中には、頻出テーマごとに解き方を解説してくれている問題集もあります。

事前に英検準1級に頻出テーマについて、理解を深めておくことが本番のテスト対策となります。

単語・熟語がわからない

最後に、出題される単語や熟語がそもそもわからないというパターンです。

英検準1級の受験に必要な単語数は9,000語程度といわれています。

そもそもわからない単語・熟語があり、肝心な部分を読み解けず、点が取れなくなる可能性があります。

単語は、英語の試験を解くうえで最も重要な要素です。

過去問や問題集を解くことも大事ですが、まずは単語を最低限覚えることを優先しましょう。

単語がわからないと、文章の理解ができず正答率も下がってしまいます。

英検準1級に必要な単語数については、以下のページで紹介しています。

まとめ

ここまで、英検準1級のリーディングパートについて詳しく説明してきました。

あくまでも自己採点の目安ですが、英検準1級のリーディングパートの合格ラインは23点以上が必要です。

下記が英検準1級の各パートの配点と合格ラインになります。

リーディングリスニングライティング合計点合格ライン
750点750点750点2,250点1,792点

英検準1級のリーディングパートを勉強する際には、下記に注意しましょう。

・過去問・問題集を繰り返し解く
・問題テーマを調べる
・単語・熟語を勉強し続ける

リーディングパートでは、ディスコースマーカーに着目して解いていくことが重要となります。

また、リーディングパートで失敗する原因としては、下記が考えられます。

・時間配分に失敗している
・問題のテーマが難しい
・単語・熟語がわからない

事前準備を入念にして、英検準1級にのぞみましょう。

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