2022/11/09

英検2級のライティング問題の難易度とは?対策、勉強のポイントを徹底解説!

英検2級_ライティング対策

この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

今記事では、英検2級のライティング・英作文問題の対策方法や勉強法について詳しく解説しています。

英検2級ライティング問題の内容や、準2級や3級とはどのような違いが存在するのか、疑問に感じている方は多いと思います。

ライティング問題で役立つ英語フレーズ集なども紹介していますので、こちらを参考に英検2級対策をしてみてください。

目次

英検2級ライティング試験概要

英検2級_ライティング

英検2級は一次試験と二次試験があり、ライティングは一次試験の大問4で出題されます。

英検CSEスコアを見ると、リーディング38問650点、ライティング1問(使用単語80~100程度)650点、リスニング30問650点の合計1950点満点です。

その中でも、ライティングは1問で650点と配点が大きく、ライティングで点数を稼がないと英検2級を合格することはできないため、ライティングの勉強は必須になります。

試験時間はリーディングと合わせて85分で、ライティングの時間は見直しの時間を合わせても最低で20分の確保は必要です。

問題の内容は、与えられたトピックに対して、自分の意見(肯定or否定)とその理由を80~100語程度のエッセイにしてまとめるように求められる問題が多く、準2級の必須単語数より50語ほど増えます。

トピックは教育、経済、テクノロジーなど、現代社会や日常生活に対しての問題が出る傾向があるため、普段から英語でニュースを読む、英語で考える癖をつけておくことが大切です。

実際に出題された問題と解答を見てみよう

2022年に実施された試験の問題と模範解答を見てみましょう。

【問題】
TOPIC
Some people say that Japan should accept more people from other countries to work in Japan. Do you agree with this opinion?
POINTS
● Aging society
● Culture
● Language
【回答】
I agree that Japan should accept more people from other countries to work in Japan.
First, in this aging society, it is necessary to increase the working-age population.
This is especially important for workplaces that need many workers, such as construction sites and nursing homes.
Second, accepting people from abroad will bring new ideas to Japanese society.
By exchanging opinions with people who have different cultures and customs, people will be able to make something new and creative. Therefore, I think accepting more foreign workers would be a good idea for Japan.
主張私は、日本がもっと外国人を受け入れるべきだと思っています。
理由1まず、この高齢化社会では、生産年齢人口を増やす必要があります。
理由1
具体例
これは特に建設現場や介護施設など、多くの労働者を必要とする職場では重要です。
理由2第二に、日本社会に新しい風を吹き込むことができます。
理由2
具体例
これは文化や習慣の違う人たちと意見を交わすことで、新しいを生み出すことができます。
結論ですから、外国人労働者をもっと受け入れることは、日本にとって良いことだと思います。

問題のトピックは、20単語ほどの英文で書かれており、最後にあなたの主張を促すような形式になっていることが多いです。

模範解答を見ると、主張に続いて、理由が2つとその具体例と結論が書かれています。

大事なのは、上記の型を意識することです。

この型どおりに英文を書き、スペルミスや文法ミスを減らすことができると、英検2級合格にかぎりなく近づくでしょう。

また、模範解答にはPOINTSに提示されている3つのキーワードが使われています。

使わなくても減点対象にはなりませんが、迷った時のためにあらかじめ英単語が用意されているのも英検ライティングのポイントです。

詳しい解説は、後述のライティング問題対策で紹介します。

英検2級のライティングの採点方法と難易度

英検2級のライティングは、文法は中学英語レベルですが単語のバリエーションは幅広く、社会問題などアカデミックなトピックが出題されることから、大学入試レベルと言われています。

ライティングの採点は、「内容」「構成」「語彙」「文法」の4つのポイントから構成されています。

具体的には、以下で説明しています。

内容

ライティングの内容では、課題に求められている内容がしっかりと含まれているかが大事なポイントです。

もしTOPICの設問と、ずれた内容と判断されてしまった場合は、0点になる可能性もあるので、問題文はしっかり読みましょう。

また、自分の意見を答えるだけもダメで、しっかりと自分の考えを主張した後に、具体例や説明もつけ足してください。

構成

英文の構成や流れがわかりやすく、論理的という点も評価の対象になります。

英文の構成には接続詞を効果的に使って、流れをスムーズにわかりやすくすると減点をされることは少なくなります。

論理性もチェックされるため、自分の主張した意見に対しては一貫性を持たせましょう。

たとえば、最初に”Yes”と答えて賛成なのに、途中で否定よりの意見に傾いてしまっては、結局どっちを主張しているのかわからず減点になってしまいます。

語彙

課題に相応しい語彙を正しく使えているかも、チェックされます。

特別難しい単語を使う必要はなく、英検2級のライティングでは単語のスペルや使い方のミスがあると減点されるため、できる限り何度も見直し、減点となる要因を減らしましょう。

特にわからない単語があった際は、違う文章を考えなおしたり、簡単な語彙に言い換えたりと、臨機応変に対応してください。

文法

文法ミスだけでなく、文構造のバリエーションを正しく使えているかも評価のポイントです。

たとえば、毎回”I think…”から始めるのではなく、”I guess…”や”I believe…”など似た意味の表現のバリエーションを用意しておき、出来るだけ同じ文構造を使わないように心がけましょう。

この記事の最後に英検2級で使えるフレーズ集を用意したので、ぜひ参考にしてみてください。

また、英検準1級のライティングについても、以下のページで紹介しているので、英検準1級も受けようと思っている方におすすめの記事です。

ライティング問題の対策のカギ

「主張(結論)」「理由1」「理由2」「再主張(まとめ)」の構成に従って、解答することが大切です。

「主張」「理由」「再主張」の型に沿って書く

試験で余裕のある方はより高得点を取るために、わかりやすい具体例も入れましょう。

終盤のまとめでは、自分の意見をもう一度出し、まとめてください。

ただ、序盤の主張とは異なる表現を使うと加点されるポイントになります。

また「主張」「理由」「再主張」で使うフレーズを、ある程度用意しておくと、40語ぐらいは埋めることができ、残りの40語だけを考えればよいため、かなり負担が楽になります。

英検2級で使えるフレーズ集はこの記事の最後に紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

整合性にこだわりすぎない

細かい整合性を気にしすぎると、解答の手が止まる恐れがあるため、手が止まった時には1回立ち止まってみることも大切です。

整合性は確かに大事ですが、それよりもしっかりと解答することの方が重要です。

最後まで解答にたどり着けないと 、減点されてしまいます。

意見は人それぞれ違うため、内容はそこまで関係はなく、自分の意見をしっかりと書き出し、最後まで解答しきることを意識しましょう。

いきなり解答を作成しない

解答の内容を考えながら書くよりも、どのような内容にするかを最初に箇条書きでメモにまとめてみましょう。

箇条書きで書き出して、理由を2つ見つけたら、実際に文章をつくってみて繋げてみてください。

そこで自分が賛成と主張していて、難しいと感じるようであれば、反対の意見で簡単な方を選んでもよいです。

時間配分を意識する

ライティング問題に時間をかけすぎると、未着手の問題や全体の見直しをする時間が減ってしまうため、時間配分は常に意識することを心がけてください。

一次試験全体の試験時間は85分で、ライティングには「問題の読み込み」「解答の内容の考案」「答案用紙に解答」「見直し」を含めて、20分前後が好ましいです。

20分の詳細な時間配分は、理由を書き終わるまで大体5分程度で、ライティング作業は10分ほど、見直しを5分と設定するとちょうど20分で終わります。

「POINTS」を活用する

英検のライティング問題には以下のようにPOINTSと呼ばれる、解答にヒントを与えてくれる単語が提示されています。

TOPIC
Some people say that it is necessary for people to go to important historical sites in order to understand history better. Do you agree with this opinion?

POINTS
● Experience
● Motivation
● Technology

本番試験では緊張していて、普段ならすぐに思いつくような単語や内容を思い出せないときが考えられます。

解答が思いつかないときは、「POINTS」を足がかりにして活用すると時間を節約することができます。

ですが、POINTSを見て、なにも思いつかない場合は自分の知っている単語を使いましょう。

POINTSの単語は、使っても使わなくても加点減点はされません。

状況に応じて臨機応変に対応してください。

簡単な英単語や文法を使って解答する

簡単なもので良いので、覚えている限りの単語・文法を用いて書いてください。

難しい表現を使うと加点されることもありますが、スペルミスをするリスクがあり、ミスしてしまうと減点対象になってしまうので、分からない単語や文法があれば、自分が分かる簡単な英文・単語に書き換えてみましょう。

たとえば、組織という単語の”organization”が分からなければ、実際にある組織である”Mitsubishi”に言い換えるなど、誰でもわかるようにしましょう。

英単語・文法の注意点

注意点として、同じ言い回しを使いすぎないように気をつけましょう。

また、公式な文書で省略形を利用することは、英語では失礼にあたると言われています。

たとえば、自分の主張が反対意見の時に、”I don’t think”と書くのではなく、”I do not think”と使うようにすると良いです。

時制・数・冠詞の誤用にも注意が必要で、自信のない方は文法書で勉強やり直す、または過去問をやり込み慣れておく必要があります。

ライティング問題の勉強をするときのポイント

過去問や問題集の解答例を参考にする

勉強を始めたばかりで、ライティングの知識があまりないときには、過去問・問題集に付属されている解答集の解答例を参考にして、解答の構成・作り方を学ぶ方法がおすすめです。

自分が出した答えの例題と自分の文章を照らし合わせて、繰り返し問題を解いていき、どのような単語やフレーズが使われているのかも意識してみてください。

身近に添削をしてくれる人がいれば、その人にコツやポイントを教えてもらうと上達が早くなります。

さまざまなトピックの問題を解く

英検のライティングトピックは、その年により、問題の傾向が違います。

似たような問題ばかりを解くのではなく、さまざまなトピックの問題を解き、対応力を身につけてください。

過去問・問題集を繰り返し解く

ライティングに慣れていないと、時間制限に間に合わなかったり、解答欄に回答が収まり切らなかったりします。

過去問や問題集を繰り返し解く時は、かならず試験時間を測りながら解いてください。

繰り返し解く事で、時間の使い方を覚え、文章量の感覚も徐々につかむことができるはずです。

解凍後はかならず答え合わせをおこない、間違った箇所の分析をしてください。

教材紹介

英検2級のライティング対策にお悩みの方は、ぜひこちらの対策本の購入を検討してください。

旺文社「英検分野別ターゲット 英検2級ライティング問題」

練習問題と模擬試験問題が付いていて、ライティングに慣れることができます。

また、重要で覚えておいて欲しい所にはチェックリストがあるので、チェックリストを意識するだけでもライティング力を上げることができます。

アスク「英検2級ライティング大特訓」

英検2級ライティングに特化しており、英語資格試験を指導しているプロが作成している教材のため、内容もかなり濃いです。

ライティングで一番大切な構成が細かく具体的に説明されているため、わかりやすく知ることができます。

また、間違えやすい文法ミスや書き方についても書かれているので、無駄な減点を減らすこともできます。

 ジャパンタイムズ「最短合格! 英検2級 英作文&面接完全制覇」

ライティングと二次試験の面接のオリジナル問題が10セットと大容量で、この一冊を何度も繰り返すことで、英検2級対策は完璧に抑えることができるすぐれものです。

ナチュラルスピードの音声もダウンロードすることができ、会話力も鍛えられ、面接対策にも役立たせることができます。

英検2級で出題されやすいトピック例

 英検2級ライティングでは、以下のようなトピックが出題されます。

  • 教育
  • 社会
  • テクノロジー
  • 健康
  • 経済

普段ニュースを見ていると、よく耳にするトピックもあるため、英語でニュースを読む癖をつけておくと、使えるボキャブラリーも増え、試験対策に使えることができます。

2級で使えるフレーズ文章一覧

一から解答を考えるには、時間がかかってしまい、見直す時間も減ることで、ケアレスミスが増えてしまいます。

試験を受ける前には、迷ったときに使えるフレーズを覚えておくことで、余計な減点を減らすことができます。

次に、2級で使えるフレーズ集をまとめましたので、こちらもぜひ参考にしてみてください。

意見を表現するフレーズ例

“I think/do not think…”(私は...だと思います/思いません)
“I believe/do not believe…”(私は...だと思います/思いません)
“In my opinion, ...”(私の意見では)
“I agree that…”(...に賛成です)
“I agree/disagree with this opinion that…The reasons are as follows”(~の意見について賛成/反対です。理由は以下の通りです)

理由を述べるフレーズ例

“One reason is…”(理由の1つは...)
“Second, ...”(第二に)
“To begin with, ...”(まず第一に、...)
“First of all, ...”(まず初めに...)
“Also…”(また...)
“On the other hand, ...”(一方で、...)
“In addition, ...”(加えて、...)
“Next, ...”(次に、...)
“This is because…”(なぜなら...だからです)
“In fact…”(実際に、実のところ)
“Actually…”(実は)
“It is said that…”(...だと言われている)
“It is true that…”(たしかに...であるが)
“Moreover”(さらに、加えて)
“Besides”(その上、さらに)
“In addition”(加えて)
“First, in the light of…”(初めに...(理由1)の観点から)
“second , from the viewpoint of…”(2つめに...(理由2)の観点から)

例を述べるフレーズ例

“For example, ...”(例えば...)
“In my experience, ...”(私の経験でいえば...)
“For instance, ...”(例えば...)

解答をまとめるときのフレーズ例

“As a result, ...”(結果として)
“Because of all the reasons above, ...”(以上の全ての理由から...)
“In conclusion, ...”(結論として)
“For these reasons, I think(do not think)...”(これらの理由から、私は...だと思う)

まとめ

ライティングに苦手意識を持つ受験生は多いですが、フォーマットの型やスペルミス、文法ミスに気をつけて対策をおこなえば、合格基準となるスコアを超えられるでしょう。

まずは、今回紹介した試験で役立つフレーズ集や、ライティング対策の教本を使って問題に慣れましょう。

また、英検ライティングセクション全体の流れを、以下の記事で詳しく紹介していますので、興味のある方は記事を読んでみてください。

https://berkeleyhouse.co.jp/wp-content/uploads/2023/10/eiken-tips-2310_cta.jpg
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