英検の準2級に合格したが、二次試験の試験内容やどのような対策をすれば良いかわからない方もいるのではないでしょうか。
準2級の面接は、一次試験を合格した方が受験できますが、しっかり対策をしないと不合格になってしまうことがあります。
英検の二次試験は英語での面接(スピーキングテスト)になります。
日常的に英語を話していない方にとっては、二次試験に対して苦手意識をもつ方も多いかもしれません。
今回は、英検準2級を受験予定の方や一次試験に合格して面接試験を控えている方へ、試験の流れや対策を紹介します。
英検準2級面接の概要
英検準2級の試験では、一次試験と二次試験があります。
一次試験に合格した方のみ二次試験に進むことができます。
一次試験と二次試験の詳細は以下です。
英検準2級の試験
- 一次試験:筆記とリスニング
- 二次試験:面接形式のスピーキングテスト
二次試験は、個人対面方式の面接になります。
面接委員は1人で、日本人もしくはネイティブが担当します。
時間はおよそ6分で、入室から退室まですべて英語でやり取りします。
英検準2級面接の難易度
英検準2級の難易度は、高校2年生程度の英語力とされています。
難易度が高いのは一次試験の筆記・リスニングです。
一次試験に合格し、しっかりと準備をすれば面接は合格できます。
英検準2級面接の流れと内容
面接の流れと内容を確認していきましょう。
英検公式HPでバーチャル面接もできるため、ぜひ練習してみてください。
1. 入室
試験室の前で係員より入室指示があります。
ノックをして、入室します。
ここで、“May I come in?” などのフレーズを言っても良いでしょう。
2. 面接カードを渡す
入室してすぐに、面接委員に受験カードを手渡します。
“May I have your card please?” と言われたら、“Yes. Here you are.” と言いながらカードを渡しましょう。
3. 着席する
そのあと、“Please have a seat.” などと着席をうながされます。
“Thank you.” と言って着座しましょう。
4. 確認事項とあいさつ
着座後、氏名の確認、級の確認があります。
“My name is ●●. May I ask your name please?” と聞かれます。
“My name is ●●.” と自分の名前を答えましょう。
“Mr./Ms.●●. This is the Grade Pre-2 test, OK?” と、これから受験する級の確認があります。
間違っていなければ “Yes.” と答えましょう。
最後に、“How are you today?” などの簡単なあいさつをしてくる面接委員もいます。
“I’m doing great.” のような返事をしましょう。
あいさつの際は、自然に受け答えすることがポイントです!
5. 問題カードを受けとる
あいさつのあと、問題カードが手渡されます。
問題カードには、短いパッセージと絵が2枚あります。
面接委員が、“Now, let’s start the test. Here’s your card.” とカードを渡してくるため、“Thank you.” と言って受け取りましょう。
6. パッセージの黙読をする
面接委員に、“Please read the passage silently for 20 seconds.” と指示を受けたら、20秒間黙読します。
タイトル、内容、意味の切れ目、単語の発音を確認しながら黙読しましょう。
20秒は思ったより短い時間ですが、読みきれなくても焦ってはいけません。
このあとに音読があるため、音読しながらもう一度内容を確認しましょう。
7. パッセージを音読する
面接委員のタイマーがなったら、“Please read it aloud.” と音読を促されます。
英語のタイトルから音読をします。
個々の発音、意味の切れ目、イントネーションに気をつけながら、ゆっくり音読しましょう。
8. 5つの質問に答える
音読のあと、聞かれた質問に答えます。
準2級の面接での質問は5つあります。
- No. 1: パッセージについての質問
- No. 2,3: イラストについての質問
- No. 4,5:受験者自身の意見などを問う質問
No.1〜3は質問カードを見ることが可能です。
No.4〜5の質問になると、“Now, Mr/Ms. ●●, please turn over the card and put it down.” と問題カードを裏返すよう指示されます。
9. 問題カードを返す
すべての応答が終了すると、“Could I have the card back, please?” と返却を促されるため、カードを返却します。
10. 退室
すべての面接が終了したら退室します。
面接委員が、“You may go now.” と退室を促してくれます。
“Thank you. Have a nice day.” などとあいさつをして退室しましょう。
英検2級・3級との違い
準2級の二次試験の流れがわかったところで、2級・3級との違いを解説します。
3級との違い
英検3級の二次試験ではパッセージが30語程度ですが、準2級では50後程度に増えます。
つまり、準2級では3級よりも速読力が求められます。
また、問題カードのイラストも1枚から2枚へ増え、受験者の発話量も増えます。
パッセージの黙読時間は、同じ20秒です。
2級との違い
英検2級は高校卒業程度のため、大学入試に匹敵するレベルの英語力が必要です。
二次試験の合格に必要な単語数も大幅に増えます。
2級の面接時間は、約7分とされています。
質問数は4つと、準2級よりも少ないですが、より論理的に理由や具体例をつけて話す必要があります。
\ 準2級と2級の違いを確認してみよう!/5つの質問の傾向と対策
ここからは、準2級の面接で聞かれる5つの質問について解説します。
準2級の面接での質問は全部で5つです。
5つの質問
- No.1:パッセージについての質問
- No.2,3:イラストについての質問
- No.4,5:受験者自身の意見などを問う質問
質問No.1
最初の質問は、黙読・音読したパッセージの内容に関連する問題です。
ほとんどの場合、“Why〜?” か “How〜?” で始まる質問です。
“According to the passage,” のフレーズのあとを注意して聞き取りましょう。
“Why〜?” で聞かれたら理由を答える必要があるため、“Because” などから始める答え方をしましょう。
“How〜?” で聞かれたら方法を答える必要があるため、“By 〜ing” などの答え方をしましょう。
パッセージの後半に、答えが含まれていることが多いです。
また、主語や目的語など、代名詞に置き換えないと減点対象となります。
そのため、面接委員の質問で登場した名詞は、“they” や “it” などに置き換えて回答しましょう。
質問No.2
イラストの一つ目に関する質問です。
イラスト内の5人の動作を説明します。
現在進行形を使って、“A man is 〜” , “A woman is 〜” , “Two men are〜” などと回答しましょう。
頻繁に出題される表現は、以下のような表現があります。
- 〜is opening the curtain(カーテンを開けている)
- 〜is watering the plants(植物に水をやっている)
- 〜is buying …(買い物をしている)
- 〜is counting…(何かを数えている)
- 〜 are shaking their hands(握手をしている)
- 〜are waving their hands(手を振っている)
日頃の自分の動作を、頭のなかで英語で表現するトレーニングをしましょう。
質問No.3
イラストの二つ目に関する質問です。
人物の状況と、その理由を説明します。
たとえば、以下のように理由をきちんと述べたうえで、ストーリーを成立させましょう。
A woman wants to sit down on the sofa, but a cat is sleeping on it.
So she can’t.
女性がソファに座りたいと思っているが、猫がその上で寝ているため、座ることができない。
質問No.4
質問No.4は、受験生の意見を問う問題です。
問題カードのパッセージやイラストと直接関連のある内容であることが多いです。
“Do you think〜?” で問われるため、“Yes/No” で回答します。
質問が聞き取れなかった場合は、“Parden me?” などともう一度読み上げてもらいましょう。
複数回(2回以上)聞き返したり、不自然な間のあとに聞き返すと、減点対象になるため注意してください。
そのあと、追質問( “Why?/ Why not?” )をされます。
“I think〜” などではじめて、二文以上で応答しましょう。
理由と具体例を述べれば十分です!
質問No.5
最後の質問No.5は、受験生の意見を問う問題で、No.4と同じ問題内容です。
内容は、問題カードと関連のない場合が多いです。
前提になる内容・質問を面接委員が読み上げるため、注意深く聞き取りましょう。
聞き取れない場合は、No.4同様、すぐに聞き返しましょう。
内容をきちんと理解したうえで、二文以上で応答します。
理由を2つ、もしくは理由と具体例を述べることをおすすめします。
英検準2級面接の注意点
ここでは、面接時の注意点を紹介します。
細かい確認はできない
面接委員の質問がわからなかった場合、その内容や文の意味について面接委員に聞くことはできません。
また、「ゆっくり話してほしい」などのお願いにも応えることはできないため、注意しましょう。
緊張すると思いますが、集中力を切らさずしっかり質問を聞き取り、冷静に意味を理解しましょう。
日本語は使わない
当然ですが、日本語を発してしまうと、大きく減点されます。
「あ〜」「え〜」など、間をつなぐ表現も使わないように気をつけましょう。
できれば、日本の食べ物(お好み焼き、たこ焼き)など、日本語でしか表現できないものも避けた方が良いでしょう。
文脈に応じて、あるいは面接官に応じて減点対象となってしまう可能性があります。
あくまで英語の試験のため、英語圏の人に話しているという設定で臨みましょう。
態度よくハキハキと応答する
採点基準の一つに、態度点(Attitude)というものがあります。
コミュニケーションを英語でスムーズに行えているかどうか、が判定されます。
ハッキリと話すこと、不自然な間を置かないことを心がけましょう。
また、きちんと目線を面接委員に向けて、にこやかに対応しましょう。
\ Attitudeってなに?詳しく解説!/英検準2級面接に役立つテクニック
最後に、面接本番に役立つテクニックを紹介します。
困ったときの表現がすぐ出るよう準備しておく
聞き返すときには、“Parden me?” や “Please say it again.” などを使いましょう。
不自然な間をおかずに、すぐに聞き返すのがポイントです。
また、2回以上の聞き返しは減点になるため、注意しましょう。
すこし間をもたせたいときには、“Well…” や “Let me see…” などを使うことが有効です。
ただし注意点は、多用しないことです。
考える時間が長すぎると、減点や打ち切りになることがあるため注意してください。
また、どうしても応答できないときには、“Sorry. I can’t answer the question.” などと言えば、次の質問に移ります。
それでも最後まで諦めずに、残りの応答で挽回しましょう。
本番に近い状況で練習を繰り返そう
英検の面接では、事前のしっかりとした準備が大切です。
ハッキリとした声量で発話できているか、ボイスレコーダーなどで録音して確認してみましょう。
また、家族や友人、学校や塾の先生などに練習パートナーをお願いしましょう。
過去問を準備して、質問を読み上げてもらうだけでも十分な練習ができます。
身近に練習相手がいない場合は、英会話スクールなどの試験対策を申し込んでみても良いでしょう。
英検準2級は練習すれば合格できる!
今回は、英検準2級の二次試験、面接の流れや対策について紹介しました。
英検準2級の面接は、きちんと練習すれば合格しやすい試験です。
もっとも手軽にできるトレーニングは、頭のなかを英語にして考えることです。
自分の動作、人の動作など、目に飛び込んでくる情報を英語で表現してみましょう。
また、常に理由と具体例を添えて考える習慣をつけましょう。
さらに、本番を想定して3回以上トレーニングをすれば、合格可能性がグッと高まります。
ぜひ一発合格を目指して頑張ってみてください。
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