- 英語圏への留学を考えているが、留学先どこが良い?
- イギリスへ留学をおすすめする理由とは
- イギリスへ留学する人の目的は何?
英語圏への留学を検討している方は、上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
島国である点や、イギリスの王政と日本の天皇制など、似ている点も多く、文化的背景が日本と近いのが特徴です。
この記事では、イギリス留学の魅力や、メリット・デメリットについて解説します。
まだ留学先を絞りきれてない方は、参考にしてみてください。
また、以下の記事でもイギリス留学について解説しています。
イギリス留学について
一般社団法人海外留学生協議会(JAOS)の発表によると、2022年に日本人留学生が選んだ留学先は以下の通りでした。
- 1位 カナダ(20.7%)
- 2位 アメリカ(19.9%)
- 3位 オーストラリア(15.5%)
- 4位 フィリピン(12.4%)
- 5位 イギリス(8.9%)
コロナ禍が落ち着き始めた2022年は海外への移動が以前と同じようになり、海外留学する日本人学生が2021年の約15,000人から2022年は約29,500人に増えました。
上記の統計はフィリピンの人気が高いオフライン留学を含んでおり、実際に留学している学生の割合としては、イギリスは全体の9.9%を占めます。
英語の本場で学べる
英語の”英”はイギリスを意味することを知っていますか?
日本の英語教育ではアメリカ英語を中心に教えているので、ひょっとしたら「英語=アメリカの言葉」と誤って理解している人がいるかもしれません。
しかしながら、「英語」という言葉が表すとおり、もともとは英語はイギリスで話される言葉です。
現代社会では、アメリカが政治や経済の中心であるため、アメリカ英語を耳にする機会が多いかもしれませんが、イギリス英語またはイギリスの影響を受けた英語を話す地域はアメリカ英語よりも多く存在します。
また、イギリス英語にはクイーンズイングリッシュのような上流階級の多くが喋るアクセントがあり、洗練されて知的なイメージがあります。
しかし、現地の方がすべてクイーンズイングリッシュのような英語を話している訳ではないですが、イギリス現地では常に触れる機会がありますので、洗練された英語を身につける良い機会となるでしょう。
世界レベルの高い教育水準
オックスフォード、ケンブリッジなど、イギリスの大学は世界大学ランキングで常にトップ5にランクインする常連校です。
ほかにも、インペリアル・カレッジ・ロンドンなどがトップ10にランクインするなど、イギリスは世界的に見ても教育水準が高い国です。
そのため世界中から優秀な学生が集まってくるので、ハイレベルな環境で勉強に専念できれば、勉強面でメリットがあるのは言うまでもないでしょう。
大学は3年で大学院は1年と、教育課程が日本やほかの国と比べてやや短いのも特徴です。
期間が短い分専門的な分野を集中して学習します。
入学するまでよりも、入学してから卒業するまでが大変な道のりです。
しかし、留学期間が短いため費用を抑えて学位が取得できることもメリットの一つです。
日本人が少なめ
先述のとおり、2022年の調査ではイギリスは日本人留学生が選んだ留学先としては5位でした。
これはカナダやアメリカなどと比べると日本人留学生が少ないことを意味します。
ロンドンなど大都市は別として、地方都市では日本人を目にする機会は少ないでしょう。
同郷の人が居ないと心細いと感じる人がいるかもしれませんが、逆に日本語を話す機会が減り、英語学習する上では大きなチャンスです。
せっかく留学したのに、英語力が大きく伸びなかったというのは留学の失敗例でよくある話ですが、日本人が少なく日本語を話す機会がなければ、自然とこういった失敗も減るでしょう。
イギリスに留学するメリット
次に、イギリスへ留学するメリットを解説します。
美しい発音、正しい文法を習得できる
英語はイギリス発祥ということもあり、世界的にはイギリス英語が標準と認識され、イギリス英語を話す地域はアメリカ英語よりも多いのです。
実際のビジネスシーンにおいても、シンガポールなどアジアの人はイギリス英語を話す傾向にあります。
これは、かつてイギリスの植民地であった経緯もあります。
日本語に多くの方言があるように、イギリス英語にも地域ごとの方言があります。
そして、英語の発音やアクセント、喋り方によって育てられてきた階級を見るという文化背景が存在します。
もちろん、上品とされるクイーンズイングリッシュだけがイギリス全土で話されているわけではありません。
しかし、話すアクセントによる階級のことを知りながら英語の勉強を進めることは重要です。
語学学校の講師は標準的なイギリス英語を話すので、正しい英語・発音を習得する近道になるでしょう。
文化的な体験が豊富
イギリスの文化は非常に多様です。
スポーツで言えば世界最高峰のリーグであるプレミアリーグ、テニスの世界4大大会に含まれるウインブルドン、ゴルフのメジャー選手権に数えられる全英オープンゴルフなどが有名で、各大会の時期は世界中から観戦に訪れます。
ファッションであれば、老舗のバーバリー、ポールスミス、アクアスキュータムなどが代表的なブランドです。
皮靴が好きな方であれば、ジョンロブやエドワードグリーン、クリケットジョーンズ、チャーチは耳にしたことがあるでしょう。
ミュージカルやオペラなどの舞台芸術も盛んで、美術館や博物館のほとんどは無料で入場可能です。
1000年以上の歴史を誇り、国王の戴冠式がおこなわれるウエストミンスター寺院やバッキンガム宮殿などの歴史的建造物も見逃せません。
ウィスキー愛好家にはスコットランドは聖地とも言われています。
世界最古のブッシュミルズをはじめ、150箇所を超える蒸留所が稼働しています。
音楽ならビートルズやクイーンをはじめ、最近ではデュア・リパやサム・スミス、エド・シーランなど多くのアーティストがいます。
上記のようにスポーツ、ファッション、音楽、建築など、歴史ある文化がイギリスには溢れています。
留学の選択肢が多い
イギリスへの留学の選択肢は語学留学だけではありません。
大学や大学院、最大2年間の滞在が認められるワーキングホリデー(正確にはYMS:Youth Mobility Schemeという就労を目的としたビザ)や専門留学、おけいこ留学など選択肢はさまざまです。
あなたの目的に合わせて自由な留学プランの設計が可能です。
留学可能な期間や資金など、目的以外にも留学プランに影響する要素はたくさんありますが、自由にプラン設計できるのは嬉しいポイントです。
ヨーロッパの国々と近い
旅行好きであれば留学を機にいろいろな国を訪れたいと思うでしょう。
格安でヨーロッパへ移動が可能
- イギリスは島国のため陸続きではないものの、他のヨーロッパ諸国と距離が非常に近く、飛行機、列車、フェリーなどの交通手段が発達しているので、気軽にヨーロッパへ旅行できるのが大きなメリットです。
そしてLCCなど格安航空券の種類が豊富なので、数千円でフランスやオランダへ行けてしまいます。
イギリス留学中の長期休暇はもちろん、週末や日帰りでもヨーロッパ旅行を楽しむのがオススメです。
さまざまなバックグラウンドの人と出会える
イギリスは教育レベルが高いため、世界中から優秀な学生が集まります。
それら留学生の出身国はさまざまで、ヨーロッパ域内だけでなく、ヨーロッパ外の多くの国からレベルの高い教育を受けに来ています。
国が違えば文化や価値観が違うのは当たり前の話ですが、さまざまなバックグラウンドの人に囲まれて生活するうちに、グローバル社会で重要視される多様性の受け入れが身につくでしょう。
各種専門分野を学びやすい
イギリスの大学は3年、大学院は1年を履修期間としています。
一般教養からスタートせずに専門分野に集中して勉強するので、最短距離で卒業できるのです。
短期間であることは経済的にも助けにもなり、質の高い学習ができるでしょう。
また専門留学やおけいこ留学など、大学での勉強だけでなく、幅広いジャンルの中から自分の趣味をさらに深く学び、極めるのも選択肢の一つです。
ファッションや音楽、アートが発達して身近にあるからこそ、学問だけでないジャンルを学ぶことができます。
治安の良さ
イギリスは比較的治安が良いことで知られています。
夜の一人歩きを避ける、高価なスマホや装飾品を見せびらかさない、基本的なことに注意していれば、犯罪に巻き込まれる恐れは低いでしょう。
ただし日本よりも軽犯罪が多いことは理解して、人混みを歩くときなど窃盗やスリなどに注意してください。
イギリス留学のデメリットと対策
メリットの一方で、当然ながらデメリットもあります。
ここではデメリットを対策とともに紹介します。
食事が合わない場合の対処法
イギリスは食事が美味しくないのは有名な話です。
その理由はいろいろありますが、大きな理由としてシンプルな味付け、産業革命における労働時間の長さと忙しさが挙げられます。
当時の労働階級にいるイギリス人は多忙であまり時間もないため、食べ物に手間をかけていられませんでした。
しかし、現在のイギリスはさまざまな人種が生活しており、世界中の料理を楽しめます。
ロンドンなど大都市ではいろいろな国のレストランや食材を扱うスーパーを探すのに不自由しません。
世界中から食材が集まっているので、料理や調理のレベルも上がっています。
留学中はうわさや先入観だけにとらわれ過ぎず、新しい料理を見つけたらどんどんチャレンジしましょう。
天気の不安定さへの対応
イギリスは「1日のなかに四季がある」と例えられるくらい天気が変わりやすい国です。
朝は晴れていても、夕方になると雨が降りはじめることが日常茶飯事です。
1日での気温差が激しい日もあり、昼間は半袖1枚で過ごせても、夜にはジャケットなど羽織るものがなければ過ごせないかもしれません。
夏は短く、長い冬の間は曇りや雨の日が多いため、スッキリしない気分になってしまう人もいます。
大雨の日は少ないのですが、晴れの日が少ないので一般的に「天気が悪い」イメージが定着しています。
対策としては、晴れていても出かけるときは傘をバッグに入れておくことをおすすめします。
またはフード付きウインドブレーカーのような、すぐに羽織れる薄手の上着をバッグに入れておいてもいいかもしれません。
最初は驚くかもしれませんが、イギリス人はパラパラの雨程度なら傘をさしません。
人によっては、ジャケットのフードをサッと被って歩いていたりします。
最初は抵抗があるかもしれませんが、慣れてしまえば薄手のジャケットを携帯するほうが折りたたみ傘を持ち歩くより軽くて楽かもしれません。
参考までに、イギリスの天気や季節ごとの服装に関して、こちらの記事でも解説しています。
イギリス英語に慣れるまでの過程
日本の学校で教わる英語はアメリカ式が基本です。
映画で耳にするのもアメリカ英語が多いため、イギリス英語に触れた経験が少なく、ある程度英語に自信がある人でもイギリス英語に慣れるまでは理解できなくて戸惑う人が多いでしょう。
発音やアクセント、単語のスペルがアメリカ英語と異なる場合があり、単語表現そのものが違うケースも少なからずあります。
さらに、地域によって異なるアクセントが理解をより難しくします。
実際に聴く地方のイギリス英語は慣れるまでは理解できるようになるまで時間がかかることを理解しておきましょう。
物価の高さと節約術
イギリスの物価は日本と比較して高いです。
2022年以降、円安の影響もあり日本でも物価が上昇していますが、それでもロンドンと東京では平均して1.8倍ほどの差があります。
生活のすべてがイギリスの方が高いというわけではなく、家賃や光熱費、交通費などはイギリスの方が高い一方で、野菜やフルーツ、生鮮品などの食品は日本より価格が安いことが多いです。
留学費用を抑えるのであれば自炊を習慣化して、毎月の生活費を節約しましょう。
必要な防犯意識と安全対策
イギリスは日本よりも窃盗などの軽犯罪が多いです。
日本での生活と同じ感覚でいると、スリや置き引きに狙われやすくなるので注意しましょう。
防犯意識を高めよう!
- たとえば、iPhoneやPixelなどの高価な携帯で歩きスマホをしていると、いきなりひったくりに遭う可能性が高くなります。
- 公共の場で自分の荷物から目を離さない、持ち歩く現金は最低限に留めるなど、日本よりも防犯意識を高めた生活を送ることが重要です。
イギリス留学に向いている人、向いていない人
イギリス留学には、向いている人と向いていない人がいます。
イギリス留学がおすすめの人
イギリス留学がおすすめの人は、本場のイギリス英語を肌で感じたい方です。
日本で生活しているとイギリス英語に触れる機会は少ないので、本場でしか体験できない英語環境での生活は貴重な経験となるでしょう。
古くからの伝統を重んじる人にもおすすめです。
ファッションブランドや建築物、嗜好品など、数百年から1000年以上の歴史をもつものがイギリスには多数あります。
ウイスキーや革製品など、工業化や大量生産の波に流されず、昔ながらの手作りの手法で今も生産を続けています。
建築物だけでなく、街の至るところに歴史の息遣いを感じられるのはイギリスの大きな魅力です。
イギリス留学がおすすめできない人
日本人が周りにいないと不安という人には、イギリスを留学先としておすすめできません。
イギリスは、カナダやアメリカなど他の英語圏に比べて日本人留学生の数が少なく、都市部を離れれば日本語を話す機会は少ないです。
「日本語を断って英語に集中して英語力をあげたい」と強い意思を持ち続けられる人には向いていますが、はじめての海外経験だったり、英語初心者にはイギリス留学は不向きかもしれません。
食事に敏感な人も心配です。
多民族国家で、さまざまな国の料理を出すレストランや食材を置くスーパーがあるのはまだまだ大都市に限られます。
地方部では伝統的な食事、つまりシンプルな味付けの食事が中心です。
日本と同じく常においしいものを食べたい人は注意してください。
イギリス留学成功のためのステップ
イギリス留学を成功させるには事前の準備が重要で、いくつかのステップを踏む必要があります。
目的の明確化
まず留学の目的を明確にしましょう。
帰国後はどんな自分になっていたいか、など留学を通して自分が成長するイメージをはっきりさせれば、留学中挫けそうになってもモチベーションを維持できます。
また留学の目的によって、留学先の選択肢が絞られます。
目的をはっきりとさせるべし
- 英語力をアップさせたい:語学学校へ語学留学
- 専門分野を学びたい:大学 or 大学院留学
- イギリスで働く経験を積みたい:ワーキングホリデー制度
目的と留学の種類を明確にすることで、次へのステップが定まります。
適切な学校やプログラムの選定
留学の目的と種類が決まれば、学びたい学校を決めます。
学びたい内容や分野によって応募する学校が異なるため、志望する専攻があるかなど、じっくり調べましょう。
応募する学校は1つに絞る必要はありません。
自分の目的を叶えられそうな学校をいくつか選びましょう。
事前準備と学習
留学前に英語力をできるだけ伸ばしておきましょう。
英語を勉強しに行くのだから、現地に行って一定期間生活すれば英語を話せるようになる、と勘違いしている人は意外と多いです。
留学はアウトプットの機会と考えて、出発までにできるだけインプットを増やしてください。
出発前の勉強が留学の成功を左右すると言ってもいいくらいです。
ワーキングホリデーで渡英する人も同じです。
出発時点で英語力をある程度身につけておけば、現地の生活に溶け込みやすくなりますし、仕事を見つけやすくなるでしょう。
しかし、独学や個人での情報収集には限りがあります。
可能であれば留学エージェントや英語学習のプロに相談して、効率的に準備を進めましょう。
留学サポート情報
今回はイギリス留学を検討している人に向けて、イギリス留学の魅力、イギリス留学のメリット・デメリット、イギリス留学に向いている人と不向きな人、イギリス留学準備の3ステップなどを紹介しました。
留学は考えなければならないことが多くて、自分ひとりで準備を進めるのは大変ですよね。
とくに初めての海外留学であれば、どんな基準で選んでいいか分からなくて不安になるでしょう。
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