中学生で初めて海外留学を考えている方のなかには、イギリス留学を希望している方も多いのではないでしょうか。
イギリス留学では、高い教育水準や美しいイギリス英語を学べるため、将来世界で活躍したいと考える若者にとって、理想的な環境といえます。
また、ボーディングスクールなどの施設では、少人数制で手厚いサポートが受けられるため、初めての海外留学でも安心です。
本記事では、中学生がイギリス留学する魅力や特徴、メリット、留学を成功させる10か条について解説します。
イギリス留学の魅力と特徴
イギリスの学校は質の高い教育が受けられることから、世界中の学生に人気の留学先です。
イギリスは英語の発祥地であり、由緒正しい、正統派の英語を学べる点も大きな魅力といえます。
日本の学校では、主にアメリカ英語で教えられるため、イギリス英語に不慣れな方が多いかもしれません。
しかし、世界的にみると、ヨーロッパを含む多くの国で話されている英語は、イギリス英語が基盤となっています。
イギリス英語を習得することは、将来的に世界で活躍したいと考える若者にとって大きなメリットがあるでしょう。
\ イギリスの人気都市はどこ?/中学生のイギリス留学プログラムと特徴
イギリスの正式名称は、「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」です。
イギリスは、「イングランド」「ウェールズ」「スコットランド」「北アイルランド」の4つの地域から構成されています。
それぞれの地域が独立した教育制度を採用しており、日本のような統一的な基準はありません。
そのため、公立校と私立校では、学年制度が異なるケースもあります。
新学期は9月に始まるため、生徒は8月末時点での年齢に応じて学校に入学します。
また、イギリスでは公立学校の授業料は原則無料ですが、保護者がイギリスで税金を納めていない場合、留学生は公立中等教育学校に入学ができません。
日本の中学生がイギリスに正規留学する場合、私立学校が留学先となります。
さらに、中学生でイギリスへ留学するには、長期留学と短期留学の2つの方法があります。
それぞれの特徴やメリットについて、以下で詳しく解説します。
【長期留学】ボーディングスクール
中学生がイギリスに長期留学する場合、全寮制であるボーディングスクールに入学することが一般的です。
ボーディングスクールの寮には、通常寮母や寮父、スタッフが常駐しているため、安心した留学生活を送れるでしょう。
イギリスはボーディングスクールの発祥地であり、各ボーディングスクールは国が定める厳しい基準を満たす必要があります。
そのため、質の高い教育が保証されているのです。
また、生活面でも手厚いサポートがあり、世界トップクラスの教育を受けるための体制が整っています。
ボーディングスクールの多くは静かで自然豊かな郊外に位置しているため、安全かつ学業に専念しやすい環境といえるでしょう。
【短期留学】サマースクール
短期留学をする場合は、ボーディングスクールが夏休みに開催するサマースクールへの参加が可能です。
サマースクールでは、英語やスポーツ、アートなど、さまざまな科目を現地の教育方法で学べます。
ロンドン近郊への遠足など、学業以外のアクティビティが充実していることも、サマースクールの魅力の一つです。
生徒は学校の寮に滞在し、世界各国から訪れた同年代の学生とともに生活をします。
英語力がそれほど高くなくても、自然な形で友人関係を築ける、恵まれた環境です。
高校や大学で本格的に留学を考えている方にとって、サマースクールはプレ留学として絶好の機会といえます。
現地での生活を通じて、将来的に長期留学するか、海外生活が適しているかどうかをある程度見極められることも、サマースクールのメリットといえます。
中学生がイギリス留学をするメリット
イギリスは教育水準が高く、中学生が安心して留学できる環境が整っています。
また、上品で美しいイギリス英語を学べることも、イギリス留学の魅力の一つです。
以下では、中学生がイギリス留学する際の5つのメリットについて、解説します。
質の高い教育とリーダーシップ
イギリスは古くから教育に力を入れており、世界トップ水準の研究機関が数多く存在しています。
世界最高レベルの教育者や研究者が集まりやすいことから、留学先としても人気が高い国です。
とくに、イギリスのボーディングスクールは、リーダーシップ教育に力を入れています。
実際に歴代の首相や有名企業のオーナーの多くがボーディングスクール出身であることが挙げられます。
また、名門大学への進学率が高いというだけでなく、グローバル社会で活躍できる能力を若いうちから身につけられるという特徴があります。
授業だけでなく、寮生活を通じて協調性や責任感を養うことで、人間的な成長も期待できます。
さらに、日本の高校を卒業した場合は、イギリスの大学に直接入学することができません。
イギリスの大学の学士課程への進学を希望する場合は、ファウンデーションコース(大学進学準備コース)に通う必要があります。
しかし、中学生のうちにイギリスへ留学し、現地の高校を卒業すると、イギリスの大学入学が可能となります。
クイーンズイングリッシュが学べる
クイーンズイングリッシュを学ぶ機会があることも、イギリス留学のメリットです。
イギリスにはさまざまな方言がありますが、とくにクイーンズ・イングリッシュやBBCイングリッシュは標準英語とされ、もっとも美しいアクセントとして知られています。
多くの学校の先生が標準的な発音を用いているため、中学生から正確な英語に触れることは、どこにいっても恥ずかしくない英語を身につけるための理想的な方法といえます。
とくに、日本人の英語学習者は、発音に苦手意識がある方が多いです。
若いうちから美しいイギリス英語を学び、発音を鍛えられることは、中学生留学の大きな魅力の一つといえます。
多文化理解と国際感覚の育成
イギリス留学は、多文化理解を深め、国際感覚を育成するのに役立ちます。
Higher Education Statistics Agency(HESA)の調査によると、イギリスで高等教育を受けている留学生の数は約68万人です。
EU圏内からの留学生とそのほかの国からの留学生の比率は2:8であることから、イギリスは世界中のさまざまな国から留学生が集まる国であることがわかります。
また、イギリス滞在中に異なる人種の方々と交流する経験は、日本ではなかなか得られない、刺激的なものです。
寮生活では、留学生との共同生活を通じて、授業中には見られない一面を垣間見ることもできるでしょう。
留学経験を通じて、異なる文化や他者への理解が深まることは間違いありません。
偏見をもたず、異なる考え方を尊重し、受け入れる姿勢を若いうちから身につけることは、将来的に国際的に活躍するうえで非常に重要な力になります。
少人数制で設備や体制がしっかりしている
イギリスのボーディングスクールは基本的に少人数制で、教育の体制がしっかりしています。
生徒数は大体1クラス10人前後で、学習をサポートしてくれるチューターもいることから、細やかなケアが期待できます。
寮では、寮父母が心身のケアを担当してくれるため、親元を離れ、海外へ留学する中学生にとって、学業に集中できる環境が整備されています。
また、イギリスの中学校・高校の施設は、日本の大学と同等かそれ以上に充実していることが多いです。
構内にはコンピュータールームやアートルーム、ジム、プールなどの施設が整っており、校舎や寮の近くにあるため、勉強と課外活動を両立しやすいといえます。
豊かな感性・教養の獲得
イギリス留学は、豊かな感性を育み、高い教養を身につけるのに最適な国です。
イギリスの学校では、勉強だけでなく、スポーツや音楽、ボランティア活動など、さまざまなアクティビティが推奨されています。
留学生一人ひとりの興味関心に合わせて能力を引き出し、将来に生かすことが可能です。
ロンドンは、歴史的な建造物や文化的な名所だけでなく、ファッションや音楽などの最新の文化も堪能できます。
また、サッカーやラグビー、テニスなどのスポーツも盛んです。
イギリス滞在中には、英語学習だけでなく、歴史、芸術、ファッション、音楽、スポーツなど、さまざまな分野から多くの刺激を受けることで、幅広い教養が身につくでしょう。
イギリス留学を成功させるための10か条
中学生のイギリス留学をより充実したものにするためには、入念な準備が欠かせません。
以下では、イギリス留学を成功させるための10のポイントを紹介します。
1. 自分に合ったプログラムを選ぶ
イギリス留学を計画する際は、留学カウンセリングを活用し、自分に合う最適なプログラムを選ぶことが重要です。
留学エージェントは、基本的に無料で留学相談を実施しています。
留学することを迷っている方やプログラム内容、費用について知りたい場合など、不安や疑問がある方は、まず気軽に相談へ行くことをおすすめします。
経験豊富な留学カウンセラーに相談することで、イギリス留学に対する不安が解消され、留学目標や具体的な計画が明確になるでしょう。
また、現地の学校と強いネットワークがある留学エージェントもあります。
最新の学校情報やアドバイスをもらい、自分に最適のプログラムをみつけてみてください。
\ バークレーハウスでも留学サポートを提供中!/2. 英語力の目安と準備
長期でボーディングスクールに入学する場合、必要な英語力の目安は英検2級〜準1級程度です。
ただし、一部のボーディングスクールではESL(English as a Second Language)科目が提供されており、英語力の証明が不要な場合もあります。
英語力に自信がない方や留学初心者の方は、ESLがあるボーディングスクールを選ぶことをおすすめします。
一方、短期留学でサマースクールに参加する場合、長期留学ほど高い英語力は必要ないことがほとんどです。
学校やコースによっても異なりますが、アルファベットが読め、自分の名前が書ける程度で十分な場合もあり、英語がまったくわからない方に向けた特別なプログラムも用意されています。
留学前の英語学習では、まず語彙の量を増やすことから始めましょう。
語彙力を向上させることで、聞き取りや読み取りが容易になり、留学後も英語学習が楽になります。
3. イギリス留学費用の目安
長期でボーディングスクールに留学する場合、1年間の留学費用の相場は、約400〜900万円です。
ただし、これらはあくまでも目安の金額です。
留学先の都市や学校、為替レートによっても費用は大きく異なり、学校によっては授業料以外に保証金が必要になる場合もあります。
さらに、航空券や海外旅行保険、ビザ申請費用、携帯代、現地での生活費なども考慮する必要があります。
とくに、航空券は航空会社や渡航時期によって価格が変動します。
一方、サマースクールへの短期留学の費用の目安は、約80万〜160万で、こちらの費用もあくまで目安です。
長期留学と同様に、参加する学校やプログラム内容によって費用が異なります。
留学にかけられる予算を考慮したうえで、留学期間や都市、学校などを選択することが大切です。
4. ビザ手続きと準備
中学生でイギリスのボーディングスクールに留学するためには、通常「Child Student Visa」を取得する必要があります。
「Chilid Student Visa」とは、4歳から17歳の子どもが、イギリスの私立学校で学ぶために必要なビザで、申請には入学証明や保護者からの同意書などが必要です。
ビザ申請は、コース開始の6か月前から可能で、申請はオンラインでおこないます。
結果は、申請後約3週間で出るため、余裕をもって申請することをおすすめします。
ただし、ビザ申請手続きや必要書類などは変更されることもあるため、申請の際はイギリス政府が発表している最新情報を確認するようにしましょう。
出典:UK Visas and Immigration | Child Student Visa
\ ビザ申請の流れをまとめて解説!/5. ガーディアン制度とその役割
イギリスには、未成年者が単独で留学する際に保護者の代理として配置される「ガーディアン制度」があります。
ガーディアン制度は、未成年に対して義務付けられており、留学前に手配するか、現地に知人や親戚がいる場合はその方に頼む必要があります。
ガーディアンは、留学生のために学校との連絡や長期休暇中の宿泊場所の手配、帰国時の航空券の手配など、留学中の生活全般をサポートしてくれる存在です。
ただし、短期留学の場合は、サマースクールなどでガーディアンが不要となる場合もあります!
6. イギリスの文化習慣を下調べしておく
イギリスに留学する際は、渡航前にイギリスの文化や習慣について事前に調べておくことが重要です。
海外生活では、日本との習慣やマナーの違いに戸惑うことも少なくありません。
あらかじめイギリスと日本との文化の違いを知っておけば、心の準備ができ、安心して現地での生活を始められるでしょう。
また、異文化に対するオープンマインドをもつことも大切です。
オープンマインドでいることで、異なる価値観や習慣を理解し、柔軟な思考を養うことが可能です。
さらに、留学中は学校や地域でのスポーツやクラブ活動にも積極的に参加することをおすすめします。
授業以外の活動にも参加することで、新たなスキルや友達を作るチャンスが広がります。
7. 現地での生活準備
イギリス現地での生活を円滑に始めるためには、持ち物の準備が欠かせません。
飛行機に持ち込める荷物には制限があるため、日本から持参するアイテムと、現地で購入すべきアイテムを分けることが重要です。
以下では、イギリス留学に必要な持ち物をリストアップしたため、ぜひ参考にしてください。
必需品 | パスポート、パスポートコピー |
ビザ関連書類 | |
航空券 | |
入学許可証 | |
海外旅行保険証 | |
現金(イギリスポンド・日本円) | |
クレジットカード | |
滞在先資料 | |
必要なもの | スマートフォン |
パソコン | |
各種充電器 | |
常備薬 | |
処方箋の英文(※持病がある方) | |
肌に合う化粧品 | |
メガネ・コンタクト | |
洋服(1週間分) | |
下着(1週間分) | |
靴下(1週間分) | |
防寒具 | |
靴・サンダル | |
フォーマルな服(一着) | |
タオル | |
あると便利なもの | 電子辞書 |
デジタルカメラ | |
モバイルバッテリー | |
変換プラグ | |
洗濯ネット | |
折りたたみ傘 | |
延長コード | |
(目覚まし)時計 | |
証明写真 | |
現地で買えるもの | ドライヤー |
炊飯器 | |
ハンガー、洗濯バサミ | |
文房具 | |
日本食 | |
洗面用具 |
とくに入国に必要な書類や貴重品の管理には、細心の注意を払いましょう!
8. 健康と安全
イギリスは、世界的に治安の良い国として知られています。
外務省の海外安全ホームページでも、渡航を控えるべき地域や警戒すべき地域の指定はありません。
ただし、人通りの多い観光地ではスリや置き引きなどの軽犯罪が多発している場所もあります。
そのため、日本と同じ感覚で行動していると、軽犯罪の被害に遭ってしまう可能性があります。
とくに中学生の場合は、危険察知能力や自己防衛能力が不十分なため、一人での外出はできるだけ避けるようにするべきです。
イギリスの医療サービスには、国民保健サービス(NHS)とプライベート医療サービスの2種類があります。
国民保健サービス(National Health Service)は税金で運営されており、加入すれば、原則無料で診察が受けられます。
留学生は、ビザ申請時にNHS使用料を支払い、ビザ発行後は無料でNHSを利用できます。
しかし、処方箋や歯科診療など、一部の医療サービスには費用が発生することもあります。
プライベート医療サービスは高額な費用がかかるため、海外旅行保険や現地の医療保険に加入しておくことをおすすめします。
\ 現役留学生が解説!/9. 留学後のキャリア設計
中学生がイギリス留学をする際は、将来のキャリアプランまでイメージすることが重要です。
留学後の進路に合わせて、適切な学校を選択することが必要になります。
たとえば、イギリスの大学進学を目指すのか、日本の大学へ進学を希望するのかによっても、選択すべき学校が異なります。
具体的な進路や希望の大学がすでに決まっている場合は、希望する学校の進学実績や卒業生の経験談などを調査してみましょう。
また、将来のことがまだわからない場合は、留学中に将来の進路を模索することも可能です。
将来の進路について不明確な方は、進路実績が豊富な学校を選ぶと良いでしょう。
留学中にさまざまなことを学び、体験しながら、卒業後の進路について考えられる時間をもてます。
10. 留学経験を最大限に活かすためのコツ
留学経験を最大限に活かすには、さまざまな視点から学校を選ぶことが大切です。
留学後の進路を考える場合、卒業生の進学先や実績を調べておくと良いでしょう。
また、生徒の入学から卒業までどれだけ学力を伸ばせたかの実績を示す「Value Added」という数値にも注目しましょう。
さらに、学校の教育カリキュラムも重視しましょう。
イギリスのほとんどの学校では、イギリスの教育制度に沿った「GCSE」や「A Level」、または「国際バカロレア(IB)」のカリキュラムが提供されています。
国際バカロレアは、スイスのジュネーブで設立された国際的な教育プログラムです。
多様な文化を理解、尊重する精神を通じ、世界平和に貢献できる若者の育成を目指しています。
志望大学やお子様のニーズに合わせて、「GCSE」や「A Level」または「国際バカロレア」のうち、どのカリキュラムが最適かを検討しましょう。
まとめ
イギリスの学校は教育の質が高く、少人数制で丁寧なサポートを受けながら学べる体制が整っています。
本場のイギリス英語を学びながら、世界中から集まる留学生達と交流し、国際感覚を身につけられるイギリス留学は、中学生のお子様にとって素晴らしい教育環境といえるでしょう。
さらに、留学後のキャリア設計も念頭に置き、将来の進路や目標に合わせて学校を選定することが大切です。
留学の準備やイギリスについての情報を集めるには、留学カウンセリングで留学のプロに相談することがおすすめです。
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