2024/11/29

イギリス留学の時期を決める4つのポイント!学費・気候・ビザ取得について解説

イギリス 留学 時期

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

イギリスへの留学を検討されている方で、どのシーズンに渡航するか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、イギリス留学の時期を決めるポイントと現地の特徴、そしておすすめ留学時期について解説していきます。

目次

イギリス留学の時期を決める4つのポイント

留学時期を決める際に重要となるポイントは以下の4つです。

  • 新学期がはじまる時期はいつか
  • 現地の気候は勉強や生活に適しているのか
  • 学校の授業料はいくらくらいかかるのか
  • そして渡航手続きにかかる時間はどのくらいか

イギリス留学を検討している方に向けて上記のポイントを解説していきますので、参考にしてみてください。

1. イギリス留学の入学時期

イギリスの学校の新学期は多くの場合9月ごろからはじまりますが、学校やプログラムによって異なる場合がありますので注意しましょう。

下記、一般的なイギリスの学校における新学期の開始時期です。

新学期の開始時期

  • 1. 小学校(Primary School):通常9月初旬から
  • 2. 中学校(Secondary School):通常9月初旬から
  • 3. 高校(High School):通常9月初旬からだが、一部の学校や地域で例外あり
  • 4. 大学(University):通常9月または10月からだが、一部の大学で例外あり

なお、ボーディングスクール(全寮制の学校)の新学期は、一般的に他の学校と同様で9月初旬から始まることが多いですが、一部では1月や4月にも新学期が開始される場合もあります。

一方、語学学校は一般的に週単位や月単位でコースが開始されているので、柔軟に渡航時期を計画できるのが特徴です。

一部学校では、特定時期のみに新入生を受け入れている場合があります。

学校選びをする際に、語学学校の公式ウェブサイトなどでかならず確認しましょう。

上述のように、イギリスでは学校の新学期がおおむね9月に始まります。

そのため、高校や大学に留学する場合は8月ごろから留学をスタートすることになるでしょう。

イギリスはこの時期に日本人だけではなく世界各国から留学生が集まるため、ビザ審査や入学手続きで混み合い、予想外に時間がかかることもあります。

あわせて、手続きに必要な書類の取り寄せや学生向けの居住地の確保にも時間がかかる可能性が高く、語学学校や専門学校に留学する予定があり、入学時期がある程度フレキシブルな場合は可能な限りこの時期を避けた方が良いです。

高校や大学、大学院に留学する予定で、入学時期をこのピーク時期からずらすことができない場合も、住居探しや書類の取り寄せなど、できることは早めに済ませておく方が無難です。

いずれの場合も、入学のタイミングは各学校によって異なるので、はやめに確認しておきましょう。

ちなみに、イギリスは通常9月から翌年7月までを3つの学期(Term)にわけた3学期制となっています。

  • 1学期目(9月〜12月)
  • 2学期目(1月〜4月上旬)
  • 3学期目(4月下旬〜7月)

各学期の間にはそれぞれ長い休みがあり、さらに各学期の中間にも “Half Term” と呼ばれる1週間のお休みがあります。

高校や大学に留学をする予定で、英語力に不安があるという方には、日本の学年度が終わったあとに4月から9月まで現地の語学学校に通い、英語環境と現地の生活に慣れておくのもおすすめです。

2. イギリスの気候

留学する時期を決めるのに重要となってくる要素として、現地の気候も参考にしてみましょう。

イギリスの場合、日本と同様に春夏秋冬があり、それぞれの時期もほぼ似ています。

日本と比べて夏は涼しい傾向にあり、台風や豪雨、大雪といった災害も少なめな点から、日本人にとって過ごしやすい時期と言えるのではないでしょうか。

しかし、イギリスでの滞在時期を考える際に注意しなければならない点が3つあります。

1つ目は、寒い期間が長いということです。

先述した通り、イギリスの夏は涼しく日本に比べて過ごしやすいですが、夜になると長袖が必要なくらい寒くなります。

また、日本よりも秋がくるのが早く、急にセーターやジャケットが必要なくらい低い気温になるため、防寒具はどのような季節にも準備しておくとよいでしょう。

冬は当然寒く、雪が降る地域は限られています。

また、日本人が多く住む首都のロンドンで積雪は滅多にみられません。

仮に雪が降ったとしても、東京都内と同じようにあまり積もりません。

2つ目は、通り雨が多く、雨季が日本と違うということです。

雨が多いイメージのイギリスですが、雨季は日本と異なり10月〜11月末頃までとなっています。

イギリスでは一日中降り続けるというよりは、通り雨のように突然激しい雨が降ることが多いのが特徴です。

曇りや雨で天候が悪い時期が続くと、気分も落ち込みがちになり留学生活にも影響してくるため、時期を選ぶことができる場合はできるだけ雨季の時期には留学を避けることをおすすめします。

3つ目は、日本よりも緯度が高く夏と冬の日照時間の差が激しいという点です。

イギリスの緯度は北海道よりも高く、夏の日照時間が日本よりも長く、冬は逆に日本よりも短くなるので、暗くなるのが早くなる冬の時期は、行動範囲や出歩ける時間も限られてしまいます。

日照時間が長い夏の時期に渡航する方が、よりアクティブに行動する機会が増えるのでおすすめです。

上記3点の注意点を踏まえ、日本よりも涼しく雨量が少なめで、日照時間の長い夏の時期に合わせての留学をする方が多い傾向にあります。

現地の気候は、留学中の体調や勉強のやる気、行動範囲を左右する大きな要素となるため、留学する自分自身がどんな気候だと勉強がしやすいか、どれくらい体調が気候に左右されやすいかを考えながら、留学時期を検討するのがよいでしょう。

3. 授業料の違い

イギリスの学校では、時期によって授業料が変動する場合があり、その多くの学校が混み合う夏季シーズンに料金を高く設定しています。

夏の留学は各国から多くの留学生が来やすい時期なので、たくさんの交友関係を作ることができますが、そのぶん1つのクラスあたりの人数も多くなりやすい時期です。

逆に冬の時期は少人数になる可能性が高く、講師と密な授業が受けられるチャンスがあります。

行きたい学校がある場合は、時期によってクラスの構成にどのような違いがあるのかを一度問い合わせてみるのもよいでしょう。

4. 渡航手続き(ビザ取得など)の時期

留学時期を決める際には、渡航手続きがどれくらいかかるかを確認することも大切です。

資料請求から入学許可証の受け取りまでに、最短で3ヶ月程度はかかります。

とくに、混み合う夏季の留学や、クリスマスなどのホリデーシーズンにかかってしまうと、さらに時間がかかる可能性が高いです。

そのため、個人で手続きをする場合は、準備期間として5〜6ヶ月程見越しておくとよいでしょう。

イギリスの語学留学は、6ヶ月以内であればビザ申請の必要がありません。

そして入学手続きも1〜2ヶ月ほどで完了するため、荷物の準備や航空券の手配などを合わせても、3ヶ月ほどの準備期間を見積もっておけば、余裕を持って渡航することができます。

長期で留学することの多い高校や大学の場合は、入学時期がほとんど皆9月前後と固定されていて混み合い、手続きに時間がかかるのが一般的です。

ワーキングホリデービザの抽選時期も、1月と7月と決まっているため、これらのタイミングに合わせて準備をするとなると、留学開始時期の1年前くらいを目安に準備をはじめることになるでしょう。

おすすめの留学時期シーズン

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イギリスには、日本と同様に四季があり、それぞれの季節で気候や気温が異なります。

先述した通り、夏は過ごしやすい気候で人気となりますが、その分人が多くなる時期でもあるため、少数のクラスで授業を受けたい方、費用を抑えたい方は他の時期も候補になるでしょう。

クリスマスなど季節のイベントを現地で経験してみたいという方にとっても、渡航時期は考慮が必要になってきます。

春(3-4月)のイギリス留学

日本の大学や専門学校を卒業後、就職する前に短期留学として行くことが多い春シーズンは、観光客や留学生も増え始めるタイミングです。

この時期は日本の春よりも肌寒く、寒さが苦手な方にとっては体調を崩してしまうことも考えられるので、防寒具を用意するなど準備を怠らないようにしましょう。

春は夏よりも混み合わない時期なので、夏に次いで2番目に人気の留学シーズンとなっています。

夏(6-8月)のイギリス留学

夏の時期は、多くの学生が夏季休暇を利用して留学します。

そのような時期でもあり、学校ごとにそれぞれ差がありますが、イギリス留学は夏が一番人気です。

そして、夏はイギリス国内のベストシーズンでもあり、ヨーロッパ内からも長いホリデーシーズンを利用して語学留学をしにくる方々が多くなってきます。

さまざまな国からの学生と交流ができるので、留学に最適ともいえますが、やはり人が多くて勉強がしづらいのも事実です。

とはいえ日照時間が長くなってきて行動しやすくなる時期でもあり、せっかくの過ごしやすい時期なので、学校入学の前後や間の夏休みを利用して、旅行をするのも1つのアイディアですね。

この時期は思いきりヨーロッパの夏を楽しみ、イギリスでの経験を増やしていくよい機会となると思います。

秋(9-11月)のイギリス留学

秋には学生の夏季休暇が終わり、イギリスの入学シーズンとなります。

イギリスの夏は短く、9月に入ると急に寒くなることも多いので、セーターやマフラーなどの防寒具はしっかりとこの時期までに準備しておくようにしましょう。

入学シーズンということで各国からの留学生が押し寄せてくるため、学校やビザの手続きに時間がかかること以外にも、日本の春の新生活シーズンと同様、居住地の確保の難易度が高くなるというデメリットがあります。

留学を開始するシーズンを選べる状況にある方は、できるだけこの時期を避けるようにしましょう。

また、この時期は雨季にもあたるため、なかなか太陽を見ることができず陰鬱とした気分になってしまったり、やる気がなくなったりする留学生も少なくありません。

雨や曇りの日が多くなるこの時期のイギリスは、日照時間が8時間程度しかないため仕事や勉強のモチベーションも下がりがちです。

ただ、10月〜11月は観光のピークシーズンも終わり、航空券が安くなる時期でもあるので、天候をあまり気にせず、費用をなるべく抑えたい方にとってはおすすめの渡航時期でもあります。

冬(12-2月)のイギリス留学

冬の時期は雨が少なくなるかわりに、日照時間が減って寒さが一層厳しくなります。

北部や山間部では雪が降り、都市部にいたとしても寒さで外出する機会が少なくなるでしょう。

一方で、クリスマスやニューイヤー、バレンタインなどの行事が続く時期でもあり、ホームパーティーなどに参加することや、クリスマスマーケットやミサなどの日本ではなかなか体験できないイベントも冬には多くあります。

勉強だけではなくこのような文化体験をすることができるのも、冬に留学をするメリットの一つです。

長期留学と短期留学での違い

ここまで、イギリス留学を開始する時期についてそれぞれ解説してきましたが、留学する期間によってもおすすめの時期が異なります。

そこでここからは、短期留学と長期留学それぞれの場合のおすすめの時期とその理由をみていきましょう。

短期留学におすすめの時期

短期留学の場合は一年を通してイギリスに滞在するわけではないため、どの季節に渡航するかは非常に重要な要素の一つです。

暖かいシーズン

  • 比較的過ごしやすい春から夏にかけてのシーズンは、日照時間が長く勉強がしやすい他に、現地でのアクティビティや旅行が気軽に楽しめるというメリットがあります。
  • 長い冬がやっと終わり、花が咲き緑豊かなイギリスの自然を見ることのできる春は、観光にもぴったりです。

また、春は夏に比べて留学生が少ないため、少人数のクラスで受講したいという方にとっても希望するクラスを探しやすいと思います。

各国の留学生と交流し、バカンスを楽しむことに重きを置いている方にとっては、夏のイギリスがおすすめです。

授業料が高くなるというマイナス面がありますが、日本の夏に比べて湿度も気温も低く過ごしやすいイギリスの気候のなかで、遊びにも勉強にもより集中できるでしょう。

旅行以外にも、ガーデンパーティーや野外フェスティバルなどに誘われる機会も増え、交友関係を広げていくのにもぴったりな季節です。

短期留学を考えている方は、自分がどのような留学生活を過ごしたいか、どんなイベントに参加したいかをよく考慮したうえで、出発時期を決定するようにしましょう。

長期留学におすすめの時期

一年以上の長期留学の場合は、基本的にイギリスのすべてシーズンを体験することができますので、この場合考慮すべき点は「いつ留学を始めるのか?」です。

経済的な面を優先的に考えると、一般的に10月〜11月、2月頃に航空券が安くなる傾向にあります。

しかし実際の代金は為替レートや世界情勢などによって左右されたり、航空会社が独自にタイムセールをしていたりするので、事前にイギリス行きの航空券についてよく調べておきましょう。

日照時間の少ない秋冬の時期に渡航すると、はじめから家にこもりがちになり落ち込みやすくなってしまうため、新生活を始める時期としてベストとはいえません。

これからますます寒くなり、日照時間も少なくなっていく秋の渡航よりは、冬の終わりの2月〜3月頃に渡航する方が、高校や大学卒業生の新生活のタイミングともあわせやすくおすすめです。

また、イギリス現地の服装については、以下の記事を参考にしてみてください。

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渡航前の準備スケジュール

イギリス留学は、留学の方法によって準備期間が変わってきます。

以下、目安となりますので参考にしてみてください。

留学方法準備期間
語学留学3ヶ月〜6ヶ月前
大学留学6ヶ月〜1年前
ワーキングホリデーYMSビザを取得次第準備

イギリス留学までの準備ステップ

6ヶ月前から準備を開始したと仮定すると、短期留学、長期留学のいずれの場合も、大まかなスケジュールは下記の通りとなります。

  • 6ヶ月前:情報収集、留学先の学校決め
  • 5ヶ月前:滞在先の手配、留学費用の見積もり算出
  • 4ヶ月前:入学願書や必要書類を送付して学校を決定
  • 3ヶ月前:ビザの申請(必要な場合)、パスポートの申請、事前の英語学習スタート
  • 2ヶ月前:航空券の手配、学生ビザの面接、クレジットカードの申し込み
  • 1ヶ月前:学生ビザの手配完了、海外留学保険の申請
  • 1〜3週間前:お金の両替、必要な荷物の買い出し、荷造り、転居届の提出(長期留学の場合)

こちらはあくまでも目安となりますので、混み合う夏の時期や9月の入学シーズンに留学する場合はさらに余裕を持って準備を始めましょう。

イギリス留学についてよくある質問

さて、ここまで紹介してきたイギリスでの留学時期の相談を受ける際に、よくあげられる質問として「大学の試験に失敗した場合、後期入学はないのでしょうか?」というものがあります。

イギリスの大学では、一般的に2学期生または3学期生を採用していますが、通常後期入学や追加の入学期間は存在しません。

そのため、大学の試験に失敗してしまった場合は、次の学年または学期の始まる時期まで待たなければなりません。

もし、試験に失敗して留年せざるを得ない場合も、次の学年の新学期まで待つ必要があります。

イギリスの大学のカリキュラムは、順序付けられたコースや一連のモジュールで構成されているため、途中から参加することが難しいというのがその理由の一つです。

再試験や再受験の機会が与えられることもありますが、これらの試験が終了するのも通常次の学年や学期の始まる時期の前後となります。

これらはあくまでも一般的なイギリスの大学の状況となり、特定の大学やプログラムには異なる方針がある場合もあるので、詳細に関しては学校やプログラムのアカデミック・アドバイザーに相談して解決することが重要です。

また、失敗した試験に関連して、その生徒が大学に再入学するためにどのような条件やプロセスがあるのかもあわせて確認してください。

まとめ

以上、イギリスに留学する時期を決める際に必要な情報について、留学内容によってそれぞれ紹介してきました。

イギリス留学をどのようなものにしたいか、現地でどのような生活をしたいかによって、留学計画を立てることが大切です。

留学時期を決める際には、ビザや学校の手続き方法や、現地の住居状況なども調べておき、それぞれに大体どのくらい時間がかかるかを把握して余裕を持って準備しましょう。

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