2024/12/18

IELTSスコアが伸びない原因は?技能別の対策と効果的な勉強法を紹介

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この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

IELTSのスコアが思うように伸びず、悩んでいませんか?

その原因は、英語の基礎力不足や参考書の使い方、復習不足など、基本的な学習方法に潜んでいるかもしれません。

本記事では、スコアが伸びない原因を詳しく解説し、リスニングやリーディング、スピーキング、ライティングの技能別対策や効果的な勉強法を紹介します。

また、目標スコアごとの必要な学習時間やモチベーションを維持する方法、おすすめの参考書も厳選しています。

自分の学習方法を今一度見直し、効率的にスコアを伸ばすためのヒントを見つけてみてください。

目次

IELTSスコアが伸びない原因

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スコアに伸び悩んでいる場合は、勉強法が間違っている可能性が考えられます。

単純に勉強不足でスコアが伸びない場合は、IELTS学習の時間を増やすことで解決できますが、すでに時間をかけていてもスコアが上がらない場合は注意が必要です。

同じ勉強法を続けていても効率が悪いため、戦略的な学習計画を立てましょう。

また、イギリス英語に慣れておらず、本来の英語力が発揮できないと感じる場合は、イギリス英語に慣れるための対策時間を取るのも一つの手です。

まずは、IELTSのスコアが伸びない主な原因を見ていきましょう。

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文法や単語力の基礎が身についていない

IELTSスコアが伸び悩む原因として、文法や単語力の基礎が不十分であることが考えられます。

IELTS試験で高得点を獲得するためには、英語の基礎的な文法と豊富な語彙力を身につけておくことが不可欠です。

基礎的な英語力が不足している場合、試験全体で苦戦しやすくなります。

文法ミスが多いと、リスニングやリーディングで内容を正しく理解できず、ライティングやスピーキングでも伝わりにくい文章や表現になりがちです。

また、単語力が不足していると、リーディングでスコアが伸びにくくなります。

文法の理解が曖昧なままでは、根本的な英語力の向上は望めません。

そのため、初心者向けの文法書や単語帳を利用し、基礎的な文法や単語をしっかりと復習することが重要です。

とくに、IELTSでの頻出単語やIELTS特有のアカデミックな表現を覚えることで、各技能のスコアアップにつなげられます。

参考書を何冊も使っている

IELTS対策において、参考書を何冊も購入して同時に使用することは、スコアが伸びない原因の一つとなりがちです。

参考書を多く購入すると、内容の重複や異なる解説により混乱し、学習が非効率になる場合があります。

さらに、一冊ごとの学習が中途半端になると、知識も定着しにくく、試験本番で活用できません。

参考書は、公式教材や単語帳、苦手技能に特化したもの、文法に不安がある方は文法書の4つがあれば十分です。

自分に合った信頼性の高い教材に絞り、しっかりと定着するまで繰り返し活用することがおすすめです。

参考書を選ぶ際は、模擬テストが含まれているものを選ぶとよいでしょう。

また、参考書に載っている問題を解くだけでなく、解説をしっかり読み込み、理解を深めることが重要です。

量よりも質を意識した学習を心がけることで、効率的にスコアアップを目指せます。

復習が足りない

復習不足も、IELTSスコアが伸びない原因の一つです。

新しい知識を得ても、繰り返し復習しなければ記憶に定着しません。

とくに、間違えた問題を放置してしまうと、同じミスを繰り返しやすくなります。

復習の際には、単に答え合わせをするだけでなく、間違えた問題の原因を分析し、改善点を明確にすることも心がけましょう。

同じ間違いを繰り返さないためにも、ノートに間違えた箇所を記録し、定期的に見直す習慣をつけるなど、間違えた問題や苦手分野を重点的に復習する学習法が効果的です。

また、復習のタイミングは、1日後、1週間後、1か月後と間隔を空けて反復する学習法を取り入れると記憶の定着率が上がり、効率よくスコアアップが目指せます。

独学でも可能ですが、ライティングやスピーキングなど独学での対策が難しいと感じる場合は、必要に応じて講師のサポートを受けるのがおすすめです。

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苦手分野の対策が不十分

IELTSはリスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4技能を測る試験です。

そのため、著しく苦手な分野があると、全体のスコアを引き上げるのが難しくなってしまいます。

高いスコアを目指すのであれば、全体をバランスよく勉強するより、苦手な分野に特化した学習をすることが効果的です。

まずは、模擬試験や練習問題を解いて、どの分野が得点が低いのか、自分の弱点を明確にすることが大切です。

そのあと、苦手分野に特化した参考書を用いて、苦手分野を克服するための学習を取り入れると効果的です。

スピーキングなら模範解答を真似て練習し、リスニングならディクテーションをおこなうなど、技能ごとに適した方法で取り組むとよいでしょう。

【技能別】スコアアップのための対策法

続いては、技能別にスコアアップのための具体的な対策方法を紹介します。

IELTS全体でやるべき対策

語彙力は、IELTS全パートのスコアに大きく影響するため、ボキャブラリーの強化は非常に重要です。

ボキャブラリーを強化するには、公式問題集や単語帳を活用し、頻出単語をしっかり覚えることが重要です。

さらに、英語のポッドキャストやニュース、映画、ドキュメンタリーを活用するのも効果的です。

さまざまな話題や語彙、表現に触れることで、語彙力をより一層伸ばせます。

単に単語を覚えるだけでなく、並行して英文解釈力をつけることも心がけましょう。

リスニング

IELTSのリスニングは、イギリス英語をメインに作られているため、イギリス英語やオーストラリア英語のアクセントが聞き慣れない場合は、日頃からよく聞くようにし、耳を慣らすことが重要です。

イギリス英語に限らず、オーストラリア英語やアメリカ英語など、さまざまなアクセントの英語に慣れることが大切です。

幅広い音声に触れ、さまざまな英語の発音や話すスピードに慣れることもカギとなります。

自分が発音できない英語は聞き取ることができないため、聞こえてきた英語をそのまま真似て発音するシャドーイングやオーバーラッピングなどの学習方法も効果的です。

自然なスピードで音読できるようになると、速読力にも繋がり、リーディングにも活きてきます。

また、問題の先読みや、問題形式に慣れておくこともスコアアップに重要な要素となります。

公式問題集の活用をして、問題形式を覚え、問題を先読みできるように練習しておきましょう。

さらに、完璧に聞き取れなくても文脈で意味を汲み取れるようになると、スコアアップにつながります。

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リーディング

IELTSのリーディングは、限られた時間内で長文を読み、設問に答えなければなりません。そのため「速読力」と「読解力」を向上させることが鍵となります。

速読力を上げるためには、ボキャブラリーの強化が重要です。

語彙力の不足は問題を解くスピードにも直結し、これが原因で時間配分が難しくなる場合もあるため、IELTS頻出の単語の対策をしっかりと覚えておきましょう。

さらに、単語や文法を一つひとつ分解して理解していては、相当な時間がかかるため、文章で意味を理解できるように練習を重ねることが必要です。

読解力を上げるためには、スキャニング(特定の情報を素早く探す技術)やスキミング(概要を把握する技術)を意識して練習問題に取り組むのがおすすめです。

英語の長文の論理展開パターンを知っておくと、「ここに主張が来るな」などと予測しながら読めるため、速読にもつながります。

時間をかければ解ける問題でも、時間内に終えられなかったことでスコアが取れない場合もあります。

そのため、日頃の学習時から、時間を計りながら練習し、本番での時間配分の感覚を養っておくとよいでしょう。

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スピーキング

スピーキングで高スコアを目指すためには、流暢さと論理的に意見を述べるスキルが必要です。

流暢さを磨くためには、ネイティブの発音を聞き、シャドーイングやディクテーションなどをおこなうのが効果的です。

自分の声を録音して聞き返すことで、自分がどんな発音かを知ることができるため、定期的に自分の発音を見直してみましょう。

また、IELTSでは話の内容の真偽ではなく、論理展開ができているかが評価されます。

質問に対して、本当のことを答えようと悩むのではなく、論理的で明確な回答を即座に組み立てる練習をおこなうのがおすすめです。

試験は緊張しますが、質問の5W1Hを聞き逃さないように注意し、結論から簡潔に答えることがスコアアップのカギとなります。

スピーキングの経験が足りないと、いざ話そうとすると自信なく見えてしまいます。

日頃から英会話教室やオンライン英会話を利用するなどして、スピーキングの機会を作っておくことが効果的です。

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ライティング

ライティングスコアを伸ばすには、英語での文章構成に慣れ、評価ポイントを押さえることが重要です。

ただ書くだけではスコアは伸びないため、出題傾向を理解し、評価ポイントに沿った論理展開ができるよう、意識して練習を重ねる必要があります。

ライティングのタスク1では、データを分析し要約する力が問われますが、タスク2ではエッセイ形式の問題を通じて、論理的に自分の意見を述べるスキルが試されます。

そのため、タスクごとにいくつかの構成(テンプレート)を覚えておき、構成ごとに練習をおこなうのも効果的です。

また、文法やスペルのミス、同じ単語や表現の繰り返しも減点対象となるため、できるだけ多彩な表現を使うように意識しましょう。

ライティングは自己採点が難しいため、英会話教室や講座などを利用して、採点や添削を受けるのがおすすめです。

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【目標スコア別】スコアアップに必要な勉強時間

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目標のスコアに到達するためには、どのくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?

現在のIELTSスコアが4.5〜5.0あることを前提として、目標スコア別の勉強時間の目安を解説します。

IELTS 6.0~6.5の場合

Overallスコアを0.5上げるためには、一般的に200〜300時間程度の勉強時間が必要とされています。

現在の英語力に応じても必要な勉強時間は異なりますが、6.0〜6.5を取得するためには、400〜900時間の学習が必要です。

1日3時間であれば4か月以上、1日5時間であれば3か月以上の期間が目安となります。

IELTS 7.0~7.5の場合

7.0以上のスコアを目指すためには、一般的に1,000〜1,500時間の勉強時間が必要です。

1日3時間の勉強をおこなって、約1年間かかる計算となります。

留学や就活などで、7.0以上のスコアを取得する必要がある場合は、余裕をもった学習計画を立て、早めにIELTS対策をはじめることが大切です。

モチベーションを維持する方法

目標のスコアを取得できるまで、長期間の勉強期間が必要となることもあります。

期間が経つにつれ、学習意欲が薄れてしまう場合もあるため、モチベーションを維持する工夫も重要です。

勉強を習慣化する

IELTSの勉強を習慣化することは、スコアアップを目指すうえで非常に重要です。

日々の生活のなかで、勉強に取り組む時間をあらかじめ確保しておき、無理のないペースで継続することで、成果を積み重ねられます。

たとえば、朝の通勤時間にリスニングの練習をおこない、夕食後にライティングやリーディングの復習をおこなうといった具体的なスケジュールを立てましょう。

出勤前に30分リーディングをする、スキマ時間に単語学習をするなど、短時間でも毎日続けることで習慣化し、モチベーションの維持がしやすくなります。

スケジュール帳やアプリを活用して、自分の学習時間を記録することでも、勉強の達成感を得られます。

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複数回受験を前提に挑む

IELTSは、正誤だけで判断されるリスニング、リーディングだけでなく、試験官によって評価に差が出る可能性もあるライティング、スピーキングの技能もあります。

その日のコンディションや問題の相性などによって、スコアが安定しないこともあるため、複数回受験することを前提に計画を立てておくと安心です。

これにより、精神的な負担も減り、モチベーションを保ちやすくなります。

また、最初の受験では、自分の弱点を明確にすることを目的とするのがおすすめです。

試験の結果を分析し、苦手分野の対策を中心に、次の受験に向けた学習計画を練りましょう。

さらに、試験の日程もあらかじめ複数決めておくと、次の目標が明確になり、勉強へのモチベーションを維持しやすくなります。

このように、計画的に受験を重ねることで、焦らず着実にスコアを伸ばすことが可能です。

IELTSスコアアップにおすすめの参考書

最後に、IELTS対策におすすめの参考書4選を紹介します。


IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集

日本で初めてのブリティッシュ・カウンシル公認の問題集です。

試験本番に近い問題が掲載されているため、試験形式や難易度を理解するのに役立ちます。

また、解答例が充実している点も魅力です。

実践IELTS英単語3500

一般的な単語帳とは異なり、IELTS試験でよく使われる単語が厳選されています。

リーディングやライティングで役立つアカデミックな語彙にフォーカスしているため、効率よく試験対策を進められます。

単語が出題頻度別に分類されている点も特徴で、頻出単語から優先的に学ぶことで、短期間でスコアアップを目指せます。

例文も掲載されており、実際の文脈でどのように使われるかも学べます。

IELTS Practice Tests

リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能を網羅しており、解説がわかりやすい点も特徴です。

初心者から上級者までカバーしており、実践的な問題だけでなく、スキル向上のためのテクニックも学べます。

アカデミックな文章を読んだり、論理的な文章を構成するスキルを鍛えたりするのにおすすめです。

Barron’s IELTS Premium

模擬試験が複数収録されている、英語圏で広く使われているIELTS参考書です。

解答解説が詳しく、各セクションでのスコアアップのコツや解法のテクニックを学べます。

試験形式に慣れることはもちろん、自分の実力を定期的に測定するための指標としても活用できます。

スコアアップに必要な知識とテクニックをバランスよく学べる点が魅力です。

諦めずにスコアアップを目指そう!

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IELTSのスコアが伸び悩んだとしても、原因を分析し、自分に合った対策を見つけることでかならず解決策が見えてきます。

この記事で紹介した、スコアが伸びない原因や技能別の対策法を参考に、焦らず勉強を進めてみてください。

独学でのスコアアップが難しいと感じた場合には、英会話教室などを検討するのも一つの手です。

諦めず、モチベーションを維持しながら、楽しく英語学習に取り組みましょう。

バークレーハウスでは、IELTS対策講座を提供しています。

現在、無料体験レッスンを実施中のため、お気軽にお試しください。

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