- 高校卒業後は海外の大学に進学したいけど、どういうルートがあるのか?
- 国によって大学進学の手続きって違うの?
- 今の学力と英語力で海外の大学に進学して、ちゃんと授業についていけるか心配・・・
英語を勉強していれば、海外の大学や生活に興味をもつ人は多いでしょう。
海外の大学に進学し学ぶことで、グローバルな視点を身につけ、語学力も磨けます。
何より日本とはまったく異なる文化のなかで生活をするのは、とても刺激があって魅力的ですよね。
しかし、海外大学への留学を希望していても、出願のやり方がわかりにくいかもしれません。
この記事では、主に英語圏の国の大学への進学を検討している人に向けて、進学方法や国ごとの違い、奨学金について解説します。
海外の大学に進学するための3つのルート
海外の大学に進学するためのルートはいくつかあり、3つのルートに関して詳しく説明していきます。
高校卒業後そのまま海外の大学に進学する
1つ目は日本の高校を卒業し、そのまま海外の大学に進学するルートです。
海外の大学に直接出願しますが、 海外の大学進学は、高校での一定以上の成績が求められ、入試を重視する日本の大学とは異なるため注意しましょう。
国や大学によって求められる成績の基準が違いますが、5段階中3〜3.5以上が求められることを覚えておくといいです。
成績は一朝一夕には上がらないので、高校1年生のなるべく早い段階から成績を意識して、留学準備を進める必要があります。
高校での成績以外に、エッセイや面接が必要なケースがあります。
留学に必要な英語力
- さらに、北米ならTOEFLで80点以上、イギリスやオーストラリアなどではIELTS OA6.0以上を取得し、一定の英語力を示さなければなりません。
- スコアは出願するときではなく、大学が指定する期間までに提出すれば問題ありません。
しかしエッセイや面接が必要な場合、相応の英語力が必要です。
学校での成績と同じ様に、英語力も短期間で劇的に身につくものではありません。
少なくとも1年以上の準備期間を考えて、長期的に準備を進めましょう。
ファウンデーションコースを履修してから大学に進学する
2つめの大学留学ルートであるファウンデーションコースは、留学生のための大学進学準備のためのコースです。
イギリス・オーストラリア・ニュージーランドのコモンウェルス圏では、大学でのノートの取り方など、大学入学前の準備が高校の履修科目に含まれています。
そのため現地での科目を履修していない海外留学生に対して、一定の準備期間を設けています。
期間は、半年から一年です。
進学先の大学や、大学と提携している語学学校で学習し、語学力を上げるとともに一般教養や大学生活で必要な知識を身につけます。
イギリスやオーストラリアでは大学が3年制のため、1年間ファウンデーションコースで学習しても、日本と同じように合計4年間で学位の習得が可能です。
現地の語学学校で学んでから大学に進学する
3つめは、現地の語学学校経由で大学に進学するルートです。
大学によっては、語学学校の大学進学コースと提携している場合もあり、 他の2つの方法より英語力のハードルが少し低い傾向があります。
海外の大学に進学するメリット
海外の大学に進学するには超えなければならないハードルがいくつもあり難易度が高いですが、苦労するに値するメリットもあります。
英語力を磨ける
日本国内や短期の語学留学でもある程度の英語力は身につくでしょう。
しかし、海外の大学を卒業できる英語力は、レベルが高くビジネスシーンでも通用することを覚えておきましょう。
大学の授業では、ディスカッションやプレゼンテーションに参加しないと単位はもらえません。
エッセイやレポートを提出する必要もあるでしょう。
上記のような課題で求められる英語力のレベルは、日本国内や短期の語学学校で取り組む課題とは比較になりません。
大学での課題にくわえて、周りに日本人がおらず英語を使わざるをえない環境であれば、英語力は飛躍的に向上するでしょう。
視野が広くなる
海外の大学、とくにアメリカの大学には世界中から留学生が集まっていて、国籍は本当にさまざまです。
日本国内の大学では出会わないような国の人とも出会えることは、大きなメリットでしょう。
日本以外の国からきた留学生とも交流でき、グローバルな人脈を作ることで、視野や考え方は必然的に広がります。
また海外では、一度社会に出た後で大学に入りなおして学ぶ人が日本よりも多いです。
社会人留学している日本人に出会うかもしれません。
経験と多様性
- 彼らは10代の学生とは違った考え方や経験をしています。
- さまざまな国籍や年代の人と出会い交流することで、多様性に富んだ考え方を受け入れ、国際的な視野を身に着けましょう。
海外の大学に進学するデメリット
海外の大学に進学することはメリットが多いものの、デメリットも存在します。
なかでも最大のデメリットは、費用がかさむことで、日本国内の大学進学よりも費用が高くなる傾向があります。
ここ数年の世界的な物価上昇の影響で、人気の留学先ではどの国でも生活費が上がっています。
生活費の上昇に加え、留学費用は為替にも大きく影響されます。
2022年から円安の傾向が強まり、本記事を書いている2023年7月時点では対米ドルで20%以上下落しています。
つまり、2022年以前と比較すると、学費と生活費を合わせた留学費用は20%も上がっているのです。
さらに、留学先でのアルバイトは禁止されている場合が多いです。
留学費を用意することがむずかしい場合は、奨学金を利用するなど対策方法を検討しましょう。
海外の大学に進学するなら国別の特徴を知るのが大切
留学の実情は国により状況が異なります。
海外の大学に進学するなら、国別の特徴や事情を知るのがとても大切です。
留学を検討しはじめた段階から、情報を集めることをおすすめします。
以下に、海外の進学先として人気のアメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリスについて解説するので参考にしてください。
また、下記の記事ではIELTSスコアが留学に役立つ理由などを解説していますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
アメリカの大学に進学する場合
アメリカは世界のトップ10位にランクインする大学が多く、海外の進学先として人気が高いです。
アジアからの留学生が多いのが特徴で、特にカリフォルニア州は多くの日本人が留学先として選んでいます。
アメリカの大学に進学する条件・必要なこと
9月入学を目指すなら、出願は前年の11月から入学する年の3月ごろまでが一般的です。
英語力の目安は大学により異なりますが、TOEFLiBT61〜80、IELTS 5.5~6.5は必要でしょう。
進学を希望する大学の詳細を確認してください。
アメリカの大学に進学する費用の目安
授業料は、公立と私立を比べると私立の方が高いのが一般的ですが、大学により大きく差があります。
目安としては、年間4,000~30,000ドル程度です。
滞在費は、ニューヨークやサンフランシスコなど都会は田舎よりも高くなり、年間8,000~12,000ドルが目安です。
航空券などの諸経費を加え年間300万円は予定した方がいいでしょう。
カナダの大学に進学する場合
カナダは治安がよく、 他の英語圏の国に比べて学費が安い傾向があります。
英語に加えてフランスが公用語の2言語なのは、他の人気留学先には無い特徴です。
フルタイムの学生は、一定条件のもと就労が可能なので、勉強しながら海外での就労経験が積めるのは嬉しいですね。
カナダの大学に進学する条件・必要なこと
必要な英語力の目安は、4年生大学でTOEFL iBT88~100、IELTS 6.5~7.0程度です。
英語力が足りなければ、” Conditional Acceptance “という条件付き入学制度があります。
これは、仮入学許可が認められたあとで、入学前に集中的に英語を勉強して、規定のレベルまで到達できれば正式に入学が認められます。
出願時期は州や大学によって異なるため、早めにリサーチしておいた方が良いでしょう。
カナダの大学に進学する費用の目安
学費は年間で12,000~20,000カナダドルが目安です。
生活費は10,000~15,000カナダドルが目安で、都市部の方が、費用はかさみます。
年間250~450万円程度が目安となるでしょう。
オーストラリアの大学に進学する場合
オーストラリアでは、国内のほとんどの大学が国公立で、 教育水準が高いのが特徴です。
珍しい法律
- 世界でも珍しく、留学生の受け入れと保護を保証する国家法が制定されており、積極的に留学生を受け入れています。
オーストラリアの大学に進学する条件・必要なこと
ほとんどの場合、ファウンデーションコースを1年間履修して、大学の授業について行ける英語力や入学のためのスキルを身につけて入学します。
必要な英語力はファンウデーションコースで
- TOEFL iBT 70 以上
- IELTS OA5.5 以上
大学だと
- TOEFL iBT 70~96 以上
- IELTS 6.0~6.5 以上
上記の資格スコアが必要となります。
入学時期は2月と7月ですが、出願は大学によって異なるため事前の確認が必要です。
イギリスの大学に進学する場合
伝統と最新カルチャーの国として人気が高く、質の高い教育を受けられることで有名です。
英語発祥の地で、本格的な英語を学びたいと考える人も多いでしょう。
イギリスの大学に進学する条件・必要なこと
オーストラリアと同じ様に、ファウンデーションコースから履修するのが一般的です。
ただし、ファウンデーションコースの成績次第で、大学に進学できるかどうか決まるため、履修したからといって進学が約束されるわけではないことに注意してください。
英語力は、IELTSで最低でも5.5、トップレベルの大学では8が必要になるケースが多く、 難易度がかなり高いことがうかがえます。
イギリスの大学に進学する費用の目安
イギリスの大学へ進学する場合、EU圏外からの留学生は費用が高くなります。
都市部と地方など地域により、物価が異なるため費用も異なります。
学費、生活費を合わせた1年間の費用は、300~800万円前後と、他の国に比べ高額になる傾向があることを覚えておきましょう。
海外の大学に進学したい人におすすめの奨学金制度
2つのタイプ
- 奨学金制度には、返済が必要な「貸与型」、返済しなくてもよい「給付型」があります。
今回は、返済する必要がない「給付型」にしぼって、おすすめの奨学金制度を紹介します。
留学の奨学金については、下記の記事でも詳しく解説しています。
こちらもぜひ、参考にしてみてください。
日本学生支援機構(JASSO)海外留学支援制度
国費により学修活動に必要な経費を支援する制度です。
高校の評定平均が3.7以上、TOEFL iBTが80点以上など16の要件すべてを満たす必要があります。
笹川平和財団スカラシップ
笹川平和財団が開始した給付型の奨学金制度で、アメリカ・イギリスの財団が指定する大学が対象です。
年齢制限や年収制限はなく、「柔軟性と好奇心があり、何か使命感を持っている方」であれば誰でも応募可能です。
イギリスのファウンデーションコースは奨学金給付の対象となりません。
まとめ
今回は海外の大学に進学する3つのルート、メリットやデメリット、各国の特徴、奨学金制度を紹介しました。
海外の大学進学は選択肢が多く、一人で準備していても本当に自分に合った進学先なのか、また自分にあった準備を進められているのか不安になりますよね。
バークレーハウス語学センターでは留学支援をはじめ、TOEFLやIELTSなど英語に関する各種試験対策をサポートしています。
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