- 英検3級に合格したので、次は準2級をめざしたい
- 英検準2級の受験を考えているが、難易度が分からない
- 英検準2級にギリギリ合格するためのスコアを知りたい
英検準2級の受験を検討している方のなかには、試験内容がわからずに不安を感じる方は多いはずです。
英検3級が中学卒業レベルの英語力を測る検定であるのに対し、英検準2級の合格は高校中級レベルの英語が必要とされています。
英検3級にはなかった問題形式や、高い語彙力が必要となります。
英検2級への足がかりとして、現在の英語力を測るために受験する人も多く、英検準2級から難易度が上がるので、しっかりした対策が必要となります。
この記事では英検準2級にギリギリ合格する目安を解説します。
合格点や合格率、勉強方法や参考書も紹介するので、これから英検準2級の受験を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
英検準2級にギリギリ合格するには?
英検準2級ではリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能をバランスよく習得していることが求められます。
ここでは英検準2級の概要と合格点、合格率を解説します。
英検準2級の合格点
英検準2級は一次試験と二次試験にわかれていて、一次試験ではリーディング、ライティング、リスニングのスキルを測ります。
各技能600点満点、合計1800点満点で、一次試験の合格基準点は1322点といわれています。
二次試験ではスピーキング試験が実施され、スコアは600点満点中406点で合格となります。
英検準2級の合格率
英検を運営する英語検定協会が、2016年から合格率を非公開としたため、現在の正確な合格率はわかりません。
合格率が公開されていた2015年までは、一次試験が35%前後、二次試験が83%と言われていました。
英検準2級の配点
英検準2級の一次試験合格点は1322点であることはすでに説明しました。
では、どのようにしてスコアを取得していけば、目標スコアに到達するのかご存知でしょうか?
じつは、英検の配点は公開されておりません。
英検CSEスコアという採点方法を採用し、素点と英検SCEスコアの変換表は非公開となっています。
同じ素点であっても、試験ごとに異なる受験者全体の正答数や正答率などにより英検CSEスコアは変動します。
次に、CSEスコアについて詳しく説明します。
CSEスコアとは?
前述の英検CSEスコアとは、英検協会が独自で算出するスコアです。
英検全級で採用されていて、総合的かつ技能別の英語力を全級共通の指標で知ることができます。
英検CSEスコアはCEFR(Common European Framework of Reference for Languages)にもとづいて作成されています。
CEFRは「ヨーロッパ言語共通参照枠」と呼ばれ、外国語の学習者や教授者などが熟練度を同一の基準で判断できるよう考案された枠組みです。
統計的な手法を用いて素数を英検CSEスコアに換算しているため、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの素点だけでは合否がわからない仕組みです。
CSEスコアについての詳しい内容はこちらをご覧ください。
英検準2級の難易度
英検協会によると、英検準2級を取得すると高校中級程度の英語力があるとみなされます。
英検準2級合格に必要な語彙数は、2,600〜3,600語です。
英検3級に必要な語彙数が2,100語であることを考えると、語彙数が大幅に増え、難易度も格段に上がると考えていいでしょう。
英検準2級の試験内容
英検準2級の試験は一次試験と二次試験にわかれており、以下が試験内容となっています。
一次試験・二次試験
- Reading
- Listening
- Writing
- Speaking(2次試験)
以下に、詳しく説明していきます。
各セクションにおけるギリギリの合格ラインを紹介していますが、素点からCSEスコアへの変換方法は不明なので、あくまで目安として参考にしてください。
リーディング
リーディングセクションは下記内容で構成されています。
長文・短文の語句空所補充が20問、会話文の文空所補充が5問、長文の空所補充が5問、長文の内容一致選択が7問、計37問です。
ギリギリの合格ライン目安は、約49%に相当する18点です。
技能 | 形式 | 詳細 | 問題数 |
リーディング | 空所補充(短文) | 空所に当てはまる語句を選ぶ | 20 |
空所補充(会話文) | 会話文の空所に入る文や語句を選ぶ | 5 | |
空所補充(長文) | 文章内の空所に合う文や語句を選ぶ | 5 | |
内容一致選択 | 長文の内容に関する質問に対する回答を選ぶ | 7 |
準2級のリーディング対策はこちら!
ライティング
採点の対象は、内容、構成、語彙、文法が各4点で、計16点満点で評価されます。
質問に対して、50〜60語で回答します。
質問の回答と、理由を2つ書くことが求められます。
合格ラインの目安は、約56%の9点が目標です。
過去の出題例
- Do you think it is good for people to use smartphones while studying?
- Do you think libraries should have more book events for children?
- Do you think hospitals should be open on weekends?
技能 | 形式 | 詳細 | 問題数 |
ライティング | 英作文 | 質問に対して英文で回答する | 1 |
ライティング対策の詳しい内容は以下の記事から確認できます。
リスニング
会話の応答文選択、会話の内容一致選択、文の内容一致選択が各10問、計30問出題されます。
問題の英文は一度しか読まれない点に注意しましょう。
ギリギリ合格点の目安は、30点満点中90%の27点を目標としましょう。
リスニング攻略のポイントは先読みです。
筆記試験であまった時間にリスニングの問題を読むと、質問の内容を予測でき聞き取りやすくなります。
技能 | 形式 | 詳細 | 問題数 |
リスニング | 会話の応答文 | 会話の最後の発言として適切なものを選ぶ | 10 |
会話の内容一致 | 会話の内容に関する質問に答える | 10 | |
文の内容一致 | 短い文章の内容に関する質問に答える | 10 |
リスニング対策はこちらの記事でも!
スピーキング
スピーキングは二次試験でおこなわれます。
面接委員とインタビュー形式でコミュニケーション技能を測ります。
入室から退室まで、試験中のコミュニケーションはすべて英語です。
採点ポイント
- 応答内容
- 発音
- 語彙力
- 文法
- 語法
- 情報量
- アティチュード
上記の項目が評価されるポイントとなります。
アティチュードとは、積極的にコミュニケーションを取ろうとする意欲や態度を意味し、大きな声でのあいさつや笑顔なども含まれます。
スピーキング対策なら、こちらの記事を参考にしてみてください。
英検準2級に合格するための勉強方法
英検準2級の試験内容は理解できたと思うので、ここでは合格するための勉強方法を紹介します。
とくにギリギリで合格するために必要なポイントも解説するので、要点を絞った対策として参考にしてください。
リーディング
リーディングは単語力がスコアに直結します。
英検3級よりも準2級は格段に多くの語彙力が必要とされます。
対策勉強の際は、「1日何単語覚える」という勉強方法はおすすめできません。
人間は忘れる生き物です。
一度に多くの単語を覚えても、数日すれば忘れてしまう可能性もあります。
できるだけ、1冊の単語帳を何度も繰り返し学習して、記憶の定着を狙ってください。
リーディングで出題される文章が長くなること、そして文章量が多くなることも覚えておきましょう。
文章が長くなるとより高い理解力が求められ、文章量が多くなれば集中力は切れやすくなります。
長文に慣れ、最後まで集中して解答できるようにしっかりと対策・準備をしましょう。
ライティング
ライティングの対策として、書き方のパターンを身につけることが重要です。
英検準2級では、質問の回答と理由を2つ、50から60語で論理的に説明することが求められます。
論理的に、というと難しく聞こえますが、質問への回答としてつじつまが合っていれば問題ありません。
ただし、逆につじつまが合っていなければ、採点されない可能性があるので注意が必要です。
問題を理解して、指示通り書く練習をしましょう。
指示された内容を守っていれば、大きく減点されることはありません。
表現や語彙など、難しいものにチャレンジして誤った使い方をするよりも、中学生レベルの文法や語彙でも大丈夫です。
ミスなく書ける方がポイントは高いです。
知っている範囲の表現方法をマスターして減点を防ぎましょう。
リスニング
リスニングでは、英語の音に慣れることが大切です。
必要とされる語彙数が多いので、聞き慣れない単語が出題されるかもしれません。
リスニング問題は1度しか発音されないので、知らない単語が出てくれば焦ってパニックになりますよね。
ポイントは、細かいことに囚われすぎず、全体を把握することです。
5W1Hの疑問詞に注意して、大枠を理解する練習をしましょう。
ネイティブの英語音声を聞きながら、数秒遅れで影のようについて発音する、シャドーイングも有効です。
単語は知っているものの、正しい発音を知らないので、聞いても理解できないことがあるかもしれません。
シャドーイングは正しい発音を理解するとともに、自身の発音も改善されるので二次試験のスピーキング対策としてもオススメです。
スピーキング
スピーキングは、過去問や問題集で出題パターンに慣れましょう。
まず、英検3級と比較すると英文、イラストともに2倍の情報量になるので、情報処理スピード、つまり何が書いてあるか読み取る力を付けるトレーニングを積みましょう。
カードの黙読では、50語程度の文章を20秒で理解する必要があります。
20秒と聞けば短いかもしれませんが、練習を積めば意外と長く感じるでしょう。
15秒程度で黙読し、残り5秒で分からなかったところを再度読むくらいのペースが理想です。
音読の発音は採点対象ですが、ひとつひとつの単語を丁寧に大きな声で発音すれば問題ありません。
ネイティブのような発音は求められていないことを覚えてください。
イラストの描写は主語と動詞に注意!
- “誰が”
- “何を”
- “どうしている”
上記のポイントに気をつければ、難しい表現でなくても十分に伝わります。
また、最後にアティチュード、コミュニケーションを取ろうとする姿勢や態度は大切です。
笑顔や声の大きさはコミュニケーションの基本ですよね。
英語に自信がなくても、笑顔と大きな声での挨拶はできるはずです。
アティチュードも、二次試験の評価対象となっていることを忘れずに注意してください。
まとめ
今回は英検準2級の試験概要や、ギリギリで合格するために最低限必要となる勉強方法などご紹介しました。
英検3級までは独学でもしっかりと勉強すればトントン拍子で合格できても、意外とつまずきやすい英検準2級です。
一人で勉強することはもちろん可能ですが、リスニングやスピーキングはネイティブスピーカーが練習相手になれば効率的に学習でき、より確実に合格へ近づけます。
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