英検の準2級の受検を検討しているけれど、どう勉強を進めて良いかわからない、そう不安を抱く方も多いはずです。
英語学習においては、まず単語を覚えることが非常に重要です。
単語を覚えないと、文章を理解できず、その意味を間違って読み解く可能性があるからです。
しかし効率良く勉強しないと、単語の学習に時間を取られすぎてしまいます。
今回は、英検準2級の難易度・頻出単語・単語の勉強法やおすすめの教材を紹介します。
英検準2級の試験内容・難易度(レベル)・メリット
最初に、英検準2級の基本的な情報や難易度について紹介します。
英検の試験の全体像や難易度をしっかりと理解しましょう。
もし今の英語力では、準2級の難易度が高すぎるようであれば、その下の英検3級から受験して、段階的にレベルを上げていくこともおすすめです。
そのためにも準2級の難易度がどんなものかを知る必要があります。
英検準2級の試験内容
英検準2級は「筆記で行うリーディング・ライティング・リスニングの一次試験」と「面接官と面接をするスピーキングの二次試験」があります。
一次試験の試験時間は、リーディングとライティングのテストが75分、リスニングテストで25分の合計100分です。
一次試験の問題数は全部で68問。
内訳は、4つの選択肢のなかから選択するリーディングが37問、質問の答えを英語で書くライティングが1問、選択問題のリスニングが30問です。
二次試験は、英語での面接が6分で、問題数は全部で6問です。
音読や面接官の質問に答え、自分の意見を伝えます。
そのなかで発音や語彙、文法、情報量、積極性などを面接官に採点されて合否が決まります。
英検準2級では、「一次試験に合格したけれど、二次試験に不合格だった」場合、事前に申請をすれば、1年間は一次試験が免除されます。
英検準2級の難易度(レベル)
続いて英検準2級の難易度(レベル)について紹介します。
英検準2級のレベルは「高校中級のレベル」で、センター試験の問題とも類似点が多く、センター試験の対策にもつながります。
言語能力を測る国際的な指標として「CEFR(セファール):ヨーロッパ言語共通参照枠」があります。
英検準2級をCEFRのレベルに当てはめるとA2に相当します。
英検準2級のメリット
英検準2級は、主に大学入試で有利に働く点がメリットです。
資格を持っていると、大学の出願資格を得られる場合や、試験の得点に加点されることもあります。
また、英検準2級の取得が、単位として認められている学校もあります。
準2級の資格を持っていることは、単純に自分の英語能力が評価されるだけでなく、大学入試や大学においても、さまざまなメリットがあるのです。
英検準2級の品詞別の頻出単語
英検準2級の単語数は、2,600語~3,600語といわれています。
英検3級に必要な単語数が1,250語~2,100語のため、その1.7倍~2倍近い単語を習得する必要があります。
今回はそのなかでも、とくに出題頻度の多い単語を品詞別に10単語ずつ紹介します。
単語を確認しながら英検準2級の出題傾向を見ていきましょう。
「動詞」の頻出単語
- remain(残る)
- accept(受け入れる)
- invent(発明する)
- treat(扱う)
- fold(折りたたむ)
- confirm(確認する)
- suggest(提案する)
- deny(否定する)
- improve(改善する)
- reserve(予約する)
動詞は、過去、過去分詞形の不規則変化も同時に覚えましょう。
また、「make」、「keep」などの定番の動詞は、「make up(構成する・作り出す)」や「keep on ~ing(~し続ける)」などの熟語として出題される傾向があります。
「名詞」の頻出単語
- ability(能力)
- honor(名誉)
- display(展示)
- package(包み)
- advertisement(広告)
- tourist(旅行客)
- passenger(乗客)
- forecast(予報)
- crop(作物)
- climate(天候)
「tourist(旅行客)」と「passenger(乗客)」のように同じ「客」という意味でも前後の文脈から、ニュアンスを読み取って選択するような問題もあります。
単語を覚える際にも、例文も一緒に覚えてニュアンスを理解しましょう。
「副詞」の頻出単語
- individually(個別に)
- properly(適切に)
- unfortunately(不幸にも)
- nearly(ほとんど)
- constantly(一定に)
- physically(肉体的に)
- currently(現在)
- eventually(最終的に)
- hopefully(うまくいけば)
- lately(近頃)
副詞には、接尾語の「-ly」がつく場合が多いです。
接尾語がつく前の単語も同時に覚えていくことで語彙力を上げていくことができます。
「形容詞」の頻出単語
- injured(けがした)
- bored(退屈した)
- crowded(混雑した)
- exhausted(疲れて切った)
- concrete(具体的な)
- disappointed(がっかりした)
- flat(平らな)
- international(国際的な)
- nervous(緊張した)
- typical(典型的な)
形容詞には、すこし複雑な表現や感情表現などが多いです。
接尾語に「-ed」がついて、名詞や動詞が形容詞になっている場合があります。
上記のケースもまとめて覚えていきましょう。
英検準2級の「単語」の勉強方法3選
ここまで英検準2級の出題頻度の多い単語を紹介しました。
続いては、効率的な勉強方法を3つ紹介します。
単語は反復練習も大事ですが、効率良く学ぶことで、より短い時間で覚えることができます。
ぜひ、次の3つの方法を取り入れてみてください。
語源を覚える
まず、おすすめなのは「語源」を覚える勉強法です。
「語源」とは「接頭語」、「語根」、「接尾語」、3つの総称です。
「接頭語」、「接尾語」の意味を理解していると、その「語根」を知っていれば、単語の意味が理解できます。
たとえば「import」(輸入)は、「in-(中に)」という接頭語と「port(運ぶ)」という語根が組み合わさっています。
「export」(輸出)は「ex-(外に)」と「port」が組み合わさっています。「in-(中に)」、と「ex-(外に)」の接頭語を知っていると、単語がわからなくても、意味を推察することができます。
ほかにも「re-(再び)」などの接頭語や「-able(できる)」、「-ful(満ちた)」などの接尾語などがあります。
たとえば「beauty」と「beautiful」、「care」と「careful」、「power」と「powerful」など語根とあわせて覚えることができ、単語の数を増やすことができるのです。
ここで紹介した接頭語・接尾語はほんの一部なため、ぜひほかの接頭語・接尾語も学んでみてください。
移動中にスマートフォンのアプリを活用する
単語を覚えるのに「単語帳」を作ったことはないでしょうか。
単語帳でも単語を増やすことはできますが、今は非常に役立つ無料のスマートフォンのアプリがあります。
なかには、英検準2級に特化したアプリもあります。
移動時間にコツコツとアプリで問題を解くだけでも積み重なっていけば大きな力になるため、通学時や出かける際の移動時間をアプリで有効活用しましょう。
洋書を読む
最後におすすめする勉強法は、洋書を読むことが大事です。
なぜなら、洋書を読むと単語の語彙が増えるだけではなく、長文読解の勉強にもなるからです。
洋書を読みながらわからない単語を調べていくと、格段に語彙力を増やすことができます。
さらに、英語の文章を読む練習にもなるため、本番での文章を読むスピードも上がります。
まさに一石二鳥の勉強法です。
洋書選びのコツは、8割ぐらい理解できるレベルの本を活用することです。 あまりにも内容がわからなければ読み進めることができず、時間がかかり過ぎてしまいます。 読み進められないとストレスにもなり、洋書が嫌いになってしまう可能性があります。 また、ファンタジー系の物語よりも、日常生活に近い本のほうが、英検準2級対策としては効果的です。 日常的に使われる単語が多く使用されているため、楽しみながら学習できるのではないでしょうか。
洋書を読みながら、最初に紹介した接頭語、接尾語を覚える勉強法を組み合わせると、さらに効果を発揮します。
知らない単語が出題しても、接頭語や接尾語から意味を推察して読み進めていき、読み終わった後に、意味を調べて答え合わせをすると、英語を読むスピードが格段に上がります。
英検準2級におすすめの単語学習教材3選
最後に英検準2級の単語学習において、おすすめの教材をご紹介します。
英検準2級ではリスニングがあるため、発音も聞ける教材を購入すると良いでしょう。
今回は数ある教材のなかから、忙しい方でも単語を覚えやすい教材に特化して3つ紹介します。
英検準2級 でる順パス単 5訂版
最初にご紹介する教材は、「英検準2級 でる順パス単 5訂版 」です。
この教本は、5年分の過去問を分析して、出題頻度が高い順に掲載しています。
そのため、重要な単語から効率的に覚えることができます。
例文もありますし、その単語を用いた文章を学ぶことができ、 音声アプリにも対応しているため発音に慣れることができます。
キクタン英検準2級
次にご紹介するのは、「改訂版 キクタン英検準2級」です。
この教材の特徴はオーディオブックのため、電車の移動時間などに、手が使えなくても勉強できるということ。
音声を聞くだけで、英検準2級に必要な単語を覚えることができるうえに、リスニングの勉強にもなります。
1日2分からの学習でも効果があるため、スキマ時間を有効活用することができておすすめです。
1語1秒英単語[英検準2級] – 瞬発力で一発合格!
最後におすすめの教材が、「1語1秒英単語[英検準2級]――瞬発力で一発合格!」です。
こちらは、段階ごとに学べるようになっています。
第1段階で、出題頻度の高い単語が1秒1単語のペースで流れてきます。
次に、その単語を例文に落とし込み、覚えていきます。最後に、熟語や会話表現などを覚えていく、という流れです。
この教材は、音声とイラストの両方で学びます。繰り返して聞くことで、記憶が定着していきます。