今回は『IELTSは留学に役立つの?』、『留学をするにはどのくらいのスコアが必要?』についてご説明します。
今、留学の準備をしている方はもちろん、これから留学について本格的に検討したい方なども、記事を読んでいただければ留学に必要なIELTSのスコアについておわかりいただけるかと思います。
IELTSはどんなテストか
留学についてお話させていただく前に、まずはIELTSについてご説明します。
以下がIELTSの概要です。
受験目的 | 英語圏や欧州への留学・移住 |
試験時間 | 約3時間 |
問題数 | Listening 40問 / Reading 40問 Writing 2タスク / Speaking 3パート |
満点 | 9.0 点 |
主催団体 | ケンブリッジ大学英語検定機構 ブリティッシュ・カウンシル IDP Education |
受験形式 | ペーパー試験かコンピューター受験を選択可能 |
IELTSとは、 ・LRSWの4技能の英語力を測ることができる。 ・イギリスの公的機関のブリティッシュ・カウンシルとケンブリッジ大学英語検定機構が協力して作成 ・世界の多くの大学・大学院で英語力の証明として認められている。 という点で、海外留学・移住のために非常に有用なテストと言えます。
また、IELTSはアカデミックモジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールにわかれています。
2つのIELTSモジュール
- アカデミック・モジュール:海外の大学や大学院を受験する際に、英語力が学校で学習可能なレベルに達しているかを確認できるテストです。
- ジェネラル・トレーニング・モジュール:学業以外の研修や仕事、移住を計画している方に向けたテストです。
留学を検討されている方はかならず、アカデミック・モジュールのテストを受験してください。
受験者数についても、世界のIELTS受験者数は、2010〜18年で2.5倍も増加しています。
日本でも、少しずつですが受験者が増えています。
IELTSの問題形式やレベルなど詳しく知りたい方は、以下も参考にしてみてください。
IELTSの英語試験は留学に役立つの?
結論としては、非常に役立ちます。
主な理由は、2つあります。
- 世界中の多くの教育機関で英語力の基準として通用する
IELTSのスコアは世界中の教育機関で英語力の正式な証明として認められています。
たとえば、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アイルランドでは、ほぼすべての高等教育機関で認定されています。
アメリカでも約3000の高等教育機関やプログラムで認められています。
また、英語を母国語とする国だけではなく、ヨーロッパの各国でも多くの教育機関で認定されています。
ただし、渡航する国や学校によって必要とするスコアが違いますので、しっかりと学習前にリサーチをしてから学習に取り組みましょう。
- IELTSを学習することで、留学に必要な英語力を身につけることができる。
IELTSのアカデミックモジュールは大学の授業についていける英語のレベルを身につけるために非常に有用なテストとなっています。
まず、4技能(Listening・Reading・Speaking・Writing)の試験ですので、バランスよく英語力を身につけることができます。
IELTSのReadingに使用されている文章は、実際の学術論文や新聞記事です。
なので、大学の授業で教科書や論文を読む際に役立つボキャブラリー・読解力を身につけることができます。
ライティングでも、アカデミック・ライティングと呼ばれる、主張と根拠を述べるライティング形式を学ぶことで留学後のレポートやエッセイの提出に役立てることができます。
大学留学するのにIELTSのスコアは何点くらい必要?
先程、お伝えした通り学校によって必要なスコアは違いますので、あくまで参考にしていただければと思います。
国別に必要なスコアは以下の通りです。
イギリスの留学に必要なスコア(6.0~7.5)
まずイギリスでは、全ての英国の大学・カレッジがIELTSの結果を受け入れます。
つまり、留学先の機関が追加条件を設定していない限り、世界中の1,000カ所に及ぶIELTSテストセンターで受験したIELTSの結果で出願できるということです。
必要なスコアは、大学の学部留学の場合、6.0~6.5のスコアの大学がほとんどです。
オックスフォードやケンブリッジなど一部のハイレベルな大学では7.0のスコアを求められることもあります。
大学に留学する場合は最低6.0のスコアが必要ですので、まずは6.0を取得できるようにしましょう。
大学院留学の場合は、6.5~7.0のスコアを求められることが多いです。7.5が必要な大学院もございますので注意してください。
アメリカの留学に必要なスコア(5.5~7.5)
IELTSというとイギリス留学のイメージが強いかもしれませんが、近年はアメリカでもIELTSで出願できる大学が増えてきています。
現在では3000以上のアメリカの大学でIELTSのスコアが認められています。
必要なスコアは、大学の学部留学は5.5~6.5の大学が多いです。最低でも5.5のスコアは必要です。
ハーバード・マサチューセッツ工科大学などハイレベルな大学では7.0のスコアが必要になるケースもあります。
大学院留学では、6.5~7.5のスコアが求められます。アメリカの留学で注意が必要な点は、一部のアメリカ留学ではIELTSが未だに認められていないことです。必ずIELTSが出願するスコアとして認められているか確認するようにしましょう。
カナダの留学に必要なスコア(6.0~7.0)
カナダには、カレッジと呼ばれる専門学校のような学校と大学(全て公立)があります。
カレッジの留学には、5.5~6.5のIELTSスコアが必要です。
大学の留学には、6.0~6.5のスコアが必要になります。大学院の留学には、6.5~7.0のスコアが必要です。
比較的レベルが高い大学院でも6.5で留学できる学校もありますので、アメリカの大学院と比べると基準を突破しやすいかもしれません。
オーストラリアの留学に必要なスコア(6.0~7.0)
オーストラリアではスコアが6.5〜7.0以上を条件にしている大学が多いです。
平均的にハイスコアを取得することを条件にしており、大学・大学院での学習・研究に耐えうるレベルの英語力がもとめられていることがわかります。
オーストラリアはイギリスに次いでIELTSのスコアが幅広く利用できる国ですので、オーストラリアの大学・大学院を受験する方は、IELTSを是非受験しましょう。
留学に限らず、オーストラリアの移住や就労の申請でも英語能力の証明が求められますが、移住を希望する人の多くがIELTSのスコアを利用しています。
ニュージーランドの留学に必要なスコア(5.5~6.5)
日本で高校を卒業してからニュージーランドの大学に進む場合は、1年間の大学ファンデーションコース(大学入学準備コース)を受講する必要があります。
ファウンデーションコースに進学するための最低要件はIELTS5.5以上で、大学に入るにはIELTS6.0以上の英語力が求められます。
大学院への留学には、6.5のスコアが求められます。
IELTSのスコア以外で留学に必要な条件は?
IELTSで英語力の証明をする以外の留学に必要な条件は何でしょうか?
主に2つ必要になります。成績・経済力の証明です。
この2つについて説明していきます。
①成績 GPAによる証明
留学先によって異なりますが、大学・大学院によってはGPA(Grade Point Average)という1単位あたりの成績の平均点により成績を証明する必要があります。
特に、アメリカの大学・大学院ではGPAによる成績証明を求められるケースが多いので、必ず大学・大学院の募集要項を確認し必要であれば準備しましょう。
アメリカの大学に出願する際は世界各国の成績をGPAに換算するサービスもありますので活用しましょう。
また、GPAはもともとアメリカの成績制度ですが、イギリス・オーストラリアの留学でもGPAが必要なケースもあります。
日本の成績がイギリス・オーストラリアのGPAにうまく換算できないケースもあり、出願の際に大学側に説明が必要なケースもありますので注意が必要です。
②経済力の証明
アメリカ・イギリス・カナダなどでは学生ビザを取得し、留学するためには銀行の残高証明が必要となってきます。
留学の手続きをする際には頭にいれて起きましょう。
IELTSスコアと留学
今回は「IELTSは留学に役にたつのか?」「留学に必要なスコアはどれくらいなの」という内容について説明してきました。
海外留学を考えている方はIELTSを受験することのメリットは大きいので是非受験して、目標点を達成していただきたいと願っております。