留学しようと考えたときに、行き先にカナダを選ぼうという人は少なくないでしょう。
カナダは教育水準の高い国として知られ、学生だけでなく社会人にも人気のある留学先です。
学生であれば学校の実施している留学プログラムを検討する人が多いでしょうが、社会人の場合はどういった形での留学があるのでしょうか。
今回の記事では、カナダ留学を考えるビジネスパーソンのために、その方法やメリット、デメリットについて詳しく解説していきます。
社会人でカナダに留学するなら?
社会人の留学方法としては、下記の5つが考えられます。
カナダへもこの方法で渡れますので、自身のニーズに合わせて検討してみてください。
1.語学留学で英語力を磨く
最もオーソドックスともいえる留学方法です。カナダ国内の語学学校へ入学し、一定の期間通います。
通う期間は1週間単位で選べることが一般的ですので、大型連休などを使って留学することが可能です。
留学の準備は自分で手配することもできますが、プロのエージェントに頼めばいろいろと相談に乗ってくれます。
ちなみに、カナダは6ヶ月未満の留学であれば学生ビザが不要で、観光ビザで入国できます。
学生ビザよりも安価で手続きも簡単ですので、比較的挑戦しやすい留学といえるでしょう。
語学学校を卒業した後も、6ヶ月未満であればカナダに滞在できますので、旅行する楽しみもあります。
2.語学だけじゃない!おけいこ留学
趣味や特技を磨きたいという人におすすめなのがおけいこ留学です。
ダンスやネイル、ボイストレーニングなど、自分の好きなことを集中的に学べます。
現地の専門学校へ通ったり、語学学校がオプションとして実施しているプログラムを受けたりと、自身の学びを追求するチャンスはいろいろとあります。
中には実際に現地で就労できるプログラムもありますので、開業や独立を目指す人にもぴったりの留学方法です。
レッスンを通じて同じ趣味の仲間を作れば、異文化交流もできるでしょう。
おけいこ留学は1週間からの短期で参加できることがほとんどです。
長期留学は難しいけど、せっかく海外に行くなら観光だけじゃもったいないと感じる人は、おけいこ留学はいかがでしょうか。
3.大学・大学院で本格的な研究を
現地の大学、あるいは大学院に留学生として入学する方法もあります。
その場合、留学期間は大学であれば4年間、大学院であれば1〜2年間です。
6ヶ月を超えるため学生ビザが必要になりますが、学生ビザを取得すると就労が可能になるというメリットがあります。
働きながら学校に通えるため、学校外でもいろいろな経験を積むことができます。資金面での不安が軽減するのも大きなメリットでしょう。
入学には入学要件(admission requirements)を満たす必要があり、留学生の場合は一定の英語力があることを示さなくてはなりません。
「英語”を”学ぶ」のではなく「英語”で”学ぶ」ことになりますので、留学前にもしっかり学習しておく必要があります。
4.カレッジでスキルアップ
大学ではなくCommunity College(カレッジ)に通う方法もあります。
大学が学問を追求するアカデミックな場であるのに対し、カレッジはより実践的な技術を身につける教育機関です。
ホスピタリティ、デザイン、ビジネス全般などを学ぶことができ、日本でいう専門学校に近いです。
カナダには100を超えるカレッジがあり、それぞれ専門的なプログラムを提供しています。
カレッジの入学にも一定の英語力が求められますが、プログラムによっては大学や大学院よりも易しくなることがあります。
英語を学びつつ、専門的なスキルを学ぶこともできる一石二鳥な留学方法といえます。
5.ワーキングホリデーで自由な留学を!
ワーキングホリデービザとは青少年の異文化交流の促進を目的に発行されているビザで、日本と協定を結んでいる国であれば 1〜2年の滞在ができます。
ワーホリビザは非常に自由度が高く、滞在中は就労も就学も可能です。ただし、取得できるのは18〜30歳の間のみ、各国1度きりです。
ビザ申請時に必要なものは特にないので、年齢制限さえクリアすれば比較的容易に取得できます。
ワーホリ滞在中は初めの数ヶ月は語学学校へ通って英語力を磨き、語学学校卒業後にアルバイトなどで就労経験を積む、という流れで1年間の滞在期間を終える人が少なくありません。
社会人がカナダ留学をするときに気を付けるべきこと
上記でご紹介したように、社会人でもいろいろな方法でカナダ留学が可能です。
語学留学以外にも選択肢はありますので、自身のスキルやキャリアアップにぴったりの留学があるはずです。
しかし、いざ留学を考えるとなるとどうやって選んでいいかわからない人もいるでしょう。
そこで、社会人がカナダ留学をするときに考えるべきポイント3点をご紹介します。
会社を辞めていくか
社会人にとっての一番ともいえる検討事項です。いまの会社を辞めてカナダへ行くのか、それとも休職という形をとって行くのか、よく考える必要があります。
そもそも会社に留学のための休職制度があるのかの確認も必須です。
休職できる場合でも期間に制限があることがほとんどですので、それに応じて留学期間も変わるでしょう。
一方で、会社によっては留学をスキルアップの一環として支援してくれる制度を持っている会社もあります。
契約書や就業規則などをよくチェックして、自社にどんな制度があるのか確認した上で退職するかどうかよく考えてみてください。
現在の英語力はどれくらい?
現在の英語力も留学方法の検討には大きく関わります。
たとえば、大学や大学院に留学したいと思ったら、願書を提出する時点で一定以上の英語力があることを示さなくてはなりません。
目安としてはIELTS6.5くらいの英語力が必要になりますが、これは英検に換算すると準1級〜1級のレベルです。
この基準をクリアしていないと入学はかなり厳しくなりますので、違う留学方法を検討すべきといえるでしょう。
英語力を磨きたい、という理由での留学であれば必然的に語学留学になるのではないでしょうか。
「いま」、留学をする意味とは?
留学後のキャリアパスもよく考えるべきです。
英語力アップを目指すとして、その先に何があるのか?ビジネスにどうやって活かすのか?といった明確なビジョンがないと、ただ”留学に行っただけ”になりかねません。
せっかくお金と時間をかけていくのですから、自身の人生にとって意義のあるものにしたいと思う人は多いはず。
留学を通じてどんな自己実現を達成したいのかをしっかり考え、留学先を選ぶようにしましょう。
迷いがあるなら…まずは語学留学がおすすめ!
いろいろと方法はありますが、まだはっきりとビジョンを描けていないという人には短期の語学留学がオススメです。
理由①:仕事を辞める必要がない
上述の通り、語学学校は1週間単位で申し込みができます。
会社を辞めなくても留学が可能ですので、退職することに不安がある人でも挑戦しやすいのではないでしょうか。
大型連休や有給をうまく使えば1週間以上の滞在も難しくありません。
まずは短期で様子見をしてみて、長期留学にトライするかどうかを決めてもよいでしょう。
短い期間でも、異文化に触れることで新たな知見や経験が得られるはずです。
理由②:英語力がなくても安心
長期留学の場合、スタートの時点で一定程度の英語力がないと苦労することがあります。
たとえば現地に行って家を決めたり、生活必需品を買い揃えたりといったときに英語力がないと不安な思いをすることがあるでしょう。
また、大学や大学院の場合はそもそも入学要件を満たさないと入学が許可されませんので、英語力がなければ留学ができません。
それに対し、語学学校の場合は入学時点では特に英語力に基準はありません。
英語初心者でも留学できますので、まずは短期留学で経験を積み、長期留学に向けて準備を進めることをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、社会人のカナダ留学について詳しく見てきました。
語学留学以外にもいろいろと選択肢がありますので、きっと納得のいく留学が見つかるはずです。
検討段階においては、留学を通じて何を実現したいのかを明確にしておきましょう。
カナダ留学を検討している人は、ぜひ今回の記事を参考に自分の理想とする留学について考えてみてください。