日本人が知らないブルガリア文化


ブルガリアヨーグルト

ブルガリアヨーグルト

日本ではヨーグルト=ブルガリアヨーグルトをイメージする方が多いと思いますが、実はヨーグルト自体はモンゴル、インド、中近東など様々な伝統的食べ物であります。なぜブルガリアなのか?という点については19世紀に微生物学の進展があり、メチニコフ(生物学者)が腸内の腐敗菌を抑える乳酸菌がヨーグルトに含まれていると推論しました。1908年にノーベル賞を受賞してヨーグルトが大きな注目を集め「長寿食」として欧米などの一般家庭でも広く取り入れられました。
日本メーカーとライセンス契約を結んでいるブルガリア国営企業LP社のテレビ宣伝には日本人男性が登場をしています。またLB社のウェブサイトには「2400万人の日本人はブルガリアヨーグルトで新たな1日を迎える」や「日本におけるブルガリアヨーグルトの生産量は20万トン」など日本についての掲載や情報が多いです。

パンの中にコイン?

パンの中にコイン?

特別なお祝いやゲストをお迎えする際にブルガリアでは「ポガチャ」を作ります。これは丸い形のパンです。パンにコインを入れる文化はギリシャにも存在しており、パンを切り分けた際にコインが入っている人が幸せになれると信じられています。クリスマスや何かの記念日、結婚式などでよく使われます。
また家庭によってはシンプルポガチャではなく、チーズ・バター・ナッツなどを入れたり、パンの表面に模様を付けたりと様々なポガチャが存在します。

相撲

相撲

ブルガリアで人気のスポーツにはサッカー、バレーボール、バスケットボールで、男女どちらもワールドカップやオリンピックでメダルを獲得しています。新体操、重量上げのメダリスト選手も多くいます。日本の大相撲にはブルガリア出身の元力士もいます。ブルガリアと日本は色々な食や文化で繋がっていることが多いです。
ちなみに2021年現在、ブルガリア出身の現役力士は碧山(あおいやま)です。過去にはカロヤン・マハリャノフ(琴欧州)がいます。2008年に、欧州出身力士として初優勝を決め天皇賜杯を授与されました。

民族衣装

民族衣装

ブルガリアにある7つの地方ではそれぞれ伝統的な衣装が存在します。トラキア地方ではリザというワンピースにスクマンというジャンパースカートを履いて、刺繡のされたエプロンをきた女性が有名です。衣装は文化による刺繡や色、形などが異なるため毎回楽しいです。

お年玉

お年玉

ブルガリアでは日本と同じようにお年玉をあげる「スルヴァカネ」という文化があります。日本の元旦には初詣や神社にいく習慣がありますが、ブルガリアでは「スルヴァカネ」を行います。年明けと共に悪霊を払い、追い霊を呼び込むことが目的です。この行事では木の枝にリボンや硬貨、ポップコーンなどを付けた飾りを作ります。この枝を子供がもって村の家を回り、家主が順番に枝で背中をたたき、新年の幸運を祈り歌ったり、お祝いの言葉を伝えます。そのお礼にお金やお菓子などを頂くことがしきたりとなっています。

赤白のお守り

赤白のお守り

3月1日に春の訪れを祝う祝日があります。この日は赤と白と糸で作ったかざり「マルテ二ツァ」を交換し合います。マルテ二ツァは手首に巻くミサンガのようなものから人形型のものなど様々な形があります。親しい人とマルテ二ツァを交換することで、相手の健康・幸運を願います。マルテ二ツァを外す時の言い伝えは地方により色々と異なります。石の下に入れる、牛や家畜に付けるなど諸説あります。

世界遺産

世界遺産

ブルガリアの歴史は古く、首都ソフィアはヨーロッパで最古の都市のひとつです。そして、文化遺産や自然遺産がたくさん世界遺産として登録されています。ローマ帝国時代の遺跡や5~17世紀の教会を保存している「古代都市ネセバル」や、「カザンラックのトラキア人の墓地」「スヴェシュタリのトラキア人の墓地」は紀元前までその歴史は遡ります。ヨーロッパ最大規模の彫刻である「マダラの騎士像」や、中世のブルガリア正教総本山「リラ修道院」、「ボヤナ教会」「イヴァノヴォの岩窟教会」はブルガリア王国時代を残しております。また「スレバルナ自然保護区」「ピリン国立公園」「カルパティア山脈などの欧州各地のブナ原生林群」など美しい自然遺産がブルガリアの豊かな国土を象徴しています。

コンビニ

コンビニ

ブルガリアの首都ソフィアにはコンビニ「クレックショップ」というものがあります。地下にある倉庫を改装した半地下のお店が多く存在し、小窓から店員さんに注文するスタイルになります。また日本と同様24時間営業のため、夜中でも買い物をすることができます。

考古学

考古学

ブルガリアの考古学では発掘調査が進んでおり、黄金文明を築いたトラキア人たちの遺跡が至るところで発見されています。その発掘品の中でもとりわけ一番有名なものが「トラキア王の黄金マスク」です。これはブルガリア全土から見つかった世界最古とも言われている金細工で、国立考古学研究所付属博物館で見ることができます。