2022/04/28

英検はダブル受験が可能!具体的な申請方法と受験のメリット・デメリットを解説

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

英検は、試験同日・同会場で実施する級を一緒に受けられるダブル受験ができます。

進学入試に向けて急いで合格したいケース、何度も会場に出向くのは大変なケースなど、短期間でスキルアップが可能で、受験の効率化を図れるのがメリットです。

しかし、勉強量が増える・受験料がかさむなど、見過ごせないデメリットもあります。

ダブル受験のメリットやデメリットを考慮したうえで、
・「同時に試験するのがいいのか」
・「別々で受験するのか」

決めることをおすすめします。

今回は、そんなダブル受験の概要や申し込み方法、メリット・デメリットなどを紹介しています。

目次

英検のダブル受験とは?

英検のダブル受験とは、文字通り2つの級を一緒に受けること。

英検では、同じ試験日・同じ会場でかつ隣り合った級、という条件でダブル受験ができます。

英検の試験日程は午前と午後の2部構成です。

たとえば、2級と準1級のダブル受験で申し込んだ場合は、午前に準1級・午後に2級といったスケジュールで受験します。

対象外の級はあるか?

隣り合っている級であれば、受験制限はありません。

3級と2級のように級をまたいでの受験や3級と3級など、同一の受験は受験対象外です。

なお、2022年2月時点での情報となりますので受験の前には公式サイトをご確認ください。

ダブル受験の具体的な申し込み方法と料金

複数の級で応募する際の申し込み方法を以下で紹介しています。

また、気になる費用についてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

コンビニ申し込み

セブンイレブン・ファミリーマート・ローソン・ミニストップで申し込む方法です。

申し込み期間中なら、24時間申請できます。

各店頭に置いてある情報端末にて、必要情報を入力します。

出力された申し込み券をレジで精算すれば、申し込み手続きは完了です。

インターネット申し込み

インターネットで申し込むには、「営ナビ!」と「英検クイック」から経由する方法と、「英検ID」を入力して申し込む方法の3種類があります。

英検IDは、過去に英検を受けたことがありIDを持っている方ができる申し込み方法です。

決済は、クレジットカードで一括払い・コンビニ現金支払い・郵便局ATMから選べます。

3種類の申し込み方法の中でも、支払い方法の種類が一番多いのが特徴です。

営ナビ!・英検クイックとは?

営ナビ!」は、オンライン英語学習サービスのこと。

英語学習に関する情報を発信する便利なサービスです。

営ナビ!から申請する際は、英検ID取得・営ナビ!登録の工程を挟みますが、営ナビ!には、英検の過去問や一次・二次試験対策などが利用できます。

英検合格に向けて、さまざまな学習サービスを試したい方にはおすすめです。

英検クイックは、申し込みデータの入力と決済の手順を踏めばすぐ完了できます。

すばやく申請に取りかかりたい方に便利な申し込み方法です。

特約書店申し込み

特約書店とは、英検の願書付きパンフレットを配布し、検定料の受領を取り扱う店舗のことです。

英検の公式ホームページにて、取り扱いのある書店を確認できます。

もしくは、近くの書店に問い合わせてみましょう。

近くの特約書店で願書を入手し、必要事項を記入。

検定料は特約書店で支払います。

専用封筒に願書と書店払込証書を同封して郵送すれば完了です。

注意点

書店では、「書類不備がないか確認すること」、「インターネットやコンビニ申し込みに比べて締切日が早いということ」を覚えておきましょう。

日本英語検定協会が指定した必着日に間に合わないと、せっかくの受験機会を逃してしまいます。

書店での申し込みを選択する場合は、注意してください。

団体申し込み

学校や塾・企業が団体として申し込む方法です。

受験生が学生の場合は、学校が会場になります。

通い慣れた環境で受験できるため、学生であるうちは団体申し込みがおすすめです。

社会人の場合、「志願者の総数が10名」といった条件クリアのもと、勤務先が団体として申し込むケースがあります。

各級の申し込み料金一覧

以下に、それぞれの級の検定料をまとめました。

個人か団体で受験するかによって料金が異なります。

団体で申し込むと受験料が安くなります。

また、一次試験免除者で二次試験のみ受験する場合も同額になります。

<英検検定料>

個人・団体 団体のみ
試験会場 本会場 準会場/準会場 準会場/本会場 本会場/準会場
5級 4,500円 2,500円 2,500円 4,500円
4級 4,900円 2,900円 2,900円 4,900円
3級 7,900円 4,400円 4,800円 7,500円
準2級 9,200円 5,400円 5,800円 8,800円
2級 9,700円 6,100円 6,500円 9,300円
準1級 10,700円
1級 12,600円

ダブル受験の費用は、受ける級の合計金額です。

たとえば、個人で3級と準2級を受ける場合、7,900円(3級)+9,200円(準2級)で、合計17,100円が受験費用になります。

ダブル受験といっても、割引特典はありません。

受ける級がどちらも難易度が高い場合は、その分受験料もかさみます。

会場について

英検の試験会場には、「本会場」と「準会場」があります。

「本会場」とは、日本英語検定協会が全国の都道府県の約230都市・海外4都市に設置した会場です。

受験者は試験希望地を選択できますが、試験会場までは希望できない規定となっています。

エリアによっては、離れた場所の会場を指定されるケースも見受けられます。

準会場」とは、日本英語検定協会が準会場に認定した団体が設置する試験会場です。

準1級と1級は、個人・団体どちらも本会場のみでの試験を実施しています。

英検S-CBTではトリプル受験まで可能?

three

インターネットを通じてパソコンで受験する英検S-CBTならトリプル受験ができます。

その理由は、英検S-CBTの場合、1日の試験実施回数が3回だからです。

実施期間が増えることにより挑戦できる級も3回まで増える仕組みです。

ただし、従来の英検と同様に、同一の級は受けられません。

隣り合っている3つの級がトリプル受験の対象級になります。

<英検S-CBT実施時間>

午前 9:00~
12:20~
午後 15:40~

ただ、中には、英検S-CBTをよく知らない方もいるでしょう。

次の項目では、英検S-CBTとは何なのか、従来の英検の違いについても解説します。

そもそも英検S-CBTとは?

英検S-CBTを一言であらわすと、“パソコンで受験する英検”です。

従来の英検である筆記と面接がありません。

リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの試験をパソコンで同日に行います。

「1日で試験が終わるので時間を有効活用できる」、「面接によるスピーキング試験の緊張を半減できる」のは、受験者にとってメリットでしょう。

パソコンを使う試験ですが、ライティングの解答は「筆記型」または「タイピング型」から選択可能です。

筆記型は、手書きで解答用紙に記入するタイプなため、タイピング入力が不慣れな方は、手書きで受けられるようになっています。

従来型英検との違い

受験期間

従来の英検の受験期間は2日間、一次試験でリーディング・リスニング・ライティング、二次試験でスピーキングを測ります。

一方の英検S-CBTでは、4つの技能をすべてパソコンで解答できるため、1日で完了できるのです。

受けられる級

従来の英検は5級~1級まですべての級位の受験が可能です。

中学初級レベルの基礎から受験でき、自分のレベルに合った級を受けやすいのが特徴です。

英検S-CBTは受けられる級は、3級~準1級のみに限られます。

対象の級位が限定されているため、事前に受けたい級があるか確認しましょう。

検定料

英検S-CBTの検定料は、従来の英検と比較して500円ほど安くなっています。

以下に、英検S-CBTの対象級の検定料をまとめましたので、参考にしてください。

<英検S-CBT検定料>

検定料
3級 7,400円
準2級 8,700円
2級 9,200円
準1級 10,200円

受験回数

従来の英検は、年に3回実施しています。

一方、英検S-CBTの検定実施日は、検定期間中の毎週土曜日と日曜日。
受験日の選択肢が広がるため、自分の都合に合わせて選びやすいことがメリットです。

1日で試験が完了できる、検定料が安い点はありますが、資格に優劣はありません。

たとえば、英検S-CBTで3級を合格した場合、従来の英検3級に合格したことと同じです。

英検S-CBTについて詳しい情報は、以下のリンクからご確認いただけます。

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英検をダブル受験するメリットとデメリット

英検のダブル受験のメリットとデメリットは何なのか、気になるところではないでしょうか。

ここでは、ダブル受験のメリットとデメリットを解説します。

ダブル受験の良い点と注意すべき点であるデメリットを知ったうえで、ダブル受験に臨みましょう。

メリット

効率良く受験できる

絶対に取得したい級と挑戦してみたい級を同時に受けられるのが、ダブル受験の魅力です。

受験者の中には、進学や就職に向けて、自身の推薦材料を増やすべく、少しでも早く高い級を取りたい方もいるでしょう。

しかし、英検が行われるのは年3回のみ。

回数を分けて受験すると、進学や就職に間に合わない可能性もあります。

単発で受けて、不合格になってしまった場合には、次の開催まで待たなければなりません。

その間、自身の英語力を証明できる英検の資格がないことになってしまいます。

本命と滑り止めでダブル受験をすれば、合格率を高められます。

英検の資格取得に向けて、安心材料を増やせるのが、ダブル受験の強みです。

次の受験に向けて予行練習になる

ダブル受験で申し込んだ場合は、午前と午後に分けて試験を実施します。

拘束時間は通常よりも長くなりますが、その分、試験会場の雰囲気に慣れることができます。

試験合格に向けて欠かさず勉強した方でも、試験当日に緊張から実力を発揮できない方も少なくありません。

会場の雰囲気に慣れることで冷静になりやすく、人によっては結果につながりやすくなるでしょう。

時間の節約ができる

ダブル受験のメリットは、試験会場への移動時間を短縮できること。

級を別々に受けると、その分、会場に出向く時間やコストがかさみます。

ダブル受験であれば、受験する対象級の試験ごとに、会場を往復する必要はありません。

1ヶ所で2つの級の受験が可能になります。

何度も会場へ出向く手間を省ければ、その時間を勉強に費やせるでしょう。

デメリット

精神・肉体的な負担がかかる

ダブル受験した分、試験の拘束時間が長くなります。

その間は受験の緊張で気を張っている状態です。

そのため、精神的にも肉体的にも負担がかかるのがデメリットといえます。

効率良く受験するには、自分のコンディションが最も良い時間に本命級を受けるのがおすすめです。

午前中であれば、体力・集中力があるので実力を発揮しやすくなります。

時間の使い方を計算することも、合格に近づくカギとなるでしょう。

2つの級を同時に試験対策しなければならない

同日に2つの級を受けるため、試験対策の難易度が上がるのも注意すべきポイントの1つ。

勉強方法に迷ってしまい対策を誤ると、どちらも不合格になってしまう可能性があります。

その結果は、本人のモチベーションと自信の低下になり、次の挑戦にも悪影響を及ぼすことも予想されます。

1つの級のみの受験より綿密な対策が必要です。

受験対策の一例を紹介します。

個人の英語力にもかかわるポイントですが、ダブル受験を考える際の参考にしてください。

<例:3級+準2級の場合>

ケース 対策
3級は滑り止め・本命が準2級の場合 準2級の問題集を重点的に勉強する 。
3級・準2級、どちらも重要度高め 準2級の問題をメインに勉強し、3級の過去問や試験の予想対策を行う。
3級が本命・滑り止めが準2級の場合 3級の問題集を重点的に勉強、余力時間を準2級の対策に充てる。

金銭的負担が大きい

ダブル受験は特に割引はありせん。

そのため、受験数を増やして、難易度が高い級を受けるほど、費用がかかるわけです。

たとえば、準1級と1級をダブル受験する場合、準1級の検定料10,700円に1級の検定料12,600円を加えると、合計23,300円が必要になります。

決して少ない費用ではありません。

「金銭的負担が大きい」という要素が合格へのプレッシャーになる可能性もあり、ダブル受験のデメリットといえます。

ダブル受験は、より効率的な勉強が求められる

ダブル受験により、「本命は準2級だけど、保険として3級を取りたい」や「次は2級本命で受けたいから、今は腕試として受けてみたい」などの試験の臨み方もできます。

2つ合格できれば自身の英語スキルの自信にもつながるでしょう。

しかし、複数受ければ費やす勉強時間が増えるのも事実です。

特に、上位級になるほど難易度が高くなるので、独学での勉強には限界があります。

人によっては「2つとも落ちたらどうしよう」と精神的に追い込まれてしまい、自分の勉強対策にも自信が持てなくなる方もいるかもしれません。

独学での試験対策に限界を感じたときは、プロの手を借りることも1つの方法です。

バークレーハウス語学センターでは、英検すべての級に対応した、対策講座を行っています。

40年以上に渡り、語学教育にかかわってきたノウハウとその指導技術を学んだ講師陣が、生徒1人ひとりに合わせたオリジナルカリキュラムで教えます。

また、語学カウンセラーが在籍しており、生徒の知識力を把握して、悩みや疑問があれば解決できるように、英検合格に向けて、全力でサポートします。

英検対策をご検討の方は、バークレーハウス語学センターにお任せください。

詳しくはこちらの「実用英語技能検定」でご覧いただけます。無料体験レッスンもご用意していますので、ぜひお申し込みください。

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