TOEICの文法問題は、スピーディーかつ正確に解いていかなければいけません。
なかなかスコアが伸びない方のなかには、文法問題でケアレスミスをしてしまったり、時間をかけすぎてしまったりしている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、TOEICの文法問題の勉強方法や解き方のコツ、おすすめの教材やスクールについて紹介していきます。
TOEICの文法問題に関する疑問を解消していきましょう!
TOEICではどんな文法問題が出る?
TOEICでは、以下の2つのパートで文法問題が出題されます。
- Part5
- Part6
日本人は中学校・高校で文法を学習する時間が長いため、Part5とPart6はほかのパートに比べて点数が伸ばしやすいパートです。
また、Part7の長文問題で時間を使うためにも、Part5とPart6はなるべく短時間で解答する必要があります。
以下では、Part5とPart6の出題パターンについて紹介していきます。
Part5の出題パターン
Part5は、短文穴埋め問題が30問出題されます。
TOEICはリスニングパートがPart4までとなっているため、最初のリーディングパートがPart5となります。
Part5の出題パターンは、空欄に入る単語を4つの選択肢から選ぶ問題です。
問題文は一文で完結する形となっているため、短時間で解答することができます。
Part5では、下記のような問題が出題されます。
Jamal Nawzad has received top performance reviews ——- he joined the sales department two years ago.
(A)despite
(B)except
(C)since
(D)during
Part6の出題パターン
Part6は、長文穴埋め問題が16問出題されます。
リーディングパートでは、問題数が一番少ないパートです。
Eメールやレターの長文の中に空欄が複数あり、4つの選択肢からもっとも適切な答えを選んで解答します。
Part6では、下記のような問題が出題されます。
No. 131
(A)interest
(B)interests
(C)interested
(D)interesting
No. 132
(A)develop
(B)raise
(C)open
(D)complete
No. 133
(A)After all
(B)For
(C)Even so
(D)At the same time
No. 134
(A)Let me explain our plans for on-site staff training.
(B)We hope that you will strongly consider joining us.
(C)Today’s training session will be postponed until Monday.
(D)This is the first in a series of such lectures.
上記のような長文穴埋め問題が4問ずつ出題されます。
Part5と大きく異なる部分として、Part6は文脈から判断する必要があるため、前後の文章を読んで解答するのがポイントです。
【スコア別】TOEICで必要な文法レベル
TOEICの文法問題で求められるレベルは、以下のとおりです。
目標スコア | 必要な文法レベル | 英検のレベル |
400点未満 | 中学初級レベル | 英検4・5級 |
400〜600点 | 中学卒業レベル | 英検準2・3級 |
600〜800点 | 高校卒業レベル | 英検準1・2級 |
800点以上 | 大学中級〜上級レベル | 英検1級 |
TOEICの文法対策においては、目標スコアに応じたレベルをマスターできるよう学習することが大切です。
目標スコアをもとに、どのような学習が必要かを逆算していきスコアアップを目指しましょう。
どのくらいの文法レベルが必要なのか、目標スコア別に詳しく解説していきます!
400点未満
400点未満の場合は、中学レベルの文法が理解できていないことが多いです。
とくに400点を大きく下回る場合は中学レベルの文法が理解できておらず、スコアを落としてしまっているため、中学文法を最初から勉強する必要があります。
また、400点近いスコアを取得している方は、中学レベルの文法のなかでも、理解できている部分・理解できていない部分があります。
まずは、参考書や問題集で理解できていない部分を見つけ、苦手分野を中心にマスターしましょう。
400〜600点
400〜600点の場合は、中学レベルの英語は理解できている場合がほとんどです。
基本的な品詞や表現は理解できていますが、難しい文法に対応できていない可能性があります。
とくに関係代名詞や間接疑問文などは苦手としている方が多いため、チェックしておきましょう。
中学校卒業レベルの文法をマスターすることで、600点以上取得できる可能性が高くなります。
600〜800点
600〜800点の場合は、高校卒業レベルの文法を理解している方がほとんどです。
ただし、人によっては中学・高校英語のなかで苦手な分野があるかもしれません。
また、TOEICの文法問題では文法事項だけではなく、単語やコロケーションなども覚える必要があります。
基本文法はもちろん、単語・熟語なども含めて、自分の苦手分野を特定してつぶしていければ、800点以上を目指すことが可能です。
800点以上
800点以上の場合は、TOEICで求められるレベルの文法はほとんど理解できているはずです。
ただし、ケアレスミスや時間のかけすぎによって、スコアを落としている可能性があります。
スピーディーかつ正確に解く練習が必要となるでしょう。
TOEICの文法対策におすすめの勉強法
続いて、TOEICの文法問題でスコアアップするための勉強法について解説していきます。
TOEICの文法対策では、以下の5つの勉強法がおすすめです。
TOEICの公式問題集を解く
TOEIC対策におすすめの教材として、本試験を開発しているETSが同様のプロセスで作成した公式問題集があります。
公式団体が作成していることもあり、本番のTOEICに近い問題で練習できるため、スコアアップを目指すなら一度は解いておきたい問題です。
解答と解説がわかりやすく記載されているのもおすすめのポイントです。
一冊3,000円以上と少し費用は高めですが、それ相応の価値がある一冊です。
英文法の基礎・応用を復習する
最短でスコアアップを目指すには、自分の苦手分野がどこなのかを把握する必要があります。
間違えた問題の解説を読んだり、参考書を復習したりして、わからない分野を徹底的に復習しましょう。
中学校・高校の英文法をマスターできれば、文法問題はほとんどとれるようになるでしょう。
一冊の問題集を繰り返し解く
さまざまな問題集を買ってつまみ食いするよりも、一冊を繰り返し解いてみるのがおすすめです。
ただ解き進めるだけではなく、一つひとつの選択肢について正誤の理由を確認しながら解くことが大切です。
また、問題集を選ぶ際のポイントとして、解説が丁寧に書いてあるものを選ぶとよいでしょう。
多くの問題を解いていく
問題を多く解き続けていくと、TOEIC特有の問題や出題パターンが見えてきます。
問題文を見ただけで、品詞・表現・関係代名詞・比較級などの要素を見つけて、ひっかけパターンを想定できるようになるとケアレスミスが格段に減ります。
また、自分の苦手分野を探すうえでも多くの問題を解くことは必須です。
本番と同じ時間配分で問題集を解いてみる
文法問題を解くことに慣れたら、本番と同じ時間配分で問題集を解いてみましょう。
TOEICのリーディングは75分間で100問を解く必要があります。
TOEICは制限時間が非常にシビアな試験であるため、本番のテストを想定した予行練習をしておきましょう。
目安としては、Part5、Part6ともに10分程度で解答することがおすすめです。
時間配分の練習をしておくことで、本番でも焦らず解き進められます。
TOEICの文法対策のポイント
次に、TOEICの文法対策をするうえでのポイントを解説します。
TOEICの文法対策においては、以下の3点がポイントになります。
英文法の基礎からマスターする
まずは、英文法の基礎をマスターしましょう。
中学校・高校レベルの英文法をしっかりとおさらいすることが大切です。
時間配分を意識する
TOEICにおいて、時間配分を意識することは非常に重要です。
パートごとの時間配分の目安は、以下のとおりです。
パート | 問題数 | 時間配分の目安 |
Part5(短文穴埋め問題) | 30問 | 10分 |
Part6(長文穴埋め問題) | 16問 | 10分 |
Part7(長文読解問題) | 54問 | 55分 |
Part5は30問を10分で解く必要があるため、1問あたり20秒〜25秒で解答しましょう。
Part6は、1問あたり30秒〜40秒で解答する必要があります。
Part7の長文読解問題で時間が不足することがないように、時間配分に気を付けましょう。
解き方のコツを学ぶ
TOEICの文法問題では、解き方のコツやテクニックを学ぶのも重要なポイントです。
コツやテクニックをおさえることで、よりスピーディーに正解にたどりつくことが可能です。
以下では、パートごとの解き方のコツについて簡単に解説します。
Part5は読まずに解く方法もあり
Part5は問題文をすべて読まずに解ける問題もあります。
一部の問題は空欄の前後のみ読めば解答できるということです。
ただし、全文読むべきかどうかは問題によって異なるため、TOEICの問題に慣れて判別できるようになりましょう。
まずは、選択肢を確認することでどのタイプの問題かを判断しましょう。
全文読む必要がないと判断できれば、空欄の前後だけを読んで解答します。
ただし、引っかけ問題もあるので注意しましょう。
Part6は3つの出題パターンを意識
Part6は、大きく以下の3つの出題パターンに分かれます。
- 文法/語彙問題
- 文脈問題
- 文章選択問題
Part6は、基本的に全文読んで解答しましょう。
文の構造をしっかりと意識して理解することで、スムーズに解答できる確率が高くなります。
とくに文脈問題などは、全文読むことで比較的容易に解答することが可能です。
一度全文読んでみてわからない問題はあと回しにするなど、時間をかけるべきかどうかを判断して解いていきましょう。
TOEICの文法対策におすすめの教材・スクール
最後に、TOEICの文法対策におすすめの教材やアプリ、スクールについて紹介します。
【参考書】世界一わかりやすい英文法の授業
スタディサプリの講師として活躍中の関正生先生による「世界一わかりやすい」シリーズの参考書です。
中学レベルの英文法から丁寧に取り上げているうえ、「なぜそうなるのか?」をイラスト付きで解説しています。
また、世界一わかりやすい英文法の授業を読んで、英文法学習が楽しくなったというレビューも多く、苦手意識を克服する意味でもおすすめです。
英文法の丸暗記に挫折した方、初心者の方にはもってこいの一冊です!
【問題集】TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問
TOEIC初心者から上級者までに必要な文法問題1,049問を収録した問題集です。
初心者は基礎固めに利用でき、上級者は復習や確認のために使える一冊です。
それぞれの問題に解説が丁寧に記載されているため、一つひとつ理解しながら解いていくことで、英文法の理解度がアップします。
また、問題集を2周・3周することで英文法への苦手意識がなくなり、スコアアップにもつながります。
【問題集】1駅1題 新TOEIC TEST文法特急
TOEIC専門講師の花田徹也氏が監修した、TOEIC文法の解き方を学べる問題集です。
スコアアップに欠かせない文法知識が豊富に記載されています。
また、スコア別に必要な文法が記載されているため、自分のスコアに沿った学習ができます。
同じシリーズで文法特急2も販売されていますが、こちらはやや難しくなっています。
文法特急をマスターしてから文法特急2に取り組むことで、さらにレベルの高い文法力が身に付きます。
一般的な問題集よりもコンパクトなので、外出先にも持ち運んで学習ができます!
【アプリ】レシピー(POLYGLOTS)
レシピーは、世界中の英語のニュース記事を読んだり、音声を聞いたりしながら、気軽に英語学習ができるスマホアプリです。
TOEIC対策としても利用でき、各パートの模擬問題を解いたり、TOEICに頻出の表現・語彙・文法を学んだりできます。
自分の生活スタイルやスコアに合ったレシピ(カリキュラム)を提示してくれるため、効率よくTOEICのスコアアップを目指せます。
- アプリ名:レシピー(POLYGLOTS)
- 費用:480円〜4,900円/月(プランによって金額が異なる)
- レベル:初級〜上級
【アプリ】トレーニング TOEIC test
400問のリスニング問題に加え、383問の文法・長文読解問題が解ける無料アプリです。
各問題に解説がついていますが、簡易的な解説のみとなっているため、一通り英文法を勉強した中級者〜上級者におすすめです。
目標スコアごとの必修単語、パートごとの演習問題が数多く収録されているため、自分が克服したいパートを自分のペースで進められます。
- アプリ名:トレーニング TOEIC test
- 費用:無料
- レベル:中級〜上級
【アプリ】スタディサプリTOEIC
TOEIC対策講座の動画視聴、問題演習ができるアプリです。
TOEICの演習問題が20回分収録されているため、実践形式で学べるのがうれしいポイントです。
文法・単語をはじめ、初級レベルの講座も動画で学習でき、初心者の方にはとくにおすすめです。
また、動画は最短2分のものから用意されており、スキマ時間に学習しやすいのが特徴です。
- アプリ名:スタディサプリTOEIC
- 費用:【公式サイト】3,278円/月、【App Store】3,700円/月
- レベル:初級〜上級
7日間無料体験ができるので、まずは一度体験してみましょう!
【スクール】PROGRIT(プログリット)
PROGRITはレッスンではなく、コーチングによってスコアアップを目指せるスクールです。
専属コーチがオーダーメイドの学習スケジュールを組んで、スコア達成まで伴走してくれます。
独自開発の学習アプリでは、単語学習や学習進捗の確認ができるようになっており、学習面のサポートも徹底しています。
また、TOEICコースを受講すると、本試験の前にTOEIC IPテストを無料で受験できるサービスもあります。
- スクール名:PROGRIT(プログリット)
- 費用:346,000円〜972,000円 ※別途入会金55,000円がかかります
- レベル:初級〜上級
【スクール】TORAIZ(トライズ)
TORAIZ(トライズ)は、プライベートレッスンと独学を組み合わせて学習していくスクールです。
プライベートレッスンは2回となっており、それ以外の時間は個人学習でスコアアップを目指します。
2か月で目標のスコアに達しなかった場合、無料で受講期間を1か月延長できる「スコアアップ保証」がついているため、安心感をもって受講できます。
プログラム終了時には、高校修了レベルまでの英文法を身に付けられます。
- スクール名:TORAIZ(トライズ)
- 費用:437,580円(TOEIC対策コース) ※キャンペーン割引適用期間あり
- レベル:初級〜上級
【スクール】RIZAP ENGLISH(ライザップイングリッシュ)
RIZAP ENGLISH(ライザップイングリッシュ)は、ダイエットプログラムで有名なRIZAPが手がける英語学習スクールです。
TOEICコースには点数保証サービスが追加されており、期間内に目標スコアを達成できなければ無償でコーチとのセッションやIPテストを受けられます。
また、5つのコースに分かれているため、自分に合ったレベルでの学習が可能です。
最短2ヵ月で結果を出すことを目指し、完全オンラインでも受講できます。
- スクール名:RIZAP ENGLISH(ライザップイングリッシュ)
- 費用:437,800円〜723,800円
- レベル:初級〜上級
【スクール】ワンナップ英会話
ワンナップ英会話は、一人ひとりの得意・苦手に合わせてオーダーメイドのプランで学習できるスクールです。
受講前後にはTOEIC IPテストを無料で受験できるため、どれくらい力がついたのかをチェックできるコースとなっています。
ワンナップ英会話の日本人アドバイザーは、全員TOEIC900点以上を取得しており、TOEIC学習のノウハウを完璧に理解しています。
自由な時間に予約をとって通うシステムとなっており、忙しい方でも通いやすいサービスが特徴的です。
- スクール名:ワンナップ英会話
- 費用:209,880円〜654,500円(税込)
- レベル:初級〜上級
TOEIC文法対策は基本文法をマスターしよう
TOEICの文法問題は、基本文法とコツさえおさえられれば、比較的スコアアップしやすいパートです。
まずは、中学・高校レベルの文法をマスターして、苦手分野を一つずつ克服していくことが大切です。
自分のレベル・目標スコアに沿った勉強法を実施し、スコアアップを目指していきましょう。