これから初めてTOEFL iBTを受験する方や、すでに受験して次の試験までに学習をしている方で、
「今までの学習の成果を本番の前に力試ししたいな…」
「TOEFL iBTの模試はどうやって受ければいいのかな?」
「TOEFL iBTの勉強に模試をどうくみこんでいけばいいのかな?」
「そもそも模試は存在するのかな?」
などの疑問を受講生からよく聞きます。
今回の記事では、そんな悩みや疑問を少しでも解決するべく、TOEFL iBTにおける模試の受験方法やメリットなどを解説していきます。
また、団体向けであるTOEFL ITPの模試についても軽く触れていきます。
TOEFL iBTに模試はある?
まず、そもそも論としてTOEFL iBTに模試があるかどうか、という話ですよね。
安心してください。ちゃんとあります!
英検やIELTSなどの他の英語試験には公式サイトが模試を公開している場合がほとんどです。
これはTOEFL iBTでも同じで、オフィシャルで4種類の模擬テストが公開されています。
- TOEFLオンラインの練習問題 (TOEFL iBT Complete Practice Test)
- TOEFL iBT無料模擬テスト (TOEFL iBT Free Practice Test)
- TOEFL iBTペーパー版模擬テスト
- TOEFL iBT Practice Sets
模試を受ける前に、用途と目的をはっきりさせておきましょう。
- どんなテストかを知る
- 自分の実力を確かめる
- 学習プランの参考にする
- 今までの学習の総仕上げ
- 本番形式に慣れておく
状況によって、用途や目的は人それぞれですが、受ける前に明確にしておくと貴重な時間を無駄にせずにすみます。
TOEFL iBTの模試を受ける方法は?
公式サイトでETS Japanが公開している4種類の模擬テストについて紹介しますが、
その中でも、「TOEFL iBT Complete Practice Test」について見ていきましょう。
こちらには、テスト1回分の練習用のテストが収録されており、1回のみ問題を解くことができます。
リーディング | 54分 | 3パッセージ(30問) |
リスニング | 40分 | 5題(会話2つ、講義3つ) |
休憩 | 10分 | |
スピーキング | 17分 | 4題(Independent Task 1 題、Intergrated Task 3 題) |
ライティング | 50分 | 2題(Independent Task 1 題、Intergrated Task 1 題) |
練習用とはいえども、本番同様のテストが受けられるようになっているので、リーディングだけ受けるということはできません。
必ず4セクションすべてを受験する必要があります。
また、リーディングを除いた他の3セクションでは前に戻って答えを確認することもできません。
このように基本的には本番のTOEFL iBTテストと同じですが、練習用ならではの特徴や、本番にはない機能もあります。
1つ目は、リーディングとリスニングは本番より短いです。
本番に含まれているETSでの調査のための採点されない問題、いわゆるダミー問題が含まれていないからです。
次に、「Timed Mode」と「Untimed Mode」の2種類を選べることができます。
Timed Modeは、TOEFL iBTテスト本番と画面表示も操作も出題形式も同じです。
いつでも中断していつでも再開することができます。
途中で中断できるほかにも、スピーキングセクションで自分の音声を聞いたり録音し直したりといった機能もあります。
模試を受ける具体的な方法
ここからは、TOEFL iBT Complete Practice Testを受けるために必要なことは何か、受けるための手順を見ていきます。
模試を受ける前に、まずは専用サイトのアカウント作成から始まります。
- TOEFL iBT Complete Practice Test 利用専用サイトにアクセス
- 指示に従いプロフィール登録し、アカウント作成
- TOEFL Complete Practice Test を購入
- 登録したメールアドレスに届くAuthorization Code を入力&登録
アカウント作成も完了し、いよいよ模試を受ける準備ができたらこちらです。
- 「Start Online」をクリック
- 「Timed Mode」を選択し、Start Testをクリック
- テストに関する説明を読む
- テスト開始
アカウントだけ作成しテストは別日に受ける場合や、テストをいったん中断して再開する場合は、登録したe-mailアドレスとパスワードを入力すれば前回アクセスしたところから続けられます。
必要なPC機材や環境など
TOEFL iBT Complete Practice Testを受けるためには、4つの事前準備が必要です。
<Step 1>
次の2つを用意!
- インターネット接続のパソコン
- ヘッドセット、マイクとイヤフォン(それに代わるもの)
<Step 2>
パソコンのシステムもチェック!
こちらはWindowsとMacで異なるので、下記ページいアクセスし、テストで使用するパソコンが必要なシステムに対応しているかどうかを確認してみましょう。
<Step 3>
購入前にSite Capacity Checkを実施!
運営元のTOEFL Practice Onlineで、全て無料で確認およびインストールできます。
<Step 4>
TOEFL Practice Online Browserをインストール!(こちらは無料です)
テストを買った後に、テストスタート時に表示される指示に従って、インストールをします。
こちらのStep 2 ~ 4に関しては、画像付きの説明が公式サイトにも載っているので、もっと詳細に知りたいという方はこちらをチェックしてみてください。
料金
気になる料金を見ていきましょう。
1コード | ¥4,380 |
2コード | ¥4,070 |
3コード | ¥4,040 |
1コードあたり4,380円で、複数買うと安くなります。
1コードというのはテスト1回分という意味です。少し分かりにくいですね。
本番のテストの値段と比べると、かなりお得です。
2コード買っても実際のテストの半分のコストで受けられます。
なので、学習スタート前に1回、教科書を解き終わって本番の前にもう1回などと用途を使い分けても良いですね。
Free Practice Testについて
4000円も払いたくないな…と思っている方には、Good Newsです!
オフィシャルサイトにはさらに「TOEFL iBT無料模擬テスト」(Free Practice Test)もあります。
こちらは無料で、何回でも受けられるのでテスト形式に慣れたり、自分の実力をチェックするためには良い方法ですね。
中身には、4セクションの過去問に加え、次のものも含まれています。
・ReadingおよびListeningセクションの正解 ・Speakingのサンプルアンサー ・Writingのサンプルアンサー
コードを入力したり、アカウントを作成したり、新しいアプリなどをインストールする必要はなく、問題がパソコン画面に直接表示されるタイプです。
なので、気軽に問題を解いくこともできますし、途中で「やっぱやーめた」というのも可能です。
お金を払ってまではちょっとな…と考えている方はまずこちらの模擬テストで力試しをしてみるのもありですね。
TOEFL iBTの模試を受けるメリットは?
「なぜ模試を受けるのか」と疑問に思った方へ向けて、メリットを見ていきたいと思います。
・本番に近い問題や時間配分を体感できる ・目標とするスコアに対して現在の英語力をはかれる ・受験費用を節約できる
これらのメリットは、TOEFL iBTに限ったものではなく、ほかの英語試験における模試でも同じことが言えます。
しかし、TOEFL iBTはコンピューター形式のため、普段は過去問や問題集で解いている方がいきなり本番のコンピューター形式で解くと、かなりの確率で焦り、パニックになり、点数が下がる原因となってしまいます。
また、本番のHome Edition (自宅受験)を受ける時に、模試を受ける時と同様、PCの環境設定が必要なので、設定をチェックしたりインストールをしたりなどの作業にも慣れることができます。
こちらはテスト自体や英語力の問題ではないですが、本番当日に焦ってテストに影響が出てしまうなんてこともあるので、模試である程度慣れておくと良いと思います。
以上を踏まえ、模試や練習問題を本番と同じ形式で解いておくというのは、十分立派な試験対策と言えます。
TOEFL ITPにも模試は存在する?
これまでは個人で受験するTOEFL iBTの模試を見てきましたが、ここでは団体受験のTOEFL ITPの模試について見ていきましょう。
先に挙げたTOEFLテスト公式教材ショップでは、TOEFL ITPのテスト問題や過去問が公開されています。
過去問が複数含まれている対策本が何冊か出ているので、自分に合ったものを選びましょう。
料金こそ発生してしまいますが、TOEFL ITPの対策を徹底したいという場合は、公式の教材に勝るものはないので、利用するのも手です。
ちなみに、TOEFL ITPはペーパー版と2020年4月からスタートしたデジタル版と2タイプありますが、内容は同じです。
TOEFL ITPでも、お金を出すのはちょっと…と思っている方に朗報です。
コロナの影響でテストが受けられない・延期されている状況から、ETS公式サイトではTOEFL ITP Level 1 Practice Tests, Volume 1のe-bookとオーディオを無料で提供しています。
こちらは模試ではないですが、本番と変わりないLevel 1の模試(約2時間)が2セット入っています。
さらに学習アドバイスやテストの対策などの情報も入っています。
全部で133ページもあるので、教材1冊分を無料で利用できることと変わりないということです。
ETSは損していないのかな…と心配になるぐらい良心的な取り組みですよね。
ただこちらは、“Until institutions reopen”(教育機関やテストセンターが再開するまで)となっているので、期間限定のようです。
TOEFL iBTの模試を受ける際の注意点
話はTOEFL iBTに戻ります。
最後に、模試を受ける際の注意点を2つに絞って見ていきたいと思います。
- 本番とできるだけ同じ環境で受ける
模試といえども、本番と同じ環境を整えて受けましょう。
携帯がそばにあったり、宅配便が届いたりなど予測できるすべての妨害は排除しておきます。
また、途中であきらめたり、空欄で出したりすることの内容にしましょう。
- 模試を受けた後に復習をする
スコアが出てから180日間は「Review機能」が利用できます。
なので、必ず見返して復習をしましょう。時間が足りなかったり、分からなかった問題や聞き取れなかった部分、スコアレポートで点数が上がらなかった部分を重点的に復習しましょう。
追加ですが、TOEFL iBTは日本人に馴染みのある英検やTOEICとは違い、コンピューターで受験するという大きな違いがあります。
普段からパソコンの操作に慣れている方は心配ないですが、あまり普段使わない方はエラーが出た際の対応に困ることもあると思います。
こちらのサイトでは、よくある質問や受験の際での問題点などについて記載されているので、不安な方や実際に問題があった場合はまず確認してみましょう。
TOEFL 総仕上げ
TOEFL iBTをはじめ英語試験の模試は、英語力の判定や試験前の総仕上げに役立つ一方、セクション別の学習には利用しにくい特徴があります。
そのため、苦手分野を克服したい、得意なセクションをより伸ばしたいという用途においては、セクション別の教材や講座を利用すると良いでしょう。
バークレーハウスには、リスニングやスピーキングのように、独学では伸ばしにくいセクションに特化したレッスンプランを取り揃えています。