TOEFLは、アメリカやカナダなどの英語圏の大学や大学院への進学のために英語力を証明するために必要とされる英語試験です。
また、TOEFLは日本の大学入試でも一定のスコアを取得していると、加点や高得点採用、出願資格など優遇される場合があります。
TOEFLの受験を検討する人の中には「TOEFLの受験料はいくらかかるの?」、「具体的な支払い方法は?」という疑問の持つ人も多いのではないでしょうか。
今回は、TOEFLの受験料や受験料以外にかかる費用、支払い方法を解説します。
TOEFLの受験料はいくらくらい?
TOEFL iBTの受験料
ひと口にTOEFLというと、アメリカやカナダなどの英語圏の大学や大学院への進学の際、英語力を証明するために、個人による申込みで受験するTOEFL iBT(Internet-based Test)を指します。
TOEFL iBTは、「リーディング」、「リスニング」、「スピーキング」、「ライティング」の4技能を測るための問題が出題され、インターネットを通じて、PCを使って受験します。
インターネットが普及している現在において、TOEFL iBTは世界的に主流になっているのが特徴です
TOEFL iBTの受験料は実施する国ごとに異なりますが、日本国内で受験する場合はUS$235(約24,493円)です。 日本を含め主要な国の受験料を高い順に並べると以下の通りになります。
TOEFL iBTの受験料(2021年1月時点) | |
---|---|
開催国 | 受験料(アメリカドル) |
オーストラリア | US$300 |
イタリア | US$270 |
フランス | US$265 |
ドイツ | US$260 |
カナダ | US$245 |
日本 | US$235 |
アメリカ | US$225 |
フィリピン | US$215 |
ブラジル | US$215 |
韓国 | US$210 |
タイ | US$210 |
ベトナム | US$200 |
インド | US$185 |
図を見ても分かるように、日本よりも受験料が安い国も少なくありません。
国によって受講料が異なる理由は明らかにされていませんが、日本より安い国で受験するには、渡航費用がかかり、日本にいるより時間を費やすため非経済かつ非効率的です。
留学先で受験をしなければならないなど日本を離れている理由がある以外、日本にいる場合は「日本国内で受験する」のが無難です。
TOEFL ITPの受験料
なおTOEFLは、個人向けのTOEFL iBTに対して、高校や大学などの学校や教育機関が生徒や学生の英語力測定やクラス分け、提携校への留学などのために実施される団体向けのTOEFL ITP(Institutional Test Program)があります。
TOEFL ITPは、リーディングとリスニングのスキルを測るための問題を筆記によるマークシート方式の「ペーパー版」もしくは、インターネットを通じて、コンピューター上で出題・解答する「デジタル版」のいずれかの方法で受験します。
TOEFL ITPの受験料は、受験方法やレベル、受験者数、所属団体によって異なります。
目安として、おおよその金額は受験者一人当たり2,500円~3,000円程です。
TOEFL iBTは受験料以外にも料金が発生する?
TOEFL iBTは、受験料以外にも、「キャンセル」や「受験日の変更」などが生じた際に費用が発生します。
以下は、TOEFL iBTにおける受講料以外の締め切り後の申込みにかかる追加費用の一覧です。
項目 | 料金 |
---|---|
締め切り後の登録/申込 | US$40 |
受験日・会場の変更 | US$60 |
1 度キャンセルしたスコアの取り戻し | US$20 |
スコア通知先の追加 | US$20(1 件につき) |
スピーキングまたはライティングセクションのスコア見直し | US$80 |
スピーキングとライティングセクションの両方のスコア見直し | US$160 |
返金手数料 | US$20 |
キャンセル払い戻し | 受験料の50% |
TOEFL iBTの受験を申し込む時期の為替レートにもよりますが、受験料はほかの英語試験の、たとえばTOEICと比べると高めの設定になっています。
受験料が高い理由については、明らかにされていませんが、TOEFL iBTはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能を測り、英語能力を総合的に評価する英語資格としての信頼性の高さは世界的に認められています。
アメリカやカナダなど英語圏の大学や大学院への進学や日本の大学入試に備え目的のスコアを獲得するためには、極力少ない受験回数で、受験日を変更する際には追加費用が生じるため、確実に受験できる日程を申し込むのが理想です。
また、TOEFL iBTの受験申込みには、原則として「パスポート」が必要となります。
所持していない場合は、先に挙げた受験料に加えて「パスポートの発行費用」が発生するため、注意が必要です。
パスポートは、住民登録をしている各都道府県の窓口(または国外の各在外公)などで発行可能ですが、有効期限によって6,000円~16,000円の費用がかかります。
加えて、パスポートの受け取りも、申請から最短でも1週間はかかるため、パスポートを持っていない場合は、TOEFL iBTの受験を検討している段階で、申請をしておく必要があります。
自宅受験TOEFL iBTテストの受験料について
TOEFL iBTには、インターネットを通じて自宅から受験ができる自宅受験用のTOEFLテスト「TOEFL iBT Home Edition」という種類が存在します。
TOEFL iBT Home Editionの受験料自体は、通常のテスト会場で受験をするTOEFL iBTと同様(US$235)です。
自宅で受験をすれば、副次的に発生する交通費などがなくなるため、テスト会場で受験するよりも費用を抑えやすくなっています。
とはいえ、受験に必要なネット環境を整えるのは受験者に一任されているため、人によっては受験の準備に費用が発生します。
先のようなメリットとデメリットを踏まえ、受験を「テスト会場」でするのか「自宅」でするのかは、良く考えてから判断しましょう。
TOEFL iBTの受験料を支払う方法は?
TOEFL iBTの受験料の支払い方法は、クレジットカードや電子小切手(e-check)などの方法が選べます。
クレジット/デビットカード
利用可能なクレジット/デビットカードは、以下のとおりです。
- American Express
- Discover
- JCB
- China Union Pay
- Diners Club
- Mastercard
- Visa
クレジットカード/デビットカードの支払い方法を選択した場合、USドル以外の通貨による支払いを選択することができます。
電子小切手(e-check)
電子小切手は、アメリカ、アメリカ領ヴァージン諸島、プエルトリコ、カナダの銀行で、USドルでの支払いになります。
小切手または郵便為替
小切手または郵便為替はUSドルでの支払いになります。
記3つの方法から好きな方法を選んで、受験料の支払いを行う仕組みです。
英語試験によっては、クレジットカードのみでしか受験料の支払いができないケースも多いため、「複数の支払い方法から選べる」のはTOEFL iBTの利点といえます。
TOEFL iBTの受験料はいつまでに払えばいいの?
受験料の支払い期限についても解説
TOEFL iBTのインターネットと電話での申込み締め切りは、テスト日の7日前までです。
締め切り期限までの受験料はUS$235ですが、締め切り期限を過ぎて申し込む場合は、追加費用US$40を支払えば、インターネットからの申込みはテスト日の2日前、電話での申込みはテスト日の前営業日の17時まで締め切りを伸ばすことができます。
郵送の場合は、テスト日の4週間前までに予約センター必着です。
今回は、TOEFL iBTの受験料と支払い方法について解説しました。
「締め切りを伸ばせる」と聞くと、申込みをつい後回しにしがちですが、発生する追加費用を考慮してもあくまで「最終手段」として考えておいたほうがいいでしょう。
追加費用に加えて、TOEFL iBTの受験料も決して安い金額ではありません。
また、受験日変更や支払い期限後にかかる追加費用を支払わないためには、確実に受験できるテスト日を決めて、支払い期限内に申込むことが理想です。