「英語を母国語としない人を対象とした英語力テスト」ことTOEFLですが、TOEFLの用途はアメリカやカナダなどの英語圏の大学や大学院への留学だけに限りません。
最近では、日本の大学入試でもTOEFL iBTを採用する大学が多数存在して、一定のスコアを獲得していると加点や高得点採用、出願資格など優遇される場合があります。
大学進学のためにTOEFL iBTを受ける人に向けて、書店やネットにはTOEFL iBTの対策に特化した参考書や教材が溢れています。
TOEFLだけに限らず、英語試験で目標スコアを獲得するために、参考書や教材選びは重要です。
今回は、どのTOEFL iBTの参考書や教材を購入するべきか迷っている方を対象に、おすすめの参考書や教材と勉強法を紹介します。
TOEFL iBTとは?
TOEFL iBT (Internet-based Test)とは、個人で申込みを行い、パソコンを使用して受験するTOEFLテストです。
インターネットが普及している現在においては、日本を含め、世界的にTOEFL iBTテストが主流となっています。
TOEFLというと、一般的にTOEFL iBTを指すことがほとんどです。
そのためTOEFLの参考書や教材は、その多くがTOEFL iBTを対象に作られています。
TOEFLテストの開発と運営は、アメリカの非営利教育団体の「ETS(Educational Testing Service)」が行っています。
なお、日本においてはTOEFLテスト日本事務局として「一般社団法人CIEE国際教育交換協議会」が事業を展開し、運営を行っています。
TOEFLのおすすめの参考書や教材はある?
TOEFL iBTテストの参考書としておすすめなのは、先に挙げたTOEFLテストの開発・運営元であるETS公式の教材と過去問題集です。
TOEFL iBTテスト初心者にも役立つビギナー向けテキストも用意されています。
入手するには、日本語訳付きの教材も取り揃えているTOEFLテスト日本事務局の「TOEFLテスト公式教材オンラインショップ」からするのが良いでしょう。
TOEFL公式教材オンラインショップでは、TOEFL iBTテストの本番と同じように、PC画面での試験形式で過去問を受験できるオンラインの模擬試験(TPO:TOEFL Practice Online)も提供しています。
TPOは、自身の正誤や問題文、解答と正答が確認できる復習機能もついているため、TOEFL対策にとても役立ちます。
ただし、復習機能が使えるのは180日間なので、期限内に復習すべき箇所をメモとして残すなど、工夫してご活用ください。
このほか、EST公式以外にも民間の出版社からもTOEFL iBTの参考書は発行されています。
たとえば「旺文社」発行の単語帳「TOEFLテスト英単語3800」や「TOEFLテスト必須単語5600」は、TOEFL iBTの受験に必要な語彙力を身につける学習教材としておすすめです。
セクション別の参考書や教材を紹介
TOEFLテスト公式の教材や出版社などから発行されている教材の多くは「リーディング」、「リスニング」、「スピーキング」、「ライティング」すべてのセクションを総合した対策方法や学習アドバイスを紹介しているものばかりです。
セクションごとに勉強したい方向けの参考書としては「Z会編集部」から発行されている、以下の各セクションのエッセンスシリーズが活用できます。
TOEFL iBT TEST リーディングのエッセンス
問題の出題パターンの傾向と対策を、例題・演習問題を通してわかりやすく解説しています。
解答の制限時間の目安が表示され、戦略と時間配分を意識した演習ができる内容になっています。
TOEFL iBT TEST リスニングのエッセンス
TOEFLのリスニングは専門的で聞き取り時間が長いため、ノートテイキングが必要です。
この本では、聴いた内容を的確にメモする力を養えます。
また、スピーキングとライティングのIntegrated Taskのリスニング対策にも役立つ内容になっています。
TOEFL iBT TEST スピーキングのエッセンス
通信講座の指導実績に基づいて、学習者が陥りがちなミスを指摘した解説がついているため、作成した解答を自分自身でブラッシュアップできる内容になっています。
論理的に話すための表現も同時に身につきます。
TOEFL iBT TEST ライティングのエッセンス
実践的な集中トレーニング問題と模試形式の確認テストで「論理的に考え、書くスキル」を磨き上げます。
英語の文章を論理的に書くために役立つ表現も多数記載されています。
なお、セクション別の参考書や教材を利用するのは、TOEFL iBTのテストまたは模試を一度受けた後の方が良いでしょう。
学習の前に「苦手とするセクション」や「スコアを伸ばしたいセクション」を把握しておいたほうが、セクション別の参考書や教材をより有意義に使うことができます。
TOEFLの参考書や教材はどこで手に入るの?
TOEFL iBTテスト公式教材であれば、先に紹介した「公式教材オンラインショップ」から購入することができます。
支払い方法は銀行振り込み、クレジットカード、コンビニと複数の選択肢があるうえ、送料も一切かかりません。
費用面で優れることに加え、総合的にTOEFL iBTの対策が行えるため、参考書や教材を初めて購入する人にも適しています。
「ビギナー向けセット」や「過去問セット」など、公式の教材はセット販売されているものが多く、おおむね6,000円から1万円前後で購入が可能です。
繰り返しになりますが、公式の教材が欲しい場合は、信頼性の面で必ずオフィシャルサイトから入手することをおすすめします。
民間の出版社からもTOEFL iBTテスト対策の参考書や教材は多数出版されており、書店やネット通販から購入できます。
ちなみに、TOEFLに限った話ではありませんが、英語試験の参考書や教材を購入する際は、できるだけ最新版を入手しましょう。
試験によっては、受験形式の改定や問題文が変化することもしばしばです。
最新版の参考書や教材であれば、現在の実施されている試験問題を考慮して学習を進めることができます。
参考書や教材を使ってどのように学習する?
中には「参考書や教材はどうやって使えばいいの?」という疑問を持つ人も少なくないでしょう。
最後に、TOEFL iBTの参考書や教材を使ったセクション別の学習方法について解説します。
リーディングの学習方法
「リーディング」については、語彙力をつけることが大切です。
先に述べたTOEFL iBTに特化した「TOEFLテスト英単語3800」や「TOEFLテスト必須単語5600」などの単語帳で単語を覚えましょう。
「TOEFL iBT TEST リーディングのエッセンス」を用いる場合は、長文が録音されている、付属のCDを使って音読のトレーニングをすれば、速読力がつき、暗記力も向上します。
また、TOEFL iBT公式教材の過去問を解いて、正誤と正答を確認し、復習することも重要です。
リスニングの学習方法
「リスニング」は、TOEFL公式オンライン模擬試験(TPO)の音源や公式問題集のCDを聞き、テキストブックに記載されているスクリプトを読み込む勉強法をおすすめします。
スクリプトを読み込む際は、音読も忘れずに行ってください。
スピーキングの学習方法
「スピーキング」については、TOEFL iBTテスト公式ガイドや「TOEFL iBT TEST スピーキングのエッセンス」の解説を読むと良いでしょう。
問題に対する解答のスピーキング練習をする際には、頭の中で考えるだけではなく、自分のスピーチを必ず録音して、解答例と比較してみましょう。
また、しっかりと発声できているかを確認するために、TOEFL iBTのスピーキング対策を行っている、英会話スクールやオンライン英会話を利用するのも手です。
ライティングの学習方法
「ライティング」は、過去に出題された問題が再度出題されるケースもあるため、過去問が集約されている公式問題集を一通り見たうえでライティングの学習をしましょう。
また、「TOEFL iBT TESTライティングのエッセンス」では「不十分な解答例」と「適切な解答例」が比較されています。
TOEFL iBTテストのライティングにおいて、どのような点を重視して、自身の意見をまとめるべきかを確認しましょう。
ライティングの精度を高めていくスキルと意識を身につけるため、それぞれの例文を読み比べることも大切です。
TOEFL iBTの参考書は自分のレベルに合ったものを
今回は、TOEFL iBTテストの勉強におすすめする参考書や教材を紹介しました。
TOEFLに限った話ではありませんが、参考書や教材を手に入れても、英語に不慣れな人だと計画的に試験対策を実行するのは難しいかもしれません。
また、TOEFL iBTの受験を志す方であれば、学習方法の前に自身の英語のレベルがどれくらいなのか、英語力を把握しておくのが理想であり、重要でもあります。
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