2024/12/03

イギリス英語 vs アメリカ英語、IELTS対策で知っておくべき違いとは?

ielts イギリス アメリカ英語

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

IELTSの受験を検討している方は、

  • イギリス英語とアメリカ英語のどちらに慣れるべき?
  • イギリス英語とアメリカ英語はどう違う?
  • どうやってイギリス英語に慣れればいい?

など、イギリス英語とアメリカ英語の違いに関する悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、IELTSで使用される英語の特徴や、イギリス英語とアメリカ英語の違いを詳しく解説します。

発音やスペル、単語、文法の違いが試験にどう影響するのか、また減点を避けるための注意点も紹介しますので、本記事を参考に自信を持って試験勉強に取り組んでみてくださいね。

目次

IELTSとは

IELTS(International English Language Testing System)は、世界140カ国、11,000以上の機関に採用されている英語能力試験です。

イギリスをはじめとする英語圏の国々において、留学や大学入学、就職、移住の際に英語力を証明するための試験として活用されており、アメリカでもトップ200教育機関のうち95%の大学と99%の大学院が、入学の際の条件にIELTSを採用しています。

同じく、留学や大学入学の際に英語力証明に使われる試験として、TOEFL iBTが挙げられます。

TOEFL iBTは、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの各セクションが1点刻みの30点満点で評価され、合計点は120点です。

一方、IELTSは、各セクションが0.5点刻みの9.0点満点(バンドスコア)で評価され、4セクションの平均点が総合スコア(オーバーオールスコア)となります。

以下が、IELTSとTOEFL iBTのスコア換算表です。

TOEFL iBTスコア(0〜120)IELTSバンド(0〜9)
1189
1158.5
1108
1027.5
947
796.5
606
465.5
355
324.5
TOEFL iBTとIELTSのスコア換算表

また、TOEFL iBTはコンピュータを用いて試験がおこなわれますが、IELTSはコンピュータ受験かペーパー受験かを選択することができます。

TOEFL iBTのスピーキング試験が録音であるのに対し、IELTSは、コンピュータ受験かペーパー受験かに関わらず、試験官と実際に会話をしてスピーキング試験がおこなわれるのも特徴です。

IELTSの英語は一体?

IELTSでは、基本的にはイギリス英語が中心となり、アメリカ英語とは異なる発音や語彙、表現が登場することも少なくありません。

しかし、国際的な試験であるため、イギリス英語を基準としながらも、アメリカ、オーストラリアなど、他の英語圏で使用される英語も多く登場します。

とくに、リスニングセクションではイギリス英語だけでなく、オーストラリア英語やニュージーランド英語なども出題されることがあるため、異なるアクセントや発音に慣れていることが重要です。

また、ライティングやスピーキングにおいても、イギリス英語、アメリカ英語のいずれを使っても減点されることはなく、自分が慣れ親しんだ地域の英語を使って受験することが可能です。

そのため、IELTS対策では、イギリス英語を基本としつつも、国際的な英語力を問われることを理解しておくことがポイントです。

イギリス英語とアメリカ英語、どちらで対策すべきか?

IELTSはイギリスで発祥した試験であり、リスニングやリーディングでもイギリス英語が多用されるため、イギリス英語に慣れておくことが推奨されます。

また、公式問題集もイギリス英語が基準となっているため、イギリス英語を学んでいると学習効率も良くなることが期待できます。

とくにリスニングセクションでは、イギリス英語のアクセントやイントネーションが多く出題されますので、イギリス英語特有のアクセントや発音に慣れることが重要です。

アメリカ英語に慣れ親しんでいる人にとっては、イギリス英語の発音が聞き取りにくいと感じることもあるため、イギリス英語の音声素材に触れておくと良いでしょう。

一方で、ライティングやスピーキングにおいては、どちらの英語を使っても減点にはなりませんが、どちらかに統一することでより自然な表現となります。

ただし、イギリス英語が基本の試験ではありますが、アメリカ英語が試験で登場することもあります。

そのため、アメリカ英語とイギリス英語の両方の特徴を理解しておくことで、より柔軟に対応できるようになります。

イギリス英語とアメリカ英語の特徴や違いを理解し、バランスよく学習することで、より万全な準備を整えましょう。

イギリス英語とアメリカ英語の違い

続いては、イギリス英語とアメリカ英語の違いを紹介します。

イギリス英語とアメリカ英語の違いを押さえておくことで、試験での理解力や表現力がさらに強化されるでしょう。

発音の違い:リスニングでの影響は?

イギリス英語とアメリカ英語の発音には大きな差があるため、イギリス英語に慣れていなければ、リスニングでの理解度に影響することがあります。

発音の違いで代表的なものとしては、/r/の音が挙げられます。

イギリス英語では、単語の最後や子音の前の/r/はほとんど発音されず、無音になりがちですが、アメリカ英語ではしっかりと発音されます。

たとえば、「car」や「park」などの単語で、この違いが明確に表れます。

また、母音の発音も大きく異なる場合があり、「dance」や「chance」などの単語では、イギリス英語では/ɑː/の音になりますが、アメリカ英語では/æ/の音で発音されます。

さらに、「address」という単語は、イギリス英語では第二音節にアクセントがあり、アメリカ英語では第一音節にアクセントがあるなど、アクセントの位置が異なる単語もあります。

スペルの違い:ライティングでの評価は?

イギリス英語とアメリカ英語には、単語のスペルに違いがあります。

  • 代表的な例としては、「-our」と「-or」の違いが挙げられ、色という意味の「カラー」はイギリス英語では「colour」、アメリカ英語では「color」と綴られます。
  • 「-re」と「-er」の違いも頻繁に見られ、中心という意味の「センター」は、イギリス英語では「centre」、アメリカ英語では「center」となります。
  • 「-ise」と「-ize」の語尾の違いも一般的で、理解するという意味の「リアライズ」は、イギリス英語で「Realise」、アメリカ英語で「Realize」と綴られます。

IELTSでは、イギリス英語のスペルが推奨されますが、アメリカ英語を使用しても大きな減点にはなりません。

ただし、一貫性がなければ減点対象になる可能性があるため、あらかじめ自分がどちらの英語に慣れているかを決め、それに合わせてスペルを統一しましょう。

単語の違い:意味が通じなかったら?

  • イギリス英語とアメリカ英語では、同じものを表現する際に、異なる単語が使用される場合が多くあります。
  • たとえば、住居の「アパート」は、イギリス英語では「flat」、アメリカ英語では「apartment」が一般的です。
  • 「エレベーター」もアメリカ英語では「elevator」ですが、イギリス英語では「lift」と表現します。

リスニングやリーディングにおいても、アメリカ英語とは異なる単語が使用される場合があるため、試験中に意味が通じなかったり、理解が曖昧な単語があったりすると、全体の内容理解に影響が出ることもあります。

文法の違い:減点対象になるケースはある?

イギリス英語とアメリカ英語で、文法に大きな違いはありませんが、使用される前置詞や時制に違いが見られることがあります。

表現の違い

  • たとえば、「週末に」を表現する場合、イギリス英語では「at the weekend」、アメリカ英語では「on the weekend」と表現します
  • また、イギリス英語では現在完了形をより頻繁に使用する傾向がありますが、アメリカ英語では同じ状況でも過去形を使用することが多いです

IELTSでは特定の英語表現にこだわらないため、文法の違いが直接的に減点対象になることはありません。

しかし、IELTSのライティングやスピーキングでは、一貫性が重視されるため、イギリス英語かアメリカ英語のどちらかで統一することが大切です。

IELTS対策:イギリス英語に慣れるための具体的な方法

IELTS対策として、イギリス英語に慣れるための学習を取り入れることは非常に効果的です。

とくにリスニングは、他セクションと比べてもイギリス英語の対策が重要となります。

日本人は基本的にアメリカ英語に触れている機会が多いため、イギリス英語やオーストラリア英語に慣れていないと難しく感じてしまいます。

イギリス英語を中心にオーストラリア、ニュージーランドなどの英語に触れる機会を作るなど対策をおこないましょう。

以下に、イギリス英語に慣れるための具体的な方法をいくつか紹介します。

イギリス英語の音声に慣れる

リスニング対策としては、イギリス英語の音声素材に触れることが重要です。

IELTSリスニングの本番形式に最も近い練習ができる教材として、世界中のIELTS学習者に愛用されているケンブリッジ公式問題集がおすすめです。

問題を一度解き、理解度を確認するだけでなく、音声を何度も聞き込んで、解答間違いや聞き間違いがほぼない状態に持っていくよう心がけましょう。

“Collins Listening for IELTS”の教材も、イギリス英語を基準とした内容となっているので、イギリス英語対策に重宝できます。

また、問題を解くだけでなく、ディクテーションを行ったり、シャドーイングで発音を真似したりすることでも、自分のリスニングスキルを高めることができます。

教材のほかには、イギリスのニュース番組やポッドキャスト、イギリスの映画やドラマを活用するのもおすすめです。

イギリス英語の文章に触れる

IELTSのリーディング対策として、日頃からイギリス英語の文章に触れておくことも非常に重要です。

ボキャブラリーを増やすためにも、イギリスの新聞や雑誌、英語の本を活用するのが効果的です。

IELTS対策に役立つサイト

  • とくにIELTSのリーディング問題では、学術的な内容の文章が多いため、ニュース記事や科学系のトピックに触れておくと役立ちます。
  • イギリスの主要な新聞社であるThe Guardian、 The Times、 The Independentなどは、Webサイトでも記事を読むことができます。

イギリス英語でよく使われる単語や独自の表現を知っておくことで、リスニングやリーディングでの混乱を避けられます。

また、イギリス英語特有の単語やスペルに慣れておくと、ライティングにも役立つため、総合的な英語力の向上にもつながります。

イギリス英語の発音練習

イギリス英語の発音を練習することもIELTS対策として役立ちます。

IELTSのスピーキングの試験では、必ずしもイギリス英語で話さなければならないわけではありませんが、イギリス英語の発音を身につけておくことで、スピーキングセクションでの自信もつき、リスニングでも聞き取りやすくなります。

練習の際は、とくにイギリス英語特有の音素に焦点を当てることが重要です。

/ɑː/と/æ/の違いや、/r/音の適切な発音方法などを意識的に練習しましょう。

発音のみならず、イギリス英語特有のイントネーションやアクセントのパターンも意識的に真似することで、より自然な発音を身につけることができます。

発音練習では、まず短い文章から始めて、少しずつ長い文章に挑戦していきましょう。

音声分析アプリやオンラインツールを活用して、自分の発音を録音し、ネイティブスピーカーの発音と比較しながら練習するのがおすすめです。

また、こちらの記事も参考にしてみてください。

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IELTSで高スコアを狙うためには、イギリス英語とアメリカ英語の違いを理解し、バランスよく学ぶことが重要です。

発音やスペル、単語の使い方や文法の違いに注目し、それぞれの特徴を理解して対策することで、どのような問題でも柔軟に対応できるようになります。

また、IELTSは、リスニングやリーディングでイギリス英語が多く登場するため、イギリス英語に特化して対策をしておくことは、試験本番での不安軽減にもつながります。

安心して試験に取り組むことができるよう、余裕を持って学習を進めておきましょう。

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