2025/07/14

IELTSに過去問はある?公式問題集の活用法と無料練習問題リストを紹介

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この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

IELTS対策を始めるにあたって、「過去問はあるのか」「公式問題集はどう使えばいいのか」と疑問をもつ方も多いのではないでしょうか。

実は、IELTSには一般公開されている過去問はありません。

そのため、本番に近い形式で対策するには、公式問題集や無料の練習問題を活用するのが効果的です。

本記事では、IELTS公式問題集の特徴や活用法、メリット・デメリットを詳しく解説します。

さらに、無料で使える練習問題のリストや、4技能の各セクション別におすすめの勉強法もあわせて紹介します。

目次

IELTSに「過去問」はあるの?

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結論からいうと、IELTSには一般公開されている過去問はありません。

これは、問題の再利用や漏洩を防ぎ、試験の公平性と信頼性を保つためです。

しかし、過去問がないからといって、対策ができないわけではありません。

IELTSには、実際の出題傾向にもとづいて作られた公式問題集や高品質な練習問題集が多数存在します。

なかには無料で利用できる練習問題や模擬試験もあり、本番に近い環境で自分の実力を試すことができます。

つまり、「公開された過去問」はありませんが、「過去問に近い問題」での実践演習をする機会は豊富にあるということです。

IELTSの過去問代わりに使える「公式問題集」

前述したとおり、IELTSには一般公開された過去問が存在しないため、本番に近い形式で練習するには、公式問題集を活用するのが効果的です。

とくに、ケンブリッジ大学出版が提供している公式問題集は、本番の出題傾向や難易度が非常に近く、IELTS対策に欠かせない定番教材となっています。

以下では、公式問題集の特徴やメリット・注意点について詳しく解説します。

公式問題集(ケンブリッジ出版)とは?

IELTSの問題を作成しているケンブリッジが発行する公式教材シリーズは、世界中のIELTS受験者に広く愛用されています。

このシリーズは定期的に新刊が発売されており、各冊には本番と同じ形式の模試が4回分収録されています。

出題傾向をおさえながら、本番を想定した問題演習をおこなうことができ、初めてIELTSを受験する方にもおすすめです。

また、アカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールの両方が用意されており、自分の受験目的に合わせて選ぶことも可能です。

公式問題集で勉強するメリット

公式問題集を使用する最大のメリットは、本番の試験に近い形式で練習できるという点です。

模擬試験を通じて、試験の時間配分や出題傾向に慣れることができるため、当日のパフォーマンス向上にもつなげることができます。

さらに、演習結果をもとに自分の現在の実力や弱点を分析し、目標スコア達成に向けた効果的な学習戦略を立てることも可能です。

何から始めたらいいかわからないというIELTS初心者も、公式問題集に取り組むことで、自分の実力を把握でき、目標スコアまでの明確な道筋が見えてくるでしょう。

日本語解説がない?公式問題集のデメリット

ケンブリッジの公式問題集「IELTS Student’s Book with Answers」は全編英語で書かれており、日本語の解説はついていません。

そのため、英語学習を始めたばかりの方にとってはやや難易度が高く、内容の理解に時間がかかる可能性があります。

まずは日本語で試験の傾向や解き方のコツを知りたいという方は、日本の出版社が出している解説書付きの問題集や参考書からスタートするのもおすすめです。

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公式以外のIELTS問題集にはどんなものがある?

IELTS対策といえば公式問題集が王道ですが、それ以外にも実力アップに役立つ問題集は多数あります。

公式団体が監修した「公認問題集」や、各セクションに特化した練習ができる「非公式問題集」など、自分のレベルや目的に合った教材を選ぶことで、学習効率をぐっと高めることができます。

以下では、公式以外のおすすめ問題集の特徴を紹介します。

ブリティッシュ・カウンシルやIDPの「公認問題集」

日本でIELTSを運営しているブリティッシュ・カウンシルやIDPからも、公認の問題集が出版されています。

本番の試験形式に沿った模擬試験や練習問題が収録されており、信頼性の高いIELTS対策教材として多くの受験者に選ばれています。

さらに、日本語による解説や、スコアアップのための学習アドバイスも掲載されているため、英語初心者でも取り組みやすい内容です。

「英語だけの公式問題集は不安…」という方には、最初の一冊として非常におすすめです。

セクション別の強化にも最適!「非公式問題集」

公式や公認ではない非公式の問題集や参考書も、IELTS対策に役立つ選択肢の一つです。

これら教材の多くは、特定のセクションやスキルに特化しており、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングを個別に強化したい方に適しています。

また、日本語での解説や、学習の進め方に関するアドバイスが充実しているものも多く、独学する方にとっても心強いサポートになるでしょう。

ただし、非公式問題集のなかには内容の正確性や問題の質にバラつきがあるため、信頼できる出版社や著者のものを選ぶことが重要です。

無料で挑戦できる!IELTS公式練習問題リスト

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できるだけコストを抑えてIELTS対策をしたい方には、公式機関が提供する無料の練習問題や模擬試験がおすすめです。

ここでは、ブリティッシュ・カウンシル、JSAF、IDPなどのIELTS運営団体が提供する公式の無料教材を紹介します。

ブリティッシュ・カウンシルのコンピュータ模擬テスト

ブリティッシュ・カウンシルの公式サイトでは、IELTSコンピューター版の模擬テストを無料で利用できます。

本番と同じ構成で、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各セクションを体験でき、アカデミックとジェネラルの両方に対応しています。

リスニングとリーディングの結果はメールで受け取れるため、自分の現在の実力を把握するのにも役立ちます。

また、事前予約や登録が不要で、手軽に体験できる点も魅力です。

とくに、コンピューター版の受験を予定している方にとっては、操作画面や試験の流れを事前に確認できる貴重な機会となります。

JSAFの無料練習問題

JSAF(一般財団法人日本スタディ・アブロード・ファンデーション)の公式サイトでは、最新のペーパー版公式練習問題を無料で提供しています。

リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各セクションに対応しており、アカデミックとジェネラルの両方が用意されています。

解答用紙やスクリプトもダウンロードできるため、自宅で本番形式の練習をしたい方にもおすすめです。

IDPの無料練習問題

IDPの公式サイトでも、アカデミックとジェネラルの両方に対応した無料練習問題が公開されています。

試験形式に沿った問題が用意されており、とくにライティングやスピーキングは模範解答や評価基準も確認できるため、自分の解答の改善点を見つけるのに役立ちます。

本番を想定した練習や、復習用の教材としても活用価値が高い内容です。

受験者特典として利用できる練習問題

IELTSを申し込むと、受験者特典として追加の学習教材や練習問題がもらえる場合があります。

これらは試験前後の復習や弱点強化に役立つ内容が多く、学習をサポートする便利なリソースです。

受験者特典の内容は受験する団体やタイミングによって異なるため、詳細は各団体の公式サイトで確認しておくと安心です。

【セクション別】IELTSの問題集を使った勉強のコツ

IELTSで効率よくスコアを伸ばすには、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのセクションそれぞれに合った学習法を実践することが大切です。

ここでは各セクションを効果的に伸ばすための勉強法を、具体的に紹介します。

セクション別の学習時間配分の考え方

IELTSで高得点を目指すには、4セクションそれぞれに合った時間配分で学習することが重要です。

その理由は、得意・不得意なセクションによって強化すべきポイントが異なるためです。

たとえば、リーディングが苦手な場合は、読むスピードや理解力を高める練習に時間を多く確保し、得意なセクションはスキル維持のために週に数回の確認にとどめることが効率的です。

また、リスニングとリーディングは毎日継続して取り組むのが効果的で、ライティングとスピーキングは定期的なアウトプットに加え、添削を組み合わせるとスキルが定着しやすくなります。

自分の弱点をしっかり分析し、苦手セクションの克服と得意セクションのスコア維持をバランスよく組み合わせた学習計画を立てましょう。

リスニング

リスニング力を向上させるには、「ディクテーション」と「シャドーイング」の2つの練習法が効果的です。

  • ディクテーション:聞こえた英語を一語一句書き取る練習で、細かな音の聞き取り能力を高めるのに適しています。
  • シャドーイング:聞こえた音声を追いかけるようにして声に出す練習で、英語のリズム・イントネーションを自然に身につけられます。

この2つを組み合わせることで、「聞く→理解する→話す」までをスムーズにおこなえる力が養われ、スピーキング力の向上にも良い影響を与えます。

問題集に収録されているスクリプトと音源を活用して、毎日のルーティンに組み込むのがおすすめです。

リーディング

リーディングセクションで高得点を狙うには、「語彙力」と「速読力」がカギとなります。

まずは、アカデミックな頻出語彙を集中的に覚えることを意識しましょう。

とくに、IELTS頻出語を例文とセットで覚えると効果的です。

加えて、スキミング(概要をつかむ読み方)とスキャニング(特定の情報を探す読み方)のスキルを身につけましょう。

問題集を使って毎日一定量の英文を読む習慣をつけると、読解スピードが上がり、設問に対応する力が自然と養われます。

また、IELTSでは限られた時間内に複数の長文を読み解いて答える必要があるため、時間を計って練習することも、試験本番での時間配分に慣れるうえで重要です。

ライティング

IELTSのライティングは「型(フォーマット)」を覚えることで、安定した得点が狙えるようになります。

Task 1(図表)では、図やグラフの要点を正確に整理し、客観的にまとめる力が求められます。

Task 2(エッセイ)では、「意見 → 理由 → 具体例」の流れで論理的に構成された文章を書くのがポイントです。

問題集にある模範解答を繰り返し読むことで、段落構成や定型フレーズが自然に身につきます。

さらに、自分の解答を第三者に添削してもらい、ミスの傾向を把握することで、精度の高いライティング力を養えます。

スピーキング

スピーキングでは、単に英語を話すだけでなく、論理的に話を展開する力と発音の正確さが評価されます。

おすすめの練習方法は以下のとおりです。

  • 話の構成力を高める:話す前にポイントを整理し、論理的に話す練習をすることで、聞き手に伝わる発言ができるようになります。とくに、「Point→Reason→Example→Point」の順で話すPREP法を身につけると、話の流れが明確になります。
  • 録音で発音チェック:自分の声を録音し、発音・抑揚・スムーズさをチェックします。
  • 模範回答を真似る:問題集にあるスピーキング例を参考に、自分の回答を作り、繰り返し練習しましょう。

まず、話す前にポイントを整理し、論理的に話す練習をすることで、聞き手に伝わる発言ができるようになります。

たとえば、「結論→理由→具体例」の順で話すフレームワークを身につけるのが効果的です。

とくに「えー」「あー」などのフィラーを減らす意識をもつと、印象が大きく向上します。

毎日数分でも英語を話す時間を作ることが、スピーキング上達のカギです。

IELTSの公式問題集を活用してスコアアップを目指そう!

IELTSには一般公開されている過去問が存在しないため、スコアアップを目指すには公式問題集や公認問題集を活用するのが非常に効果的です。

本番とほぼ同じ出題形式と難易度で練習できるため、試験形式への慣れや、自分の弱点の把握に役立ちます。

また、模擬試験を通じて時間配分や解答の感覚をつかむことで、試験本番でも落ち着いて力を発揮しやすくなります。

無料で利用できる問題も利用しながら、効率よく目標スコアアップを目指しましょう。

バークレーハウスでは、IELTSの無料体験レッスンを実施中です。

無料体験レッスンは対面・オンラインどちらでも選択可能ですので、IELTSのスコアアップに伸び悩んでいる方はぜひお気軽にお試しください。

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