この記事を書いた人
バークレーハウスIELTS講師
竹林 駿
Suguru Takebayashi
米国ミネソタ州立大学大学院修了。専門はライティング。大学院在籍時は英語で詩を執筆し、米国の文芸雑誌に応募していた。勉強の傍ら、Diversity Councilにてファシリテーターとしてボランティア活動にも従事し、米国の中学高校などで人種差別などをテーマにしたセミナーに「留学生(=外国人)」として自ら登壇した。帰国後は英検、TOEIC、大学受験などの英語指導に携わったほか、2019年度から都内の私立大学でも教鞭を取る。IELTSでは、4技能(L, R, S, W)全てのセクションで8.0以上を取得。英検1級、TOEFL iBT MyBest 119点。
竹林先生
皆さん、初めまして。バークレーハウスにてIELTS講師を担当しています、竹林です。4月から本ブログの執筆者として加わりました。
先生、よろしくお願いします。今回のテーマは、IELTSライティングの必勝法です!
竹林先生
20歳過ぎまで海外留学したことの無い「純日本人」でありながら、IELTSのライティングで8.0を取得した私が、スコア別のライティング攻略法を、IELTS受験者によく見られる弱点と共に、わかりやすく解説していきます。
「IELTSライティングは高スコアが出にくい」は本当か?
先生、まずはIELTSのライティングのスコアについて教えて下さい。
竹林先生
IELTSのライティングは、他のセクション(L,R,S)と同様、9.0を最高として0.5刻みに8.5、8.0、7.5・・・というスコアが受験者に与えられます。試験を受けなかった場合のスコアが「0.0」なので、とりあえず試験さえ受ければ最低「1.0」は取れるということになります。
初心者の方が受けたら、スコアは「1.0」とかになるのでしょうか。
竹林先生
それはないと思います。スコアが1.0の解答例というのは、「I think」の2語だけで終わってしまった、というレベルです。どんなに「英語のライティングが苦手」という方でも、最低3.0以上は出せるはずですよ。
では、日本人受験者のライティングスコアって、平均はどれくらいなのでしょうか?
IELTSが公式に発表している母国語別のランキングによると、日本語話者のIELTS受験者平均スコアは、このようになっているそうです。
日本語話者の平均スコア
Reading:6.1 Listening:5.9 Speaking:5.6 Writing:5.4 Overall:5.8
竹林先生
やはりライティングのスコアが一番低いのが分かります。
では、世界の受験者はどうでしょう。
ドイツ語話者の平均スコア
Reading:7.6 Listening:7.9 Speaking:7.4 Writing:6.6 Overall:7.5
竹林先生
世界で最も平均スコアが高いのはドイツ語話者ですが、こちらもやはりライティングが最も低いことが分かります。前述のIELTSの公表では、計40ヶ国語別の平均スコアが載っていますが、そのうちなんと39の言語話者においてライティングのスコアが4技能の中で最も低かったのです。
ほぼ全部じゃないですか。つまり、言語や文化を問わず、ライティングのスコアが一番出にくいというのは、全人類共通の特徴なのかもしれないですね。
なぜIELTSのライティングは高スコアが出にくいのか
IELTSのライティングは、高スコアが出にくいという事がほぼ証明される形となりましたが、これは一体なぜなのでしょう。
竹林先生
理由は定かではありません。IELTS側も意図的にそうしてる、ということは無いでしょう。しかし、考えられる理由の1つは、そもそもライティングに「完璧」が無い、ということです。
ライティングの解答には、絶対的に正しい答えなど無い ということですね。確かにそうですよね。採点者が「この解答は完璧だ、9.0だ」となる状況がそもそも起こりにくいでしょうからね。
竹林先生
そしてスピーキングに比べると、採点者がより入念に内容や文法ミス、単語の誤用をチェックできてしまうライティングでは、やはり8.5-9.0レベルの「完璧な解答」が誕生する可能性は低く、上出来な解答でも7.5-8.0レベルに収まるので、受験者全体の平均点は自ずと低くなります。
竹林先生
更に考えられる理由は、受験者の多くが「アカデミックなライティング」に慣れていないということです。IELTSを受験するということは、英語圏の大学、大学院への進学を考えている人が多いと推測されますが、では以下をご覧下さい。
1)英語圏の教育を受けたことが無い
2)現在の年齢が高校生以下
3)社会人で、大学レベルの英作文を久しくやっていない
竹林先生
上記のいずれかに該当する受験者は、「英語圏の大学、大学院でも通用するアカデミック・ライティング」というものに慣れていないものと思われます。なんといってもIELTSは、大学以上の教育機関向けの「Academic」テストですから(教育機関向けでない「IELTS General」という試験もありますが)、採点者もその領域のライティングに精通している人が多いわけです。
「アカデミック・ライティング」を書けるようにしないといけない、つまり、ただ「英語が出来る」だけでは不十分 ということでしょうか。
竹林先生
その通りです。この「アカデミック・ライティング」なるものがどういうものかは、以下の本文で説明します。
IELTSライティング 目標スコア別攻略解説
スコア別攻略:IELTSライティングで5.0-5.5を取るには
竹林先生
まず、もしあなたの現在のスコアが4.5以下だった場合、それは、あなたの書くライティングがアカデミック・ライティングが求める最低基準に達していない、と解釈してください。
アカデミック・ライティングが求める最低基準に達していない 、ですか。それはつまりどういうことでしょうか。
竹林先生
様々なIELTS問題集に載っている解答例や、多数の生徒の解答、他のIELTS講師との意見交換を総合的に判断すると、IELTSライティングで少なくとも5.0以上を出すには、以下の事項が必要と言えます。
1)文字数が足りているか
2)適切な段落分けになっているか
3)質問に的確に答えているか
竹林先生
この3つが揃って初めて5点台に届きます。言い換えれば、このうちどれか1つでも欠けると、英語圏の大学・大学院で通用する「アカデミック・ライティング」から遠のいてしまいます。では、この必要事項3つを、丁寧に見ていきましょう。
アカデミック・ライティングの条件①:文字数は足りているか?
1)の「文字数が足りているか」は、単純明快なので説明は省きます(ちなみに文字数は、Task 1は最低150語以上、Task 2は250語以上です)。では残り2つを自身が出来ているかを、先生と一緒に確認していきます。
アカデミック・ライティングの条件②:適切な段落分けか?
竹林先生
2)の「適切な段落分け」ですが、いわゆるアカデミック・ライティングでは、初めに最初の段落(イントロ)でこの作文で書くことの趣旨(=トピックセンテンス)を述べます。次に2~3個の本論の段落(ボディパラグラフ)で、イントロで述べた事への理由付けや具体例などを説明します。最後に結論の段落(コンクルージョン)を置く、というものです。
Task 1のような150語程度の短いライティングでは、最後の結論の段落を省いてもOK、と聞きますが。
竹林先生
150語程度だったら、そうですね。ただ、イントロと本論は、いかなるライティングでも必要です。アカデミック・ライティングに慣れていない受験者だと、改行するのを忘れて最初から最後まで1つの段落になっているケースも見受けられますが、これはNGです。また、各段落の長さは、イントロと結論は2~4行(20~40語)程度に短く押さえ(といっても1行だけは駄目)、本論はそれぞれ5~10行(50~100語)ずつ書きましょう。
各段落の長さのバランスにも、気を付けた方が良いのですね。
竹林先生
そうです。アカデミック・ライティングに慣れていない受験者だと、イントロや結論が1行だけで短すぎたり、逆にイントロが肥大化して本論より長くなってしまったりという解答が多くあります。これでは、適切な段落分けとは言えません。スコア5.0~5.5を目指す方は、上記の段落分けの型を、意識せず使いこなせるよう練習してください。
アカデミック・ライティングの条件③:質問に的確に答えているか
竹林先生
最後に、3)の「質問に的確に答えているか」ですが、こちらも様々な人の解答を読むと、出来ていそうで出来ていない人が多いものです。例えば、「芸術を学ぶことは子供の成育に良い影響があると思いますか」という問が出たとする。それに対し「芸術は素晴らしいものだと思う」と回答したらどうでしょう。
質問に答えていないことになってしまいますね。でもさすがに、そんなミスをする人は少ないのでは?
竹林先生
そう思うでしょう。しかし限られた試験時間(IELTSのライティングは60分)と緊張の中で何百語も書くというのは至難の業です。分かっているつもりでも「書いてるうちに話がずれた」「聞かれてないことまで書いちゃった」というのは、実によく起こってしまうものなのです。
伝言ゲームのように、書いているうちに話が微妙にそれていってしまうことも、たまにありますよね。
竹林先生
スコア5.0~5.5を目指す方は、書き始める前に、今から書こうとしている自分の解答が質問に的確に答えているか、よくよく確認するようにしましょう!
上記のことを守って練習を積めば、本番で5.0~5.5のスコアを出せる 可能性がぐんと上がるわけですね!
スコア別攻略:IELTSライティングで6.0-6.5を取るには
竹林先生
次に、目標スコアが6.0-6.5の方へ解説します。あなたの現在のライティングスコアが5点台に届いているのであれば、「アカデミック・ライティング」として最低のラインに届いている、ということになります。
つまり文字数クリア、段落分けもOK、質問にも答えている、という状態が5点台の解答例ですよね。では、更にその上の6.0~6.5を目指すには、何が必要ですか?
竹林先生
私の分析では、6点台のスコアの解答例は、5点台を出すのに必要な条件に加え、以下の特徴があります。
1)英語力が洗練されているか
2)本論で出す理由や具体例がとても具体的であるか
英語力が洗練されているか?
竹林先生
まず、1)の「英語力が洗練されているか」ですが、これはいかに「様々な」文法や語彙が使えているか、ということです。たとえ、文法ミスの無いライティングを書いても、そこで使われる文法と語彙が画一的であれば6.0以上を出すことは困難なのです。
「文法ミスが無い」だけでは駄目なんですか? それはIELTS受験者の中には知らない人も多いのではないでしょうか。
竹林先生
そうですね。そのため、「文法には自信がある」という英語教師や、帰国子女、外国人と結婚して「英語はペラペラ」というレベルの人達が、IELTSを受験してもライティングで6.0以上は簡単には出せないのが現状です。
竹林先生
では、どうするか。文法面で言うと、例えば「接続詞」。接続詞と言っても、andやbutのような中学1年生レベルの接続詞では大したスコアアップは期待できません。「従属接続詞」を使ってみましょう。
「従属接続詞 」ですか? すみません、どんな接続詞でしたっけ?
竹林先生
直後に来るSVから先に和訳する接続詞のことで、ifやbecauseなどがそれです。とはいっても、ifやbecauseはほぼ全ての受験者が使えるので、あまり良いアピールにはなりません。例えば、こんな接続詞はどうでしょうか。
・although(SがVするけれど)
・unless(SがVする場合を除いて)
・as long as(SがVする限り)
竹林先生
これらの接続詞は、すでにご存じの方も多いはず。でも、これらを自身のライティングで使った事はありますか?と問われると、「そういえば・・無い!」という方、多いと思います。ぜひ使ってみて下さい。高校で習うような文法が、IELTSのライティングで高得点を狙うにはなかなか役に立ってくれるのです。
それは気が付きませんでした。先生、接続詞に限らず、一般に学校で習う文法といえば、分詞構文、関係詞、現在完了、受動態、仮定法 などがありますね。これらも使ってみた方が良い、ということでしょうか。
竹林先生
もちろんです。それらの文法を、1つのライティング(Task 1とTask 2両方それぞれ)2~3個ずつ使ってみてください。そうすると6.0~6.5に届く可能性がぐっと上がりますよ。
「高校で習う文法なんてもう忘れちゃったよ」と言う方も多いと思います。そういう方はどうしたらよいでしょうか?
竹林先生
そういう方は、高校生向けの文法参考書を再び手に取ってみることをお勧めします。
文法参考書からやり直すのも大切なんですね。ちなみに語彙力も、同じように様々なものを使いこなせた方が良いのでしょうか?
竹林先生
もちろんです。例えば、理由を述べる時に使われる接続詞といえばbecauseが圧倒的に主流ですが、becauseばかり使っていないでしょうか。例えば、理由を表す言い方は、becauseの他に以下のようなものがあります。
・as
・since
・due to the fact that
竹林先生
ひとつの言い方をするのにひとつの単語に頼らず、同義語や類義語をたくさん覚えておくと、IELTSではとても役に立ちますよ。
自分の使いこなせる文法力と語彙力に幅を持たせることで、英語力の洗練さを見せつけることができるわけですね。
竹林先生
そうです。それがIELTSライティングで6.0~6.5に届くのに必要な力です。更にここで知っておいて頂きたいのは、文法ミスはさほど恐れなくていいということです。
文法ミスは恐れなくていい んですか? IELTSでは文法ミスしても減点にはならないんですか?
竹林先生
7.0以上目指すならミスは少ない方がいいですが、6点台までは大目に見てくれます。多少ミスはあっても、「色々な文法や語彙を使おうとした」という努力が見られれば、6点台は比較的取りやすくなるのです。
それはちょっとだけ心強いですね。
本論で出す理由や具体例が、とても具体的であるか?
6.0-6.5を達成するのに、必要なものがもう1つありましたね。2)の「本論で出す理由や具体例が、とても具体的である」です。
竹林先生
こちらも、英語中級者が伸び悩む原因となるものの1つです。これは、もはや英語力ではないのですが、「具体的」に例を挙げられる人は、特に日本人には少ない傾向があります。例えば、先ほど出た「芸術を学ぶことは子供の成育に良い影響があると思うか」の例で考えてみましょう。
竹林先生
この問いに「私はこの意見に賛成だ」とイントロで書くとする。そして、本論でその理由を書くわけですが、ほとんどの受験者が以下のような文を書いて終えてしまいます。
It is because if children learn art at school, they can learn to do many things. If they learn many things, they will become very good adults. (訳)なぜかというと子供が学校で芸術を習えば、いろんな事が学べる。多くを学べれば、彼らはとても良い大人になるであろう。
竹林先生
こんな解答を読んだ採点者は、「なんて具体例に乏しい解答だ」と言って顔をしかめるでしょう。こうなってしまっては、6.0以上のスコアはかなり厳しくなるでしょう。
竹林先生
ひとことに「芸術」といっても、音楽、絵画、彫刻、ダンス、文学など様々です。どの「芸術」を学んだら子供たちがどうなるか、1つ1つ想像して書き出してみましょう。
they can learn to do many things. などという曖昧な言い方で終わらせず、
Their imagination will grow, and in the future they might help create a wonderful facility for everybody from infants to elderly people, like Disneyland.
(子供の想像力が成長し、将来ディズニーランドのような幼児から高齢者まで全ての人にとって素晴らしい施設を作ることに寄与できるかもしれない)
竹林先生
などと、具体的に書いてみましょう。「Disneyland」のような「固有名詞」を出すのも、読み手に具体的なイメージをもたらすのでお勧めです。
最初の解答例とは、えらい違いですね。「具体的」という事の意味が少しずつ分かってきた気がします。
竹林先生
先ほども述べたように、この「具体的に解説する」能力は、「英語力」とは直接関係ありません。最初は日本語でも良いので、具体的な名前や概念を出しながらものごとを説明する癖を日ごろからつけておきましょう。「例えば?」と自問するのがポイントです。
上記のことを守って練習を積めば、本番で6.0~6.5のスコアを出せる 可能性がぐんと上がるわけですね!
スコア別攻略:IELTSライティングで7.0を取るには
さて、ここからは上級者向けの話です。すでにライティングのスコアが6.0~6.5で、目標が7.0以上という方へのアドバイスを、先生お願いします。
竹林先生
IELTSのスコア7.0は、英検1級レベルとされ、非ネイティブとしては相当の英語力です。
前出のIELTSが公開している母国語別の平均点でも、ライティングの平均点が7.0以上の国は1つもありません。
竹林先生
Overallの平均スコアが世界最高のドイツ語話者でさえ、ライティングの平均点は「6.6」です。IELTSライティングの「7.0」は、英語の専門家などではなく普通に大学や大学院へ留学する目的でIELTSを受験する人の中では、日本に限らず世界的に見ても最高レベルのライティング力と言えます。
世界最高レベルのライティング力ですか。では、その「7.0」の壁をどうやったら超えられるのでしょうか?
竹林先生
ややこしい事は要求されません。単純に、先ほど「6.0~6.5を目指す人」用に挙げた2つの事項を、更に極めていけば良いのです。
1)英語力が洗練されているか
2)本論で出す理由や具体例がとても具体的か
英語力がより洗練されているか?
竹林先生
1)の「英語力」で言うと、例えば、6点台までは文法ミスやスペルミスは多少許容されますが、7.0を目指すならばミスは極力減らす必要があります。また、ライティングのみならずスピーキングでも同じですが、7.0以上を取るには、「自然な英語であるかどうか」つまりは「ネイティブスピーカーらしさ」が必要になってきます。
「自然な英語であるかどうか 」が7.0の大台に届くかの鍵である、と。
竹林先生
さすがに完全にネイティブと同じレベルになる必要はありませんが、いくら高度な英文法や英単語を覚えても、「ネイティブスピーカーはそういう使い方はしないよね」という使い方をしてしまえば、「不自然な英語」となり、7.0以上が出る可能性が遠のいてします。
例えば、どんな英語が「不自然な英語」になってしまうのでしょう?
竹林先生
日本の高校では、仮定法の分野において「But for~」で「もし~が無かったら」という表現を習います。しかしこれはかなり古い英語で、現代では固い学術論文のような文でさえほとんど使われていません。こんな不自然に古めかしい英語が急にライティングに出たら、採点者は混乱するでしょう。
竹林先生
ハイレベルな文法や語彙を使うことは重要なのですが、7.0以上を目指すのであれば、「ネイティブが見ても自然な英語」をある程度形成させておく必要があります。
でも、自分の英語がネイティブから見て「自然」か「不自然」かなんて、自分では分かりません。
竹林先生
周りに英語のネイティブか、もしくは英語圏に数年住んだことがある人がいれば、自分の英文を読んでもらいましょう。地味な作業ですが、自分の使う英語が「ネイティブが見ても自然な英語」になっているか否かを、1つ1つ確認していくしかないのです。
本論で出す理由や具体例が、「的確」か
次に、2)の「本論で出す理由や具体例が、とても具体的か」という点ですが、どう洗練させていけば良いですか?
竹林先生
6点台までのライティングは、とりあえず本論で「具体的」に何かを書き出せていればOKです。それに対して7.0以上のライティングでは、これらの「具体例」が「的確」であるかどうかが問われます。例えば、「芸術は子供の成育に良い影響があると思うか」というライティングで、
If children learn sculpture, they can effectively learn the balance of head, torso, and limbs.(もし子供が彫刻を習えば、効率よく頭、体、手足のバランスを学ぶことが出来る)
竹林先生
と、書いたとします。「彫刻」、「頭、体、手足のバランス」などかなり「具体的に」書かれています。しかし、これは「的確」な例になっているでしょうか。
頭、体、手足のバランスを学ぶことが、「子供の成育」にどんな影響があるか、というと・・。関係性は無さそうですね。
竹林先生
ですよね。つまり、この例は「具体的」ではあるが「的確」ではないのです。
竹林先生
現在のライティングのスコアが6点台の人は、具体例を思いつく力はすでにあると思われます。あとは、7.0以上を目指すには、それらの具体例が「的確」であるか、イントロで書いた自分の意見をしっかり支えられる具体例になっているか、を注視してみてください。
まとめ
自分の目標スコアに向けてがんばりましょう!
IELTSライティング勉強法のまとめ
■ スコア5点台を目指すなら
→ とりあえず英語力は後回し。文字数制限、適切な段落分け、質問に答えているかの3点を追求し、アカデミック・ライティングの「基礎」を確立する。
■ スコア6点台を目指すなら
→ 英語力を洗練させることを意識。文法、語彙ともに、参考書などを使いながら、自分の使える英語力の幅を広げる(ミスは恐れない)。内容面では、具体例を増やすよう意識。
■ スコア7点台を目指すなら
→ 広げた英語力が、ネイティブが見ても自然な英語になれているか確認。ハイレベルな単語やイディオムも使いこなしたい。内容面も、「ツッコミ」の入れようがない適切な具体例を。
また、どのスコア帯であれ、独学でIELTSのライティング力を上げるなら、以下のような対策が有効です。
■ 時間を測って、時間内に文字数を書けるよう意識
■ 書きまくる。できれば受験前までにTask 1、Task 2それぞれ10トピック以上ずつ
■ まわりに英語のネイティブか、英語圏の高等教育を受けた人がいれば読んでもらう
竹林先生
上記を意識して、独学を進めて行くことでスコアアップへの道が確実に開けます。このコラムに書いたことが、皆さんのお役に少しでも立ってくれれば嬉しいです。
先生、ありがとうございました。