2022/05/09

IELTSのスピーキングテストの流れとは?パート別に徹底解説!

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

グローバル化が進む近年、海外留学や海外移住を視野に入れているという方は年々増加している傾向にあります。

そのために、英語資格の取得を検討しているという方も少なくないでしょう。

英語の資格の中でも、「IELTS(アイエルツ)」は国際的に認知度が高い英語検定です。

海外留学や海外移住を目指す方にとっては必要不可欠な検定といっても過言ではないでしょう。

今回は、IELTSの中でも苦手な方が多いとされているスピーキングテストの流れについて、パート別に詳しく解説します。

目次

スピーキングテスト全体の流れ

IELTSのスピーキングテストは3つのパートから成り立っていて、試験官とマンツーマン形式で行われます。

3種類のパートは、それぞれ課題と試験時間が設けられています。

IELTSのスピーキングテストのパート1からパート3までの所要時間は約11〜14分といわれています。

パート1は自己紹介や日常生活に関する質疑応答が行われ、パート2では指定されたトピックについてのスピーチが求められます。

パート3は、パート2に関連した内容でのディスカッションが行われます。

IELTSスピーキングテストの各パートの内容や所要時間などの詳細は、以下のページでも解説しています。

IETLSスピーキングテストについて詳しく知りたい方は、ぜひ合わせてご一読ください。

入室から挨拶までの流れ

IELTSのスピーキングテストはマンツーマン形式の面接試験のため、試験当日は受験生1人ひとりに試験時間が設けられます。

スピーキングテスト中は緊張するでしょうが、途中でお手洗いに行くことはできません。試験前に必ず済ませておきましょう。入室後は試験官と英語で挨拶を行います。 
ただし、挨拶の部分はスコアの採点には直接かかわりませんが、必ず英語で会話を交わすようにしましょう。

質問例

IELTSのスピーキングテストの挨拶において、頻出される質問は以下の通りです。

●Could you tell me your full name, please?
(あなたのフルネームを教えていただけますか?)

●What can I call you?
(あなたを何と呼んだらいいですか?)

●Could you tell me where you come from?
(どこから来たのか、教えていただけませんか?)

●Could I see your identification, please?
(あなたの身分証明書を見せてもらえますか?)

上記の質問は必ず聞かれるため、あらかじめ解答を覚えておくと良いでしょう。

解答例

前述の、頻出する質問例に対する解答例をそれぞれ紹介します。

Q:Could you tell me your full name, please?
A:Good afternoon [試験官の名前]. My name is [自身の名前].

こんにちは、[試験官の名前]。私の名前は[自身の名前]です。

Q:What can I call you?
A:You can call me [自身の名前].

[自身の名前]と呼んでいいですよ。

Q:Could you tell me where you come from?
A:I’m from [出身地].

私は[出身地]出身です。

Q:Could I see your identification, please?
A:Of course. Here it is.

もちろん。これです。

ここでの解答においては、スコアには直接の影響はありません。

しかし、挨拶は試験官とのファーストコンタクトになりますので、挨拶での印象は以降の評価に影響を与える可能性は高いといえます。

どの質問をされてもすぐに答えられるよう準備しておくことが大事です。

パート別の流れ

スピーチしている男性

前述でも説明しましたが、IELTSのスピーキングテストは3つのパートで構成されています。

ここでは、1から3までのパート別の流れについて詳しく紹介します。

パート1

パート1では、自己紹介や日常会話に関する質問に対して解答することが求められます。

まずは、簡単な自己紹介から始まり、次に試験官から身近なトピックに関する質問が出題されるため、試験官の質問に沿って解答していく流れです。

質問内容は、仕事や学校、趣味、住んでいる場所などの日常的な話題になります。

パート1では、質問に対してシンプルな解答を1〜2センテンスでするように心がけましょう。

また、解答する際は単文ではなく、複文で解答するようにします。複文というのは「主節 + 従属節」で成り立っている文章のことです。
スピーキングテストの採点基準の1つである 「文法の正しさ」の観点で、複文は高く評価されます。

1番難易度が低いといわれているパート1で高い評価を得られるよう、ポイントを意識して解答することが大切です。

パート2

パート2では、トピックカードに書かれているトピックに関して1分間でストーリーを考え、1〜2分間のスピーチを行うことが求められます。

まず、試験官からスピーチの題材となるトピックが書かれたトピックカードとメモを取るための白紙、鉛筆が手渡されます。

トピックカードを受け取った後、出題される内容に対して考える時間が1分与えられます。

その後、2分間のスピーチを行うのが、パート2の流れです。

パート2は、パート1に比較すると難易度は高くなります。

また、一般的に日本人が苦手とするプレゼン形式で行われるため、IELTSを受験する方の中でもパート2が特に苦手だという方も多い傾向にあります。

一方で、パート1やパート3のようなQ&A形式とは異なるため、最も対策がしやすいパートであるともいわれています。

パート2では、沈黙せず90秒前後で解答することができれば、理想的だといえるでしょう。

IELTSのスピーキングテストにおいて、「流暢さ」は採点基準の1つです。そのため、沈黙は絶対に避ける必要があります。

沈黙する時間が続くと、強制終了になってしまうため、注意してください。

パート3

パート3では、パート2に関連したトピックについて、きちんと自分の意見を述べることができるかどうかが評価されます。

パート2のトピックに関連した問題が試験官より数問、質問されますが、パート2とは異なり考える時間は与えられません。

パート1同様、質問に対して、すぐに解答をする流れになります。

パート3では、質問に対して自分の意見や客観的な意見、一般論を述べるディスカッションに近い形式です。
パート3においては、抽象的な質問に対して、論理的に解答を展開していくことが求められます。そのため、1つの質問に対して3〜4 センテンスで解答することが理想的だといえます。

まず、質問に対して解答をしてから、理由、具体例といった順番で展開していくと、ちょうど良い長さになります。

この時、理由や具体例がどうしても思い浮かばない場合は、自己体験と結びつけてみると良いでしょう。

パート3は、3つのパートの中で最も難易度が高いといわれています。

普段あまり考えるようなことがない内容の題材について質問され、質問が理解できず答えに戸惑ってしまうことも少なくないためです。

そういった状況を避けるためには、試験官から問われた質問に対して、聞き返してしっかり理解することを心がけることが大切です。

パート2では、聞き返しや質問はできませんが、パート3では聞き返すことができ、減点の対象にはなりません。

ただし、繰り返し聞き返すのではなく、聞き返すのは1回に留めておきましょう。

IELTSスピーキングテストの各パートの詳細については、以下のページで解説しています。

各パートの例題と解答例や模範解答も紹介しているので、IELTSの受験を検討している方や、IELTSスピーキングテストのスコアに伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

IELTSの試験の4技能において、特に、スピーキングに苦手意識やスコアが伸ばせないという悩みを抱いている人も少なくないでしょう。

バークレーハウスでは苦手技能を克服するために、生徒1人ひとりに合わせたIELTSのスピーキングテスト対策をはじめ、その他の技能に特化したレッスンを実施しています。

IETSL満点講師によるレッスンプランのサンプルは以下のページで紹介しています。

気になる方は、下記のリンクからぜひチェックしてみてください。

解答に困った時に使えるフレーズ

前述でも触れましたが、IELTSのスピーキングテストでは沈黙の時間が長引くと、強制終了になってしまいます。

IELTSのスピーキングテストにおいて、「流暢さ」は評価基準の1つとして明確に記載されているため、解答に困った時でもしゃべり続ける必要があります。

ここでは、解答に困った時に使えるフレーズを紹介します。

以下で紹介するフレーズを使い慣れておけば、沈黙をつくらず、スムーズに話を進めることができるでしょう。

自分の考えに対する理由を述べる時

●One main reason for my belief is that SV.
SがVすることが私が考える主な理由の1つです。

●From my point of view, this is a critical problem because SV.
私の見解からすると、これは重要な問題であり、その理由はSがVするからです。

自分の考えに対する理由を述べる時に使えるフレーズは上記の2つです。

IELTSのスピーキングテストにおいては、自分の意見を表現できる、さまざまなテンプレートを用意しておく必要があります。

一般的に日本人は「I think…」で文章を始める傾向にありますが、それを繰り返すとIELTSのスピーキングテストではハイスコアは取れません。

紹介した2つのフレーズを織り交ぜながら、解答することがハイスコアへの近道になるでしょう。

違いを比較・分析する時

●When I think about the difference between A and B, I would say that SV.
AとBの違いを考えると、私はSがVすることだといえます。

違いを聞かれた時、多くの方は「The difference is…」を使って会話を始める傾向にありますが、上記のフレーズを使うのがおすすめです。

その理由は、より自然な会話の流れをつくることができるためです。

仮定法を駆使する

●If I have a choice, I will V.
もし機会があれば、Vするでしょう。

●If I had a choice, I would V.
もし機会があったら、Vしていたでしょう。

仮定法を使用すると、必然的に定型表現を使うことになります。

また、時制を過去にすればするほど、丁寧な表現になりますので、解答する時は時制も意識しつつ、仮定法を駆使すると良いでしょう。

複雑な文法表現やフレーズを取り入れることは、ハイスコアを取るためのポイントの1つです。
仮定法は単文とは異なり、複文といわれています。「if」以外にも、 「while」, 「although」などの従属接続詞を使った文は、すべて複文になりますので、意識して使うとより高評価につながります。

時間を稼ぐ

●I’d never thought about this topic, but SV.
このようなトピックについて考えたことはないですが、SはVします。

●When I think about this topic, I believe that SV.
このトピックについて考える時、私はSはVすると信じています。

IELTSのスピーキングテストパート2、パート3においては、考える必要がある問題が問われます。

質問を受けて解答がすぐに思いつかなかったとしても、沈黙は避けましょう。

考える時間が必要な場合は、上記の2つのフレーズを使って時間を稼ぐと良いです。

聞き直す

●Would you repeat the question?
(質問を繰り返しておっしゃっていただけますか?)

●I beg your pardon please?
(もう一度おっしゃっていただけますか?)

質問を1度聞き直す行動は減点にはなりません。質問の内容が不明確で解答ができないという時は、上記のフレーズを使って聞き直すことをおすすめします。

副詞を活用して強調する

●I don’t agree with this idea at all.
この考えにはまったく反対です。

●It’s completely different from my belief.
私の考えとは全然違います。

思っていることを強調する時に、副詞を活用すると良いでしょう。

副詞を活用することによって、より自分の意見をはっきりと伝えられます。

同時に、豊かな表現にすることもできます。

上記の2つのフレーズにおいては、「at all」、「completely」が強調する単語の副詞にあたります。

他にも「absolutely」、「always」などの副詞を使うことによって、自分の主張を強調して伝えることができますので、意識して使うようにしてみてください。

使えるフレーズを覚えて心に余裕を

IELTSのスピーキングテストは、パート1、パート2、パート3の3つのパートで構成されています。

入室から挨拶までは、直接スコアには影響しませんが、試験官の印象を良くするために、大切な機会になるので、注意して行いましょう。

また、パートごとに採点をされるのではなく、全体の印象値でスコアが決まります。

パートが進むにつれて難易度が上がりますので、パート1から順を追って対策をすることをおすすめします。

さらに、IELTSのスピーキングテストでは「流暢さ」は評価基準の1つとされています。

解答に詰まってしまっても、しゃべり続けることが大切です。

解答に困った時に使えるフレーズをしっかりと覚えて、日頃の練習から流暢に話し続けることができるよう心がけましょう。

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